ジンジャー・ルート

ジンジャー・ルート
Ginger Root
東京にて(2023年1月)
基本情報
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 カリフォルニア州 ハンティントンビーチ
ジャンル
活動期間 2017年 -
レーベル Acrophase Records
公式サイト Ginger Root - Official Site (英語)
メンバー
  • キャメロン・ルー
  • ディラン・ホーヴィス(ベース
  • マット・カーニー(ドラムス
旧メンバー アンソニー・グリシャム(ベース)
Ginger Root
YouTube
チャンネル
活動期間 2008年 -
ジャンル 音楽
登録者数 約27万人
総再生回数 約4590万回
チャンネル登録者数・総再生回数は
2023年9月21日時点。
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ジンジャー・ルート(Ginger Root、漢字表記: 姜根)は、アメリカ合衆国音楽ユニット

シンガーソングライターマルチ・インストゥルメンタリストビデオグラファーであるキャメロン・ルー(Cameron Lew、1995年11月26日 -[1])が率いる、カリフォルニア州ハンティントンビーチ発のインディー・ソウル・ミュージックユニットである。

ルーはこのユニットによるサウンドを『アグレッシブ・エレベーター・ソウル』と自称している。

概要[編集]

ヴルフペックトロ・イ・モアホワイト・デニムYMOファイストなどのグループからインスピレーションを受けていると話している[2]

ジンジャー・ルートは、ルー1人で構成されているソロ・ユニットであり[3]、楽曲に加え、ミュージックビデオの制作、ディスクジャケットなどのグラフィックデザインも手掛けている[4]

ただし、一部楽曲のレコーディング、ツアーには、ルーの高校時代の友人であるマット・カーニー(ドラム)とディラン・ホーヴィス(ベース ※Mahjong Room以降)がメンバーとして参加している[5]

ジンジャー・ルートの楽曲は、レーベル『Acrophase Records』からリリースされている[6]

日本のポップカルチャーからの影響を公言しており、日本語を話すこともできる。来日中、憧れだった細野晴臣のラジオ番組、Daisy Holiday!(2023年4月16日放送分)に出演した。

来歴[編集]

トースター・ミュージック (2016-2017)[編集]

ジンジャー・ルートは、ルーがハンティントンビーチを拠点とするバンド、ヴァン・ストック(Van Stock)に所属していたときから始まった。

2016年、ルーはバンドが今まで作ってきたサウンドが自分に合わないと感じ、自身で曲をいくつか書くようになり、EPを作成しようとした。

ルーによると、そのEPを『スポットライト・ピーポー』(Spotlight People)というタイトルのLP(1stアルバム)に作り替えたときに、ユニット名をジンジャー・ルートと名付けたという。

ジンジャー・ルートという名前の由来は、ヴルフペック(Vulfpeck)の”It Gets Funkier”というライブパフォーマンスで、フロントマンのジャック・ストラットン(Jack Stratton)が「ええと、あ、根生姜」(uh, uh ginger root)と発したことに由来している [7][8]

2017年、ルーは2004年製のホンダ・エレメントでカバー曲を演奏する『トースター・ミュージック』(Toaster Music)というYouTubeシリーズを開始した。

当時、ルーはチャップマン大学(Chapman University)で映画制作・編集、グラフィックデザインを学んでおり、毎週月曜日に行われる授業間にあった4時間の空きコマに、宿題をしたくなかったことから、このアイデアを思いついたと話している。後部座席でボーカル、ギター、キーボード、ベース、ドラムを録音し、カーステレオを介してラップトップパソコンでミキシングしていた。その後、次の講義中にさらに2〜3時間かけて編集作業を行っていたという[9]

これらのカバー曲の多くが、アルバム『トースター・ミュージック』(Toaster Music)のベースとなった。

マージャン・ルーム(2018-2019)[編集]

2018年6月、シングル4曲(”Two Step”、”Call It Home”、”Jeanie”、”Having Fun”)と、その他の新曲6曲を収録した2ndアルバム『マージャン・ルーム』(Mahjong Room)をリリースする。

また、アルバムリリースと同時並行して、『トースター・ミュージック』プロジェクトのカバーを集めたアルバムを『トースター・ミュージック V2』(Toaster Music v2)と名付けてBandcampでリリースした。

2018年12月、シカゴのAudiotreeのスタジオで、『マージャン・ルーム』(Mahjong Room)に収録されていた5曲を演奏するライブ・セッションを録音した[10]

2019年6月5日には、1st EP『ウェザー/スランプ』(Weather/Slump)をリリースした。

リッキ(2020)[編集]

2020年3月、当時発表されたばかりの3rdアルバム『リッキ』(Rikki)から、1stシングルとして『Karaoke』をリリースする。

このシングルは、当初は2020年6月にリリースする予定であったが、COVID-19パンデミックの影響により、同年10月に延期された [11] [12]

アルバム名の"リッキ"は、『Tikki Tikki Tembo』という絵本のタイトルを、ルーの記憶違いで最初の単語がスペルミスしていたことに由来している [13]

2020年5月には、Bandcampでリリースした『トースター・ミュージック』プロジェクトカバーの第3弾『トースター・ミュージック V3』(Toaster Music v3)も発表した。

2020年10月23日、以前にリリースしていたシングル("Karaoke"、"Out of State"、"Le château"、"Why Try")を含む7つの新曲を含んだ『リッキ』(Rikki)をリリースした。

シティ・スリッカー / ニセモノ(2021-2022)[編集]

2021年5月、TwitterInstagramを通じて、『シティ・スリッカー』(City Slicker)と題した2nd EPを8月にリリース予定と発表した[14] [15]

”シティ・スリッカー”は、『1980年代に(架空の)日本映画を、アメリカで放映するにあたって作成されたサウンドトラック』というコンセプトで制作された。

この発表と並行して、EPからのシングルである『街のやつ』(Neighbor)を発表。2021年6月には、EPから別のシングルである『ローレッター』(Loretta)を発表。

2021年7月21日、アニメ美少女戦士セーラームーン』を文化的レファレンスとして引用したシングル『十番街』(Juban District)を発表した [16]

2021年8月20日、2nd EP『シティ・スリッカー』(City Slicker)をリリース。

2021年11月9日、シングル『ローレッター 日本語版』(Loretta 日本語 version)をリリース。

2022年6月14日、YouTubeを通じて、『時代設定は1983年。(架空の)新進気鋭の日本のアイドル、竹口希美子(Kimiko Takeguchi)のために楽曲を書き、プロデュースするよう依頼された』というコンセプトのシリーズをリリース予定であることを発表した[17]

このシリーズから、1stシングルとして『独りぼっち』(Loneliness)をリリース。 このシングルは、『深夜番組でアメリカデビューする、竹口希美子のシングル曲』というコンセプトで制作された。

ミュージックビデオは、『プレッシャーに耐えかねた竹口希美子が「 嫌です。私、やりたくないの。私、辞めます 」という言葉を残し、番組の本番直前でその場を立ち去ってしまう。竹口希美子のマネージャーは困り果てた末に、ルーに「竹口希美子の代わりに歌うよう」説得し、ルーがアイドルデビューする』というストーリー(架空のアイドル竹口希美子は、日本シンガーソングライターアマイワナが演じた)[18]

その後、『ルーがアイドルとして活動する』というコンセプトでミュージックビデオが制作された2ndシングル『ホーリー・ヘル』(Holy Hell)、『アイドルとして活動していたルーが失踪する』というコンセプトでミュージックビデオが制作された3rdシングル『峠を越える』(Over The Hill)を発表。

2022年9月9日、3rd EP『ニセモノ』(Nisemono)をリリースした。タイトルである『ニセモノ』には、『アイドルデビューしてしまったこの人生は、僕にとって本当にふさわしいのか?僕は嘘で生きているのか?僕はホンモノ?ニセモノ?』というコンセプトが含まれている[19]

2022年9月12日、初の日本ツアーを2023年1月に行うことを発表。

ニセモノ / GINGER ROOT LIVE IN JAPAN(2023)[編集]

2023年1月10日の大阪公演(梅田CLUB QUATTRO)を皮切りに、大阪、愛知、東京を廻る、初の日本ツアー(Ginger Root's First Japan Tour)を行った(全公演、オープニングアクトとしてアマイワナが出演)。

2023年2月3日、FUJI ROCK FESTIVAL'23へ出演することが発表された[20]

2023年3月26日、3rd EP『ニセモノ』(Nisemono)から、全編にわたって日本で撮影が行われた『Nisemono』のミュージックビデオを発表。

2023年5月13日、3rd EP『ニセモノ』(Nisemono)から『Everything's Alright』のミュージックビデオを発表。

2023年7月3日、『Viral Artist on TV』(日本テレビ)にて、初となる日本でのテレビ出演をした。

2023年7月30日、FUJI ROCK FESTIVALへの初出演を果たした。

ディスコグラフィ[編集]

アルバム[編集]

  発売日 タイトル リリース
1st 2017年1月1日 『スポットライト・ピーポー』(Spotlight People) ClewRecordsとしてセルフリリース
2017年5月8日 『トースター・ミュージック』(Toaster Music) ClewRecordsとしてセルフリリース
2nd 2018年6月29日 『マージャン・ルーム』(Mahjong Room) Acrophase Records
2018年6月29日 『トースター・ミュージック V2』(Toaster Music v2) ClewRecordsとしてセルフリリース
2019年12月21日 『ジンジャー・ルートの新鮮な音vol. 1』(Fresh Sounds of Ginger Root vol. 1) ClewRecordsとしてセルフリリース
2020年5月22日 『トースター・ミュージック V3』(Toaster Music v3) ClewRecordsとしてセルフリリース
3rd 2020年10月23日 『リッキ』(Rikki) Acrophase Records

ライブアルバム[編集]

  発売日 タイトル リリース 詳細
1st 2019年2月23日 『イスタンブールからのライブ』(Live From Istanbul) Acrophase Records クルアンビンとのツアー中の2019年2月9日と10日のライブレコーディングのコレクション。

EP[編集]

  発売日 タイトル リリース
1st 2019年6月5日 『ウェザー/スランプ』(Weather/Slump) Acrophase Records
2nd 2021年8月20日 『シティ・スリッカー』(City Slicker) Acrophase Records
3rd 2022年9月9日 『ニセモノ』(Nisemono) Acrophase Records

シングル[編集]

タイトル アルバム/EP
『Two Step』 2017年 『マージャン・ルーム』(Mahjong Room)
『Call It Home』 2018年
『Jeanie』
『Having Fun』
『What Christmas Means to Me』(※スティーヴィー・ワンダーのカバー) シングルのみ
『B4』 2019年 シングルのみ
『Karaoke』 2020年 『リッキ』(Rikki)
『Out of State』
『Le château』
『Why Try』
『A Cruel Angel's Thesis』Neon Genesis Evangelion Theme Rework) 2021年 シングルのみ
『街のやつ』(Neighbor) 『シティ・スリッカー』(City Slicker)
『ローレッター』(Loretta)
『十番街』(Juban District)
『ローレッター 日本語版』(Loretta 日本語 version) シングルのみ
『Linus n' Lucy』(Theme from Peanuts シングルのみ
『独りぼっち』(Loneliness) 2022年 『ニセモノ』(Nisemono)
『ホーリー・ヘル』(Holy Hell)
『峠を越える』(Over The Hill)

参加作品[編集]

楽曲

  • YeYe『水面に、アイス』編曲 ※YeYe & Ginger Root 名義でのコラボ曲(2022年8月19日)[21]
  • Rei 『Love is Beautiful with Ginger Root』(2023年11月29日)シンガーソングライター・ギタリストReiとの共同プロデュース。Reiのミニアルバム「VOICE」収録 。ベースには双方と繋がりのあるハマ・オカモトOKAMOTO'S)が参加しており、Reiがギターボーカルであるほかは、キーボードやドラムスなど他の楽器のほとんどと、ミキシングをGinger Rootが担当している[22][23]。また、MVはReiとGinger Rootがコンセプトやプロットを考えており、MVには2人のほか、ハマ・オカモトも出演している[24]

ミュージックビデオ

  • アマイワナ『恋泥棒』監督・撮影・編集(2023年3月30日)[25]
  • CHAI『GAME』監督・撮影・編集(2023年9月20日)[26]

日本公演[編集]

GINGER ROOT LIVE IN JAPAN[編集]

Ginger Root's First Japan Tour
FUJI ROCK FESTIVAL'23
  • RED MARQUEE(2023年7月30日、深夜枠 "SUNDAY SESSION")

日本でのラジオ / テレビ出演[編集]

ラジオ

  • TOKIO HOT 100(2022年11月16日、J-WAVE)インタビュー放送
  • GRAND MARQUEE(2023年2月15日、J-WAVE)番組内コーナー『RADIO ENSEMBLE』ミュージックセレクター担当
  • Tokyo Highway Radio Episode 91(2023年2月公開、Apple Music)ゲスト出演
  • ゆとりっ娘たちのたわごと 第70回(2023年2月公開、Podcast)ゲスト出演
  • ゆとりっ娘たちのたわごと 第71回(2023年2月公開、Podcast)ゲスト出演
  • 金曜ボイスログ(2023年3月3日、TBSラジオ)ゲスト出演 ※ノーカット版はPodcastで公開
  • J-WAVE MONTHLY SELECTION『GINGER ROOT MUSIC JOURNEY』(2023年3月毎週金曜日、J-WAVE)3月度ナビゲーター担当 ※全5回
  • GOOD NEIGHBORS(2023年3月23日、J-WAVE)ゲスト出演
  • Daisy Holiday!(2023年4月16日、InterFM)ゲスト出演
  • TOKIO HOT 100(2023年7月30日、J-WAVE)FUJI ROCK FESTIVAL'23会場よりゲスト出演

テレビ

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ Twitter (2022年11月26日). “Twitter @gingerrootmusic”. @gingerrootmusic. 2023年1月26日閲覧。
  2. ^ Arunarsirakul (2019年7月4日). “Ginger Root’s Aggressive Elevator Soul Makes for Great “Weather” [PREMIERE + Q&A]”. Ones to Watch. 2021年10月16日閲覧。
  3. ^ Moran. “Ginger Root adds Spice to Indie Pop”. Soundsplice. 2020年8月2日閲覧。
  4. ^ about - Cameron Lew”. Cameron Lew. 2023年3月21日閲覧。
  5. ^ YouTube (2022年3月25日). “Ginger Root My Favorite ALFA: Episode 3”. ALFA MUSIC YouTube Channel. 2023年2月1日閲覧。
  6. ^ Ginger Root Is Calling It Home”. Merry-Go-Round Magazine (2018年11月16日). 2021年10月16日閲覧。
  7. ^ Boyd. “Ginger Root Discusses His New EP "Spotlight People"”. DOPECAUSEWESAID. 2020年8月21日閲覧。
  8. ^ A Conversation with Ginger Root.”. Corduroy Soul (2017年10月12日). 2020年8月2日閲覧。
  9. ^ Villasenor (2018年3月8日). “GINGER ROOT WENT FROM RECORDING MUSIC IN HIS CAR TO ROCKING THE STAGE”. OC Weekly. 2020年8月2日閲覧。
  10. ^ Ginger Root - Audiotree”. Audiotree (2018年12月17日). 2020年8月21日閲覧。
  11. ^ Hahn (2020年3月11日). “Ginger Root is your new favorite co-worker in his “Karaoke” video”. Fader. 2020年3月21日閲覧。
  12. ^ Estrada (2020年7月1日). “Ginger Root demonstrates his ping pong skills in “Out of State” music video”. Earmilk. 2020年8月21日閲覧。
  13. ^ Herb (2020年11月20日). “INTERVIEW: TIME MARCHES ON WITH GINGER ROOT’S THIRD ALBUM, ‘RIKKI’”. Atwood Magazine. 2021年10月16日閲覧。
  14. ^ @gingerrootmusic (2021年5月19日). "Surprise! New music!". Instagramより2021年7月1日閲覧
  15. ^ Surprise new music! My new EP entitled “City Slicker” is out Aug. 20 on Acrophase Records. The year is 1981, Ginger Root is asked to make the soundtrack to the American adaptation to the fictitious Japanese film “街のやつ”.” (英語). Twitter (2021年5月19日). 2021年10月16日閲覧。
  16. ^ Wendy (2021年8月2日). “ARTIST SPOTLIGHT: GINGER ROOT TALKS SAILOR MOON REFERENCES IN “CITY SLICKER” EP”. EnVi Magazine. 2021年10月16日閲覧。
  17. ^ YouTube (2022年6月14日). “Announcing my new project on the news - 十番街ニュース”. @GingerRootMusic. 2023年1月26日閲覧。
  18. ^ YouTube (2022年6月23日). “Ginger Root - "Loneliness" (Official Music Video)”. @GingerRootMusic. 2023年1月26日閲覧。
  19. ^ Twitter (2022年9月9日). “Twitter @gingerrootmusic”. @gingerrootmusic. 2023年1月27日閲覧。
  20. ^ Twitter (2023年2月3日). “Twitter @fujirock_jp”. @fujirock_jp. 2023年3月3日閲覧。
  21. ^ YouTube (2022年8月19日). “YeYe, Ginger Root - 水面に、アイス(Official Music Video)”. @RALLYELABELchannel. 2023年9月21日閲覧。
  22. ^ https://guitarei.com/albums/article/#id=21885
  23. ^ https://billboard-japan.com/d_news/detail/131818/2
  24. ^ https://skream.jp/news/2023/11/rei_love_is_beautiful_mv.php
  25. ^ YouTube (2023年3月30日). “恋泥棒(Love robber) - アマイワナ【MV】”. @Amaiwana. 2023年9月21日閲覧。
  26. ^ YouTube (2023年9月20日). “CHAI - GAME - Official Music Video”. @CHAIofficial. 2023年9月21日閲覧。

外部リンク[編集]