アルペンスキー・ワールドカップ
アルペンスキー・ワールドカップ (Alpine skiing World Cup) は国際スキー連盟 (FIS) が1967年から毎冬開催しているアルペンスキー大会。世界選手権、オリンピックと並ぶ重要な大会である。また、世界中を転戦することから「白いサーカス」とも呼ばれている。
概要
[編集]1966年の世界選手権が南半球のチリ・ポルティージョで開催された。しかし開催時期が北半球では夏季で、選手にはシーズンオフであった。そこで、1967年のFIS総会で、開催が提案された。
11月のシーズン開始から年をまたいだ翌年3月までのおよそ4か月間で開催される。主に欧州と北米で開催されるが、アジア圏でも日本、韓国で開催される。全種目に出場した場合、年間40戦程度のレース数になる。各レースで30位以内に入賞するとワールドカップポイントが与えられ、獲得したポイントの合計で全種目合計の総合優勝、各種目別の年間優勝を争う。
種目
[編集]アルペンスキーワールドカップの種目は以下の4つ。
- 最も滑走速度が速い滑降(ダウンヒル=DH)
- その次に速度が速いスーパー大回転(スーパージャイアントスラローム/スーパーG=SG)
- 回転と滑降の中間種目として存在する大回転(ジャイアントスラローム=GS)
- 旗門間隔が狭く最も速度が遅い回転(スラローム=SL)
この4種目のほかに、滑降と回転の順位の合計で優勝が決まる複合(コンバインド=CB)が「5つ目の種目」と呼ばれることがある。滑降とスーパー大回転は「高速系種目」、大回転と回転は「技術系種目」と呼ばれる。
シード制度
[編集]アルペンスキー・ワールドカップのポイントランキングによりスタート順番が決められる中でも、原則としてワールドカップランキング上位15名に与えられる出走順のことを第1シードと呼ぶ。
第1シードのスタート順位はくじ引きで決められる。上位7位と8 - 15位に分けて抽選されることから、上位7位の選手を「トップ7」と称する。アルペン競技では、滑走順が進むごとにコースが荒れるため、スタート順が早い選手ほど有利となる。
これまで日本人選手の第1シードは、回転で海和俊宏、岡部哲也、木村公宣、皆川賢太郎、佐々木明、湯浅直樹の6名が獲得したのみである。中でも木村は初めてトップ7まで進出し、また佐々木も2005 - 2006シーズンに連続で2位表彰台を果たすなどして、日本人2人目のトップ7入りを果たした。
歴代総合優勝者
[編集]歴代種目別優勝者
[編集]男子
[編集]全勝優勝 (5レース以上) |
全勝優勝 (5レース未満) |