ソユーズ31号

ソユーズ31号
ソユーズ31号に乗り込むヴァレリー・ブィコフスキー船長とジークムント・イェーン宇宙飛行士(1978年8月26日)
COSPAR ID1978-081A
任務期間67日20時間12分47秒
周回数124
特性
宇宙機種別ソユーズ7K-T
製造者NPOエネルギア
打ち上げ時重量6,800 kg
乗員
乗員数2
打ち上げヴァレリー・ブィコフスキー
ジークムント・イェーン
着陸ウラジーミル・コワリョーノク
アレクサンドル・イワンチェンコフ
コールサインЯстреб (Yastreb - "鷹")
任務開始
打ち上げ日1978年8月26日 14:51:30(UTC)
ロケットソユーズU
打上げ場所バイコヌール宇宙基地 ガガーリン発射台[1]
任務終了
着陸日1978年11月2日 11:04:17(UTC)
着陸地点ジェズカズガン南東140km
軌道特性
参照座標地球周回軌道
体制低軌道
近点高度196.8 km
遠点高度259.9 km
傾斜角51.64°
軌道周期88.81分

ソユーズ31号Soyuz 31ロシア語: Союз 31)は、1978年に行われ、サリュート6号を目指したソビエト連邦の有人宇宙飛行である[2]。軌道上の施設を目指した7度目のミッションであり、ドッキングに成功したのは6度目となった。長期滞在するソユーズ29号の乗組員にとっては、2度目の訪問者となった。

ソユーズ31号の乗組員は、ヴァレリー・ブィコフスキー東ドイツ初の宇宙飛行士となったジークムント・イェーン(東西ドイツを通じて初のドイツ人宇宙飛行士)であった。彼らは長期滞在の乗組員のソユーズと交換し、ソユーズ29号で地球に帰還した。長期滞在の乗組員は、ソユーズ31号に乗って地球に帰還した。

乗組員[編集]

打上げ時
帰還時

バックアップ[編集]

パラメータ[編集]

  • 質量: 6,800 kg
  • 近点: 196.8 km
  • 遠点: 259.9 km
  • 軌道傾斜角: 51.64°
  • 軌道周期: 88.81分

ミッションハイライト[編集]

3度目のインターコスモスとなるソユーズ31号は、1978年8月26日に打ち上げられた。翌日、サリュート6号の後方ポートにドッキングした後、ブィコフスキーとイェーンはサリュート6号に滞在していたコワリョーノクとイワンチェンコフに面会した。彼らは長期滞在乗組員のために、新鮮なタマネギニンニクレモンリンゴやその他の食物を運んできた[3]

カール・ツァイス社がMKF-6Mカメラを宇宙ステーションに設置し、イェーンの作業を撮影した[4]。音声や雑音の受容限度の試験等の医学や生物学の実験が行われた[3]。Berolinaと呼ばれた実験では、溶鉱炉を用いてビスマスアンチモンでできたアンプル内の2枚の板の間の物質を加工した。結果としてできた樹状構造は、地上でできるものよりも4倍から6倍大きかった[3]。また、異なる写真フィルムを用いてステーションの内部を撮影する試験も行われた。

ソユーズ31号の乗組員は、ソユーズ29号の乗組員とソユーズの機体を交換し、長期滞在の乗組員に新しい機体を提供した。9月2日にソユーズ29号のエンジンが試験され、感光フィルムとともに100の実験結果を納めた25の実験容器が移され、その後座席が交換された。ソユーズ29号は翌日ステーションを離れ、ジェズカズガン南東140kmに着陸した[3]

ステーションに残った乗組員は、ソユーズ31号を前方ポートに移動し、プログレス補給船のために後方ポートを空けた。彼らは、139日間という宇宙滞在記録を樹立し、11月2日に地球に帰還した。

出典[編集]

  1. ^ Baikonur LC1”. Encyclopedia Astronautica. 2009年4月15日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年3月4日閲覧。
  2. ^ The mission report is available here: http://www.spacefacts.de/mission/english/soyuz-31.htm
  3. ^ a b c d Newkirk, Dennis (1990). Almanac of Soviet Manned Space Flight. Houston, Texas: Gulf Publishing Company. ISBN 0-87201-848-2 
  4. ^ Clark, Phillip (1988). The Soviet Manned Space Program. New York: Orion Books, a division of Crown Publishers, Inc.. ISBN 0-517-56954-X