• プロテアーゼ (protease)は、タンパク質をより小さなポリペプチドや単一のアミノ酸への分解を触媒する (速度を上げる) 加水分解酵素の総称である。ペプチダーゼ (peptidase) やプロテイナーゼ(proteinase)とも呼ばれる。それらは、水が反応して結合を壊す加水分解によってタンパ...
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  • 26Sプロテアソームは、プロテアーゼ活性を有する筒状の20Sプロテアソームにその蓋(ふた)のような役割を果たす19S複合体が2つ結合したもので、「ダンベル型」と呼ばれることもある。それに対して20Sプロテアソームの両端に11S複合体がそれぞれ結合したものは「フットボール型」と呼ばれる。 20Sプロテアソーム (CP:core...
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  • 金属プロテアーゼ(Metalloproteinase)は、触媒機構に金属が関与するプロテアーゼである。筋形成として知られる、胎児の発達の過程における筋細胞の融合に重要な役割を果たすメルトリンがその一例である。 ほとんどの金属プロテアーゼは亜鉛を必要とするが、コバルトを用いるものもある。金属イオンは、...
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  • リトナビル (category プロテアーゼ阻害剤)
    リトナビル(Ritonavir、治験番号 ABT-538、略号RTV)は、抗レトロウイルス効果を持つプロテアーゼ阻害薬(英語版)の一つであり、ヒト免疫不全ウイルスやC型肝炎ウイルス感染症の治療に使用される医薬品である。ノービア、カレトラ(ロピナビルとの合剤)、ヴィキラックス(オムビタスビル、パリタプ...
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  • Ottesen)らが好アルカリ菌から発見した。今日ではアルカリプロテアーゼは酵素入り洗剤用に大量生産されており、工業製品として生産されるプロテアーゼの60%以上を占めるようになっている。 プロテアーゼ以外には、衣類のセルロース繊維を部分的に分解して汚れが拡散しやすいようにするために、セルラーゼを添加している洗剤もある。...
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  • 3C様プロテアーゼ(3シーようプロテアーゼ、英: 3C-like protease、3CLpro)またはMproは、正式にはC30エンドペプチダーゼとして知られており、コロナウイルスに見られる主要なプロテアーゼである。コロナウイルスのポリタンパク質(英語版)を11個の保存部位で切断する。システインプ...
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  • セルピン(セリンプロテアーゼインヒビター、セリンプロテアーゼ阻害剤、英: Serpin)は、最初にプロテアーゼ阻害効果を持つ事で同定された類似構造を持つタンパク質のスーパーファミリーで、全ての界の生物で発見される。セルピン (serpin) の略名は元々最初に同定されたセルピンがキモトリプシン様セリンプロテアーゼに対して働く...
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  • セリンプロテアーゼ (Serine Protease) とは触媒残基として求核攻撃を行うセリン残基をもつプロテアーゼ(タンパク質分解酵素)のこと。EC[3.4.21.-]。多くは触媒残基としてセリン (Serine, Ser)、ヒスチジン (Histidine, His)、アスパラギン酸 (Aspartic...
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  • プロテアーゼが翻訳されて自己切断を行い、プロテアーゼは融合タンパク質から切り出される。そしてプロテアーゼは残りのPolタンパク質を切断して、各ウイルス酵素を切り出す。 pro - プロテアーゼの略である。翻訳産物は二量体を形成するアスパラギン酸プロテアーゼ...
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  • -(セリン性カルボキシペプチターゼ) EC 3.4.17.-.(金属プロテアーゼ) EC 3.4.18.-(システイン性カルボキシペプチターゼ) EC 3.4.19.-(オメガペプチターゼ) EC 3.4.21.-(セリンエンドペプチターゼ) EC 3.4.22.-.(システインプロテアーゼ) EC 3.4.23...
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  • プロテアーゼ阻害剤(プロテアーゼそがいざい、protease inhibitor) プロテアーゼ阻害剤 (薬理学)(英語版) - ウイルス性プロテアーゼの阻害剤となる薬物 プロテアーゼ阻害剤 (生物学) - プロテアーゼの阻害剤となる分子 このページは曖昧さ回避のためのページです。一つの語句が複数の...
    419 bytes (110 words) - 09:13, 15 April 2020
  • ニルマトレルビル (category シクロプロパン)
    ニルマトレルビル(Nirmatrelvir、開発コード:PF-07321332)は、ファイザー社が開発した抗ウイルス剤で、経口活性のある3C様プロテアーゼ阻害剤として作用する。酵素の触媒システイン(Cys145)残基に直接結合する共有結合型の阻害剤である。 ニルマトレルビルはリトナビルとの合剤(カク...
    18 KB (1,948 words) - 09:47, 24 August 2023
  • 2021年8月16日閲覧。 ^ 竹田 誠 (国立感染症研究所) (2021年8月16日). “新型コロナウイルスSARS-CoV-2の宿主プロテアーゼによる開裂活性化”. 日本病態プロテアーゼ学会. 2021年8月16日閲覧。 ^ Markus Hoffmann,Hannah Kleine-Weber and Stefan...
    69 KB (7,207 words) - 16:04, 2 May 2024
  • のスポットは化学染色や蛍光染色によって可視化される。この時点で、染色の濃さによって定量できることもある。それぞれのスポットはゲルから切り出され、プロテアーゼによってペプチドに消化され、MALDI法などの質量分析法によってペプチドが同定される。この操作は、まずペプチドをマトリックスと混合してステージに...
    20 KB (3,048 words) - 01:20, 19 September 2023
  • タンパク質分解(タンパクしつぶんかい、Proteolysis)は、プロテアーゼ(タンパク質分解酵素)によって行われるタンパク質の分解(消化)である。 タンパク質分解は以下のいくつかの操作に用いられる。 翻訳後のN末端メチオニン残基の除去。 細胞膜を輸送透過後のシグナルペプチドの除去。 mRNAから翻訳されたウイルスタンパク質の分離。...
    2 KB (227 words) - 11:31, 19 October 2023
  • エトラビリン(ETV) インテレンス (2008) リルピビリン(RPV) エジュラント (2012) プロテアーゼ阻害剤(Protease Inhibitor:PI) インジナビル(IDV) クリキシバン (1997) サキナビル(SQV) インビラーゼ (1997) サキナビル(SQV-SGC) フォートベイス (2000)...
    6 KB (618 words) - 12:36, 7 December 2022
  • プロトロンビンをGlaドメインと2つのクリングルドメイン(合わせてフラグメント1.2と呼ばれる)と、セリンプロテアーゼドメインのみからなるトロンビンへ切断する。トロンビンの分子量は約36,000で、構造的にはプロテアーゼのPAクラン(英語版)に属する。 全てのセリンプロテアーゼと同様、プロ...
    26 KB (3,274 words) - 20:32, 23 February 2024
  • 古くから利用されており、味噌、醤油、日本酒、酢、味醂などを醸す代表的な菌種。 各醸造に適した分類では、アミラーゼプロテアーゼ、リパーゼの3酵素力のバランスにより決められる。 色素による分類では、純白黄麹菌、青麹菌なども存在する。そもそも黄麹菌と呼ばれる菌種は多数存在する。...
    23 KB (3,222 words) - 19:15, 5 December 2023
  • L. (2002), Biochemistry (5th ed.), New York: W. H. Freeman, ISBN 0716746840 [1] プロテアーゼ セルピン Cysteine endopeptidases - MeSH・アメリカ国立医学図書館・生命科学用語シソーラス(英語)...
    2 KB (257 words) - 12:13, 3 January 2021
  • マトリックスメタロプロテアーゼ(英:Matrix metalloproteinase、MMP)はメタロプロテアーゼ(活性中心に金属イオンが配座しているタンパク質分解酵素の総称)の一群でありMMPの活性中心には亜鉛イオン(Zn2+)やカルシウムイオン(Ca2+)が含まれる。コラーゲンやプロテ...
    8 KB (998 words) - 12:08, 28 December 2023
  • 生物学または生化学においてプロテアーゼ阻害剤(プロテアーゼそがいざい、protease inhibitors)は、プロテアーゼの機能を阻害する分子のことである。 医学では、よくα1-アンチトリプシン (A1AT) と同じ意味で使われる。これは、A1ATは最も頻繁に病気に関わるプロテアーゼ阻害剤であるためである(α1-アンチトリプシン欠損症)。...
    2 KB (237 words) - 03:40, 8 December 2020
  • アスパラギン酸プロテアーゼ(英: aspartic protease、EC 3.4.23.)またはアスパラギン酸エンドペプチダーゼ(英: aspartic endopeptidase)は、1つまたはそれ以上のアスパラギン酸残基に結合した活性化水分子を利用して、ペプチド基質の切断を触媒するプロテアーゼ...
    11 KB (1,260 words) - 20:12, 9 December 2022
  • HtrA2 ペプチダーゼ EC 3.4.21.109 マトリプターゼ EC 3.4.21.110 C5aペプチダーゼ EC 3.4.21.111 アクタリジン1 EC 3.4.21.112 サイト-1プロテアーゼ EC 3.4.21.113 ペスチウイルスNS3ポリプロテインペプチダーゼ EC 3.4.21...
    99 KB (17,112 words) - 08:48, 25 March 2023
  • れぞれ選択的ユビキチン化に必要である。ポリユビキチン化されたタンパク質はプロテアソームと呼ばれる巨大な酵素複合体のプロテアーゼによって分解される(ユビキチン-プロテアソームシステム)。また、一度標的タンパク質に結合してプロテアソームに取り込まれたユビキチンは、脱ユビキチン化酵素(DUB)によって基...
    7 KB (979 words) - 09:16, 2 February 2024
  • 低分子基質タイプ クレアチンキナーゼ ピルビン酸キナーゼ ヘキソキナーゼ プロテインキナーゼ:特にこのタイプをキナーゼとよぶことも多い。 なおプロテアーゼの中にはウロキナーゼ、ナットウキナーゼのように「キナーゼ」という名称のついたものがあるが、これらは「酵素(プラスミノ...
    3 KB (318 words) - 05:23, 17 April 2022
  • アポトーシス (category 細胞プロセス)
    物のアポトーシス経路には共通点が多いことが明らかとなった。これは非常に複雑に調節されるネットワークであるが、カスパーゼと総称される一連のプロテアーゼが中心的な働きをし、下流のカスパーゼを順に切断・活性化していくこと、また「アポトーシスの司令塔」であるミトコンドリアも重要な働きをなすことが特徴である。おおよそ次のようにまとめられる。...
    7 KB (851 words) - 01:02, 7 October 2023
  • AAAプロテアーゼ – 生体膜の管理など 膜融合AAA ATPアーゼ – 小胞体やゴルジ体の再形成など 運動性タンパク質ATPアーゼを除く全てのタンパク質が生体膜に存在している。そのため構造が理解されていないことが多く、未開拓な酵素の一つである。また、ATPアーゼ...
    9 KB (1,387 words) - 03:47, 12 January 2023
  • オノギ)が開発した新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のうち、軽症、中等症の患者を対象とする経口抗ウイルス薬である。 経口活性型の3C様プロテアーゼ阻害剤として作用する。 新型コロナウィルス感染症を対象とした経口治療薬であり、患者に投与することで体内のコロナウィルスの量が減少すること、風邪症...
    35 KB (4,995 words) - 07:55, 19 April 2024
  • ィードバック阻害)、これは代謝を調節する機構として働いている。さらに、生物体内にあって生理的機能を持つ酵素阻害タンパク質もある。これらはプロテアーゼやヌクレアーゼなど、生物自身に害を及ぼしうる酵素を厳密に制御する機能を持つものが多い。 酵素阻害剤には、基質と同様に酵素に対する特異性がある場合が多い...
    5 KB (725 words) - 12:16, 10 March 2024
  • エラスターゼ(Elastase)は、タンパク質を分解するプロテアーゼの分類の一つである。 ヒトには8つのエラスターゼの遺伝子が存在する。 緑膿菌のような細菌もエラスターゼを生産するが、毒性の要因になっていると考えられている。 エラスターゼは、コラーゲンとともに結合組織の機械特性を決定している弾性繊...
    5 KB (456 words) - 03:46, 18 November 2023
  • マルターゼ –二糖であるマルトースを単糖であるグルコース(ブドウ糖)に変える。 ラクターゼ –二糖であるラクトース(乳糖)を単糖であるグルコースとガラクトースに変える。 一般にプロテアーゼ(広義のペプチダーゼ)と呼ばれる。また、腸液に含まれるプロテアーゼの混合物はエレプシンと呼ばれる。...
    13 KB (1,766 words) - 06:29, 22 September 2023