チノ・パンツ

チノ・パンツ

チノ・パンツとは、「チノ・クロス」と呼ばれる綿ポリエステル(まれに)の生地を用いて縫製されたズボンの一種である。略称は「チノパン」「チノ」。

チノ・クロスは綿のツイル生地で、元々は19世紀中頃にイギリスフランスの軍隊の制服に使われた生地である。作業着にも使われていることが多い。デニムと同じく右綾と左綾があり、右綾はウエストポイントと呼ばれることがある。防水加工が施されているものもある。なお、チノ・パンツの呼称は和製英語であり、英語圏では「チノーズ」と呼称されている[1]

起源[編集]

チノ・パンツは主にカーキ色茶色またはそれに類する色のものが多い。これはチノ・パンツの起源といわれているイギリス陸軍のズボンに由来する。イギリス陸軍のズボンは元々白であったが、汚れやすく敵からとても目立った。そのため、インドに駐屯していた士官が土色に染めさせた。それが制式な軍服の生地として採用され、定着した。

呼称の由来[編集]

チノ・クロスというの呼び名の由来は諸説ある。

  1. 第一次世界大戦中の1900年代フィリピンに駐在していたアメリカ陸軍が軍服に使うため、イギリス軍で使われていたカーキ色(黄褐色のカーキ)の生地を「China(中国)」を経由して輸入したからという説[1][2]
  2. スペイン語で中国人という意味の「Chino」から来ているという説。フィリピンでは戦争後これらの服装を着たのは中国人農民 (Camisa de chino) であり、名前の由来となったとも言われる。
  3. 「焼いた」という意味を指すスペイン語の南米方言の「chino」[3]という言葉からできたという説。

脚注[編集]

  1. ^ a b チノ – ファッション用語”. オーダースーツ Pitty Savile Row. 2022年6月14日閲覧。
  2. ^ チノパンツ”. ブルックス ブラザーズ ジャパン. 2022年6月14日閲覧。
  3. ^ Chino”. Etymonline. Online Etymology Dictionary. 2022年6月14日閲覧。

関連項目[編集]