エアーコンバット (システムソフト)

エアーコンバット (システムソフト)は、システムソフトが開発しているコンバットフライトシミュレーションゲーム(シリーズ8作目である「スーパーエアーコンバット4」では、モード切替によりフライトシューティングゲームとしても機能可能)。

シリーズ[編集]

立体版遊撃王(1985年発売)[編集]

ステレオ表示切替により、添付されているアナグリフ方式(赤青セロファン)3D眼鏡で立体視出来る。

  • 対応機種:PC-9801シリーズ
  • 解像度:640×400ドット、16色

操縦できる航空機[編集]

  • DOGFIGHT(架空機)

AIRCOMBAT 遊撃王II(1989年発売)[編集]

本作より、シリーズ名が「エアーコンバット」となる。

  • 対応機種:PC-9801シリーズ、X68000シリーズ
  • 解像度・表現色数:640×400ドット・16色

操縦できる航空機[編集]

  • F-04 MI-C.A.D.O.(架空機)

エアーコンバットII(1991年発売)[編集]

  • 対応機種:PC-9801シリーズ、FM-TOWNSシリーズ(「エアーコンバットII シナリオ集」、及び「エアーコンバットII シナリオ集vol.2」を標準添付させ、「エアーコンバットIIスペシャル」として発売)
  • 解像度・表現色数:640×400ドット・16色

操縦できる航空機[編集]

アドオンソフト[編集]

エアーコンバットII シナリオ集(1991年発売)[編集]
操縦できる航空機、及び選択可能な僚機[編集]

操縦出来る航空機に下記が加わる代わりに、F/A-18、YF-23A、F-117、JAS39、F-4、MIG-21、MIG-31が操縦可能機体ラインナップから外される。

エアーコンバットII シナリオ集vol.2(1992年発売)[編集]
操縦できる航空機、及び選択可能な僚機[編集]

エアーコンバットIII(1992年発売)[編集]

PC-98シリーズでは最終作となった作品。本作発売の同年4月1日、ネット対戦型フライトシミュレータの先駆けとも言える「Air Warrior」の日本語版「富士通Air Warrior」が大手商用パソコン通信「ニフティサーブ」を介して開始される(対象プラットフォームは、対応クライアントソフトを導入済みのFM TOWNS(富士通)およびPC-9801シリーズNEC))。1993年に、ナムコより同名のアーケード用フライトシューティングゲーム「エアーコンバット」が登場し、一見、画面も似ていたので、本作の移植と勘違いする者も続出した。1992年には、ノヴァロジック社より、ボクセル技術を用いたコマンチシリーズ(w:Comanche series)の第1作、「コマンチマキシマムオーバーキル」が登場、翌1993年に日本版が発売されている。「コマンチマキシマムオーバーキル」は、プレイに当時のハイエンドPCを要求したが、フライトシムマニアから「カジュアル系フライト・シミュレーション」と呼称される程、時代水準を突出した鮮やかで美しい画面は、本作に限らず他社製品を軒並み見劣りさせる程であった。

  • 対応機種:PC-9801シリーズ
  • 解像度・表現色数:640×400ドット・16色

操縦できる航空機[編集]

  • A-7E、AV-8B、A-10A、B-2A、F-4E、F-5E、F-14A、F-15E、F-16C、F/A-18A、F-20、YF-22A、F-22A、YF-23A 、F-86F、F-117A、MiG-15、MiG-21、MiG-25、MiG-29、MiG-31、Su-24、Su-27、Su-33、Su-37、TORNADO IDS、MIRAGE III、RAFALE A、RAFALE M、SUPER ETENDARD、JAS39、J7W2(震電改)、F-2、T-4

スーパーエアーコンバット 蒼空の覇者(1997年発売)[編集]

本作より、シリーズ名が「スーパーエアーコンバット」となる。本作発売の前年1月、先代シリーズ「エアーコンバット」でも操縦コントローラー接続インターフェースとして採用されてきたゲームポート規格に代わるUSB規格が発表されている。本作では初期出荷版はゲームポート対応を外されていたが、同年2月13日にゲームポート対応可能となる修正パッチを公式HPにて無償公開・配布(「SUPER AIR COMBAT」アップデートプログラム(Internet Archive保管版。要:表示画面内「Impatient?」クリック)を開始。のちにMediaKiteより発売された価格改定版(ULTRA2000シリーズ。収納パッケージもCDケースに変更)では最初から同パッチ適用版となっている。なお、システムソフト初期販売版については、Windows XP(32bit版)へのインストールおよび起動こそ可能ではあるが、動作速度全般が異常に高速(機体解説・選択画面で、当該機体CGの自動回転表示が扇風機の羽の様に高速で描かれたり、操縦操作に対する反応が非常にシビアである等)である等、問題が存在している。メディアカイト販売版についても、64bit版OS全般のPCではインストーラーは起動出来ない(Windows MEおよびWindows XP以降OS(32bit版)搭載PCでのインストーラー起動可否およびゲーム本体運用上の問題有無については不明)。

  • 対応機種
    • システムソフト初期販売版:Windows 95起動PC全般
    • メディアカイト販売版:Windows 95、Windows 98、Windows 98SE
  • 解像度・表現色数:640x480・256色

操縦できる航空機[編集]

  • A-7、AV-8B、A-10A、B-2A、F-4E、F-5E、F-14A、F-15E、F-16C、F/A-18A、F-20、YF-22A、F-22A、YF-23A、F-86F、F-117A、MiG-15、MiG-21、MiG-25、MiG-29、MiG-31、Su-24、Su-27、Su-33、Su-37、TORNADO IDS、MIRAGE III、RAFALE A、RAFALE M、SUPER ETENDARD、JAS39、J7W2、F-2、T-4、MI-C.A.D.O.(架空機)、MI-C.A.D.O. II(架空機)、MI-C.A.D.O. III(架空機)

スーパーエアーコンバットII(1997年発売)[編集]

前作10ヶ月後に発売された。ちなみに本作登場の翌年11月、後々エアーコンバット・シリーズ・ファンの多くを奪う事となる「Microsoft Combat Flight Simulator」シリーズ第1作がマイクロソフトにより発売され、翌々年にはフリーソフト「YS FLIGHT SIMULATOR」の無償公開が開始されている。下記の通り、販売形態によりインストールできるOSが異なっている(例えば、Windows XPではシステムソフト初期販売版インストーラーは起動できない。NECインターチャネル価格改定版についても、64bit版OS全般のPCではインストーラーは起動出来ない(Windows XP以降OS(32bit版)搭載PCでのインストーラー起動可否およびゲーム本体運用上の問題有無については不明)。システムソフトアルファ公式HPダウンロード販売版については、Windows 8以降OSは非対応と公式アナウンスがされている)。

  • 対応機種
    • システムソフト初期販売版:Windows 95が動作しているPC/AT互換機、もしくはWindows 95が動作しているPC-9821シリーズPC。他のWindows 95動作PC(FM TOWNSシリーズHR以降など)対応については、特に公式アナウンスは無い。
    • NECインターチャネル(現:インターチャネル・ホロン)価格改定版:Windows 95、Windows 98、Windows Me、Windows XP(32bit版)、これらのいずれか起動PC全般(Windows 98SE、およびWindows 2000については、パッケージ印刷での動作OSでは記載が見られず)。
    • システムソフトアルファ 公式HPダウンロード販売版:Windows 98、Windows Me、Windows 2000、Windows XP(32bit版)、Windows Vista(32bit版)、Windows 7(32bit版)、これらのいずれか起動PC全般。
  • 解像度・表現色数:320x240ドット・256色、640x480ドット・256色、640x480ドット・High Colorのいずれかを選択。

操縦できる航空機[編集]

  • A-7E、AV-8B、A-10A、B-2A、F-4E、F-5E、F-14A、F-15E、F-16C、F/A-18A、F-20、YF-22A、F-22A、YF-23A、F-86F、F-117A、X-29、MiG-15、MiG-21、MiG-25、MiG-29、MiG-31、Su-24、Su-27、Su-33、Su-35、Su-37、EUROFIGHTER、TORNADO IDS、MIRAGE III、MIRAGE 2000、RAFALE A、RAFALE M、SUPER ETENDARD、JAS39、J7W2、F-2、T-4、MI-C.A.D.O.(架空機)、MI-C.A.D.O. II(架空機)、MI-C.A.D.O. III(架空機)

スーパーエアーコンバットIII(2000年発売)[編集]

翌年発売開始となるWindows XPでは動作せず(前作「スーパーエアーコンバットII」は動作可)、その後も(現在に至るまで)何も処置を採らなかった為に、結果的に商機へ背を向けた不幸な商品となった。「Windows 2000で動作するのであれば、概ねWindows XP以降のWindows系OSでも動作可」という(まんざら過ちでも無い)流布・伝聞を信じ込み、中古購入して動作せず落胆する購入者は今でも時折発生するなど、Windows XP以降のWindows系OS利用者にとっては、シリーズ中欠番同然の作品となっている。

  • 対応機種:Windows 95、Windows 98、Windows Me、Windows 2000 Professional、これらのいずれか起動PC全般。
  • 解像度・表現色数:640x480・32bitカラー

操縦できる航空機[編集]

  • A-7E、AV-8B、A-10A、B-2A、F-4E、F-5E、F-14A、F-15E、F-16C、F/A-18A、F-20、YF-22A、F-22A、YF-23A、F-86F、F-117A、X-29、MiG-15、MiG-21、MiG-25、MiG-29、MiG-31、Su-24、Su-27、Su-33、Su-35、Su-37、EUROFIGHTER、TORNADO IDS、MIRAGE III、MIRAGE 2000、RAFALE A、RAFALE M、SUPER ETENDARD、JAS39、J7W2、F-2、T-4、MI-C.A.D.O. (架空機)、MI-C.A.D.O. II(架空機)、MI-C.A.D.O. III(架空機)

留意事項[編集]

  • Windows XPには非対応。

スーパーエアーコンバット4(2006年発売)[編集]

開発はアクアシステム。コンシューマ機で人気定着していたフライトシューティングゲーム・ジャンルエースコンバットシリーズエアロダンシングシリーズなど)を意識し、操縦操作や機体運用上の制約を簡素化した「アーケード・モード」も新たに搭載した。本作登場の約2年3ヵ月後、競合企業ながらもフライトシミュレーター・ソフト業界を牽引してきたMicrosoftが当該ジャンル開発部門「ACE Studio」閉鎖(フライトシミュレーター・ソフトからの撤退)を断行、同ジャンルの市場規模冷え込みをうかがわせる世相となっている。

  • 対応機種:Windows 98、Windows Me、Windows 2000、Windows XP、これらのいずれか起動PC全般。
  • 解像度:800x600~1600x1200の中より選択可能。DirectX 9.0c以上。

操縦できる航空機[編集]

スーパーエアーコンバット The mobile mission(2006年3月20日 有償配信開始)[編集]

iアプリNTTドコモ一部携帯電話機種用Javaアプリケーション)として、開発され、「スーパーエアーコンバット4」発売と同年に配信開始。同じく開発されたiアプリ版「大戦略ONLINE」、およびiアプリ版「マスターオブモンスターズ」との一括3本セット「システムソフトSLG総合」を月額利用料(¥315円)支払いで利用という形をとっている。他、追加機体や追加シナリオも配信されている。「超低空飛行シューティングモード」が新たに設けられ、シナリオミッションも従来のPC版とは別個のオリジナルになっている。他社フライトシミュレーション(もしくはフライトシューティング携帯電話アプリ移植・配信サービスの動きとしては、翌年暮れにコナミよりiアプリ「エアフォースデルタ オルタナティブ」が、3年後暮れにはバンダイナムコゲームスよりiPhone用・iPod touch用・iPad用アプリ「エースコンバットXi スカイズ・オブ・インカージョン」が配信開始され、「スーパーエアーコンバット The mobile mission」が先駆け的製品となっている事が分かる。

操縦できる航空機[編集]

  • F-15、ラファール

F-04 MI-C.A.D.O.[編集]

本シリーズに登場する架空の戦闘機。機体名称のMI-C.A.D.O.はMulti purpose Intercepter-Computer Assisted Direct Operationの略称だが、日本語の「帝」にも掛けていると思われる。本機が最初に登場した『AIRCOMBAT 遊撃王II』の舞台である20XX年時点での、環太平洋経済連合の主力戦闘機である。

全長16.8mという軽戦闘機の部類に入る機体だが、大気圏外で製造された新素材と、陸奥菱重工製のM-21-ML-004Dエンジンを組み合わせる事によって、高い運動性と豊富なペイロードを実現している。主翼の翼型は前進翼で、水平尾翼は無く、外側に傾いた双垂直尾翼と、後退角のついたカナードを有する。エンジンは単発。最高速度はマッハ2.4で、固定武装として30mmUD弾レールキャノンを2門装備している。

基本型のF-04Bを始めとして、性能を向上させたF-04C MI-C.A.D.O. IIやF-04D MI-C.A.D.O. IIIなどの複数のバリエーションが存在する。また、明確に繋がりは語られていないが、シリーズ第一作『立体版遊撃王』に登場する「DOGFIGHT I」とも形状が類似しており、何らかの関連性があると思われる。

その他の詳細や各型のスペックは外部リンクを参照の事。

関連項目[編集]

  • F-15 STRIKE EAGLE - マイクロプローズ社より開発され、1989年(「AIRCOMBAT 遊撃王II」発売と同年)、システムソフトによりPC-9801シリーズに移植された名作フライト・シミュレーター・ソフト。2作目以降はマイクロプローズ自身が日本国内PC向け移植を手掛け、当時まだ珍しかった陰影表示を採り入れた3作目「F-15 STRIKE EAGLE III」(1992年発売)は同社より前年に発売されていた「FALCON 3.0」、および翌年にOrigin Systemsより発売される「Strike Commander」と並び、後々数年に渡り、フライトシミュレーターソフトのトップシェアに躍り出る。同時期のエアーコンバット・シリーズ作品である「エアーコンバットIII」を凌駕するグラフィックは、米国ソフトハウスの底力を垣間見させ、後々のエアーコンバットシリーズの凋落を予見させる程、インパクトが強く、フライト・シミュレーター・ソフト業界に大いに刺激・指針を与えた。
  • 零戦記戦闘妖精雪風 - エアーコンバット・シリーズではないが、同社が開発・販売したPC用フライト・シミュレーター・ソフト。
  • エアロダンシングシリーズ(セガ) - シリーズ名に「スーパー」が付く以前のエアーコンバット・シリーズの多くをシステムソフトより下請け開発してきたアルシスソフトウェアを退職した元開発担当者の多くが開発に参加している。
  • ウイバーンスタークルーザー - エアーコンバットIIIまで開発を請け負ったアルシスが自社ブランド製品として開発・販売していた3Dポリゴン技術使用ゲーム。ちなみに同社ブランド製品でのフライトシミュレーター・ソフトは終始、開発・販売されなかった。中心メンバーの一人であった吉村功成も参照の事。
  • 銀翼シリーズ、ジェットストリーム (ゲーム)プチコプター - スーパーエアーコンバット4の開発を請け負ったアクアシステムが自社ブランド製品として開発・販売していたフライト・シミュレーション・ゲームソフト・シリーズの数々。銀翼シリーズは2001年(スーパーエアーコンバットIII登場翌年)に発売され、現在のところ、2002年発売の2作目「銀翼アドバンス」がシリーズ最終作となっている。「ジェットストリーム」は、Microsoft Flight Simulatorとの競合を目指し、開発・販売された国産では珍しい民間旅客機フライトシミュレーターソフトである。
    • キャリーラボ - スーパーエアーコンバットの下請け開発を行なったアクアシステム社員の多くがかつて在籍していた老舗ソフトハウス。8ビットパソコンや16ビットパソコンが主流であった時代、数々の名作(「Flight in Hawaii 同製品解説HP(画像あり)」「JELDA」など)を開発・販売していたが、1987年に開発陣の多くが退職、1990年に倒産。

外部リンク[編集]

公式[編集]

関連する他社HP[編集]

ファン・サイト[編集]