ネーブルオレンジ

ネーブルオレンジ
ネーブルオレンジ
分類
: 植物界 Plantae
: 被子植物門 Magnoliophyta
: 双子葉植物綱 Magnoliopsida
: ムクロジ目 Sapindales
: ミカン科 Rutaceae
: ミカン属 Citrus
: オレンジ C. sinensis
変種 : ネーブルオレンジ
C. s. var brasiliensis
学名
Citrus sinensis (L.) Osbeck var. brasiliensis Tanaka (1944)[1]
和名
ネーブルオレンジ
英名
Navel orange

ネーブルオレンジ: Navel Orange、学名: Citrus sinensis var. brasiliensis)は、柑橘類オレンジの一種である。果頂部にへそ(navel)に似た窪みがあることからこう呼ばれる。からにかけて多く流通し、生食やジュースに利用される。別名、ネーブル[1]、アマダイダイ[1]

概要[編集]

バレンシアオレンジと並ぶよく知られた、早生のスイートオレンジである。3月から4月。果実は球形から長めの球形で、250 - 300グラム (g) ほどで芳香がある[2]。バレンシアオレンジは酸味が強いのに対し、ネーブルオレンジは甘味と酸味のバランスがよく、バレンシアオレンジよりも生食に適している[3][4][5][6]

日本ではカリフォルニア産が多く輸入されるほか、国内生産も盛んで、オレンジ類としては国内で最も生産量が多い。広島県和歌山県静岡県愛媛県が主産地で、特に広島県瀬戸田町が一大産地として知られる。また枝変わりの品種も育てられ、静岡県産の「白柳ネーブル」や「森田ネーブル」などの品種が人気である。日本における2010年の収穫量は6,339 トンであり、その内訳は広島県33%、静岡県25%、和歌山県17%である[7]

品種[編集]

ネーブルオレンジの品種には、「ワシントン (washington) 」「トムソン (tomson) 」「ナベラーテ (navelate) 」「バイアニーニャ (bihianinha) 」「鈴木」「丹下」「清家」「福本」「楠本」「村上寅」などがある。

カリフォルニアのすべてのワシントン種は、1873年にワシントンD.Cにあるアメリカ農務省の温室から送られた2本の苗木が元となっている[8]。カリフォルニアのオレンジ産業の基礎を築いた親木は、国定歴史建造物に指定されている。

ネーブルオレンジ

脚注[編集]

  1. ^ a b c 米倉浩司・梶田忠 (2003-). “Citrus sinensis (L.) Osbeck var. brasiliensis Tanaka ネーブルオレンジ(標準)”. BG Plants 和名−学名インデックス(YList). 2023年1月21日閲覧。
  2. ^ 猪股慶子監修 成美堂出版編集部編『かしこく選ぶ・おいしく食べる 野菜まるごと事典』成美堂出版、2012年7月10日、191頁。ISBN 978-4-415-30997-2 
  3. ^ ネーブルオレンジ(2008年1月14日時点のアーカイブ
  4. ^ 静岡県/ネーブルオレンジの産出額 日本一 平成23年1月27日(2011年12月5日時点のアーカイブ
  5. ^ くだもの図鑑(かんきつ類果実03)
  6. ^ まちのみどりと園芸の相談Q&A オレンジ編
  7. ^ 農林水産省特産果樹生産動態等調査2013年7月23日閲覧
  8. ^ クラリッサ・ハイマン『オレンジの歴史』<「食」の図書館> 大間知知子訳 原書房 2016年 ISBN 9784562053247 pp.53-55.

関連項目[編集]