• リポソーム(英: liposome)は、少なくとも1つの脂質二重層を持つ球形の小胞であり、栄養素や医薬品を投与するための輸送手段として利用することができる。超音波処理(英語版)などの手法で生体膜を破壊することによって調製することができる。 リポソームはほとんどの場合リン脂質、特にホスファチジルコリ...
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  • などを調節することができ、安定性や臓器への分布を制御することができる。リポソームの改善法としてステルス化(PEGリポーム)、トランスフェリンや糖鎖の修飾などが知られている。リポソーム製剤としては抗真菌薬のアムビゾームリポソームアムホテリシンB)やカポジ肉腫治療薬のドキシルなどが知られている。アム...
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  • 有名な超分子の例としては、ドラッグデリバリー・システムに利用されるリポソームやミセルなどがある。 これらは分子内に疎水部と親水部を持っており、水系の溶媒中において疎水性相互作用により自己集合化する。 他にもペプチドによって構成されるペプトソームや、乳酸により形成されるラクトソームなども超分子の一例である。...
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  • vesicle)となる。ベシクルはリポソーム(英: Liposome)とも呼ばれる。リポソームでは、外部とカプセル内部に親水性の分子端を並べた薄い分子層が向かい合わせに二重になった膜状を呈する。これを脂質二重層という。この層は、リポソームの内外の大きな水溶性分子、イオンに対して不透過性...
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  • リポソームアムホテリシンBであるアムビゾームは、アムホテリシンBとコレステロール複合体がリポソーム膜に組み込まれた構造をしており、その平均粒子径が100ナノメートルと小さいため、網内系細胞に取り込まれ難い。 血中でリポソーム...
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  • リボソーム(英: ribosome 独: Ribosom、リボゾーム)は、すべての細胞に存在する生体タンパク質合成(mRNAの翻訳)を行う分子機械である。リボソームは、伝令RNA(mRNA)分子のコドンによって指定された順序でアミノ酸をつなぎ合わせ、ポリペプチド鎖を形成する。リボソームは、リボソーム...
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  • リン脂質は自己組織化によって脂質二重層を形成し、細胞膜の主要な構成要素となる他、細胞膜内外の物質移動に用いられる小さな脂質ベシクル(リポソーム)を形成する。脂質二重層は浸透性があり、柔軟で、流体のような特性をもつため、中のリン脂質やタンパク質は面内方向に比較的自由に動くことができる。...
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  • 的性質を利用して薬物の体内動態を制御する。 プロドラッグ、ポリエチレングリコール修飾、高分子ミセル、リポソーム、マイクロカプセル、シクロデキストリン、ナノ粒子等 薬物を含む粒子の径 粒子(リポソームやミセル)の径のこと。 直径150nm以下の小さな粒子を皮下投与すると、毛細血管壁を通過できないが毛...
    7 KB (995 words) - 04:56, 22 October 2023
  • リポフェクション(英: lipofection)またはリポソームトランスフェクション(英語: liposome transfection)は、細胞内に遺伝物質を導入するトランスフェクションの手法の一つである。リポソームと呼ばれるリン脂質二重膜の小胞の内部に遺伝物質を封入して細胞膜を通過させる。 Lipofection:...
    974 bytes (102 words) - 10:24, 1 April 2023
  • 化合物が続いたが、臨床で使用されているものはほとんどない。 ダウノルビシン(ダウノマイシン) ダウノルビシン(リポソーム製剤) ドキソルビシン(アドリアマイシン) ドキソルビシン(リポソーム製剤) エピルビシン アムルビシン イダルビシン バルルビシン(膀胱がん治療にのみ使用される) アクラルビシン...
    9 KB (616 words) - 08:11, 11 January 2022
  • 能動的標的化は、通常、磁気共鳴画像法(MRI)において造影剤として機能するマグネトリポソーム(磁性リポソーム)を利用することによっても達成できる。このように、これらのリポソームに所望の薬物を移植(接ぎ木のように)して身体の領域に送達することによって、磁気位置決めがこのプロセスを促進できる。...
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  • 脂質小胞またはリポソームは、脂質二重層で取り囲まれたほぼ球形の袋状構造である。これらの構造は、細胞へ直接的に化学物資を搬入することでその細胞への影響を調べたり、細胞膜の透過性についてより詳細な知見を得たり、といった目的で実験室で用いられる。脂質小胞とリポソーム...
    56 KB (7,639 words) - 13:41, 20 October 2023
  • 急性リンパ性白血病(ALL)、慢性骨髄性白血病(CML)、カポジ肉腫の治療に用いられる。投与法は急速静脈注射または点滴静脈注射である。リポソーム化製剤であるリポソームダウノルビシン(liposomal daunorubicin)も存在する。 主な副作用は、脱毛、嘔吐、...
    12 KB (1,211 words) - 12:53, 19 October 2023
  • リポフェクション(またはリポソームトランスフェクション)は、リポソームを使用して遺伝物質を細胞に注入する技術。小胞であるリポソームと細胞膜は両方ともリン脂質二重層でできているため容易に融合できることを利用している。リポフェクションは通常、正に帯電したカチオン性脂質(カチオン性リポソーム...
    22 KB (3,083 words) - 20:45, 27 May 2021
  • 混入する。透析が進むと徐々に界面活性剤が透析膜の内側から除去されることで脂質分子が脂質二重膜を形成しリポソームを形成する。合成された膜タンパク質はリポソームに挿入され活性体の状態で生成した。リポソームに界面活性剤を加えることで可溶化することができた。 その後の検討で、透析膜の内側に配置された混合ミセ...
    13 KB (2,116 words) - 13:55, 4 January 2024
  • 奨されている(消化管感染症を除く:後述)。日本ではファンギゾン、そしてドラッグデリバリーシステム(DDS)を利用したアムビゾームなどが上市されている。アムビゾームではリポソームに包むことにより副作用が軽減されている。原発性アメーバ性髄膜脳炎(PAM)を引き起こすフォーラーネグレリアに対しても効果が認...
    5 KB (329 words) - 04:28, 23 July 2023
  • 乳化力、皮膚や粘膜から物質を透過吸収する浸透作用がある。このため、医薬用リポソームの材料、静脈注射用脂肪乳剤、痔や皮膚病の治療薬として利用されている。 体内で脂肪がエネルギーとして利用・貯蔵される際、タンパク質と結びついてリポタンパク質となり血液の中を移動するが、このタンパク質と脂肪の結合にレシチ...
    17 KB (1,830 words) - 09:45, 20 April 2024
  • などを調節することができ、安定性や臓器への分布を制御することができる。リポソームの改善法としてステルス化(PEGリポーム)、トランスフェリンや糖鎖の修飾などが知られている。リポソーム製剤としては抗真菌薬のアムビゾームリポソームアムホテリシンB)やカポジ肉腫治療薬のドキシルなどが知られている。アム...
    61 KB (10,225 words) - 07:52, 28 January 2024
  • リポソーム(糖鎖修飾リポソームなど)、抗癌剤に関する研究で知られている。具体的には、腫瘍新生血管を標的とした悪性新生物治療法の開発や、リポソーム工学を利用したドラッグデリバリーシステムの研究などに取り組んだ。ドラッグデリバリーシステムの研究においては、薬剤をリポソーム...
    24 KB (2,862 words) - 15:34, 6 December 2023
  • 経口懸濁液:口腔・咽頭表在性カンジダ症の予防・治療 錠剤:腸管カンジダ症 軟膏・クリーム剤:皮膚表在性カンジダ症 リポソーム製剤:1980年代に研究されていた。リポソーム剤はナイスタチンの低溶解度と全身毒性から生じる問題の改善を意図していた。...
    16 KB (1,788 words) - 06:25, 22 October 2023
  • 宝谷は、同じ方法を用いて、1986年、対象を細菌の鞭毛だけでなく、微小管に広げ、さらに、リポソームを用いた人工細胞へと広げ、生物のマイクロマシン、ナノテクノロジーへと発展させた。 創造的な研究を推進するための最重要な要因はチームリーダの素質である 未来を作り出していくものは私たち自身のなかにある希望である 1963年...
    7 KB (902 words) - 06:43, 6 January 2024
  • リピッドバブル 帝京大学の丸山らのグループは血中安定性や滞留性に優れたポリエチレングリコール(PEG)修飾リポソームに眼科領域で使用されている眼内長期滞留ガス(パーフルオロプロパン)を封入したバブル製剤、リピッドバブルを開発した。リピッドバブルはもともとソノポ...
    23 KB (3,517 words) - 11:54, 19 March 2024
  • リン脂質分子は自発的に二重層、あるいはリポソーム、ミセルの形状に並ぶので、リポソームの内側にヘモグロビンを封入すれば酸素運搬能力を持たせることができ、またヘモグロビンの毒性も閉じ込めることができる。 2010年現在では赤血球の数十分の一の大きさ(直径数百ナノメートル程度)のリポソーム...
    99 KB (14,800 words) - 02:48, 27 April 2024
  • DpPC)とは、リン脂質の1つであるホスファチジルコリンの中で、パルミチン酸を2つエステル結合しているもののことである。界面活性剤としての作用を持ち、II型肺胞上皮細胞によって産生され分泌される肺胞サーファクタントの主成分の1つである。リポソーム、脂質二重層および生体膜の研究に使われている。 レシチン 表示 編集 表示 編集...
    2 KB (101 words) - 02:51, 14 April 2023
  • 巣がんや多発性骨髄腫の治療にも使用されている。この薬はリポソームに包まれており、投与されている薬の寿命を延ばすのに役立っている。リポソームは、自己組織化した球状の閉じたコロイド構造であり、水性空間を取り囲む脂質二重膜で構成されている。リポソームはまた、機能性を高めるのに役立ち、特に薬剤が心筋に与える損傷を減少させるのに役立つ。...
    44 KB (5,757 words) - 16:12, 16 October 2023
  • マトグラフィー分画、クロロホルム処理、ベンズジクロロメタン処理、pH別分離によってビンクリスチンが得られた。 2012年FDAはビンクリスチンのリポソーム製剤を承認した。 ビンクリスチンを微小粒子に結合させた製剤が開発中である。 ^ a b c d e f g Brayfield, A: “Vincristine”...
    13 KB (1,362 words) - 08:57, 24 October 2023
  • シャンプー(医薬部外品)「ザ 薬用オールインワン シャンプー」 SINTO(シントー) リポソームNMNサプリメント(顆粒品)「SINTO リポソーム NMN」 リポソームビタミンCサプリメント(顆粒品)「SINTO リポソーム ビタミンC」 X(エックス) 機能性表示食品「X2 BURN® エックストゥー...
    21 KB (2,402 words) - 08:57, 6 February 2024
  • リーにはならない。核酸医薬のベクターとしてカチオニックリポソームやそれに様々な修飾を加えたものがある。これらのベクターの中には効率よくsiRNAをデリバリーさせるものも報告されているが、肝機能障害を代表とする副作用が指摘されている。またリポソームはその性質上肝臓に集結するため、中枢神経系を含めた肝臓...
    102 KB (17,452 words) - 03:00, 10 March 2024
  • 7α‐グルコシルオキシアセチルパクリタキセル 水溶性化したパクリタキセル誘導体。表面にトラスツズマブを固定したリポソームに封入して腫瘍組織に送達する。 [脚注の使い方] ^ a b Wani, M. C.; Taylor, H. L.; Wall, M. E.; Coggon...
    23 KB (3,268 words) - 01:10, 24 October 2023
  • トラベクテジン (category ベンゾジオキソール)
    2009年11月、欧州委員会は、27のEU加盟国およびノルウェー、アイスランド、リヒテンシュタインにおける、白金系抗がん剤感受性の再発性卵巣癌の女性に対するトラベクテジンとペグ化リポソームドキソルビシンとの併用治療を認可した。 悪性軟部腫瘍 化学療法未治療例における有効性および安全性は確立していない。...
    18 KB (2,367 words) - 00:26, 22 October 2023
  • 部薬学科にて、薬学を学んだ。1997年(平成9年)に卒業すると、同大学の大学院に進学し、薬学研究科の博士課程にて学んだ。大学院生当時、第7回国際リポソーム会議にて研究成果を発表し、同会議のポスター優秀賞を受賞した。それらの業績から、静岡県立大学よりはばたき賞が授与されている。2002年(平成14年...
    11 KB (1,142 words) - 10:31, 6 December 2023