ソー・アローン

ソー・アローン
ジョニー・サンダーススタジオ・アルバム
リリース
ジャンル パンク・ロック
時間
レーベル リアル・レコード
サイアー・レコード(1992年再発CD)
プロデュース ジョニー・サンダース、スティーヴ・リリーホワイト
専門評論家によるレビュー
ジョニー・サンダース アルバム 年表
L.A.M.F.(ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ名義)
(1977年)
ソー・アローン
(1978年)
ライヴ・アット・マクシズ・カンザス・シティ(ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ名義)
(1979年)
テンプレートを表示

ソー・アローン』(So Alone)は、アメリカ合衆国パンク・ロック・ミュージシャン、ジョニー・サンダース1978年に発表した、ソロ名義では初のスタジオ・アルバム。ただし、本作はイギリスの「リアル・レコード」から発売され、母国アメリカでは1992年に初CD化されるまで未発売だった[1]

背景[編集]

ジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ解散後、サンダースはロンドンで「リヴィング・デッド」名義でライヴ活動を行い、このバンドにはセックス・ピストルズの元メンバー、ジ・オンリー・ワンズエディー&ザ・ホット・ロッズ英語版のメンバーなどが流動的に出入りしていた[1]。そして、サンダースはリアル・レコードとの契約を得て、1978年5月にシングル「デッド・オア・アライヴ」でソロ・デビューを果たす[1]

「ダディ・ローリン・ストーン」はオーティス・ブラックウェル英語版のカヴァーで、サンダース、フィル・ライノットスティーヴ・マリオットが交替でリード・ボーカルを担当した[1]。なお、ライノットは本作収録曲のうち4曲で、元セックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズおよびポール・クックと共演しており[2]、ジョーンズとクックは1979年、ライノット率いるバンド「ザ・グリーディーズ」のシングル曲「A Merry Jingle」のレコーディングにも参加している[3]。「ロンドン・ボーイズ」はジョニー・サンダース&ザ・ハートブレイカーズ時代に作られた曲で[1]、アルバム『L.A.M.F.』(1977年)のリマスターCDのボーナス・ディスクには、この曲のデモ・ヴァージョンが収録されている。「サブウェイ・トレイン」と「ダウンタウン」はニューヨーク・ドールズ時代の曲のリメイクである[1]

評価[編集]

アンディ・クラップスはオールミュージックにおいて5点満点中4.5点を付け、全体像に関して「サンダースがニューヨーク・ドールズやザ・ハートブレイカーズ時代に残してきた傑作と同様、R&B、ドゥーワップ、それにスリー・コードのロックンロールを見事な形でゴチャ混ぜにしている」、「ユー・キャント・プット・ユア・アームズ・アラウンド・ア・メモリー」に関して「疑いなく本作の聴き所であり、切なく、そして驚くほど詩的なバラード」と評している[4]。また、イアン・フォートナムは2016年、loudersound.comのレビューで5点満点中4.5点を付け「サンダースのソロ・キャリアの頂点というだけでなく、クックとジョーンズがセックス・ピストルズ以外で残した録音の中でも最高と言える」と評している[5]

収録曲[編集]

特記なき楽曲はジョニー・サンダース作。1.はインストゥルメンタル

  1. パイプライン - "Pipeline" (Brian Carman, Bob Spickard) - 2:23
  2. ユー・キャント・プット・ユア・アームズ・アラウンド・ア・メモリー - "You Can't Put Your Arms Round a Memory" - 3:48
  3. グレート・ビッグ・キス - "Great Big Kiss" (Parsons, Catside, J. W. Tate) - 3:23
  4. アスク・ミー・ノー・クエスチョンズ - "Ask Me No Questions" - 3:33
  5. リーヴ・ミー・アローン - "Leave Me Alone" - 2:48
  6. ダディ・ローリン・ストーン - "Daddy Rollin' Stone" (Otis Blackwell) - 3:19
  7. ロンドン・ボーイズ - "London Boys" (Johnny Thunders, Billy Rath, Walter Lure) - 2:50
  8. アンタッチャブル - "(She's So) Untouchable" - 2:54
  9. サブウェイ・トレイン - "Subway Train" (J. Thunders, David Johansen) - 4:11
  10. ダウンタウン - "Downtown" (J. Thunders, D. Johansen) - 3:13

CDボーナス・トラック[編集]

  1. デッド・オア・アライヴ - "Dead or Alive" - 3:13
  2. ハーティン - "Hurtin'" (J. Thunders, Henri Paul) - 3:06
  3. ソー・アローン - "So Alone" - 4:54
  4. ザ・ウィザード - "The Wizard" (Marc Bolan) - 3:24

参加ミュージシャン[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f g 1992年再発CD (9 26982-2)英文ライナーノーツ(Ira Robbins、1992年2月)
  2. ^ CD英文ブックレット内クレジット
  3. ^ Prato, Greg. “The Greedies Biography, Songs & Albums”. AllMusic. 2023年6月4日閲覧。
  4. ^ Claps, Andy. “Johnny Thunders - So Alone Album Reviews, Songs & More”. AllMusic. 2023年6月4日閲覧。
  5. ^ Fortnam, Ian (2016年7月16日). “Johnny Thunders - So Alone album review”. loudersound.com. Future plc. 2023年6月4日閲覧。

外部リンク[編集]