僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫

僕は沖縄を取り戻したい
異色の外交官・千葉一夫
著者 宮川徹志
発行日 2017年8月3日
発行元 岩波書店
ジャンル ノンフィクション
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 四六版上製
ページ数 266
公式サイト www.iwanami.co.jp
コード ISBN 978-4-00-024797-9
ウィキポータル 文学
[ ウィキデータ項目を編集 ]
テンプレートを表示

僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』(ぼくはおきなわをとりもどしたい いしょくのがいこうかん ちばかずお)は、NHK報道局チーフディレクター宮川徹志によるノンフィクション岩波書店より2017年8月3日に刊行された。アメリカとの沖縄返還交渉において外務省北米第一課長としてその中心的役割を担った千葉一夫の生涯と功績を、関係者への取材と発掘された文献に基づいて綴る[1][2]

返還交渉人 -いつか、沖縄を取り戻す-』(へんかんこうしょうにん いつか おきなわをとりもどす)と題して本書を原案にテレビドラマ化され、NHK BSプレミアムにて2017年8月12日に放送[3][4]、再編集を経て映画化され2018年6月30日に劇場公開された[5][6]

執筆背景[編集]

2010年に外務省にて「密約」問題の取材にあたっていた著者は沖縄返還に関わる外交文書を目にして、その中に多数あった当時外務省北米第一課長だった千葉一夫の手書きの文書から、一般の官僚とは異なり「一歩はみ出した、独特な感じがした」として特に強い印象を受ける。続いて佐藤栄作首相の秘書が残した文書中にも千葉の名前が多数登場したことで、「どういう人なのだろう」と興味を持つ[2]

そこで著者は千葉の妻に会って、外交官だった千葉の父がポツダム宣言の日に母を道連れに死去したこと、広島の原爆を経験したことなどのさまざまなエピソードを聞き出し、「強烈な戦争体験をした人が沖縄の返還交渉にどう臨んだのか」とさらに強い関心を抱いて[2]、本書の執筆へと至った。

映像化作品の劇場公開にあたっては、千葉のことを「日本の外交史の歴史に名を残す人だった」と語り、「あまり知られていない外交官」の千葉について「この機会にご覧いただき」「沖縄へ少し思いを馳せる機会にしていただけたら」と語っている[2]

あらすじ[編集]

登場人物[編集]

書誌情報[編集]

テレビドラマ[編集]

返還交渉人
-いつか、沖縄を取り戻す-
ジャンル テレビドラマ
原案 宮川徹志
『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』
西岡琢也
演出 柳川強
出演者 井浦新
戸田菜穂
尾美としのり
中島歩
佐野史郎
大杉漣
石橋蓮司
ナレーター 仲代達矢(語り)
音楽 大友良英
国・地域 日本の旗 日本
言語 日本語
製作
制作統括 西脇順一郎
撮影監督 望月英邦
編集 阿部格
製作 NHK
放送
放送チャンネルNHK BSプレミアム
音声形式5.1サラウンド放送
放送国・地域日本の旗 日本
放送期間2017年8月12日
放送時間土曜 21:00 - 22:29
放送分89分
回数1
公式ウェブサイト
テンプレートを表示

返還交渉人 -いつか、沖縄を取り戻す-』(へんかんこうしょうにん いつか おきなわをとりもどす)と題し、NHK BSプレミアムで「スペシャルドラマ」として2017年8月12日の21時から22時29分に放送された[3]。主演は井浦新[4]

NHK BSプレミアムにて2020年5月15日の15時から16時29分に再放送された[7]

キャスト(テレビドラマ)[編集]

主要人物
その他

スタッフ(テレビドラマ)[編集]

映画[編集]

返還交渉人
いつか、沖縄を取り戻す
監督 柳川強
脚本 西岡琢也
原案 宮川徹志
『僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫』
製作 西脇順一郎
ナレーター 仲代達矢(語り)
出演者 井浦新
戸田菜穂
尾美としのり
中島歩
みのすけ
チャールズ・グラバー
吉田妙子
平良進
津波信一
佐野史郎
大杉漣
石橋蓮司
音楽 大友良英
製作会社 NHK
配給 太秦
公開 2018年6月30日
上映時間 100分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示

返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』(へんかんこうしょうにん いつか おきなわをとりもどす)と題して、NHK BSプレミアムで放送されたテレビドラマに未使用素材を加え100分の映画版として再編集し、2018年6月30日に東京にて劇場公開[5][6]、沖縄ほか各地で上映された[11][12][13]

ドラマ版の製作中より監督の柳川と主演の井浦との間で「これは、1回放送されただけで、多くの人に気付かれないまま終わってしまってはいけないのではないか」との話となり、映画化から劇場公開へと至った[14]

キャスト(映画)[編集]

スタッフ(映画)[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 渡瀬夏彦 (2017年12月3日). “僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫 宮川徹志 著|レビュー”. ブックバン (新潮社). https://www.bookbang.jp/review/article/543119 2020年5月2日閲覧。 
  2. ^ a b c d 宮川徹志(インタビュアー:堀潤)「井浦新が演じる、沖縄返還交渉に尽力した外交官・千葉一夫とは」『J-WAVE NEWS』、2018年6月25日https://news.j-wave.fm/news/2018/06/621-1.html2020年5月2日閲覧 
  3. ^ a b 井浦新×戸田菜穂『返還交渉人 -いつか、沖縄を取り戻す-』制作開始!”. NHKドラマ. ドラマトピックス. 日本放送協会 (2017年5月15日). 2020年5月2日閲覧。
  4. ^ a b “井浦新、沖縄返還に人生をかけた外交官に!NHKドラマ「返還交渉人」に主演”. 映画.com. (2017年5月15日). https://eiga.com/news/20170515/7/ 2020年5月2日閲覧。 
  5. ^ a b “井浦新が“鬼の交渉人”演じた「返還交渉人」映画化決定! 公開は6月30日”. 映画.com. (2018年4月6日). https://eiga.com/news/20180406/1/ 2020年5月2日閲覧。 
  6. ^ a b 中村好伸 (2018年6月30日). “井浦新、大杉漣さんとの『返還交渉人』撮影裏話を明かす”. シネマトゥデイ. https://www.cinematoday.jp/news/N0101836 2020年5月2日閲覧。 
  7. ^ 『返還交渉人 -いつか、沖縄を取り戻す-』再放送のお知らせ”. NHKドラマ. ドラマトピックス. 日本放送協会 (2020年4月28日). 2020年5月2日閲覧。
  8. ^ 井浦新(インタビュアー:井上健一)「【インタビュー】『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』井浦新「千葉さんの姿は、沖縄の基地問題を変えていく原動力になるはず」」『エンタメOVO』、共同通信社、2018年6月27日https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/11548022020年5月13日閲覧 
  9. ^ 井浦新(インタビュアー:滝本匠)「井浦新「沖縄の状況悪くなっている」 辺野古テント訪れ役作り 劇場版「返還交渉人」主演」『琉球新報』、2018年7月6日https://ryukyushimpo.jp/news/entry-753551.html2020年5月13日閲覧 
  10. ^ 戸田菜穂(インタビュアー:滝本匠)「戸田菜穂「普天間でごう音を何度も体験」 劇場版「返還交渉人」千葉の妻役」『琉球新報』、2018年7月12日https://ryukyushimpo.jp/news/entry-753566.html2020年5月13日閲覧 
  11. ^ a b “人模様:沖縄返還の交渉人描く 柳川強さん”. 毎日新聞. (2018年7月12日). https://mainichi.jp/articles/20180712/dde/014/070/006000c 2020年5月13日閲覧。 
  12. ^ a b 柳川強(インタビュアー:伊佐尚記)「柳川強監督「沖縄の今描くため歴史描く」 劇場版「返還交渉人」への思い」『琉球新報』、2018年7月13日https://ryukyushimpo.jp/news/entry-760925.html2020年5月13日閲覧 
  13. ^ 保科龍朗 (2018年8月16日). “柳川強監督「沖縄の今描くため歴史描く」 劇場版「返還交渉人」への思い”. 朝日新聞デジタル. https://www.asahi.com/articles/ASL8B02BKL89PTFC024.html 2020年5月13日閲覧。 
  14. ^ 井浦新(インタビュアー:井上健一)「【インタビュー】『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』井浦新「千葉さんの姿は、沖縄の基地問題を変えていく原動力になるはず」」『エンタメOVO』、共同通信社、2頁、2018年6月27日https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/interview/1154802/22020年5月13日閲覧 

外部リンク[編集]