分析のパラドックス(paradox of analysis)またはラングフォード=ムーアのパラドックス(Langford–Moore paradox)は、分析の正確性と有益性に関するパラドックス(逆説)。G・E・ムーアが善の定義不可能性を主張し、自然主義的誤謬を説明した著書『倫理学原理』で提起し、ム...
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砂山のパラドックス(すなやまのパラドックス、英: paradox of the heap)は、述語の曖昧性から生じるパラドックスである。古典ギリシア語で"heap"を意味する「ソリテス」(σωρίτης、sōritēs)にちなんで、ソリテス・パラドックス、ソライティーズ・パラドックス(英: sorites...
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ゼノンのパラドックスとは、エレア派のゼノンの議論で、特にパルメニデスを擁護してなされたいくつかの論駁を指す。多・場所・運動・粟粒等の論があったと伝えられているが、本人の書は失われ、断片が残るだけである。アリストテレスが『自然学』の中で、ゼノンに対する反論として引用した議論が、比較的詳しいものであり、...
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クス主義として分析哲学の一分野であり得るだろうし、形而上学も研究方法次第では分析形而上学となり得るだろう。 言語分析、概念分析を中心的な道具とする 定義や議論の論理構造をはっきりさせ、明瞭な論述を行う(記号論理学を参照する) 言語表現の範囲内で問題を設定する 分析の正しさの基準として、しばしば思考実験に訴える...
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バター猫のパラドックス(バターねこのパラドックス)は、2つの言い伝えを皮肉った組み合わせに基づいた逆説である。 猫は常に足を下にして着地する(参照:ネコひねり問題) バターを塗ったトーストは常にバターを塗った面を下にして着地する(参照:選択的重力の法則) もしバターを塗ったトーストを(バターを塗った...
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投票の逆理(とうひょうのぎゃくり)とは、投票において投票者一人一人の選好順序は推移的なのに、集団としての選好順序に循環が現れる状態があることを表す命題。18世紀の社会学者コンドルセが発見した。コンドルセのパラドックスとも言う。 選択肢がA、B、Cの三つあり、投票者が甲氏、乙氏、丙氏の三人いて、三人の選好順序が...
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のパラドックスや今ではラッセルのパラドックスと呼ばれることになったパラドックスなどである。ラッセル以降、論理学ではエピメニデスのパラドックスへの言及が繰り返されるようになった。典型例としてダグラス・ホフスタッターの『ゲーデル、エッシャー、バッハ』があり、自己言及について論じる際にこのパラドックスを特筆している。...
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集合論 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
\{x|P(x)\}} が存在する パラドックスの有名なものとしては、以下のものがあげられる。 カントールのパラドックス 全ての集合を含む集合(たとえばX = {a | a = a})を考えると、そのべき集合はカントールの定理によってより大きな濃度を持つはずだが、一方もとの集合に含まれるのだから、濃度は大きくないはずである。...
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ヤブロのパラドックス(英: Yablo's paradox)は、1985 年にスティーヴン・ヤブロによって発表された論理的パラドックスである。嘘つきのパラドックスに似ているが、単一の文を使用する嘘つきのパラドックスとは異なり、このパラドックスは文の無限のリストを使用し、それぞれがリストの...
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ジョージ・エドワード・ムーア (category 分析哲学者)
の判断は善についての事実判断であり、認知主義の一種である。 理想主義的功利主義とは、帰結主義の一種ではあるが、それまでの功利主義のように快楽を最大にするのを目的にするのではなく、直観によって善であると把握されるさまざまなものを行為の目標とする立場。 言語哲学においてはムーアは「ムーアのパラドックス...
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論理学 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
の論理学における重要な所期の発展と位置づけられる。この一連の研究動向の中で1902年にラッセルのパラドックスと呼ばれる矛盾が指摘された。 20世紀初頭においてバートランド・ラッセルはこの矛盾を解決するためにアルフレッド・ノース・ホワイトヘッドとの共著『数学原理』 (Principia...
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社会選択理論 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
^ 個人の選好を分析の出発点とし、その選好は各個人の効用関数が反映されたものであると考える実証政治理論は、次の二つのことを基本的な仮定としている。第一に政治現象を個人の相互作用の帰結と捉えることである。これは個人の選択・行動の分析の焦点を当て、個人のレヴェルから分析...
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バートランド・ラッセル (category 分析哲学者)
の「形式主義」やブラウワーの「直観主義」の誕生の切っ掛けとなった。 ラッセルは他にもパラドックスを発見したが、通常ラッセルの名を冠して呼ばれるものは一つだけである。他のパラドックスには、例えばブラリ=フォルティのパラドックスはラッセルの発表中に脚注で「ブラリ=フォルティの...
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ゴットロープ・フレーゲ (category 分析哲学者)
Ludwig Gottlob Frege, 1848年11月8日 - 1925年7月26日)は、ドイツの哲学者、論理学者、数学者。現代の数理論理学、分析哲学の祖とされる。 バルト海に面したドイツの港町ヴィスマールに生まれる。母アウグステ・ビアロブロツキーはポーランド系。イェーナ大学で学び、その後ゲ...
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思考実験 (category 科学哲学の概念)
(熱力学) マクスウェルの悪魔 (熱力学、1871年) ブラウン・ラチェット (熱力学) EPRパラドックス (量子力学) シュレーディンガーの猫 (量子力学) 量子自殺 (量子力学)(Quantum suicide) ウィグナーの友人 (量子力学、心の哲学) 双子のパラドックス (特殊相対性理論)...
16 KB (1,548 words) - 03:24, 18 December 2023
ブラックホール情報パラドックス(ブラックホールじょうほうパラドックス、Black hole information paradox)は、量子力学と一般相対性理論の組合せに起因するパラドックスである。物理的情報はブラックホールの中で消失するため、多くの量子状態が同じ状態を取ることを許容する。これは、...
20 KB (2,120 words) - 06:34, 16 April 2022
の下では、これらはパラドックスなのではなくて、ある種のクラスが真クラスであることの証明を示唆するものであると捉えることができる。ラッセルのパラドックスは「自分自身に属さない集合」全体が真のクラスになることを示唆するし、ブラリ=フォルティのパラドックスは全ての順序数からなるクラスが真のクラスであることを示唆している。...
6 KB (1,003 words) - 13:32, 21 December 2022
テセウスの船(テセウスのふね)はパラドックスの一つであり、テセウスのパラドックスとも呼ばれる。ある物体において、それを構成するパーツが全て置き換えられたとき、過去のそれと現在のそれは「同じそれ」だと言えるのか否か、という問題(同一性の問題)をさす。 プルタルコスは以下のようなギリシャの伝説を挙げている。...
26 KB (4,292 words) - 23:34, 6 February 2024
数理論理学 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
1908a)。この論文はツェルメロの証明に対する批判に直接対処するものであり、これによって数学界において選択公理が広く受け入れられることになった。 選択公理に関する疑念は最近の素朴集合論におけるパラドックスの発見により強化された。集合論のパラドックスについて初めて述べたの...
72 KB (7,671 words) - 07:50, 13 April 2024
エポニム (category 英語の語句)
adjectives)。 人名のアクロニウムは企業名や商品名で多く見られる。 人名の後に、法則や定理、係数や効果などの語を付したもので、ボイル=シャルルの法則、ベルヌーイの定理などがある。 フレミング左手の法則など、説明的な命名と併用される事例もある。 多数の人名が連なる場合に、EPRパラドックス...
24 KB (2,593 words) - 07:45, 7 April 2024
ラドゥスのすぐ内側に存在する。しかしミマスはエンケラドゥスよりも強い潮汐力を受けており潮汐加熱が大きいはずであるにも関わらず、活発であるエンケラドゥスとは対照的に地質学的には死んだ天体である。この矛盾はミマスパラドックス (あるいはミマス・エンケラドゥスパラドックス) と呼ばれている。...
54 KB (6,700 words) - 04:24, 6 January 2024
デイヴィッド・チャーマーズ (redirect from 構造的コヒーレンスの原則)
のパラドックスを名付ける。 この問題に対する彼の解答として、物理状態に対して現象的な意識体験が、論理的にではなく自然法則的に付随する状態があるのだろう、とする。つまり私達のまだ知らない自然法則がこの宇宙に何かあるのだろうとする。そうして、次節以降のラディカルな主張へと進む。...
36 KB (5,001 words) - 10:19, 23 July 2023
嘘 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
の嘘に騙されたり、それを見抜いて怒ったりすることを述べている。 嘘をつく人の言うことが信用できるかどうかは、ややこしい問題(パラドックス)を生む。 クレタ人が『クレタ人は嘘つきだ』と言ったが、これは信用できるかどうか、というのは、嘘つきのパラドックスと呼ばれる。詳しくはエピメニデスのパラドックス...
28 KB (4,534 words) - 07:04, 6 May 2024
義務論理 (category 書きかけの節のある項目)
であることと矛盾する。よって義務同士の衝突は論理的にありえないということになり、直観に反する。 チザムのパラドックスは、義務違反時の義務(contrary-to-duty obligation, CTD obligation)に関するパラドックスである。直観的には、以下の四つの...
27 KB (4,636 words) - 11:39, 17 January 2024
直観 (category ISBNマジックリンクを使用しているページ)
の強い研究者のなかにはこだわらない者もいる。 真理のように見えるが、我々の直観を破るような状況はパラドックスと呼ばれる(パラドックスとは論理的自己矛盾でもある)。例えば、誕生日のパラドックスがある。 イマヌエル・カントの哲学では、直観は基本的な認識能力の...
11 KB (1,684 words) - 02:24, 14 March 2024
自然種 (category ドイツ語版ウィキペディアからの翻訳を必要とする記事)
kind)は、哲学における概念。 分析哲学においては、人に作り出されたのではない、様々な点で相互に類似した人間の関心や概念、慣習から独立しているような事物は、しばしば自然種と呼ばれている。この例としては、素粒子、化学元素、生物種などがある。 自然種は、たいてい人工種とは区別される。人工種とは、分類する者の...
2 KB (302 words) - 12:16, 14 September 2023
time)にまとめている。これは後に古典の一つに数えられるようになった。 1974年にホーキングがホーキング輻射の公式を考案すると、シアマはそれを高く評価し「自分の優秀な教え子の業績」として自らの講義で紹介したが、後にこの公式から導かれるブラックホールの蒸発に伴う情報喪失のパラドックスは物理学界に激しい論争を呼んだ。 ブラックホールの...
71 KB (7,996 words) - 11:59, 17 April 2024
ネルソン・グッドマン (category 分析哲学者)
グルーのパラドックスは帰納にまつわるパラドックスの一つで、グッドマンによって「帰納の新しい謎」(new riddle of induction)というタイトルの論文の中で発案された。 このパラドックスはヒュームの古典的な帰納法の問題を継承したものである。 グッドマンはヒュームの...
13 KB (1,757 words) - 19:26, 5 October 2022
宇宙人 (category 出典を必要とする記述のある記事/2023年10月)
のパラドックス」がよく知られている。つまり、ドレイクの方程式のパラメータをある程度科学的に合理的なもので仮定すると、地球人と接触可能な地球外知的生命体がいると期待できるのに、実際には地球人はそのような地球外知的生命体と接触していないという矛盾があるということである。仮に宇宙人がいるとしたら、宇宙の...
30 KB (4,624 words) - 18:07, 10 March 2024
価格 (category すべてのスタブ記事)
の益、あるいは、主観的な満足)を示していると考えることはできない。たとえばダイヤモンドと水を比べた場合、前者は希少であり価格が高いが、しかし効用はありふれた後者のほうが高いことがある。このことを、アダム・スミスに由来する「価値のパラドックス」という。 経済学者の...
9 KB (1,292 words) - 18:02, 26 March 2024
の『プリンキピア・マテマティカ』(1913年)は、20世紀哲学初期を象徴する哲学書である。 分析哲学は、現代の記号論理学及び論理的言語分析の採用、自然科学の方法論及び成果を導入して形成された、現代哲学の総称である。分析哲学は20世紀の...
20 KB (2,912 words) - 07:22, 4 October 2023