カルロ・ヴァン・ダム

カルロ・ヴァン・ダム(Carlo van Dam、1986年2月27日[1] - )は、オランダフラールディンゲン出身のレーシングドライバー。2007年のドイツF3選手権2008年の全日本F3選手権チャンピオン。

プロフィール[編集]

  • 身長:177cm
  • 体重:70kg
  • 血液型:RH+A型

カート[編集]

8歳でレーシングカートレースデビュー。1998年にオランダ・カデット・ジュニアカートで3位となった。2001年には国際FA欧州チャンピオンシップでチャンピオンを獲得。この活躍により2002年、現役F1ドライバーだったヤルノ・トゥルーリが後進育成のために設立したカートチーム「TRULLI KART」に加入、FSAクラス世界選手権でシリーズ4位となり最優秀新人賞を獲得。2003年シーズンまでカート選手権での活動を続けた。

ジュニアフォーミュラ[編集]

2004年よりステップアップし、オランダフォーミュラ・ルノー2000選手権に参戦し四輪レースデビュー、初年度に予選で3度のPP獲得と速さを見せ、決勝レースでも3度の表彰台を獲得しランキング5位となる。2005年はヨーロッパ・フォーミュラ・ルノー2000選手権に参戦し、4度の表彰台でランキング4位を獲得、2006年に同シリーズ初優勝を挙げ、ランキング3位となった。

フォーミュラ3[編集]

2007年にドイツF3選手権にステップアップ、全18戦中9勝、10PP、16レースで表彰台に立つ強さでシリーズチャンピオンを獲得。2008年に来日し、トムスと契約。全日本F3選手権にフル参戦し、シーズン9勝、全18戦すべてで表彰台に立つ圧勝でシリーズチャンピオンを獲得した。

スーパーGT[編集]

2011年のスーパーGTテスト時

F3でシーズンをリードしていた2008年、トムスからSUPER GT第6戦鈴鹿1000kmでレギュラーの脇坂寿一アンドレ・ロッテラー組にサードドライバーとして加わり、トヨタ陣営最上位となる3位表彰台獲得に貢献[2]。同年終盤戦では長く関係が続くことになるSUBARUでGT300クラスへも参戦した。2010年シーズン終盤にトヨタ陣営のサードに加入し、GT500クラスにスポット参戦。2011年からはディレクションへ移籍し、エヴァンゲリオン弐号機仕様のポルシェ・911 GT3でGT300クラスに参戦した。2012年にホンダ陣営のウィダー童夢へ移籍しGT500へ復帰、第3戦セパンでGT500初優勝を挙げた。

ニュルブルクリンク24時間[編集]

2008年より参戦したニュルブルクリンク24時間レースでは、スバルテクニカインターナショナル(STI)から参戦し、2012年にクラス優勝を獲得した。以後もニュル24時間にはSTIから長年参戦を継続する。

現在[編集]

その後は活躍の場を家族が住むタイ王国に移したが、スーパーGTにスポット参戦や、ニュルブルクリンク24時間レース、アジアン・ル・マン選手権、タイGT選手権やブランパンGT選手権などのカテゴリーで活躍している。

レース戦績[編集]

  • 1998年 - オランダ・カデット・ジュニアカート 3位
  • 1999年 - 国際ジュニア欧州選手権カート 9位
  • 2000年 - モナコ・カートカップ 3位
  • 2001年 - 国際FA欧州チャンピオン 1位
  • 2002年 - FSAクラス世界選手権 4位(最優秀新人)
  • 2003年 - FAイタリア選手権 4位
  • 2004年 - オランダフォーミュラ・ルノー2000選手権 5位
  • 2005年 - 欧州フォーミュラ・ルノー2000選手権 4位
  • 2006年 - 欧州フォーミュラ・ルノー2000選手権 3位
  • 2007年
    • ドイツF3選手権  シリーズチャンピオン
    • マカオグランプリ 14位
  • 2008年
    • 全日本F3選手権 シリーズチャンピオン
    • マカオグランプリ リタイア
    • SUPER GT・GT500クラス(PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S #36 PETRONAS TOM'S SC430/UZZ40 3UZ-FE)(Rd.6)
    • SUPER GT・GT300クラス(CUSCO RACING #77 クスコDUNLOPスバルインプレッサ/GDB EJ20)(Rd.8,9)
  • 2010年
    • ドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レース(スバルテクニカルインターナショナル No.137 スバル インプレッサ WRX STI GRB)クラス4位
    • Dream Cup ソーラーカーレース鈴鹿2010 3位
    • 欧州ルマンシリーズ・LMGT1クラス(アトラスFXチームフルスピード No.66 サルーンS7-R)シーズン4位
    • SUPER GT・GT500クラス(LEXUS TEAM SARD No.39 デンソーサードレクサスSC430)(Rd.8)
  • 2011年
    • SUPER GT・GT300クラス(DIRECTION RACING No.7 エヴァンゲリオンRT弐号機DIRECTION ポルシェ997 GT3R)(Rd.2,4-6)
    • SUPER GT・GT300クラス(LMP Motorsport No.27 PACIFIC NAC イカ娘 フェラーリF430)(Rd.7,8)
  • 2012年
    • SUPER GT・GT500クラス(ウイダー ホンダ レーシング N0.18 ウイダー HSV-010 GT/HSV-010 HR10EG)シーズン6位
    • ドイツ・ニュルブルクリンク24時間耐久レース(スバルテクニカルインターナショナル No.133 SUBARU WRX STI S206 GVB)クラス優勝

全日本フォーミュラ3選手権[編集]

チーム シャシ エンジン クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 順位 ポイント
2008年 PETRONAS TEAM TOM'S ダラーラF308 トヨタ 1AZ-FE FSW1
2
FSW2
2
AUT1
3
AUT2
3
SUZ1
3
SUZ2
1
TRM1
1
TRM2
2
OKA1
2
OKA2
1
SUZ1
1
SUZ2
1
TRM1
1
TRM2
2
FSW1
1
FSW2
2
SUG1
1
SUG2
1
1位 322

SUPER GT[編集]

チーム コ.ドライバー 使用車両 クラス 1 2 3 4 5 6 7 8 9 順位 ポイント
2008年 PETRONAS TOYOTA TEAM TOM'S 日本の旗 脇坂寿一
ドイツの旗 アンドレ・ロッテラー
レクサス・SC430 GT500 SUZ OKA FSW SEP SUG SUZ
3
TRM 22位 11
CUSCO RACING 日本の旗 山野哲也 スバル・インプレッサ GT300 AUT
6
FSW
3
23位 16
2010年 LEXUS TEAM SARD 日本の旗 平手晃平 レクサス・SC430 GT500 SUZ OKA FSW SEP SUG SUZ FSW TRM
11
NC 0
2011年 DIRECTION RACING LMP MOTORSPORT 日本の旗 水谷晃 ポルシェ・911 GT3R GT300 OKA FSW
PO
SEP SUG
14
SUZ
Ret
FSW
16
24位 1
LMP MOTORSPORT 日本の旗 山岸大 フェラーリ・F430 GT2 AUT
10
TRM
14
2012年 ウイダー ホンダ レーシング 日本の旗 小暮卓史 ホンダ・HSV-010 GT GT500 OKA
7
FSW
9
SEP
1
SUG
7
SUZ
7
FSW
Ret
AUT
9
TRM
7
6位 40
2013年 Cars Tokai Dream28 日本の旗 高橋一穂
日本の旗 加藤寛規
マクラーレン・MP4-12C GT3 GT300 OKA FSW SEP SUG SUZ
18
FSW AUT TRM NC 0
2014年 Audi Team Hitotsuyama 日本の旗 藤井誠暢 アウディ・R8 LMS ウルトラ GT300 OKA FSW
14
AUT SUG FSW SUZ CHA TRM NC 0

脚注[編集]

  1. ^ NBR24H RACE DRIVERS CARLO VAN DAM SUBARU MOTORSPORT
  2. ^ SUPER GT第6戦鈴鹿1000km レクサスSC430が3位表彰台獲得 トヨタモータースポーツ 2008年8月24日

外部リンク[編集]

タイトル
先代
ホーピン・タン
ドイツF3チャンピオン
2007
次代
フレデリック・フェルフィスク
先代
大嶋和也
全日本F3チャンピオン
2008年
次代
マーカス・エリクソン