アルファ・ベータ法

アルファ・ベータ法(アルファ・ベータほう、alpha-beta pruning)は完全情報ゲームにおける探索アルゴリズムの1つである。基本的にミニマックス法と同じであり、同じ計算結果が得られるが、ゲーム木において、計算しなくても同じ計算結果になる部分を枝刈りしている。

擬似コード[編集]

アルファ・ベータ法の擬似コードを以下に示す。alphabeta関数がアルゴリズムの実装であり、minimax関数はミニマックス法とインタフェースを揃えるためのラッパーである。

function minimax(node, depth)     return alphabeta(node, depth, -∞, +∞)  function alphabeta(node, depth, α, β)     if node が終端ノード or depth = 0         return node の評価値     if node が自分のノード         foreach child of node             α = max(α, alphabeta(child, depth-1, α, β))             if α ≥ β                 break // βカット        return α              else node が対戦者のノード         foreach child of node             β := min(β, alphabeta(child, depth-1, α, β))             if α ≥ β                 break // αカット         return β          

αとβが表しているのは関心のある値の範囲である。例えば max(min(...), min(...), ..., min(...)) の値を調べるときに、最初の min の値が3だったとすると、3以下の値は max により選ばれることはなくなる。つまり関心の下限(=α)が3となる。そして2つめの min の中に3以下の値が現れればminの値は必ず3以下となるが、その値には興味がないので、3以下の値が現れた時点で探索をやめる(カット)。同じようにβは関心の上限を表し、max の中で値が関心の上限を超えると分かるとカットとなる。

上記のalphabeta関数はより簡単化できる。(ネガアルファ法)

function alphabeta(node, depth, α, β)     if node が終端ノード or depth = 0         return node の評価値     foreach child of node         α := max(α, -alphabeta(child, depth-1, -β, -α))         if α ≥ β             return α // カット     return α 

ただしネガアルファ法では node の評価値の符号を手番によって変える必要がある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]