マット・ライアン

マット・ライアン
Matt Ryan
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アトランタ・ファルコンズでのライアン
(2021年)
フリーエージェント
ポジション クォーターバック
生年月日 (1985-05-17) 1985年5月17日(38歳)
出身地 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
ペンシルベニア州エクストン英語版
身長: 6' 4" =約193cm
体重: 220 lb =約99.8kg
経歴
高校 ペン・チャーター高等学校
大学 ボストンカレッジ
NFLドラフト 2008年 / 1巡目全体3位
所属歴
2008-2021 アトランタ・ファルコンズ
2022 インディアナポリス・コルツ
受賞歴・記録
シーズンMVP(1回)
2016
オールプロ選出(計1回)
1st(1回)
2016
プロボウル選出(4回)
2010, 2012, 2014, 2016
その他受賞・記録
NFL 通算成績
(2022年終了時点)
パス試投数 8,464
パス成功数 5,551
パス成功確率 65.6%
TD-INT 381-183
パス獲得ヤード 62,792
QBレーティング 93.6
Player stats at NFL.com
Player stats at PFR

マシュー・トーマス・ライアンMatthew Thomas Ryan, 1985年5月17日 - )は、アメリカ合衆国ペンシルベニア州エクストン出身のプロアメリカンフットボール選手。ポジションはクォーターバック

経歴[編集]

高校時代まで[編集]

1985年にペンシルバニア州エクストンで生まれた[1]。高校はウィリアムペンチャータースクールに入学し、フットボールの他にバスケットボールや野球でも活躍した。

ボストンカレッジ[編集]

ボストンカレッジに進学した彼は[1]、2004年のシーズン直前に当時の先発QBであったクイントン・ポーターが負傷し、ライアンが先発QBとなることが発表された。

アトランタ・ファルコンズ[編集]

2008年、アトランタ・ファルコンズからドラフト1巡目(全体3位)で指名された[1]。同年8月24日、ライアンが開幕戦の先発QBとなることが発表された。ファルコンズでルーキーQBが先発を務めるのは、2002年マイケル・ビック以来であった。デビュー戦のデトロイト・ライオンズ戦ではパス13回中9回成功、161ヤード、1TDの活躍をみせた[2]。第6週のシカゴ・ベアーズ戦ではパス30回中22回成功、301ヤード、1TDをあげて。NFC週間最優秀新人に選ばれた[3]。この年、パス3440ヤード、16TD、11INTの成績をあげ、チームは11勝5敗で4年ぶりにプレーオフに進出した[1]。ファルコンズのQBが3000ヤード以上を投げたのは、1998年クリス・チャンドラー以来10年ぶりのことであった[4][5]。彼はこの年攻撃新人王に選ばれた[6]

2009年は怪我で2試合欠場し、チームは9勝7敗でプレーオフを逃した[1]。この年も

2010年、11月の4試合でパス153回中106回成功、1001ヤード、7TD、0INT、QBレイティング102.3の数字をあげて、チームは4戦全勝、NFCの月間MVP攻撃部門に選ばれた[7]。3705ヤード、28TDをあげてプロボウルに出場した[1]。この年、チームはNFC第1シードでプレーオフに進出したが、プレーオフ初戦のグリーンベイ・パッカーズ戦でパス186ヤード、1TD、2INTに終わり、チームは21-48と大敗した[8]

2012年、ダーク・コッターがファルコンズの攻撃コーディネーターに就任した[9]。第4週のカロライナ・パンサーズ戦では残り1分、自陣1ヤードからのドライブでロディ・ホワイトへの59ヤードのパスを成功させるなど、逆転FGにつなげ、開幕4連勝をもたらした。開幕から4試合でリーグ2位の11TDをあげた[10]。この年チームは第10週にニューオーリンズ・セインツに敗れるまで開幕から8連勝を果たした[11]。第11週から第13週には2TD、6INT、第13週と第14週の2試合でオフェンスが第3ダウンコンバージョン19回中3回しかファーストダウンを更新できないなど、ライアンのパスは低調だった[12]。この年のディビジョナルプレーオフでシアトル・シーホークスに勝利して、プレーオフ初勝利をあげた[13]サンフランシスコ・フォーティナイナーズとのNFCチャンピオンシップゲームでは第4Q残り1分13秒にロディ・ホワイトに投げたパスをナバーロ・ボウマンに阻止され、24-28で敗れた[14]。2度目のプロボウルに選出されていたが、NFCチャンピオンシップゲームで負傷したため、出場を辞退、代役としてラッセル・ウィルソンが選出された[15]

2013年7月25日、ファルコンズと5年1億300万ドル(5900万ドルの保証を含む)の契約延長に合意した[16]。この年キャリア最多の44サックを浴びて[17]、チームは4勝12敗と低迷した[18]。2016年シーズンはシーズンMVPに輝き、チームを4年ぶりのプレーオフに導き、スーパーボウルまで勝ち進んだ。しかし、トム・ブレイディ率いるニューイングランド・ペイトリオッツの前に屈し、ヴィンス・ロンバルディ・トロフィーを掲げることは出来なかった。

2022年3月21日、2022年のNFLドラフト3巡目指名権と引き換えにインディアナポリス・コルツに放出された[19]

インディアナポリス・コルツ[編集]

コルツでは12試合に出場し4勝7敗1引き分けの成績を残し、シーズン後の 2023年3月に解雇され、所属チームが決まらないまま2023年5月にはCBSのスポーツ中継に加わると発表された[20]

詳細情報[編集]

年度別成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

年度 チーム

試合 パス ラン ファンブル
出場 先発 成功
回数
試投
回数
成功
確率
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD インター
セプト
サック サック
ヤード
レイテ
ィング
試行
回数
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD ファン
ブル数
ロスト
2008 ATL 2 16 16 265 434 61.1 3,440 7.9 16 11 17 104 87.7 55 104 1.9 1 6 1
2009 14 14 263 451 58.3 2,916 6.5 22 14 19 92 80.9 30 49 1.6 1 5 2
2010 16 16 357 571 62.5 3,705 6.5 28 9 23 158 91.0 46 122 2.7 0 4 3
2011 16 16 347 566 61.3 4,177 7.4 29 12 26 173 92.2 37 84 2.3 2 5 3
2012 16 16 422 615 68.6 4,719 7.7 32 14 28 210 99.1 34 141 4.1 1 3 2
2013 16 16 439 651 67.4 4,515 6.9 26 17 44 298 89.6 17 55 3.2 0 5 4
2014 16 16 415 628 66.1 4,694 7.5 28 14 31 205 93.9 29 145 5.0 0 5 2
2015 16 16 407 614 66.3 4,591 7.5 21 16 30 206 89.0 36 63 1.8 0 12 5
2016 16 16 373 534 69.9 4,944 9.3 38 7 37 235 117.1 35 117 3.3 0 4 2
2017 16 16 342 529 64.7 4,095 7.7 20 12 24 156 91.4 32 143 4.5 0 4 3
2018 16 16 422 608 69.4 4,924 8.1 35 7 42 296 108.1 33 125 3.8 3 10 5
2019 15 15 408 616 66.2 4,466 7.3 26 14 48 316 92.1 34 147 4.3 1 9 5
2020 16 16 407 626 65.0 4,581 7.3 26 11 41 257 93.3 29 92 3.2 2 6 3
2021 17 17 375 560 67.0 3,968 7.1 20 12 40 274 90.4 40 82 2.1 1 11 4
2022 IND 2 12 12 309 461 67.0 3,057 6.6 14 13 38 287 83.9 27 70 2.6 1 15 5
NFL:15年 234 234 5,551 8,464 65.6 62,792 7.4 381 183 488 3,264 93.6 514 1,539 3.0 14 104 49
  • 2022年度シーズン終了時
  • 太字は自身最高記録
  • シーズンMVP受賞年
  • はリーグ最高記録
  • はNFL記録

ポストシーズン[編集]

年度 チーム 試合 パス ラン ファンブル
出場 先発 成功
回数
試投
回数
成功
確率
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD インター
セプト
サック サック
ヤード
レイテ
ィング
試行
回数
獲得
ヤード
平均
獲得
ヤード
TD ファン
ブル数
ロスト
2008 ATL 1 1 26 40 65.0 199 5.0 2 2 3 9 72.8 4 6 1.5 0 1 -3
2010 1 1 20 29 69.0 186 6.4 1 2 5 37 69.0 1 0 0.0 0 1 -1
2011 1 1 24 41 58.9 199 4.9 0 0 2 16 71.1 3 3 1.0 0 0 0
2012 2 2 54 77 70.1 646 8.4 6 3 1 0 105.2 3 9 3.0 0 1 -9
2016 3 3 70 98 71.4 1,014 10.3 9 0 8 59 135.3 6 20 3.3 1 1 -3
2017 2 2 43 66 65.2 428 6.5 2 0 6 93.5 6 35 5 0.83 0 0 0
10 10 237 351 67.5 2,672 7.6 20 7 25 156 100.8 23 43 1.9 1 6 -16

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e f 新人王からリーグ屈指のQBへ、ファルコンズQBライアン誕生”. NFL JAPAN. 2014年9月2日閲覧。
  2. ^ 新人QBライアン衝撃デビュー、新生ファルコンズ快勝”. NFL JAPAN (2008年9月8日). 2014年9月1日閲覧。
  3. ^ ファルコンズQBライアンが第6週の週間最優秀新人に”. NFL JAPAN (2008年10月18日). 2014年9月2日閲覧。
  4. ^ RBターナーがラン200ヤード、ファルコンズは第5シード”. NFL JAPAN (2008年12月29日). 2014年9月2日閲覧。
  5. ^ この年、ファルコンズは第33回スーパーボウルに進出した。
  6. ^ 身体能力は二の次! さまざまな能力を求められるQB”. NFL JAPAN (2009年9月3日). 2014年9月2日閲覧。
  7. ^ キャセルとライアン両QBが選出 月間MVP攻撃部門”. NFL JAPAN (2010年12月3日). 2014年9月2日閲覧。
  8. ^ QBロジャース大暴れ、パッカーズが第1シードのファルコンズ粉砕”. NFL JAPAN (2011年1月16日). 2014年9月2日閲覧。
  9. ^ QBライアン、今季の課題はノーハドルの精度向上”. NFL JAPAN (2012年6月2日). 2014年9月2日閲覧。
  10. ^ 自己ベストとリーグ新記録も狙えるQBマット・ライアン”. アメフトNewsJapan (2012年10月5日). 2014年9月2日閲覧。
  11. ^ ファルコンズ、QBブリーズ封じで雪辱果たす”. NFL JAPAN (2012年11月30日). 2014年9月2日閲覧。
  12. ^ 生沢浩. “プレイオフに影響も、終盤戦の価値あるゲームを見逃すな【前編】”. NFL JAPAN. 2014年9月2日閲覧。
  13. ^ 生沢浩 (2013年1月17日). “新時代の幕開けなるか、4強のQBを徹底分析【後編”. NFL JAPAN. 2014年9月2日閲覧。
  14. ^ LBボウマン、ファルコンズのキープレイを予期”. NFL JAPAN (2013年1月22日). 2014年9月2日閲覧。
  15. ^ QBウィルソン、肩負傷QBライアンの代役でプロボウルへ”. NFL JAPAN. 2014年9月2日閲覧。
  16. ^ QBライアン、5年100億円超でファルコンズと契約延長”. NFL JAPAN (2013年7月26日). 2014年9月2日閲覧。
  17. ^ ファルコンズOLコーチ、成績低迷のOL立て直しに自信”. NFL JAPAN (2014年9月2日). 2014年9月2日閲覧。
  18. ^ 生沢浩 (2014年4月10日). “CJ2K去就問題に見るオフェンスの潮流とは【後編】”. NFL JAPAN. 2014年9月2日閲覧。
  19. ^ ファルコンズがQBライアンをコルツにトレード、ドラフト3巡目指名権と引き換え”. NFLJapan. 2022年3月22日閲覧。
  20. ^ フットボールアナリストとしてCBSに参加するQBマット・ライアン、“引退ではない””. 2023年5月16日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]