ロテイロ

ロテイロ

ロテイロ(Roteiro)は、UEFAが2004年に開催したサッカーのヨーロッパ選手権大会で用いられた公式試合球である。ロテイロとは英語でいうルート(日本でいうと航路)を意味するポルトガル語で、大会開催地となったポルトガルが15・16世紀におこなった世界探検になぞらえてこう名付けられた。アディダス社の製品で、2003年12月1日ポルトガルリスボンで初披露された。

日本でも2004、2005年のJリーグ公式戦などにも使用された。

概要[編集]

UEFA欧州選手権2004では、サッカーの主要なトーナメント大会としては初めて、1ゲームにつき必ず1つのボールが使われることになった。ロテイロ・ボールにはプレイする両チームの名前、ゲームの日付、スタジアムの名前、ピッチのセンター・スポットの緯度経度が刻印されている。アディダスが開発したサーマルボンディング(熱接合)技術が初めて実用化されたボールである。大会の練習および試合のためにアディダスが供給したボールの数は2300個にのぼった。

評価[編集]

ロテイロは選手権に参加した多くの選手から酷評を受けた。取るのも難しく、ロングパスを送るのも目標に当てるのも困難な上、不規則な動きをするというのである。サッカーイタリア代表アンドレア・ピルロに至っては、子供の頃に遊んだビニール製のボールのようだったとまで述べている。

選手たちから酷評を受けた公式試合球はロテイロだけではない。2002年のワールドカップで使われたフィーバーノヴァ2006年のワールドカップで使われたチームガイストも選手たちから批判された。

特徴[編集]

  • パネル同士がサーマルボンディング(熱接合)されており、縫い目がないため、耐摩耗性と耐水性に優れている。
  • パネル表面の素材にはシンタクティックポリウレタンを用い、耐摩耗性がさらに向上。
  • 構造に革新的な技術を採用。
  • 高品質なラテックス・チューブ。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]