ロッテルダム国際映画祭

ロッテルダム国際映画祭

ロッテルダム国際映画祭 (ロッテルダムこくさいえいがさい、International Film Festival Rotterdam, IFFR) は、オランダのロッテルダムで開催される映画祭。1972年に始まり、毎年1月の終わりに開催されている。1995年の第24回以降は、長編映画のコンペティション部門の上映作品を、長編初監督作品か、長編2作目に限っている。このため、新人監督に賞を授与する映画祭となっている。

概要[編集]

賞[編集]

最高賞の最優秀作品賞は「タイガー・アワード」と呼ばれ、1995年から導入された。「長編作品タイガー・アワード」（2015年までは毎年3作品選出）と「短編作品タイガー・アワード」の2種類からなる。

その他に「The Big Screen Award」「観客賞」「Dioraphte Award」「国際映画批評家連盟賞」「MovieZone Award」「KNF Award」「NETPAC Awards（最優秀アジア映画賞）」などの賞があり、フィルム・マーケットでも「Eurimages Co-Production Development Award」「ARTE France Cinéma Award」などの賞がある[1]。

タイガー・アワード (長編作品)[編集]

年 日本語題 原題
（英語題） 		監督 製作国
第24回
（1995年） 		冬の河童 N/A 風間志織 日本の旗 日本
N/A Thalassa, Thalassa, Ruckkehr Zum Mmer
(Thalassa,Thalassa-Return to the Sea ) [2] 		Bogdan Dumitrescu ドイツの旗 ドイツ
ルーマニアの旗 ルーマニア
N/A 邮差
(Postman ) [3] 		何建军 中華人民共和国の旗 中国
香港の旗 香港
第25回
（1996年） 		N/A 儿子
(Sons ) [4] 		チャン・ユアン（英語版） 中華人民共和国の旗 中国
渚のシンドバッド (Like Grains of Sand ) 橋口亮輔 日本の旗 日本
N/A Small Faces [5] ギリーズ・マッキノン（英語版） イギリスの旗 イギリス
第26回
（1997年） 		豚が井戸に落ちた日 돼지가 우물에 빠진 날
(The Day a Pig Fell into the Well ) 		ホン・サンス 大韓民国の旗 韓国
N/A Posledniye kanikuly
(Last Holiday ) [6] 		Amir Karakulov カザフスタンの旗 カザフスタン
N/A Robinson in Space [7] Patrick Keiller イギリスの旗 イギリス
第27回
（1998年） 		N/A Giro di lune tra terra e mare [8] Giuseppe Gaudino イタリアの旗 イタリア
N/A Knoflíkári
(Buttoners ) [9] 		ペトル・ゼレンカ（英語版） チェコの旗 チェコ
N/A Die Siebtelbauern [10] シュテファン・ルツォヴィツキー オーストリアの旗 オーストリア
ドイツの旗 ドイツ
第28回
（1999年） 		フォロウィング Following クリストファー・ノーラン イギリスの旗 イギリス
N/A Plus qu'hier moins que demain [11] Laurent Achard フランスの旗 フランス
N/A Zheleznaya pyata oligarkhii
(The Iron Heel of Oligarchy ) [12] 		Alexander Bashirov ロシアの旗 ロシア
第29回
（2000年） 		N/A Bye Bye Blue Bird [13] Katrin Ottarsdóttir デンマークの旗 デンマーク
N/A Mundo grúa
(Crane World ) [14] 		Pablo Trapero アルゼンチンの旗 アルゼンチン
ふたりの人魚 苏州河
(Suzhou River ) 		ロウ・イエ ドイツの旗 ドイツ
中華人民共和国の旗 中国
第30回
（2001年） 		N/A 25 Watts [15] フアン・パブロ・レベージャ
パブロ・ストール（英語版） 		ウルグアイの旗 ウルグアイ
官能 In den Tag hinein
(The Days Between ) [16] 		マリア・スペト ドイツの旗 ドイツ
まぶだち (Bad Company ) 古厩智之 日本の旗 日本
第31回
（2002年） 		N/A Divoké včely
(Wild Bees ) [17] 		Bohdan Sláma チェコの旗 チェコ
N/A Tussenland [18] Eugenie Jansen オランダの旗 オランダ
神の口づけ [19] În fiecare zi Dumnezeu ne saruta pe gura
(Everyday God Kisses Us on the Mouth ) [20] 		シニツァ・ドラギン（英語版） ルーマニアの旗 ルーマニア
第32回
（2003年） 		N/A Extraño [21] Santiago Loza アルゼンチンの旗 アルゼンチン
フランスの旗 フランス
オランダの旗 オランダ
スイスの旗 スイス
N/A 는 나의 힘
(Jealousy is My Middle Name ) [22] 		Park Chan-ok 大韓民国の旗 韓国
N/A С любовью, Лиля
(With Love. Lilya ) [23] 		Лариса Садилова ロシアの旗 ロシア
第33回
（2004年） 		迷子 不見
(The Missing ) [24] 		リー・カンション 中華民国の旗 台湾
N/A Ljeto u zlatnoj dolini
(Summer in the Golden Valley ) [25] 		Srđan Vuletić ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ
フランスの旗 フランス
イギリスの旗 イギリス
N/A Unterwegs
(En Route ) [26] 		Jan Krüger ドイツの旗 ドイツ
第34回
（2005年） 		N/A 4 [27] Иль́я Хржано́вский ロシアの旗 ロシア
N/A El Cielo gira
(The Sky Turns ) [28] 		Mercedes Álvarez スペインの旗 スペイン
N/A Nemmeno il destino
(Changing Destiny ) [29] 		Daniele Gaglianone イタリアの旗 イタリア
第35回
（2006年） 		N/A 赖小子
(Walking on the Wild Side ) [30] 		韩杰 (Han Jie) 中華人民共和国の旗 中国
N/A Old Joy [31] ケリー・ライヒャルト アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
N/A La Perrera
(The Dog Pound ) [32] 		Manuel Nieto Zas アルゼンチンの旗 アルゼンチン
カナダの旗 カナダ
ウルグアイの旗 ウルグアイ
スペインの旗 スペイン
第36回
（2007年） 		N/A AFR [33] Morten Hartz Kaplers デンマークの旗 デンマーク
N/A Baixio das Bestas
(Bog of Beasts ) [34] 		Cláudio Assis ブラジルの旗 ブラジル
愛は一切に勝つ [35] Love Conquers All [36] タン・チュイムイ（英語版） オランダの旗 オランダ
マレーシアの旗 マレーシア
N/A Die Unerzogenen
(The Unpolished ) [37] 		Pia Marais ドイツの旗 ドイツ
第37回
（2008年） 		ポケットの花 [38] [39] Flower in the Pocket [40] リュウ・センタック（英語版） マレーシアの旗 マレーシア
ジャミル [41] Gå med fred Jamil - Ma salama Jamil
(Go With Peace Jamil ) [42] 		オマー・シャガウィー（デンマーク語版） デンマークの旗 デンマーク
ワンダフル・タウン [43] Wonderful Town [44] アーティット・アッサラット（英語版） タイ王国の旗 タイ
第38回
（2009年） 		N/A Be Calm and Count to Seven [45] Ramtin Lavafipour イランの旗 イラン
息もできない 똥파리
(Breathless ) 		ヤン・イクチュン 大韓民国の旗 韓国
二つのロザリオ [46] Uzak İhtimal
(Wrong Rosary ) 		マフムト・ファズル・ジョシュクン トルコの旗 トルコ
第39回
（2010年） 		N/A Agua fría de mar
(Cold Water of the Sea ) [47] 		Paz Fábrega コスタリカの旗 コスタリカ
N/A Alamar
(To the Sea ) [48] 		Pedro González-Rubio メキシコの旗 メキシコ
ありふれた話 [49] Jao nok krajok
(Mundane History ) [50] 		アノーチャ・スイッチャーゴーンポン（英語版） タイ王国の旗 タイ
第40回
（2011年） 		N/A Tee rak
(Eternity ) [51] 		Sivaroj Kongsakul タイ王国の旗 タイ
N/A Finisterrae [52] Sergio Caballero スペインの旗 スペイン
N/A 무산일기
(The Journals of Musan ) [53] 		Park Jung-bum 大韓民国の旗 大韓民国


第41回
（2012年） 		N/A Klip
(Clip ) [54] 		Maja Miloš セルビアの旗 セルビア


木曜から日曜まで [55] De jueves a domingo
(Thursday Till Sunday ) [56] 		ドミンガ・ソトマイヨール チリの旗 チリ
オランダの旗 オランダ


N/A Jidan he shitou
(Egg and Stone ) [57] 		Huang Ji 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
第42回
（2013年） [58] 		N/A Môj pes Killer
(My Dog Killer ) [59] 		Mira Fornay スロバキアの旗 スロバキア
チェコの旗 チェコ
N/A Soldate Jeannette
(Soldier Jane ) [60] 		Daniel Hoesl オーストリアの旗 オーストリア
N/A Larzanandeye charbi
(Fat Shaker ) [61] 		Mohammad Shirvani イランの旗 イラン
第43回
（2014年） [62] 		山守クリップ工場の辺り (Anatomy of a Paper Clip) 池田暁 日本の旗 日本
ハン・ゴンジュ 17歳の涙 한공주
(Han Gong-ju )		 イ・スジン 大韓民国の旗 大韓民国
N/A Nånting måste gå sönder
(Something Must Break )		 Ester Martin Bergsmark スウェーデンの旗 スウェーデン
第44回
（2015年） [63] 		N/A La obra del siglo Carlos M. Quintela アルゼンチンの旗 アルゼンチン
キューバの旗 キューバ
スイスの旗 スイス
ドイツの旗 ドイツ
N/A Videofilia (y otros síndromes virales)
(Videophilia (and Other Viral Syndromes) )		 Juan Daniel F. Molero ペルーの旗 ペルー
N/A Vanishing Point Jakrawal Nilthamrong タイ王国の旗 タイ
第45回
（2016年） [64]		 N/A رویاهای رادیویی
(Radio Dreams )		 Babak Jalali イランの旗 イラン
第46回
（2017年） [65]		 セクシー・ドゥルガ സെക്സി ദുർഗ
(Sexy Durga )		 サナル・クマール・シャシダラン（英語版） インドの旗 インド
第47回
（2018年）[1]		 N/A 北方一片蒼茫
(The Widowed Witch)		 蔡成傑(Cai Chengjie) 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
第48回
（2019年）		 N/A 完美現在時
(Present.Perfect.)		 朱聲仄(Shengze Zhu) 香港の旗 香港
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
第49回
（2020年）		 N/A 她房間裡的雲
(The Cloud In Her Room)		 鄭陸心源(Zheng Lu Xinyuan) 中華人民共和国の旗 中華人民共和国
香港の旗 香港
第50回
（2021年）		 小石 கூழாங்கல்
(Pebbles)		 P・S・ヴィノートラージ(Vinothraj P.S.) インドの旗 インド
第51回
（2022年）		 N/A EAMI Paz Encina パラグアイの旗 パラグアイ
第52回
（2023年）		 N/A Le spectre de Boko Haram[2] Cyrielle Raingou カメルーンの旗 カメルーン
第53回
（2024年）		 莉の対[3] (Rei)[4] 田中稔彦 日本の旗 日本

関連項目[編集]

脚注[編集]

  1. ^ “The Widowed Witch”. iffr.com (2017年12月22日). 2018年3月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年2月5日閲覧。
  2. ^ Roxborough, Scott (2023年2月4日). “'Le Spectre de Boko Haram' Wins Rotterdam Festival” (英語). Hollywood Reporter. 2024年2月5日閲覧。
  3. ^ “「莉の対」に最優秀作品賞　ロッテルダム国際映画祭”. 共同通信社 (2024年2月3日). 2024年2月3日閲覧。
  4. ^ Calnan, Ellie (2024年2月3日). “Japanese debut ‘Rei’ leads Rotterdam winners” (英語). ScreenDaily. 2024年2月5日閲覧。

外部リンク[編集]

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