北東方面艦隊

北東方面艦隊(ほくとうほうめんかんたい、旧字体北東方面艦隊󠄁)は、アリューシャン列島千島列島樺太方面の哨戒・警備に当たることを目的として編成された日本海軍艦隊である。

概要[編集]

アリューシャン列島・千島列島・樺太方面の作戦は第五艦隊が担当していたが、それを支援するため昭和18年5月18日付けで第十二航空艦隊を創設。第五艦隊と第十二航空艦隊を統括指揮する目的で昭和18年8月5日付けで北東方面艦隊が編成された。北東方面艦隊司令長官は第十二航空艦隊司令長官を兼任している。

編成時にはアリューシャン列島における日本軍の根拠地であったアッツ島キスカ島がすでにアメリカ軍に奪還されており、編成後は主として千島列島・樺太方面の哨戒任務を行っていた。

昭和19年10月、水上警戒部隊であった第五艦隊が北東方面艦隊の編成下に置かれたまま南方作戦参加のため移動。フィリピン沖海戦に参加する。

その後昭和19年12月に第五艦隊が南西方面艦隊の隷下に正式に転属することになり、水上部隊を失った北東方面艦隊は解隊した。

残された第十二航空艦隊は連合艦隊の隷下に入り、終戦まで千島・樺太方面の警戒にあたった(司令長官は大湊警備府が兼任)。

歴代司令長官[編集]

  1. 戸塚道太郎中将:1943年8月5日 -
  2. 後藤英次中将:1944年9月15日 - 1944年12月5日(解隊)

歴代参謀長[編集]

隷下部隊[編集]

1943年8月5日、新編時の編制[編集]

1944年4月1日、戦時編制制度改定後の編制[編集]

  • 直属:第22戦隊:第1~4監視艇隊
  • 第五艦隊
  • 第十二航空艦隊

1944年8月15日、マリアナ沖海戦後の編制[編集]

  • 第五艦隊
    • 第21戦隊 
    • 第21戦隊 
    • 第1水雷戦隊 
      • 第7駆逐隊 
      • 第18駆逐隊 
      • 第21駆逐隊 
  • 第十二航空艦隊
    • 第51航空戦隊
      • 第203海軍航空隊
      • 第502海軍航空隊
      • 第553海軍航空隊
      • 第701海軍航空隊
  • 千島方面根拠地隊
    • 第1駆逐隊 
    • 第3魚雷艇隊
    • 第51警備隊 
    • 第52警備隊
    • 第53警備隊
    • 占守通信隊
    • 第15輸送隊
  • 附属:第452海軍航空隊


所属艦艇

  • 重巡洋艦:那智、足柄
  • 軽巡洋艦:多摩、木曽、阿武隈
  • 駆逐艦:曙、潮、霞、不知火、薄雲、初春、初霜、若葉、野風、波風、神風
  • 海防艦:国後、八丈
  • 他、魚雷艇×2、輸送艦艇×2、他軍艦6
  • 航空機 
  • 203空:零戦×16・月光×20 
  • 502空:九九艦爆×48 553空:零戦×48 
  • 701空:一式陸攻×33・96式陸攻×33・銀河×33・零式練戦×30・白菊×30・二式陸練×20・九三式中練×13 452空:水戦12・水偵8・水観8

関連項目[編集]

参考文献[編集]