まひる野

まひる野』は、日本短歌結社1946年(昭和21年)3月、早稲田大学国文科の学生を中心に、窪田空穂主宰、窪田章一郎を発行編集人として創刊[1]

まひる野会[編集]

創刊の趣旨を記す会規に「本会は、和歌を中心に、一般文芸の創作、ならびに研究を行ふことを目的とす」とあり、創刊当初は窪田空穂門下である早稲田大学国文科の学生らの同人誌の性格を色濃く帯びていた[2]


篠弘が長く代表を務めてきたが、2022年12月に死去。2023年、運営委員会にて島田修三を新代表に選任した。大下一真を発行編集人として、短歌雑誌『まひる野』を発行[3]。短歌総合誌などの広告では「つねに生活実感を尊重し、詩としての豊かな表現力を希求する集団」として、広く会員を迎えている[4]

会員は作品I、作品II、作品III、まひる野集、マチエールの5つの選歌欄に分かれ、毎月10首以内を投稿する。作品I、作品II、作品IIIの選者[5]は固定されておらず集団選歌体制をとっている。但し、主にまひる野賞受賞者が所属するまひる野集は篠弘、若手歌人が所属するマチエールは島田修三が選歌を行う。新しく入会した会員は作品IIIに所属し、編集・運営委員会において所属欄の昇格や変更が決定される。

定例歌会[編集]

東京歌会をはじめ、全国各地で支部が主催する定例の歌会を開催している[6]。 支部は、ひろさき金曜会、青森十和田会、岩手支部、仙台支部、気仙沼支部、いわきサークル、群馬支部、千葉支部、習志野支部、さわらび会、長野支部、松本支部、茨城支部、川越支部、鎌倉支部、伊豆支部、木耀会、田無短歌会、あふりの会、相模サークル、富山支部、高岡支部、名古屋支部、近畿支部、萩支部等[7]がある。

まひる野全国大会[編集]

例年8月下旬に全国大会を開催し、年間テーマについてのパネルディスカッションや歌会を行なっている[8][9]

まひる野賞[編集]

会員に対して公募する結社内の新人賞。未発表作50首、応募資格は入会後一年以上の会員で、一年間無欠詠または欠詠二回までの人。受賞者はその年の8月号で発表され、まひる野全国大会で表彰される[10]

主な歌人(故人・退会者含む)[編集]

参考文献[編集]

  • 『現代短歌大事典』、三省堂、2000年6月、564ページ。ISBN 4-385-15424-4
  • 『岩波現代短歌辞典』、岩波書店、1999年12月、617ページ。ISBN 4-00-080096-5
  • 『総合雑誌短歌 9月臨時増刊号 現代短歌辞典』、角川書店、1978年9月、310ページ。

脚注[編集]

  1. ^ 『現代短歌大事典』、三省堂、2000年6月、564ページ、『岩波現代短歌辞典』、岩波書店、1999年12月、617ページ。
  2. ^ 『現代短歌大事典』、三省堂、2000年6月、564ページ。
  3. ^ 2023年9月現在、運営・編集委員長は大下一真、運営委員(編集)は中根誠、柳宣宏、柴田典昭、今井恵子、広坂早苗、富田睦子、後藤由紀恵、染野太朗。『短歌往来』2023年10月号、広告(139ページ)。
  4. ^ 『短歌往来』、2012年8月号、ながらみ書房、132ページ左下など。
  5. ^ 2023年2月現在、選歌委員は島田修三、大下一真、中根誠、柳宣宏、柴田典昭、今井恵子、広坂早苗、富田睦子、後藤由紀恵、染野太朗の10名。「短歌結社まひる野」公式サイト2023年10月4日閲覧
  6. ^ 歌会のお知らせ」『短歌結社 まひる野 ブログ』
  7. ^ 『まひる野』2012年2月号、まひる野会。
  8. ^ 『まひる野』2011年11月号、まひる野会、40ページより61ページ。例年、11月号において全国大会記録を特集している。
  9. ^ 「第58回全国大会・東京」『短歌結社 まひる野 ブログ』
  10. ^ 『まひる野』2012年8月号、まひる野会、2ページより8ページ。例年、8月号において受賞者は発表されている。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]