テオテラスいで

テオテラスいで
外観
所在地
610-0302
京都府綴喜郡井手町
井手東高月8番地
座標 北緯34度48分1秒 東経135度48分51秒 / 北緯34.80028度 東経135.81417度 / 34.80028; 135.81417
登録路線 城陽井手木津川バイパス
テンプレート プロジェクト道の駅

テオテラスいでは、京都府綴喜郡井手町にあるカフェや農産物等直売所が入る地域交流拠点[1]

テオテラスいでが入る山吹ふれあいセンターは1階に物販やカフェ、2階は井手町図書館、3階は眺望の良いテラスがある。

井手町役場が設置し、株式会社まちづくり井手が指定管理者になり、2023年9月9日にグランドオープンした[2][3][4]

概要[編集]

城陽井手木津川バイパスや庁舎の移転などに合わせ、2023年9月9日にグランドオープン。

井手町役場と隣接しており、図書館などが入る山吹ふれあいセンター内にある[5]。観光客だけでなく、井手町役場や図書館などに隣接するため住民も利用し、玉川沿いや山背古道などの観光客との交流の場を目指している。3階は誰もが利用できるテラスがあり、井手町の自然や山背古道などを一望できる。

現在は、道の駅ではないが城陽井手木津川バイパスが全線開通した時には、道の駅に登録申請を目指している。

沿革[編集]

旧山吹ふれあいセンター[編集]

井手町が1989年に住民を対象に行った意識調査において、町の成人の半分が文化施設建設を望んでいることが明らかになった[6]。その後1993年に町長選に立候補した木田喜治は、取り組む政策として図書館を備えた文化会館の建設を挙げた[7]。木田は無投票で当選[8]、この年の3月に井手町が発表した新年度予算案では、コミュニティー施設の建設が盛り込まれた。新施設は1階に図書館の入る3階建て1500㎡で、総工費5億6700万円の予算であった[9]。「山吹ふれあいセンター」と名称も決まり、7月に着工したが、工事は遅れた[10]

井手二本松にあった山吹ふれあいセンター

1994年7月14日、山吹ふれあいセンターが井手町井手二本松に開館した[11]。この立地は、センター屋上に備えられた望遠鏡を用いた天体観測には適した場所であった[12]。図書館も人口一人当たりの年間貸出日数が8冊近い(1997年)など[13]利用は活発だったが、1999年に立命館大学政策科学部から受け入れたインターンがまとめた報告では「センターの立地が悪い」と酷評された[14]。井手町は1958年に(旧)井手町と多賀村が合併してできた町である。センターのある上井手は(旧)多賀村との境界に近く、一見両地域に平等となることを意図した立地のようであった[15]。しかしこの場所は(旧)多賀村各地区の中心地からは遠かった。2003年に行われたアンケートでセンターの一施設である図書館の利用について調査したところ、(旧)多賀村住民は利用意欲が低いことが明らかとなった[16]

2019年には城陽井手木津川バイパスの事業化が決まり、山吹ふれあいセンターは予定地にかかることから移転しなければならないことになった。一方1968年建設の井手町役場も庁舎が老朽化し、木津川の洪水浸水想定区域内にあることから、移転を強いられていた[17]

年表[編集]

  • 2020年 - 井手町新庁舎等建設基本構想・基本計画を策定し、道の駅的休憩施設の必要性が盛り込まれる[18]
  • 2021年 - 船井総合研究所が「道の駅」的休憩施設開設準備支援業務事業者に決定し、道の駅開設準備検討会を開催[19]
  • 2022年 - 井手町役場が船井総合研究所をコンサルとしてお土産やふるさと納税返礼品等への出品を目的としたワークショップを開始[20][21]
  • 2023年 - 開業
    • 1月23日-名称の公募の結果「テオテラスいで」に決定[22][23][24]
    • 7月18日 - 山吹ふれあいセンター内の井手町図書館がオープン[25]
    • 8月5日-野外エリアであついでマルシェが開催[26][27][28]
    • 9月9日・10日-グランドオープン
  • 2024年
    • 1月4日-営業時間変更[29]

施設[編集]

  • カフェ:9:00~17:30(ラストオーダー: 17:00)
    • モーニング:9:00~11:00
    • ランチ:11:00~15:00
  • 物販コーナー:9:00~18:00
  • 駐車場
    • 普通車:11台(図書館等の山吹ふれあいセンターの駐車場も別にある)
    • 思いやり駐車場:1台

管理団体[編集]

  • 設置者:井手町役場
  • 指定管理者:株式会社まちづくり井手

アクセス[編集]

自動車[編集]

鉄道[編集]

周辺[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 井手町地域振興交流拠点施設の愛称が決定しました 井手町
  2. ^ 井手町地域交流拠点施設「テオテラスいで」の指定管理者(株式会社まちづくり井手)のホームページができました。|井手町”. www.town.ide.kyoto.jp. 2023年8月1日閲覧。
  3. ^ ALCO編集部 (2023年9月9日). “9月9日、農産物などの直売所やカフェがある地域振興交流拠点施設「テオテラスいで」がオープン!井手黄金プリンも登場!【京都府井手町】 - ALCO 宇治・城陽 山城地域の情報サイト”. ALCO 宇治・城陽 山城地域の情報サイト. 2023年9月11日閲覧。
  4. ^ 京都・井手に「道の駅」目指す特産販売拠点 自慢のジェラートなど商品充実|社会|地域のニュース|京都新聞”. 京都新聞 (2023年9月5日). 2023年9月11日閲覧。
  5. ^ 地域交流拠点 - テオテラスいで
  6. ^ 村山皓 2005, p. 96.
  7. ^ 「町長選に臨む基本姿勢を表明 木田喜治・井手町長 京都」『朝日新聞京都』、1992年12月26日。
  8. ^ 「連続無投票で木田喜治さん6選 井手町長選 京都」『朝日新聞京都』、1993年1月20日。
  9. ^ 「初の40億円台 井手町の93年度当初予算案 京都」『朝日新聞京都』、1993年3月9日。
  10. ^ 「木津町が起工式を延期 村本建設倒産で自治体、対応追われる 京都」『朝日新聞京都』、1993年11月3日。
  11. ^ 「屋上には天体望遠鏡 井手町立ふれあいセンターが開館 京都」『朝日新聞京都』、1994年7月15日。
  12. ^ 「新山城百景(94) 山吹ふれあいセンター(井手町) 天体観測に最適の場所」『京都新聞山城B』、2008年3月12日。
  13. ^ 「くらべてみれば 市町村立図書館 利用活発な南部 京都」『朝日新聞京都』、1998年4月8日。
  14. ^ 「にちよう自由席 井手町を学生の目で見れば 図書館は充実も立地悪い プロジェクトインターン、初年度の活動報告」『京都新聞山城』、1999年8月1日。
  15. ^ 村山皓 2005, pp. 83–86.
  16. ^ 村山皓 2005, pp. 86–89.
  17. ^ 「井手町役場 新築移転進む 新設24号バイパス付近 図書館・交流スペース 魅力発信「道の駅の役割」」『京都新聞山城A』、2020年11月6日。
  18. ^ 井手町新庁舎等建設基本構想・基本計画について 井手町
  19. ^ 2地創委第1号 「道の駅」的休憩施設開設準備支援業務に係る事業者候補選定プロポーザルの結果について|井手町”. www.town.ide.kyoto.jp. 2023年7月31日閲覧。
  20. ^ 3地創委第1号 特産品開発推進事業支援業務に係る事業者候補選定プロポーザルの結果について|井手町”. www.town.ide.kyoto.jp. 2023年7月31日閲覧。
  21. ^ 特産品開発、丁寧に助言/井手でワークショップ”. 洛タイ新報 (2021年12月3日). 2023年7月31日閲覧。
  22. ^ 井手町地域振興交流拠点施設の愛称が決定しました|井手町”. www.town.ide.kyoto.jp. 2023年7月31日閲覧。
  23. ^ 京都・井手に新たな地域振興の交流拠点 愛称「テオテラスいで」に決定|社会|地域のニュース|京都新聞”. 京都新聞 (2023年1月31日). 2023年7月31日閲覧。
  24. ^ 愛称「テオテラスいで」/23年開設の井手町地域振興交流拠点施設”. 洛タイ新報 (2023年1月24日). 2023年9月11日閲覧。
  25. ^ 新庁舎、新ふれあいセンターが竣工/井手”. 洛タイ新報 (2023年7月9日). 2023年7月31日閲覧。
  26. ^ あついでマルシェ in テオテラスいで|イベント|お茶の京都|京都府南部(山城地域)の観光情報”. ochanokyoto.jp. 2023年8月7日閲覧。
  27. ^ 【京田辺市・精華町・木津川市】今秋オープン予定の井手町新庁舎のとなり「テオテラスいで」が今週末(8/5)にいよいよお披露目!今週末はあついでマルシェが開催されますよ”. 号外NET 京田辺市・木津川市・精華町. 2023年8月7日閲覧。
  28. ^ 京都やましろ観光”. 京都やましろ観光. 2023年8月7日閲覧。
  29. ^ 営業時間変更のお知らせ”. テオテラスいで. 2024年1月11日閲覧。

参考文献[編集]

  • 村山皓 著「施策への人々の意識と地方行政の公共性」、小林武、見上崇洋、安本典夫 編『「民」による行政 新たな公共性の再構築』法律文化社、2005年、81-97頁。ISBN 4-589-02830-1 

外部リンク[編集]