• ファゴソーム(英: phagosome)は、食作用によって食細胞に取り込まれた粒子の周りに形成される小胞である。ファゴソームは微生物、老化細胞、またはアポトーシスを起こした細胞の周囲に細胞膜が融合することで形成される。ファゴソームには膜結合タンパク質が存在し、リソソーム...
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  • ソーム(secondary lysosome、二次水解小体)と総称される。 さらに、二次リソソームはいくつか異なった経路で形成される。一つは、エンドサイトーシスに由来する。細菌等巨大な異物を取り込んだファゴソームや、ピノソーム...
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  • phagocytosis、ファゴサイトーシス)または貪食(どんしょく)は、細胞がその細胞膜を使って大きな粒子(0.5 μm以上)を取り込み、ファゴソーム(食胞)と呼ばれる内部区画を形成するプロセスである。これはエンドサイトーシスの一種である。食作用を行う細胞を食細胞(ファゴサイト)と呼ぶ。...
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  • ファゴソームという小胞に包んだ形で取り込む。ファゴソームは細胞質内で、オートファゴソームと同様にリソソームと膜融合してファゴリソソームとなり小胞内部の異物を消化分解する。 しかしリステリア属の細菌は、内部からファゴソーム...
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  • 胞輸送によって細胞膜へと輸送される。また不要な分子はエンドソームがリソソームと融合することで分解される。エンドサイトーシスの一種であるファゴサイトーシスによって形成された(ヘテロ)ファゴソームはエンドソームに含めないと思われる。 エンドソームの形成は、細胞膜の内側にクラスリンが集まった窪みが陥入して...
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  • 食細胞 (redirect from ファゴサイト)
    にしている。この細胞は病原体、沈着物、死んだか死につつある細胞、細胞外基質を呑み込む。これらの異物を細胞内にファゴソームとして取り込んだ後、リソソームファゴソームに融合してファゴリソソームを形成し、その中の物質を消化・吸収する。 皮膚が破壊されると、損傷部位に最初に到着する食細胞は好中球である。...
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  • ファージによって貪食される。 マクロファージは食菌に特化した細胞で強い殺菌機構を有しており、貪食した異物をファゴソーム(食胞)という小胞に取り込み、これと細胞内のリソソームが融合してファゴリソソームを形成することで、リソソーム...
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  • オートファゴソーム(Autophagosome)は、細胞内で二重膜に囲まれた球状の構造である。異常な細胞内タンパク質、過剰なまたは損傷した細胞小器官、侵入した微生物などの、細胞質の内容物を分解するシステムであるマクロオートファジーを担う。形成後、オートファゴソームは内容物をリソソーム...
    7 KB (1,020 words) - 03:24, 4 May 2020
  • ファゴリソソーム(英: phagolysosome)またはエンドリソソーム(英: endolysosome)は、食作用の過程でファゴソームがリソソームと融合することで形成される細胞質構造である。ファゴリソソームの形成は細胞内で微生物や病原体を破壊するために必要不可欠である。ファゴソームとリソソーム...
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  • ソーム、ミトコンドリア(内膜と外膜)、核(内膜と外膜)、ペルオキシソーム、液胞、細胞質顆粒、細胞小胞(ファゴソーム、オートファゴソーム、クラスリン被覆小胞、COPI被覆小胞およびCOPII被覆小胞)、および分泌小胞(シナプトソーム(英語版)、アクロソーム、メラノソーム...
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  • 免疫細胞のマクロファージ内で繁殖できる。 現存するBCGワクチンは地域によって効果がとても低い。 などによる。結核菌は、細菌を殺す人間の主要な免疫細胞であるマクロファージ(食細胞)の中で繁殖できるという、極めて特殊な機構をもつ。この機構は結核菌がマクロファージのリソソームファゴソーム...
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  • して細胞核が断片化する(核崩壊)という形態上の特徴を示す。動物におけるPCDの重要な一形式である。 タイプ2細胞死 オートファジーを伴う細胞死である。細胞質内にオートファゴソームと呼ばれる小胞が形成されるという形態上の特徴を示す。細胞核の萎縮が見られるが、断片化はあまり見られない。 タイプ3細胞死...
    6 KB (872 words) - 10:42, 31 March 2024
  • ソームをドラッグデリバリーに利用する他の戦略としては、エンドサイトーシスを利用したものがある。リポソームはマクロファージの食作用の標的となるような特定のサイズ幅で製造することができ、このようなリポソームはマクロファージのファゴソーム中で分解され、その結果薬剤が放出される。また、リポソーム...
    23 KB (3,236 words) - 06:17, 27 June 2023
  • 胞溶解素は溶血素(hemolysin)と命名されている 。 細胞溶解素は、リステリア・モノサイトゲネス等の特定の細菌が宿主のマクロファージに捕食された際に、ファゴソーム膜を破壊して細胞質へと脱出することを可能にする。 「細胞溶解素」あるいは「細胞溶解毒素」という用語は、細胞への溶解効果を有するmembrane...
    19 KB (2,370 words) - 21:51, 23 June 2022
  • マクロオートファジーはオートファゴソームと呼ばれる二重膜結合性の細胞小器官の形成を伴う異化過程であり、リソソームとの融合によって細胞内の構成要素を分解する。オートファジーの間、細胞質の一部は隔離膜(phagophore)と呼ばれるお椀型の二重膜構造に内包され、最終的には完全に組み立てられたオートファゴソーム...
    52 KB (7,605 words) - 20:18, 26 May 2023
  • ファージが集まり死んだ細胞や細菌を食作用により処理する。 マクロファージが貪食した異物は小胞(食胞、Phagosome)の形で取り込まれる。細胞内で小胞はリソソームと融合し、リソソーム中に存在する様々な加水分解酵素の作用により分解される。 マクロファ...
    13 KB (1,950 words) - 16:20, 22 April 2024
  • monocytogenesが貪食されたときに酸性のファゴソーム(平均pHは5.9以下)内でLLOを選択的に活性化させる。LLOがファゴソームを溶解した後、細菌は細胞質へ脱出して細胞内で増殖することができるようになる。ファゴソームより塩基性の細胞質に入ると、LLOの活性は低下する。 LLOは、ファゴソーム...
    5 KB (803 words) - 10:47, 2 November 2021
  • サルモネラの場合は、SopEがRac1、Cdc42のグアニンヌクレオチド交換に関わり細胞侵入に関わる一方で、SpiCはTassCに結合してファゴソームとリソソームの融合を阻害するとされる。 III型分泌装置は新たな抗菌薬のターゲットとして注目を浴びており、現在模索が続けられている。実際、グアジノミン...
    6 KB (879 words) - 05:00, 20 December 2018
  • (上記2種類の溶血素は組織表面に感染した細菌が細胞外から分泌する) Listeria monocytogenes(宿主細胞、主にマクロファージおよび単球内で繁殖する通性細胞内寄生性細菌)由来のリステリオリシンOはファゴソーム膜の分解を引き起こし、リステリア症病原菌である本細菌の細胞内での生存と増殖を助ける。...
    20 KB (2,874 words) - 01:59, 19 March 2022
  • ソーム、細胞膜、オートファゴソーム等に由来する様々な細胞小器官の膜と結合している。(+)ssRNAゲノムの複製は二本鎖RNA中間体を介して進行し、膜陥入部での複製は二本鎖RNAの存在に対する細胞応答の回避が目的である可能性がある。多くの場合、複製の際にサブゲノムmRNAも作られる。リボソーム...
    13 KB (1,761 words) - 12:17, 9 October 2022
  • は2つの酵素カタラーゼとスーパーオキシドジスムターゼ(細菌に対して毒性のある活性酸素を無毒化する)、および「コードファクター」(ファゴソームがリソソームと融合することを阻害してマクロファージによる食作用に干渉する)である。 Nocardia asteroidesは最も頻繁にヒトに感染するノカルディア...
    18 KB (1,583 words) - 11:28, 21 October 2023
  • 結核菌はピラジナミドを活性型のピラジン酸に変換する酵素ピラジナミダーゼ(PncA)を有しているが、この酵素は酸性下でのみ機能することから、結核菌が存在する病変部やマクロファージのファゴソーム内等の酸性環境下ではピラジナミドの抗結核作用が著しく増す。 ピラジン酸の主な作用機序としては、1型脂肪酸合成酵素(FAS...
    15 KB (1,923 words) - 10:30, 24 October 2023
  • オートファジーは、細胞質内に大きな液胞を形成し、核が破壊される前に、特定の順序で細胞小器官を食べ尽くすことを特徴とする。マクロオートファジーは、しばしばオートファジーとも呼ばれ、バルク細胞質成分や、異常なタンパク質凝集体、および過剰または損傷した細胞小器官をオートファゴソーム-リソソーム...
    15 KB (1,932 words) - 06:58, 8 April 2024
  • 膜の一部を拡張し、粒子が包み込まれる(粒子が細胞内に入る)まで、膜を粒子の周りに巻きつけます。細胞内に侵入した病原体は、ファゴソームの中に収められ、リソソームと合流する。リソソームには、粒子や生物を殺したり消化したりする酵素や酸が含まれている。一般的に、食細胞は病原体を探して体内を巡回するが、サイト...
    48 KB (6,202 words) - 20:46, 1 December 2023
  • られている。ピラジナミドの特性としてpH5.0〜5.5の酸性環境で強い抗菌力を示すこと、細胞膜透過性が強いことがあげられる。このためマクロファージのファゴソーム内に取り込まれた結核菌に滅菌的に作用する。 エタンブトール(エブトール)は静菌的にしか作用しない抗結核薬である。エタンブトールの作用は細胞...
    16 KB (2,197 words) - 04:23, 13 November 2022
  • 細胞膜カルシウムチャネルを活性化し、細胞質基質へのカルシウムの流入が起こる。 タプシガルギンは、オートファゴソームとリソソームの融合(オートファジー過程の最終段階)をはっきりと阻害する。オートファジー過程の阻害は、今度は小胞体ストレスを誘導し、最終的には細胞死が導かれる。...
    6 KB (627 words) - 03:55, 15 November 2023
  • セクエストソーム-1(Sequestosome 1)は、ヒトではSQSTM1遺伝子がコードするタンパク質である。ユビキチン結合タンパク質p62とも呼ばれ、選択的オートファジーのために標的となる他のタンパク質と結合するオートファゴソームのカーゴタンパク質である。GATA4(英語版)と結合してこれを分解...
    15 KB (1,612 words) - 10:10, 9 October 2023
  • 免疫細胞のマクロファージ内で繁殖できる。 現存するBCGワクチンは地域によって効果がとても低い。 などによる。結核菌は、細菌を殺す人間の主要な免疫細胞であるマクロファージ(食細胞)の中で繁殖できるという、極めて特殊な機構を持つ。この機構は結核菌がマクロファージのリソソームファゴソーム...
    65 KB (10,048 words) - 13:34, 27 March 2024
  • 学や生化学などの分野を中心に研究している。特にオートファジーの分子メカニズムや、その生理学的な機能についての研究が知られている。緑色蛍光蛋白質により緑色に光るオートファゴソームを、遺伝子操作でマウスに組み込むことで、電子顕微鏡を用いずにオートファジーの観察ができるようにした。これらの研究論文は他の...
    16 KB (1,678 words) - 11:06, 26 November 2023
  • いくつかの上流シグナルによって活性化され、オートファジーの開始をもたらす。 ULK1には下流のリン酸化標的が多く存在し、膜の単離やオートファゴソームの誘導を補助する。活性化されたULK1はベクリン1(英語版)のセリン14番を直接リン酸化してオートファージ促進性クラスIII...
    16 KB (1,964 words) - 23:52, 6 May 2023
  • エフェロサイトーシスの過程において、食細胞の細胞膜は死細胞を含む大きなベシクルを形成する。このベシクルはファゴソームとのアナロジーからエフェロソームと呼ばれる。この過程はマクロピノサイトーシスに類似している。 アポトーシスにおいて、エフェロサイトーシスの効果は細胞の細胞膜構造...
    4 KB (479 words) - 07:36, 29 January 2023