• エポキシド (epoxide) は3員環のエーテルであるオキサシクロプロパン(オキシラン)を構造式中に持つ化合物の総称で、最も単純なものはエチレンオキシドエポキシエタン)である。置換基として見る場合はエポキシ基と呼ばれる。化学工業、有機合成化学の分野において中間体として重要である。...
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  • エチレンオキシド (英: ethylene oxide) は、有機化合物の一種で、三員環の構造を持つ環状エーテルである。 分子式 C2H4O、分子量 44.05 の最も単純なエポキシドである。別名として、エポキシエタン (epoxyethane)、オキシラン (oxirane)、オキサシクロプロパン...
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  • で表される有機化合物で、エポキシドのひとつ。無色で揮発性の高い液体で、ポリウレタンをはじめとする各種化成品の原料として重要であり、石油化学工業的に大量に生産されている。別名プロピレンオキシド、1,2-エポキシプロパン、メチルオキシランなど。構造異性体のオキセタン(1,3-プロピレンオキシド)と区別するため1...
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  • キシドレダクターゼとも呼ばれる。生体内では多数の酸化還元酵素が知られており、約560種類ともいわれる。 酸化還元酵素は酸化還元反応により物質代謝を触媒するだけでなく、酸化反応により発生するエネルギー産生(ATP産生)にも関与する。酸化還元酵素はデヒドロゲナーゼ、レダクターゼ、オキシダーゼ、オキシ...
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  • アルコキシドは、その強塩基性により、ケトンのα位からプロトンを引き抜き、エノラートを発生させることができる。クライゼン縮合、アセト酢酸エステル合成、ファヴォルスキー転位などの有機合成反応において、塩基として用いられる。アルコキシドの求核性を利用する反応としては、ウィリアムソン合成、エポキシドの開環反応などが挙げられる。...
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  • Patistによると香月・シャープレスエポキシ化の成功は5つの主な理由による。まず、エポキシドはジオールやアミノアルコール、エーテルに容易に変化でき、したがってキラルなエポキシドの形成は天然物の合成において非常に重要な工程である。2つ目に、香月・シャープレスエポキシ...
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  • %は、シトクロムP450によりメチル基部分が酸化されてベンジルアルコールとなる。この代謝経路では残りの5 %が環が酸化されたエポキシドとして残留する。このエポキシドの大部分はグルタチオンと複合体を形成するが、細胞に対する深刻な毒性は避けられない。 トルエンが酸化されて生じたベンジルアルコールは...
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  • エチルメチルエーテル)基官能命名法 環状の炭化水素の炭素が酸素で置換された構造を持つエーテルは環状エーテルと呼ばれるが、エチレンオキシドのような三員環のものは反応が興味深く有用なものが多いのでこのような構造を持つ化合物を特にエポキシドと呼ぶ。ほか、四員環、五員環、六員環の環状エーテルは順に オキセタン、テトラヒドロフラン (THF)、テトラヒドロピラン...
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  • ールを形成し、そこからステロイドが誘導される。さらに他の生物種では、エポキシ化されたスクアレン(オキシドスクアレン)から別のテルペノイドであるβ-アミリンを生成する生合成経路も知られている。同様に一部の細菌では、スクアレンをエポキシ化せずに環化して5つの六員環からなるホパノイドを生成する経路も存在する。...
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  • P4501A1と反応しベンゾピレンジオールエポキシド((+)-7R,8S-ジヒドロキシ-9S,10R-エポキシ-7,8,9,10-テトラヒドロベンゾ[a]ピレン)を生成させるが、これが発癌性物質となる。 エポキシ酸素の電子を偏った状態で保持しているエポキシドの2つの炭素は求電子的である。このためこの...
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  • アンテラキサンチン (category エポキシド)
    アンテラキサンチンは、ビオラキサンチンの部分的脱エポキシドである。ビオキサンチンの2つのエポキシ基のうちの1つが除去され、アンテラキサンチンが生成する。このため、キサントフィルサイクルはビオラキサンチンサイクルと呼ばれることもある。 ビオラキサンチンデエポキシダーゼは、ビオラキサンチンの1つのエポキシ...
    7 KB (860 words) - 20:49, 6 June 2022
  • ビタミンKは、ビタミンKエポキシド還元酵素(VKOR)により還元されビタミンKヒドロキノンになる。 ガンマグルタミルカルボキシラーゼがビタミンKヒドロキノンをビタミンKエポキシドに酸化して、同時にタンパク質中の特定のグルタミン酸残基をカルボキシグルタミン酸に修飾する。 生じたビタミンKエポキシドはVKORによってビタミンKに戻される。...
    39 KB (5,086 words) - 11:59, 10 March 2024
  • ビオラキサンチン (category エポキシド)
    ビオラキサンチン(Violaxanthin)は、橙色の天然のキサントフィル色素であり、パンジーなどの様々な植物に含まれている。ゼアキサンチンのエポキシド化によって合成される。食品添加物として、E番号E161eの着色料として用いられる。欧州連合やアメリカ合衆国では使用が承認されていないが、オーストラ...
    3 KB (115 words) - 22:15, 3 October 2018
  • 水素化ジイソブチルアルミニウム(DIBAL-H)は、ルイス酸性を有する還元剤で、アルデヒドやケトン、エステルをアルコールに還元できるほか、アセタールを分解してエーテルにしたり、エポキシドを級数の多い側で開環させてアルコールにする。ニトリルはイミンに還元され、加水分解するとアルデヒドになる。また低温で反応を行うとエステルをアルデヒ...
    14 KB (2,180 words) - 00:53, 26 January 2024
  • キシ化できる。触媒としてクロムの塩を用いアリル位をオキソ化する反応も知られる。 モリブデンヘキサカルボニル (Mo(CO)6) やバナジルアセチルアセトナート (VO(acac)2) を触媒、TBHP を再酸化剤としてアルケンをエポキシドとすることができる。さらに、香月・シャープレス不斉エポキシ化は、不斉チタン触媒と...
    4 KB (434 words) - 07:13, 6 December 2019
  • (Epichlorohydrin) は、分子式 C3H5ClO であらわされる有機化合物。酸化プロピレンのメチル基の水素原子1つを塩素に置換した構造をもつ。エポキシドとハロゲン化アルキルの両方の性質を示し、高い反応性をもつことから、様々な化学物質の原料とされる。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている。...
    6 KB (730 words) - 21:03, 19 September 2021
  • エポキシドを得ることができる。 シス二置換オレフィンや末端一置換オレフィンも、類似のフルクトース誘導体(1 の右上の環が環状カルバメートになったもの)を触媒として選択的にエポキシ化できるという報告がある。 これらの反応の活性種は触媒のカルボニル基が酸化を受けて生じるジオキシラン(参考:...
    3 KB (344 words) - 15:54, 2 July 2023
  • に塩基を作用させて硫黄イリド ((CH3)2S+CH2−) を発生させ、そこへカルボニル化合物を作用させると C=O 二重結合がメチレン架橋されたエポキシドが得られる。この反応はコーリー・チャイコフスキー反応と呼ばれる。イミンをアジリジンに変えることもできる。 メチル基 活性メチレン化合物 Michael...
    2 KB (280 words) - 14:02, 29 July 2022
  • エポキシドへ、第三級アミンからアミンオキシドへ、アルデヒドからカルボン酸へ、スルフィドからスルホンへの酸化などが挙げられる。 水-アセトンの混合溶媒にオキソンを懸濁させ、基質となるオレフィンを加えるだけで容易にエポキシドへの酸化が起こる。アセトンと過硫酸水素カリウムから生成するジメチルジオキシ...
    5 KB (421 words) - 13:53, 13 March 2022
  • るポリアルケン(ポリエチレンやポリプロピレン)の生成。 過酸、過酸化水素を用いて酸化するとエポキシドが生成する。対応する不斉反応として香月・シャープレス酸化、史不斉エポキシ化がある。シャープレス不斉ジヒドロキシ化はキラルな1,2-ジオールを与える。 オゾン分解(オゾン酸化)...
    16 KB (2,151 words) - 13:41, 5 February 2024
  • キシ基がプロトンを放出した後に酸素原子上に残る負電荷が、芳香環へと非局在化できることが主な理由である。 アルコールはアルデヒドやケトン、エステルなどを水素化リチウムアルミニウムなどで還元することで得られる。アルデヒド、ケトンやエポキシド...
    26 KB (3,505 words) - 01:01, 16 October 2023
  • ビタミンKエポキシドレダクターゼ(vitamin K epoxide reductase, VKOR)は、グルタミン酸のカルボキシル化で酸化した後、ビタミンKを還元する酵素である。そのC1サブユニット(VKORC1) は、抗凝固薬であるワルファリンのターゲットである。 ^ Li T, Chang CY...
    1 KB (156 words) - 13:31, 27 December 2023
  • ラート、アジドなど)の場合も、ハロゲンに置き換えることができる。逆にハロゲン化アルキルのハロゲンを擬ハロゲンで置き換えることもできる。 ケトンやエポキシドにハロゲン化物イオンを作用させると、求核的付加反応によりハロヒドリンが得られる。 N-ブロモスクシンイミド (NBS)...
    6 KB (817 words) - 11:36, 4 February 2024
  • アルミニウムとヨウ素または、ヨウ化水素と金属アルミニウムとの反応で得られる。 ヨウ化アルミニウムは特定のC-O結合やN-O結合を切断するのに使われる。例えば、アリールエステルの開裂やエポキシドの脱酸素である。 「ヨウ化アルミニウム」という名称は通常、三ヨウ化物またはその二量体のことを指すが、実際には一ヨウ化物も存在する。しかし、AlI...
    3 KB (276 words) - 07:59, 10 May 2020
  • バルノクタミドに重篤な副作用はないが、眠気やわずかな運動障害が報告されている。 バルノクタミドは、エポキシドヒドロラーゼを阻害することで、カルバマゼピンの活性代謝産物であるカルバマゼピン-10,11-エポキシド、の血清中濃度を、時に毒性のあるレベルまで上昇させることが知られている。...
    9 KB (730 words) - 18:19, 7 June 2022
  • 94% の収率で 1,4-ブタンジオールが得られる。 エポキシドの開環が、位置・立体選択的に起こる。立体障害が小さい方の炭素に、エポキシド酸素の反対側からSN2的にヒドリドの攻撃が起こる。例えば、1-メチル-1,2-エポキシシクロヘキサンからは、1-メチル-1-シクロヘキサノールが得られる。一方、アセタールやケタールは...
    6 KB (711 words) - 10:33, 10 May 2020
  • 706, c = 8.867 (.10-1 nm)。 クロロヨードメタンはシクロプロパン化(シモンズ・スミス反応)、マンニッヒ反応、アミノメチル化、エポキシド化、開環および末端アルケンへの付加反応に用いられる。多くの場合、収率と選択性がより大きいジヨードメタンに取って代わられている。 ^ Torrie...
    2 KB (153 words) - 16:50, 14 November 2015
  • スクアレンモノオキシゲナーゼ(squalene monooxygenase)またはスクアレンエポキシダーゼ(squalene epoxidase)は、NADPHと分子状酸素を用いスクアレンを2,3-オキシドスクアレン(スクアレンエポキシド)に酸化する酵素である。スクアレンモノオキシ...
    8 KB (997 words) - 07:24, 12 April 2013
  • RC ( Br 2 ) CH 3 {\displaystyle {\ce {RC(Br)=CH2\ + HBr -> RC(Br2)CH3}}} エポキシドやラクトンの開環やブロモアセタールの合成にも用いられる。また、多くの有機反応で触媒として用いられる。 多くの合成法が知られている。簡便な方法とし...
    7 KB (987 words) - 17:45, 15 April 2024
  • トリアゾリンを熱分解もしくは光分解すると窒素原子が外れ、アジリジンが残る。トリアゾリンはアジ化合物とアルケンの付加環化反応で作られる。 アジ化ナトリウムの存在下でエポキシドを開環し、続いてトリフェニルホスフィンで還元して窒素原子を除くとアジリジンができる。 アジリジン環は立体的ひずみが大きいため、多くの求核剤によっ...
    8 KB (902 words) - 06:22, 21 June 2020
  • 隣接した炭素に1つずつヒドロキシ基を有するグリコールを工業的に合成する場合は、アルケンを酸化してオキシラン(エポキシド)にしてから、酸性条件下においてH2O を反応させる事によって、開環させて合成する 。 つまり、オキシランの加水分解である。 隣接した炭素に1つずつヒドロキシ基を有するグリコールを実験室で合成する場合には、アルケンを四...
    6 KB (851 words) - 13:06, 26 April 2024