フランク語

フランク語(ふらんくご)は、次の複数の意味で使われる。

  1. 古代フランク人が用いた古フランク語
  2. 低地フランク語(「低フランク語」「低(地)フランケン語」「低(地)フランコニア語」とも。オランダ語など): 1 のうち、第二次子音推移を受けなかった古低フランク語を祖とする言語群。言語学的には低地ドイツ語に属する。
  3. フランケン語(フランケン方言): 1 のうち、第二次子音推移の影響を受けた古高フランク語を祖とする言語群[1]。「フランク人の地」という意味のフランケンに由来し、高地ドイツ語のうちの中部ドイツ語に属する「モーゼルフランク語(モーゼルフランケン語)」(ルクセンブルク語もこれに含まれる)「ラインフランク語(ラインフランケン語)」(フランスアルザス北部とロレーヌ地方でも同系統の方言が用いられるが、アレマン語に属するアルザス語とは異なる)、上部ドイツ語に属し、フランケン地方で用いられる東フランケン語、南フランケン語など。

なお、「~フランク語」「~フランケン語」「~フランコニア語英語式)」のように、日本語でカナ表記される際に表記の揺らぎがあるが、語源的には全てフランク人ドイツ語・オランダ語でフランケン(Franken))に由来し、ドイツ語では全て"Fränkisch"、オランダ語では全て"Frankisch"、英語では1.を"Old Frankish"としているが、2.3は"Franconian"となる。

脚注[編集]

  1. ^ 亀井孝河野六郎千野栄一編著、『言語学大辞典セレクション・ヨーロッパの言語』三省堂、1998年、371~373頁。

関連項目[編集]