ブライアン兄弟

ブライアン兄弟
Bob Bryan & Mike Bryan
代名詞のチェストバンプをする兄弟
基本情報
国籍 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
生年月日 (1978-04-29) 1978年4月29日(45歳)
ツアー経歴
引退年 2020年
生涯通算成績 1108勝359敗
ダブルス 119勝
生涯獲得賞金 $31,066,944
4大大会最高成績・ダブルス
全豪 優勝(2006-07・09-11・13)
全仏 優勝(2003・13)
全英 優勝(2006・11・13)
全米 優勝(2005・08・10・12・14)
優勝回数 16(豪6・仏2・英3・米5)
キャリア自己最高ランキング
ダブルス 1位(2003年9月8日)
獲得メダル
男子 テニス
オリンピック
2012 ロンドン ダブルス
2008 北京 ダブルス
2019年11月30日現在

ブライアン兄弟The Bryan brothers)は、ロバート・チャールズ・"ボブ"・ブライアンマイケル・カール・"マイク"・ブライアンの双子によるアメリカの元プロテニス選手チーム。ATPランキング最高位は1位。ATPツアーで119勝を挙げた。

チームとしてグランドスラム優勝数歴代1位、ATP大会最多優勝記録、世界ランキング1位最長記録など数々の記録を残し、史上最強のダブルスチームと名高い。

経歴[編集]

2001年2月26日全米国際インドアテニス選手権にてATP初優勝。2002年8月カナダ・マスターズマスターズ初優勝。第3シードで出場した2003年全仏オープンにて前回優勝のポール・ハーフース/エフゲニー・カフェルニコフに勝利しグランドスラム初優勝。2006年ウィンブルドン選手権に優勝しキャリアグランドスラムを達成。

2010年8月1日ファーマーズ・クラシックにて優勝。オープン化以降初となるチームで決勝進出100回達成。この優勝で62回目の優勝となりトッド・ウッドブリッジ/マーク・ウッドフォードウッディーズの持つオープン化以降優勝記録を更新した。

2011年12月12日、世界ランク1位として271週目となり、これまでジョン・マッケンローが保持していたダブルス世界ランク1位の世界最長記録である270週を抜き新記録を樹立した。[1]

2012年全仏オープン決勝に進出。決勝進出回数21回となりトッド・ウッドブリッジを抜いて歴代1位記録を更新した。

2013年全仏オープンで優勝しダブルキャリアグランドスラムを達成(各4大大会2回以上優勝)。さらにウィンブルドン選手権で優勝し、オープン化以降ダブルスチーム初となるグランドスラム4大会連続優勝を達成。

2014年全米オープンに優勝しダブルス通算優勝数100回を達成。[2]

2014年10月、上海マスターズ2回戦にて通算900勝を達成。優勝しキャリアゴールデン・マスターズ(マスターズ9大会全制覇)を達成した。同時にグランドスラムマスターズ1000ATPワールドツアー・ファイナルデビスカップオリンピックすべての大会の優勝を果たした。

2015年全豪オープンで2年連続で3回戦止まりとなった。グランドスラム大会で2年連続で4回戦以上に上がれなかったのは2001年全仏オープン以来となる。全仏オープンでは2年ぶり6度目の決勝進出を果たすがイワン・ドディグ/マルセロ・メロに敗れた。

2016年全仏オープンも2年連続準優勝に終わった。2017年全豪オープンでも準優勝。

2018年5月にはボブが臀部を故障、人工股関節置換手術を受けて長期離脱することになった。その間、マイクはジャック・ソックと組み、2018年ウィンブルドン選手権全米オープンで優勝した。

2019年年始のASBクラシックで兄弟ペアが復活[3][4]。2月のデルレイビーチ・オープンで復帰後初優勝を果たした。マイアミ・オープンではマスターズのタイトルも獲得している。11月に来年の全米オープン限りで引退することを発表[5]

最後のグランドスラムとなった2020年全豪オープンでは2回戦で世界1位のフアン・セバスティアン・カバルを下すも、3回戦で敗れた。続くデルレイビーチ・オープンでツアー119勝目を挙げ、これが最後の大会となる。その後は新型コロナウイルス感染症流行の影響でツアーが中断。8月に再開するも無観客開催であることも影響したことから、全米オープンを待たずして引退することを表明した[6]

その他[編集]

ダブルスでの若手の活躍が難しい要因について、ダブルスというゲームはボレーが多い点などでとても複雑で、パートナーとのコミュニケーションを作り上げるには、ある程度の時間も必要であることなどを挙げている。

ブライアン兄弟といえば、ポイントを取った時に見せる飛び上がって胸と胸をぶつける『チェストバンプ』で有名だが、二人の体格が似ていないと難しいので、他の人にはそれは勧めないとも思っている。[7]

ダブルス記録[編集]

※オープン化以降

期間 グランドスラム記録 他記録者
2003全仏–2014全米 優勝「16回」[8] 単独記録
2003全仏–2017全豪 決勝進出「30回」[9] 単独記録
2003全仏–2012オリンピック チームでのキャリアゴールデンスラム ウッディーズ
2012全米–2013全英 4大会連続優勝 単独記録
2012オリンピック–2013全英 4大大会タイトル&オリンピック優勝同時保持 単独記録
2013全豪–2013全英 チームで年間3冠 アンダース・ヤリード
ジョン・フィッツジェラルド
2005全米–2014全米 10年連続で1大会以上に優勝[10] 単独記録
2003全仏–2015全仏 13年連続で1大会以上に決勝進出 単独記録
2003全仏–2013全仏 チームとして4大大会すべて2回以上優勝 単独記録
2003全仏–2013全英 チームとして異なる3大会で3回以上優勝 単独記録
2003全仏–2014全米 チームとして異なる2大会で5回以上優勝 単独記録
2003全仏–2015全仏 チームとして全ての4大大会に6回以上決勝進出 単独記録
2005全豪–2006全英 チームとして7大会連続決勝進出 単独記録
1999全仏–2016全豪 ダブルス歴代最多勝利(更新中 単独記録
1999全仏–2016全豪 4大大会連続出場(更新中 単独記録
2013全豪–2013全米 チームとしてシーズン22勝 単独記録
2012全米–2013全米 28連勝 単独記録
グランドスラム 期間 記録 他記録者
全豪オープン 2006–2013 最多優勝「6回」 単独記録
全豪オープン 2009–2011 3連覇 単独記録
全豪オープン 2004–2013 最多決勝進出「9回」 単独記録
全豪オープン 2009–2013 5連続決勝進出 単独記録
全米オープン 2005–2014 最多優勝「5回」 単独記録
期間 記録 他記録者
2001–2015 チーム歴代最多優勝(更新中 単独記録
1999–2015 チーム歴代最多決勝進出(更新中 単独記録
2002–2015 14年連続5大会以上優勝[11] 単独記録
1996–2015 チーム歴代最多勝利(更新中 単独記録
2003–2015 世界ランキング1位最長記録 単独記録
2013.2.25– 2015.10.25 139週連続世界ランキング1位 単独記録
2003–2014 最終ランキング1位「10年」 単独記録
2006, 2011, 2013–2014 フルシーズン世界ランク1位「4年」 単独記録
2013–2014 フルシーズン世界ランク1位「2年連続」 単独記録
2009–2014 最終ランキング1位「6年連続」 単独記録
2013 最終ランキング1位最速記録(2013/8/19)[12] 単独記録
2002–2015 チームとしてマスターズ1000最多優勝 単独記録
2002–2015 チームとしてマスターズ1000最多決勝進出 単独記録
2002–2014 チームとしてマスターズ1000の異なる10大会で優勝 単独記録
2014 チームとしてマスターズ1000年間6大会優勝 単独記録
2010, 2013–2014 チームとしてマスターズ1000で4大会連続優勝 単独記録
2007, 2014 チームとしてマスターズ1000で7大会決勝進出 単独記録
2002–2013 チームで4大大会,マスターズ1000の全9大会
,ワールドツアーファイナル,オリンピック金メダルすべて優勝
単独記録

受賞歴[編集]

  • ITFダブルス・ワールドチャンピオン(2003–07, 2009–14)
  • ATP最優秀ダブルス賞(2003, 2005–07, 2009–14)
  • ATP Fans' Favorite Doubles Team(2006–14)

脚注[編集]

  1. ^ http://news.tennis365.net/news/today/201112/82068.html?s=relate
  2. ^ https://www.afpbb.com/articles/-/3025257
  3. ^ ブライアン兄弟、約8ヶ月ぶりにペア復活へ。弟ボブの不在支えたソックからバトンタッチ”. テニスデイリー. 2019年12月1日閲覧。
  4. ^ 腰の手術を乗り越えボブが復帰、ブライアン兄弟の勝利はマレーのためのレッスンになるか?”. tennismagazine.jp. 2019年12月1日閲覧。
  5. ^ ブライアン兄弟、来年の全米OP限りで引退へ 史上最強の複ペア”. www.afpbb.com. 2019年12月1日閲覧。
  6. ^ ブライアン兄弟が現役引退 伝説的キャリアに終止符”. www.afpbb.com. 2020年8月29日閲覧。
  7. ^ 絶頂期のブライアン兄弟、ダブルスの極意語る”. news.tennis365.net. 2019年12月1日閲覧。
  8. ^ BRYANS CAPTURE HISTORIC 100TH TEAM TITLE”. ATP World Tour (2014年9月7日). 2014年9月7日閲覧。
  9. ^ Bryan Brothers Fall in全仏 Doubles Final”. The New York Times (2015年6月7日). 2015年7月1日閲覧。
  10. ^ Two Brothers Plus One More Title Equals 100: Bryan Brothers Win U.S. Open Doubles Title”. The New York Times (2014年9月7日). 2014年10月5日閲覧。 “The victory also gave them at least one major title in each of the last 10 years.”
  11. ^ BRYAN BROTHERS CLAIM FOURTH MIAMI CROWN”. ATP Tennis. 2015年4月4日閲覧。 “The Bryans are the only team in the Open Era to win at least five titles for 13 straight years.”
  12. ^ BRYANS TO FINISH YEAR-END NO. 1 FOR RECORD NINTH TIME”. ATP Tennis. 2013年8月19日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]