• イオン結合イオンけつごう、英語:ionic bond)は正電荷を持つ陽イオン(カチオン)と負電荷を持つ陰イオン(アニオン)の間の静電引力(クーロン力)による化学結合である。この結合によってイオン結晶が形成される。共有結合と対比され、結合性軌道が電気陰性度の高い方の原子に局在化した極限であると解釈することもできる。...
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  • イオン(独: Ion、英: ion、中: 離子)とは、電子の過剰あるいは欠損により電荷を帯びた原子または基のことである。 電離層などのプラズマ、電解質の水溶液やイオン結晶などのイオン結合性を持つ物質内などに存在する。 陰極や陽極に引かれて動くことから、ギリシャ語の ιόν(イオン、英語ラテン翻字:...
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  • 化学式 (redirect from イオン)
    化学式が示性式(condensed formula)として記述される場合、原子が化学的に結合する固有の方法(共有結合イオン結合、またはその組み合わせ)に関する情報の追加によって複雑になることがある。これは、関連する結合が一次元で簡単に表現できるものであれば選択可能である。たとえば、エタノールの示性式は、CH...
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  • 結合の形成の間には基本的に変化しない。 イオン結合では、ある原子にある電子が一つ以上、別の原子に移動してしまう。移動により電子を失った側を陽イオンもしくはカチオンといい、電子を得た側を陰イオンもしくはアニオンといい、陰イオンまたは陽イオンの事をイオンという。 なお、便宜上「原子」がイオン...
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  • 結合性二元化合物には、水 (H2O)、一酸化炭素 (CO)、六フッ化硫黄 (SF6) などがある。イオン結合性二元化合物には、塩化カルシウム (CaCl2)、フッ化ナトリウム (NaF)、酸化マグネシウム (MgO) などがある。 水素の二元化合物には、水素原子が一般的にはハロゲンと結合した二元酸...
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  • イオン結晶(イオン結合結晶, 英: ionic crystal)はイオン結合によって形成される結晶のこと。 この結晶は、異符号のイオン同士が隣り合いクーロン力によって結び付けられ固定されることでできる。イオン結合は強い結合なのでイオン結晶は融点が高く、硬い性質を持つ場合が多いが、脆くて壊れやすい性質...
    8 KB (448 words) - 01:04, 23 January 2024
  • 化合物は主に4種類あり、構成する原子がどのように結合しているかによって区別される。分子性化合物は共有結合で、イオン性化合物(英語版)はイオン結合で、金属間化合物は金属結合で、配位化合物は配位共有結合結合する。ただし非化学量論的化合物は例外的で、議論の余地がある境界事例となっている。...
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  • イオン(プロトン)の「キャッチボール」と表現されることもある。 典型的な水素結合(5〜30 kJ/mol)は、ファンデルワールス力より10倍程度強いが、共有結合イオン結合よりはるかに弱い。水素結合は水などの無機物においても、DNAなどの有機物においても働く。水素結合...
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  • 結合」と呼ぶ。 イオン結合(ionic bonding)は、逆荷電を持つイオン間で静電引力を伴う化学結合の一種で、イオン化合物で生じる主要な相互作用である。イオンとは、1つまたは複数の電子を失った原子(カチオン)と、1つまたは複数の電子を獲得した原子(アニオン...
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  • 塩化物 (redirect from 塩素イオン)
    8族元素以外のほとんどの元素と反応し塩化物を形成する。 塩素の結合イオン結合性の場合、容易に塩素の陰イオン(Cl−)を遊離するのでこのイオンは塩化物イオン(えんかぶつイオン、英: chloride ion)または塩素イオン(えんそイオン、現在この呼び方は推奨されていない)と称する。また命名法におい...
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  • 共有結合(きょうゆうけつごう、(英: covalent bond)は、原子間での電子対の共有をともなう化学結合である。結合は非常に強い。ほとんどの分子は共有結合によって形成される。また、共有結合によって形成される結晶が共有結合結晶である。配位結合も共有結合の一種である。 この結合...
    25 KB (3,868 words) - 13:35, 24 November 2022
  • 水素 (redirect from 水素化物イオン)
    水素化物の結合には、イオン結合型・共有結合型のほかに、パラジウム水素化物などの侵入型固溶体(侵入型化合物)と呼ばれる3種類の形態がある。イオン結合型の化合物の中では、水素はH−イオン(ヒドリドイオン)として存在する。共有結合型は電気陰性度が高いPブロック元素と電子を...
    80 KB (10,318 words) - 14:14, 1 June 2024
  • 極性溶媒中では、溶媒分子の配向による溶媒和が起きるため、イオン結合物質は容易にイオン化(解離)し、気相や非極性溶媒中よりも安定して存在する。溶媒分子を配位する場合はより安定化する。 イオン結晶は、イオン相互の静電的相互作用によってイオン結合し、正負の電荷が対を作って電気的に中性となることで規則正し...
    6 KB (838 words) - 09:07, 24 August 2023
  • 水溶液 (category イオン)
    イオン結晶の融点が高いという性質にも表れている。イオンに対する水和の度合と水和エネルギーはイオンの種類や電荷量によりそれぞれ異なり、正・負両イオンそれぞれの水和エネルギーの和となる。 例えば塩化銀の融点は455℃、塩化ナトリウムは801℃であり融解エネルギーの点からは塩化銀の方が結晶からイオン...
    5 KB (558 words) - 14:07, 29 January 2024
  • 結合の種類によって結晶は次のように分類される。 共有結合結晶 イオン結晶 金属結晶 分子結晶 ファンデルワールス結晶(分子性結晶) 水素結合結晶 食塩結晶において、それを形成する結合は一種類だけとは限らず、複数の結合が混在(共有性とイオン...
    5 KB (694 words) - 17:49, 30 November 2023
  • 硫酸塩 (redirect from 硫酸イオン)
    イオンは2価の負電荷を有しており、硫酸水素イオンHSO4−の共役塩基である。硫酸水素イオンは硫酸H2SO4の共役塩基である。硫酸ジメチルといった有機硫酸エステルは共有結合性化合物であり、硫酸のエステルである。 S-O結合長は149ピコメートル (pm) であり、S-O単結合...
    11 KB (1,433 words) - 14:38, 29 October 2022
  • ずるクーロン力(イオン結合)であったりする。 化学結合の強さは原子・分子間の結合エネルギーで表され、大きい方から順に並べると次のようになる。 共有結合イオン結合>金属結合>ファンデルワールス結合 核力などによって生ずる結合エネルギー。詳細は質量欠損を参照のこと。 ^ IUPAC Gold Book...
    3 KB (384 words) - 10:11, 28 July 2021
  • の空の軌道が多くなり、フッ素原子からの電子受容体になりやすい。その為、共有結合を形成しやすくなる場合もある。たとえば、UF4 はイオン結合性だが UF6 は共有結合性である。 ほとんどのフッ素化物は極めて安定であるが、イオン性フッ素化物は濃硫酸と熱すると分解してフッ化水素を生ずる。...
    9 KB (1,214 words) - 13:39, 28 May 2024
  • 化学 (section 化学結合)
    分子は、その物質が持つ特性を維持したまま分割できる最小の単位と言える。静電気力で結合するイオン結合には方向性が無いが、共有結合は異方性がある。簡単な共有結合分子は原子価殻電子対反発則で説明され、これに電子軌道の考え方を加えれば、分子やイオンの構造についての理論的根拠になる。...
    48 KB (6,779 words) - 23:50, 13 March 2024
  • と比較して短く、より二重結合性が強いと考えられていた(形式的な結合次数は1.75)。このような結合長をもとに、過塩素酸イオン結合はCl原子が3つのO原子と二重結合を作り、もう一つのOと単結合を作っているという極限構造(の共鳴状態)で書かれることが多い。しかしその一方で、理論計算からはCl3+に4つのO−が単結合...
    11 KB (1,807 words) - 22:51, 29 June 2023
  • 、天然の核種組成を持つと了解され、その場合には、構成元素の天然の核種組成に基づいた相対原子質量(原子量)を用いて算出される。 共有結合性固体、金属結合性固体、イオン結合性固体のように分子が存在しない化合物では、適当に定義した組成式で示される原子集団の相対質量である化学式量を分子量の替わりに用いて、...
    6 KB (911 words) - 05:34, 2 December 2022
  • オンは、正常なプリオンとは立体構造が違うだけである。なお、多くのタンパク質では、熱や圧力を加えたり、溶液の pH 値を変える、変性剤を加えるなどの操作により二次以上の高次構造が変化し、その機能(活性)を失う。これをタンパク質の変性という。変性したタンパク質においては、疎水結合、水素結合イオン結合...
    51 KB (6,924 words) - 01:19, 18 May 2024
  • 一臭化アスタチン AtBr 一ヨウ化アスタチン AtI また、複数のハロゲン元素が結合してイオンとなったものをポリハロゲン化物イオン(陰イオンの場合)、ポリハロゲニウムイオン(陽イオンの場合)と呼ぶ。ハロゲンアニオンはハロゲン単体と結合して ICl2−, BrF4−, I3−, I5−, I7−...
    14 KB (1,307 words) - 09:18, 29 April 2024
  • 超原子価 (category 化学結合)
    pm)が長い事実を説明する。 六フッ化硫黄といった6配位分子では、6つの結合は同じ結合長である。上述した合理化が適応でき、イオン性がそれぞれの硫黄-フッ素結合に等しく分布するような、4つの共有結合と2つのイオン結合を持つ15の共鳴構造が生成される。 スピン結合原子価結合理論がジアゾメタンに適用され、得られた軌道解析が中心の窒...
    16 KB (2,424 words) - 07:22, 26 October 2023
  • 硫酸 (section イオン)
    結合より結合距離が短い点に関しては、酸素原子と硫黄原子上にそれぞれ−1.5と+4価程度の電荷が存在すること、共有結合そのものも分極が強く電荷にかなりの偏りがあることにより、S-O間に共有結合に加えクーロン力(イオン結合的な力)が働いているためである。 硫酸は強い酸化剤となるため、イオン...
    41 KB (5,832 words) - 08:07, 25 May 2024
  • 結合は小さくても、分子量が膨大な為に結合エネルギーのうちファンデルワールス結合の占める部分が大きく、かつ支配的になる。その結果、水素結合イオン結合など、他の結合の化学ポテンシャルと同じ影響力を持ち、疎水結合のように振舞うようになる。すなわち、疎水結合にはファンデルワールス力が間接的に作用している。...
    9 KB (1,355 words) - 13:04, 24 October 2023
  • イオンになり易い。特に、カルシウム、ストロンチウム、バリウム、ラジウムは互いに性質が似ている。化合物を形成した場合も、ハロゲン化有機マグネシウム化合物であるグリニャール試薬は、マグネシウムが炭素とハロゲンに挟まれる形で共有結合を形成しているといった、例外は存在するものの、基本的にはイオン結合が優先する。...
    17 KB (2,227 words) - 07:39, 20 November 2023
  • 低分子、イオン、タンパク質のいずれかである。 リガンドと結合相手の関係は、電荷、疎水性、分子構造の関数である。 結合のインスタンスは、時間と空間の無限の範囲で発生するので、その速度定数は通常、非常に小さな数である。 結合は、イオン結合、水素結合、ファンデルワールス力などの分子間力によって発生する。...
    31 KB (4,185 words) - 10:15, 8 April 2024
  • ミンの窒素とカルボニル基の炭素の間で新たな共有結合を形成した化合物である。 カルバミン酸のエステルに相当し、カルバメートもしくはカルバマート (carbamate) とも呼ばれる。2つの部分がウレタン構造を介して連結している場合、その部分をウレタン結合と呼ぶ。 動物用麻酔薬として用いられるカルバミン酸エチル...
    3 KB (456 words) - 00:51, 4 February 2021
  • 有機電子論 (category 化学結合)
    有機化学において、有機電子論(ゆうきでんしろん、英: electronic theory of organic chemistry)とは、化学結合の性質および反応機構を、 電荷の静電相互作用:イオン結合、水素結合、ファンデルワールス力、双極子相互作用など 原子を構成する価電子(原子価電子)の挙動 の二者により説明する理論である。有機化学の領域では単に電子論(英:...
    20 KB (3,035 words) - 00:32, 23 February 2024
  • 電荷シフト結合(でんかシフトけつごう、英: Charge-shift bond)は、結合を介して電子が共有または移動する3つのよく知られている共有結合イオン結合、金属結合と並んで、新しい化学結合のクラスとして提唱されてきた。電荷シフト結合の安定性は、結合電子間に電子密度を持っていると説明されるこ...
    13 KB (1,612 words) - 21:27, 14 June 2024