カーチス・ストレンジ

 カーティス・ストレンジ 
基本情報
名前 カーティス・ストレンジ
配偶者 Sarah Strange
子供 2 sons
経歴
大学 Wake Forest University
以前のツアー PGA Tour
Champions Tour
プロ勝利数 28
優勝数
PGAツアー 17
オーストラリア 3
他ツアー 7
メジャー選手権最高成績
(優勝: 2)
マスターズ T2: 1985
PGA選手権 T2: 1989
全米オープン Won: 1988, 1989
全英オープン T13: 1988
受賞
世界ゴルフ殿堂 2007 (member page)
PGA Tour
leading money winner
1985, 1987, 1988
PGA Player of the Year 1988
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カーティス・ノースラップ・ストレンジ(Curtis Northrup Strange、1955年1月30日 - )は、アメリカ人プロゴルファーであり、テレビのコメンテーター。全米オープンに2年連続で優勝し、世界ゴルフ殿堂とバージニアスポーツ殿堂のメンバー。1986年のデビューから1990年まで200週以上にわたりオフィシャルワールドゴルフランキングのトップ10を維持した[1]

大学時代まで[編集]

双子の兄弟アレンとともにバージニア州ノーフォークで生まれた[2]。地元のカントリークラブを経営していた父親はストレンジが7歳の時にゴルフを始めさせた[3]。バージニアビーチのプリンセスアン高校を卒業後、ノースカロライナ州ウィンストンセーラムにあるウェークフォレスト大学に進学、大学のゴルフチーム(NCAAディヴィジョンI、ゴルフワールド誌により「史上最高」と評された)でジェイ・ハースやボブ・バイマンらとともにゴルフをプレーした。

PGAツアーのキャリア[編集]

1980年代のPGAツアーの主要選手の一人であり、ツアー優勝全17回のうち16回をこの10年間に獲得している。1985年、1987年、1988年はツアー賞金王になり、また、初めて年間賞金総額が100万ドルを超えたプレーヤーにもなった。メジャー大会には2度優勝したが、それが全米オープンの2連覇である。第二次世界大戦以降で全米オープンを2連覇した者は3人しかいない(ブルックス・ケプカ(2018年)、ストレンジ(1989年)、ベン・ホーガン(1951年))。

1989年の全米オープンがストレンジの最後のツアー優勝となった。その他のメジャー大会では、1985年のマスターズは最終日までトップを維持していたが最終的には2打差で2位に終わった。1989年のPGA選手権でも1打差で2位だった。ライダーカップに5回(1983年、1985年、1987年、1989年、1995年)出場し、2002年にはチームキャプテンを務めた[3]

全盛期であったにもかかわらず全英オープンを何度か欠場したが、それでもかなりの数の海外試合に出場している。多数の米国人プロを招待して行われたイベント試合である「ABC日米マッチ」(1986年)に優勝したほか、オーストラレージア ツアーにも幅広く出場している。1980年代後半から1990年代前半にかけて、オーストラリア国内大会で3勝、1976年のオーストラリアオープン、1977年のコルゲートチャンピオンオブチャンピオン、1986年のニュージーランド航空シェルオープン、1990年の大京パームメドウズカップでそれぞれ2位の成績を残した。

ヘンリック・ステンソンやベン・ホーガンと同じくストレンジは左利きだがゴルフは右打ちのスタイルを採る。

その後の経歴と受賞[編集]

2005年の1月に50歳となり、チャンピオンズツアーに参加したが、この年5位以内でフィニッシュしたのはコンステレーションエナジークラシック(3位)、フェデックスキンコーズクラシック(5位タイ)の2試合のみで、「次第に調子が悪くなっていってついに地獄に落ちた、と言われた」と語った[4][3]

1997年にスポーツ番組 ESPN / ABC のゴルフ担当として、キャスターであるマイク・ティリコの補佐役に起用された。2004年の全米オープン直前に契約紛争により退任したが、4年後の2008年の全米オープンの際に再起用された。2016年にはFoxと契約して USGA 選手権試合のコースレポーターを務めた[5]

いくつかの特筆すべき出来事に際してのコメントは彼の能力を発揮するものだった;1997年メルセデス選手権におけるタイガー・ウッズのプレイオフ勝利、1999年ボブホープクライスラークラシック最終日のデビッド・デュバルによる59ストローク、1999年全英オープンにおけるジャン・バンデベルデの崩壊劇、ウッズが生涯グランドスラムを達成した2000年全英オープン、2003年グレーターハートフォードオープンにおけるピーター・ヤコブセンの49歳最年長勝利、2008年全米オープンのウッズの素晴らしいプレー、全英オープンを59歳で勝利する一歩手前まで行ったトム・ワトソン、2013年全英でのフィル。ミケルソンの最終日後半9ホールの猛チャージなど。

2007年4月18日に、世界ゴルフ殿堂に推挙され、11月12日にフロリダ州セントオーガスティンのワールドゴルフビレッジで殿堂入りした。

2009年5月、バージニア州南東部でスポーツに貢献したアスリート、コーチ、管理者を称えるハンプトンロードスポーツ殿堂に指名された。

アマチュアでの勝利(5)[編集]

  • 1974 西部アマチュア、北および南アマチュア、NCAAディビジョンI選手権
  • 1975 North and South Amateur、Eastern Amateur

プロでの勝利(28)[編集]

PGAツアーの勝利(17)[編集]

レジェンド
メジャー選手権(2)
ツアー選手権(1)
その他のPGAツアー(14)
No. Date Tournament Winning score To par Margin

of victory
Runner(s)-up
1 Oct 21, 1979 Pensacola Open 69-71-62-69=271 −17 1 stroke アメリカ合衆国の旗 Billy Kratzert
2 May 4, 1980 Michelob-Houston Open 66-63-66-71=266 −18 Playoff アメリカ合衆国の旗 Lee Trevino
3 Aug 17, 1980 Manufacturers Hanover Westchester Classic 69-65-70-69=273 −11 2 strokes アメリカ合衆国の旗 Gibby Gilbert
4 Aug 21, 1983 Sammy Davis Jr.-Greater Hartford Open 69-62-69-68=268 −16 1 stroke アメリカ合衆国の旗 Jay Haas, アメリカ合衆国の旗 Jack Renner
5 Sep 30, 1984 LaJet Golf Classic 68-67-67-71=273 −15 2 strokes アメリカ合衆国の旗 Mark O'Meara
6 Mar 3, 1985 Honda Classic 67-64-70-74=275 −13 Playoff アメリカ合衆国の旗 Peter Jacobsen
7 Mar 24, 1985 Panasonic Las Vegas Invitational 69-73-64-66-66=338 −17 1 stroke アメリカ合衆国の旗 Mike Smith
8 Jul 7, 1985 Canadian Open 69-69-68-73=279 −9 2 strokes アメリカ合衆国の旗 Jack Nicklaus, オーストラリアの旗 Greg Norman
9 Apr 27, 1986 Houston Open (2) 72-68-68-66=274 −14 Playoff アメリカ合衆国の旗 Calvin Peete
10 Jul 5, 1987 Canadian Open (2) 71-70-66-69=276 −12 3 strokes 南アフリカ共和国の旗 David Frost, アメリカ合衆国の旗 Jodie Mudd,

ジンバブエの旗 Nick Price
11 Aug 2, 1987 Federal Express St. Jude Classic 70-68-68-69=275 −13 1 stroke アメリカ合衆国の旗 Russ Cochran, アメリカ合衆国の旗 Mike Donald,

アメリカ合衆国の旗 Tom Kite, ジンバブエの旗 Denis Watson
12 Aug 30, 1987 NEC World Series of Golf 70-66-68-71=275 −5 3 strokes 南アフリカ共和国の旗 Fulton Allem
13 May 1, 1988 Independent Insurance Agent Open 69-68-66-67=270 −18 Playoff オーストラリアの旗 Greg Norman
14 May 29, 1988 Memorial Tournament 73-70-64-67=274 −14 2 strokes 南アフリカ共和国の旗 David Frost, アメリカ合衆国の旗 Hale Irwin
15 Jun 20, 1988 U.S. Open 70-67-69-72=278 −6 Playoff イングランドの旗 Nick Faldo
16 Nov 14, 1988 Nabisco Championship 64-71-70-74=279 −9 Playoff アメリカ合衆国の旗 Tom Kite
17 Jun 18, 1989 U.S. Open (2) 71-64-73-70=278 −2 1 stroke アメリカ合衆国の旗 Chip Beck, アメリカ合衆国の旗 Mark McCumber,

ウェールズの旗 Ian Woosnam

PGAツアーのプレーオフ記録(6–3)

番号 大会名 相手 結果
1 1980 ミケロブヒューストンオープン リー・トレビノ 最初のエキストラホールでバーディーで勝利
2 1981 トーナメントプレーヤーズチャンピオンシップ レイモンド・フロイド、 バリー・イェッケル フロイドは最初のエキストラホールをパーで優勝
3 1983 ジョー・ガラジオラ・ツーソン・オープン ギル・モーガン、 ラニー・ワドキンス モーガンは2つ目のエキストラホールでバーディーで優勝
4 1985 ホンダクラシック ピーター・ヤコブセン 最初のエキストラホールでパーで優勝
5 1986 ヒューストンオープン カルビン・ピート 3つ目のエキストラホールでバーディーで優勝
6 1988 インデペンデントインシュランスエージェントオープン グレッグ・ノーマン 3つ目のエキストラホールでバーディーで優勝
7 1988 全米オープン ニック・ファルド 18ホールプレーオフで優勝(ストレンジ:71、ファルド:75)
8 1988 ナビスコ選手権 トムカイト 2つ目のエキストラなホールでバーディーで優勝
9 1991 ドラルライダーオープン ロッコ・メディテート 最初のエキストラホールでメディテートがバーディーで負け

日本ゴルフツアー優勝(1)[編集]

オーストラレーシアンツアー勝利(3)[編集]

  • 1988 サンクチュアリコーブクラシック
  • 1989 大京パームメドウズカップ
  • 1993 グレッグノーマンのホールデンクラシック

その他の勝利(7)[編集]

メジャー勝利[編集]

優勝(2)[編集]

大会名 54ホール終了時 優勝スコア 2位との打数差 準優勝
1988 全米オープン 1打リード −6(70-67-69-72 = 278) プレーオフ1 ニック・ファルド
1989 全米オープン (2) 3打ビハインド −2(71-64-73-70 = 278) 1ストローク チップベック、 マーク・マカンバー、 イアン・ウーズナム

1 18ホールのプレーオフでニックファルドを破った – ストレンジ71(E)、ファルド75(+4)。

結果のタイムライン[編集]

トーナメント 1975 1976年 1977 1978 1979
マスターズトーナメント CUT T15 LA CUT
全米オープン CUT
全英オープン CUT
PGAチャンピオンシップ T58 CUT
トーナメント 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989
マスターズトーナメント CUT T19 T7 CUT T46 T2 T21 T12 T21 T18
全米オープン T16 T17 T39 T26 3 T31 CUT T4 1 1
全英オープン T15 T29 T14 T13 T61
PGAチャンピオンシップ T5 T27 T14 86 CUT CUT CUT 9 T31 T2
トーナメント 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999
マスターズトーナメント T7 T42 T31 WD T27 9 CUT
全米オープン T21 CUT T23 T25 4 T36 T27 CUT CUT CUT
全英オープン CUT T38 CUT CUT T72 T44 T19
PGAチャンピオンシップ CUT WD CUT CUT T19 T17 T26 CUT

CUT

トーナメント 2000年 2001 2002
マスターズトーナメント
全米オープン CUT
全英オープン
PGAチャンピオンシップ T58 CUT CUT
  優勝
  トップ10
  不出場

LA = ローアマチュア
CUT = 予選落ち
WD = 途中棄権
「T」は順位のタイを示す。

概要[編集]

トーナメント 優勝 2位 3位 トップ5 トップ10 トップ25 出場 予選通過
マスターズトーナメント 0 1 0 1 4 10 20 14
全米オープン 2 0 1 5 5 10 22 15
全英オープン 0 0 0 0 0 4 13 9
PGAチャンピオンシップ 0 1 0 2 3 6 23 12
合計 2 2 1 8 12 30 78 50
  • 最大連続予選通過回数 – 13(1987マスターズ– 1990全米オープン)
  • トップ10の最長連 – 2(2回)
トーナメント 1978 1979 1980 1981 1982 1983 1984 1985 1986 1987 1988 1989 1990 1991 1992 1993 1994 1995 1996 1997 1998 1999
プレイヤーズチャンピオンシップ CUT CUT 21 T2 T51 T8 T33 T33 CUT CUT DQ T34 T16 T6 WD CUT CUT T23 CUT CUT CUT T23
  トップ10

CUT = 予選落ち
WD = 途中棄権
DQ = 失格
「T」は順位のタイを示す

米国代表チームの登場[編集]

アマチュア

プロ

  • ライダーカップ :1983(優勝)、1985、1987、1989(タイ)、1995、2002(プレーしないキャプテン)
  • ダンヒルカップ : 1985、1987、1988、1989 (優勝)、1990、1991、1994
  • フォーツアー世界選手権 :1985(優勝)、1987(優勝)、1988(優勝)、1989(優勝)
  • UBSカップ :2001年(優勝)、2002年(優勝)、2003年(タイ)、2004年(優勝)

用具[編集]

1988年、ストレンジが全米オープンで優勝したとき、Ping社は彼が使用したPing Zing 2の黄金のパターレプリカを作成して表彰した。レプリカは2つ作成され、Ping Gold Putter Vaultに保管されている[6]

関連[編集]

参照資料[編集]

  1. ^ 69 Players Who Have Reached The Top-10 In World Ranking”. Official World Golf Ranking. 2013年12月20日閲覧。
  2. ^ PGA Tour Profile – Curtis Strange”. 2013年12月20日閲覧。
  3. ^ a b c PGA Tour Media Guide – Curtis Strange”. 2013年12月20日閲覧。
  4. ^ Apfelbaum, Jim, ed (2007). The Gigantic Book of Golf Quotations. Skyhorse Publishing. ISBN 978-1-60239-014-0 
  5. ^ “Fox Sports Signs Curtis Strange”. Golf.com. http://www.golf.com/tour-and-news/fox-sports-signs-curtis-strange-us-open-broadcast-team 
  6. ^ 6 fascinating stories from Ping's Gold Putter Vault”. PGA Tour (2019年1月10日). 2019年2月8日閲覧。

外部リンク[編集]