ゴールデン・ゲート・ブリッジ

ゴールデン・ゲート・ブリッジ

2014年撮影。マーシャル海岸からのゴールデン・ゲート・ブリッジの眺め

地図
基本情報
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
所在地 サンフランシスコ
マリン郡
交差物件 ゴールデンゲート海峡
設計者
施工者
ジョゼフ・シュトラウス
建設 1933 - 1937年
座標 北緯37度48分30.9秒 西経122度28分37.2秒 / 北緯37.808583度 西経122.477000度 / 37.808583; -122.477000
構造諸元
形式 吊橋
材料 鋼鉄
全長 2,737.4 m
27.4 m
高さ 227.4 m
最大支間長 1,280.2 m
地図
ゴールデン・ゲート・ブリッジの位置(サンフランシスコ内)
ゴールデン・ゲート・ブリッジ
ゴールデン・ゲート・ブリッジの位置(カリフォルニア州内)
ゴールデン・ゲート・ブリッジ
関連項目
橋の一覧 - 各国の橋 - 橋の形式
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2がゴールデン・ゲート・ブリッジ

ゴールデン・ゲート・ブリッジ: Golden Gate Bridge)、金門橋(きんもんきょう)は、アメリカ西海岸のサンフランシスコ湾太平洋が接続するゴールデンゲート海峡に架かる吊橋

主塔の間の長さ(中央径間、支間)が1280メートル、全長2737メートル[1]。主塔の高さは水面から227メートル。

橋の建設は1933年に始まり、1937年に完成した。1964年ニューヨークヴェラザノ・ナローズ橋が完成するまでスパン世界一の吊橋であった他、スパン世界一であった期間が記録に残っている中で最も長かった(27年)橋でもある。建設費は2700万ドル、当時のレートで戦艦長門が2隻買える金額である。

建設[編集]

この橋の建設で主要な役割を果たしたのは、 ジョゼフ・シュトラウス英語版である。彼はそれまでに小規模ながら400本以上の可動橋の建設に携わってきた人物である。最初に彼が提案した案は大きな片持トラス桁を使うものであった[2]。ほか、関わった重要人物としては、アールデコ調のデザインと色彩を決めた、アーヴィング・モロー英語版、数学的検証を共同で行ったチャールズ・アルトン・エリス英語版レオン・モイセイフなどである。モローの意見により自然との調和と霧の多いこの地域での視認性を考慮してインターナショナルオレンジという鮮やかな朱色(緊急事態を表す色〈Safety orange〉でもある)が選ばれた。

利用[編集]

橋は南のサンフランシスコから北のマリン郡方面へ抜ける唯一の道であり、6車線の道路と歩道を持つ。中央分離帯は、上り下りの交通量によって移動するしくみで、朝の通勤時間帯であれば南行きが4車線となる。歩道は自転車の通行も可能で、通常時は東側が歩行者用、西側が自転車用の道路となる。通行料は、南行き(サンフランシスコ方面)の自動車は通行料を要し、2013年当時、ファストラック払いの場合、6.00USドルETC払いの場合は、5.00USドルとなっていたが、2016年現在は7.25USドルである。

自殺者とその対策[編集]

サンフランシスコの主要な観光名所ではあるが、同時に自殺の名所にもなっている(2006年に製作された映画「ブリッジ」はこれをテーマにしたもの)。1993年にはファッションブランド・ヴィクトリアズ・シークレット創業者であるロイ・レイモンドも自殺している。2014年時点で、1,653名もの人がこの橋から飛び降りている[3]。この人数は、飛び降りたところを目撃され、遺体が回収されたケースのみの数であり、世界一飛び降り自殺の多い建造物である[3]。水面から約67メートルもあるため終末速度は130キロメートル毎時[4]にもなり、落水事故972名中 生存者はわずか19名であり、死亡率は実に98 %にもなる。その対策のため2005年から防護柵を設ける提案がなされているが、4000万から5000万ドルにもなる費用や、景観を損ねるであろうこと、大型の防護柵を設置したことによる暴風の影響などの観点から反対意見も少なくなく、2008年時点で実現には至っていなかった。その時点での対策としては、自殺中止を呼び掛けるホットラインのポスターの掲示や、スタッフによるパトロール、夜間における歩行者の通行禁止などである。2014年になって、飛び降りた人を受け止めるネットをつけるなどの工事(2018年完成予定)が行われていると報じられた[3]。2018年着工[5]、2021年完工予定[6]

備考[編集]

作品への登場[編集]

映画・テレビドラマ

フルハウス(1987年、米ドラマ)

ゲーム
小説
  • 宇宙戦争1941 - 火星人の陸上兵器トライポッドの攻撃で崩落する。

脚注[編集]

  1. ^ マーカス・ビニー『巨大建築の美と技術の粋 世界の橋』河出書房新社、2017年、168頁。ISBN 978-4-309-27838-4 
  2. ^ 新聞記事
  3. ^ a b c “米ゴールデン・ゲート・ブリッジ スイスの橋を参考に自殺対策”. スイス放送協会. (2014年8月4日). http://www.swissinfo.ch/jpn/米ゴールデンゲートブリッジ-スイスの橋を参考に自殺対策/40536216 2014年9月14日閲覧。 
  4. ^ 落下の危険度 - はんたあきらあ研究所(2011年2月25日閲覧)
  5. ^ 金門橋に自殺防止ネット 米サンフランシスコ”. 産経新聞社 (2018年8月7日). 2018年8月8日閲覧。
  6. ^ “自殺防止ネットを新設へ、米ゴールデンゲートブリッジ”. CNN.co.jp. (2017年4月16日). http://www.cnn.co.jp/fringe/35099844.html 
  7. ^ “金門橋主ケーブル、初の大規模改修…3年かけて”. 読売新聞. (2011年2月24日). http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20110224-OYT1T00838.htm 2011年2月24日閲覧。 
  8. ^ : Monuments of Millennium
  9. ^ Long-Span Bridges”. 米国土木学会. 2005年12月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2006年7月17日閲覧。
  10. ^ Animals - Golden Gate National Recreation Area(U.S. National Park Service). Retrieved on July 30, 2017
  11. ^ The SFGate. 2015. Whale, sea lions put on a show near Golden Gate Bridge. 2017年8月4日閲覧
  12. ^ GOLDEN GATE CETACEAN RESEARCH. 2017年8月4日閲覧
  13. ^ Keener B.. 2017. Ask The Naturalist: Why Are There Humpback Whales In the San Francisco Bay Right Now?. 2017年8月4日閲覧
  14. ^ Woodrow M.. 2017. Experts concerned about whale safety in San Francisco Bay. The ABC7. 2017年8月4日閲覧

関連項目[編集]

外部リンク[編集]