• リボソーム(英: ribosome 独: Ribosom、リボーム)は、すべての細胞に存在する生体タンパク質合成(mRNAの翻訳)を行う分子機械である。リボソームは、伝令RNA(mRNA)分子のコドンによって指定された順序でアミノ酸をつなぎ合わせ、ポリペプチド鎖を形成する。リボソーム...
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  • リボソームRNAはリボソームを構成するRNAであり、RNAとしては生体内でもっとも大量に存在する(7 - 8割程度)。通常rRNAと省略して表記される。 原核生物では沈降係数に由来する命名で、23Sと5Sがリボソーム大サブユニット(50Sサブユニット)に含まれる。また小サブユニット(30Sサブユニット)には16S...
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  • 16S リボソームRNA(16S rRNA)とは、シャイン・ダルガノ配列(Shine-Dalgarno sequence)に結合する原核生物リボソームの30S小サブユニットのコンポーネントである。このRNAをコードする遺伝子は16S rRNA遺伝子と呼ばれる。 16S rRNA遺伝子は、リボソーム...
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  • Brachet、Jack Schultz らによりRNAがタンパク質合成に関与しているという説が提唱された。その後 Hubert Chantrenne はRNAがリボソームに対してタンパク質情報を伝達するという役割があることを解明した。1964年にはロバート・W・ホリーが出芽酵母の tRNA...
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  • messenger ribonucleic acid)は、mRNAまたはメッセンジャーリボ核酸とも呼ばれ、タンパク質を合成する過程でリボソームによって読み取られる、遺伝子の遺伝子配列に対応する一本鎖のリボ核酸(RNA)分子である。 mRNAは、RNAポリメラーゼという酵素が遺伝子を一次転写産物...
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  • translation)とは、細胞質または小胞体でリボソームがタンパク質を合成する過程であり、これは細胞の核でDNAを元にRNAが合成される転写に続くものである。この一連の過程は、遺伝子発現と呼ばれる。 翻訳では、メッセンジャーRNA(mRNA)が核の外にあるリボソーム...
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  • リボソームDNA(Ribosomal DNA; rDNA)は、リボソームRNA(rRNA)をコードしているDNAである。リボソームは細胞内でタンパク質やペプチド鎖の合成を行っている小器官であり、リボソーム自身はタンパク質とrRNAより成っている。右図の通り、rDNAはNTS、ETS、18S、ITS1、5...
    6 KB (725 words) - 11:14, 29 December 2023
  • ペプチド固相合成法 翻訳 リボソーム デプシペプチド メイラード反応 ペプトン Peptides and Skin Health(英語) - (オレゴン州大学・ライナス・ポーリング研究所) 『ペプチド』 - コトバンク 『セルレイン』(1975年) - 協和発酵工業(現・協和キリン)ならびに日本ファーム...
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  • 翻訳とは転写されたmRNAのコドン(遺伝暗号)にしたがって、リボソームにてアミノ酸がペプチド結合によってポリマー(タンパク質)になっていく過程である。翻訳に必要な材料は、 mRNA アミノアシルtRNA(20種類のアミノ酸に対応) リボソーム である。この中で、特に真核生物と異なる点はリボソーム...
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  • 転移RNA (redirect from 転移リボ核酸)
    リボソームに運ばれる。伸長因子は、tRNAとリボソームの結合、新しいポリペプチドの合成、およびmRNAに沿ったリボソームのトランスロケーション(転移)を助ける。tRNAのアンチコドンがmRNAと一致すると、すでにリボソーム...
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  • は点が付着して見えたためにこの名がついた。これはリボソームが細胞質基質側表面に結合しているためであることがその後明らかとなった。もう一つは表面にリボソームのない滑面小胞体。 小胞体は多くの細胞機能に関わっている。 粗面小胞体では、ゴルジ体やリソソーム、小体、細胞膜等を構成するタンパク質および、分泌タンパク質が合成される。...
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  • 生命には、デオキシリボ核酸(DNA)とリボ核酸(RNA)の2種類の遺伝物質(genetic material)がある。細胞はDNAを使用して長期的に情報を保存する。生物に含まれる生物学的情報はDNA配列にコード化されている。RNAは、情報伝達(mRNAなど)や酵素機能(リボソーム...
    89 KB (10,830 words) - 04:27, 19 July 2024
  • のタンパク質、RNA分子、染色体の特定の部分から構成される、多数の核内構造体が存在する。最もよく知られているのは核小体で、主にリボソームの組み立てに関与している。リボソームは核小体で合成された後、細胞質へ輸送されてmRNAの翻訳を行う。 核は最初に発見された細胞小器官である。現存する最古の描画はお...
    82 KB (11,513 words) - 04:48, 19 July 2024
  • リボソームがmRNA分子に沿って移動しながら続き、毎秒最大15個のアミノ酸をポリペプチド鎖に付加する。最初のリボソームの背後には、最大50個のリボソームがmRNA分子に結合してポリソームを形成し、これにより複数の同一ポリペプチド鎖を同時に合成することが可能になる。リボソーム...
    46 KB (5,701 words) - 09:46, 7 April 2024
  • ポリソーム(英: polysome)またはポリリボソーム(英: polyribosome)は、mRNA分子に数珠玉状に結合したリボソームの集団である。mRNA分子と2つ以上のリボソームからなる複合体で、mRNAからポリペプチドへの翻訳を行う。1963年の発見当初には"ergosome"という名称がつけられており、Jonathan...
    8 KB (1,202 words) - 07:51, 2 December 2023
  • リボソームペプチド(ひリボソームペプチド、英:Nonribosomal peptide(s))は細菌や真菌など微生物の二次代謝産物の中で、リボソームを経由せずに合成されるペプチドを指す。NRP(s)と略記される。裸鰓類のような高等生物もNRPを作り出していることが知られているが、それも生体表面や内...
    14 KB (1,966 words) - 14:13, 10 September 2019
  • リア)、真菌類門(真菌類とその近縁種)、緑藻類門(藻類と陸上植物)の亜界(subkingdoms)に分割した。 1977年、カール・ウーズらは、リボソームRNAの遺伝子構造に基づいて、原核生物を真正細菌(Eubacteria、後に細菌/Bacteriaと呼ばれる)と古細菌(Archaebacter...
    100 KB (6,684 words) - 14:00, 27 June 2024
  • 核小体(かくしょうたい、拉,独,英:nucleolus)は、真核生物の細胞核の中に存在する、分子密度の高い領域で、rRNAの転写やリボソームの構築が行われる場所のこと。一般に光学顕微鏡で観察できる。直径1〜3μm程度。仁、核仁とも言われる。生体膜によって明確に区分される構造ではない。成長期の細胞や活発に機能する細胞でよく発達する。...
    2 KB (289 words) - 19:45, 4 December 2022
  • ミトコンドリアDNAは一般的にGC含量が低く(20-40%)、基本単位が数十kb (kilo base : 塩基対1000個単位) 程度であり、電子伝達系に関わるタンパク質、リボソームRNAやtRNAなど数十種類の遺伝子を持っている。しかしDNA分子の大きさや形状、コードされている遺伝子の数や種類などは、生物によって大きく異なる。...
    17 KB (2,174 words) - 05:27, 11 June 2023
  • 5SリボソームRNA(英: 5S ribosomal RNA、略称: 5S rRNA)は、約120ヌクレオチドからなるリボソームRNA分子で、約 40 kDaである。生命の全ドメイン(細菌、古細菌、真核生物)のリボソームの大サブユニットの構造的・機能的構成要素であるが、菌類と動物のミトコンドリアのリ...
    20 KB (2,608 words) - 20:04, 26 April 2024
  • 、細菌については他のドメインと比較できるような観察可能な特徴がほとんどないことから簡単には分類できなかった。 1977年、カール・ウーズが16sリボソームRNAのヌクレオチド配列を比較して、階級(あるいはドメイン)はそれまで科学者たちが考えていたような2つの分岐ではなく、3つの分岐を含んでいること...
    22 KB (2,795 words) - 11:36, 31 August 2024
  • entry site)は、タンパク質合成のプロセスの一部として、キャップ非依存的な翻訳の開始を可能にするRNAエレメントである。配列内リボソーム進入部位、内部リボソーム進入部位などと訳される。一般的に真核生物の翻訳開始はmRNA分子の5'末端で行われるが、これは開始複合体の形成のために5'キャップ構...
    14 KB (1,506 words) - 15:12, 26 June 2024
  • ったアミノ酸(例えばアルギニンの類似化合物であるカナバニン)を組み込んでしまうと毒となる。 タンパク質を構成しないアミノ酸は、リボソームでの翻訳を経て合成されない非リボソームペプチドで見られる。 下に、真核生物の遺伝情報によってタンパク質合成のために直接暗号化されている21種のアミノ酸の構造と略語を...
    17 KB (1,096 words) - 23:16, 15 July 2024
  • ノンコーディングRNA (category リボ核酸)
    遺伝子発現制御を行っていると考えられる。核内構造体は細胞内の巨大分子装置の生合成の場でもある。核小体、カハールボディではそれぞれリボソーム、スプライソソームという巨大なリボヌクレオプロテイン(RNP)複合体の生成が行われている。核小体ではrRNAの転写、RNAプロセシング・修飾、そして蛋白質との会合...
    28 KB (4,581 words) - 02:59, 10 March 2024
  • 第二には、細胞骨格や、中心小体、鞭毛、繊毛といった非膜系のタンパク質の超複合体からなる構造体までを細胞小器官に含める場合もある。 さらには、核小体、リボソームまで細胞小器官と呼んでいる例も見いだされる。 細胞 細胞骨格 ウィキメディア・コモンズには、細胞小器官に関連するカテゴリがあります。 細胞の生物学...
    5 KB (530 words) - 20:30, 11 December 2022
  • 般的な細胞の体積の約70%を占め、水、塩、低分子の有機化合物などからなる。細胞質はまた細胞骨格を形作るタンパク質繊維や水溶性タンパク質、リボソーム、プロテアソームなどの大きな構造、まだ良くわかっていないヴォールトなどを含んでいる。細胞質の内側の部分は顆粒を多く含み、比較的流動性に富んでいて、これを...
    8 KB (888 words) - 03:24, 21 September 2024
  • リボソームペプチドを作り、リボソームは脱水合成とは細部が異なる反応を使ってタンパク質を作る。 α-アマニチンのように、リボソームで作られるためリボソームペプチドと呼ばれるものもあるが、多くはリボソームではなく特殊な酵素で合成されるため、非リボソーム...
    14 KB (1,852 words) - 09:38, 15 July 2024
  • reticulum, rER)は、リボソームが付着している小胞体の総称。核膜の外膜と粗面小胞体は連続している。リボソーム中にはRNAが多く含まれるため、粗面小胞体は好塩基性に染色される。 分泌たんぱく質、膜たんぱく質、リソソーム酵素は粗面小胞体膜状の付着リボソーム...
    2 KB (157 words) - 00:50, 7 June 2023
  • ராமகிருஷ்ணன், 1952年4月5日 - )は、インド出身でイングランド・ケンブリッジのMRC分子生物学研究所で活動する構造生物学者。2009年、リボソームの構造と機能に関する研究の功績によりノーベル化学賞を受賞した。 インド・タミル・ナードゥ州カダルール県チダンバラムに生まれる。...
    10 KB (1,022 words) - 01:23, 14 August 2024
  • は細胞内に無数のハイドロジェノソームを持っており、これは Nyctotherus ovalis の細胞内共生体であるメタン菌と密接な関係がある。N. ovalis のメタン菌は、ハイドロジェノソームが産生する水素を利用してメタンを生成しているのである。また N. ovalis のハイドロジェノソームのマトリックスにはリボソーム様の顆粒があり、共生メタン菌の...
    9 KB (1,228 words) - 12:16, 12 November 2021
  • は静脈注射となる。真正細菌(バクテリア)型リボソームのみに選択的で、それ以外の生物、例えば古細菌には効果がない。古細菌に近い祖先をもつと考えられる真核生物本体のリボソームも阻害を受けず、真正細菌のみを選択的に殺すことができる。ただし、ミトコンドリアリボソームは進化的に真正細菌に起源があり、ある程度影...
    15 KB (1,748 words) - 00:19, 25 December 2023