博多区

はかたく ウィキデータを編集
博多区
博多祇園山笠に於ける「走る飾り山」
博多区旗 博多区章
日本の旗 日本
地方 九州地方
都道府県 福岡県
福岡市
市町村コード 40132-3
面積 31.62km2
総人口 259,241[編集]
推計人口、2024年3月1日)
人口密度 8,199人/km2
隣接自治体
隣接行政区
福岡市東区中央区南区
春日市大野城市糟屋郡志免町宇美町
博多区役所
所在地 812-8512
福岡県福岡市博多区博多駅前2丁目8-1
北緯33度35分29.1秒 東経130度24分53.3秒 / 北緯33.591417度 東経130.414806度 / 33.591417; 130.414806
外部リンク 福岡市博多区トップ (日本語)
博多区位置図
ウィキプロジェクト

博多区(はかたく)は、福岡市を構成する7区の行政区の1つ。福岡県庁所在地。市内の主要インフラ(博多駅博多港福岡空港)を抱え、国道3号が区内を縦断するなど、交通の中枢となる。九州の経済において根幹を担う事業所が多数立地し、卸売業販売額は九州内シェア27%を誇る(2014年商業統計)。

概要[編集]

区内には九州最大のターミナル駅である博多駅や日本三大歓楽街として有名な中洲[1]川端通商店街や大規模複合商業施設キャナルシティ博多などが位置している。博多駅周辺には大規模なビジネス街が広がっており、2011年には駅ビルJR博多シティが開業するなど2010年代以降は大型商業施設の集積が進んでいる。博多総鎮守として知られる櫛田神社の奉納神事である博多祇園山笠が毎年行われ、当区は「博多部(はかたぶ)」と呼ばれる商業都市「博多」の旧市街を含む。櫛田神社の他にも東長寺承天寺住吉神社などの古くからの神社仏閣が軒を連ねる。博多区は天神大名大濠公園などを擁する中央区とともに福岡市の都心を形成している。1981年に中央区天神から当区東公園福岡県庁が移転してきた。

名称について[編集]

旧来から「博多」と呼ばれるのは、博多区のうち概ね那珂川御笠川(石堂川)、及び那の津通りと国体通りに挟まれた博多旧市街にあたる区域のことで、狭義の博多(博多部)にあたる。全地域が博多小学校博多中学校校区に含まれ、これに三笠川右岸の千代町を含めた部分は複数町からなる「(ながれ)」を構成して博多祇園山笠博多松囃子などの伝統行事を現代まで受け継いでおり、博多を特徴づける文化的共同体を保持している。なお、博多部の範囲は現在の中心地区である博多駅の位置とは異なる。

博多」という地名は、「福岡(那珂川より西側の城下町)」との合併による福岡市制発足からは「博多駅」や「博多港」などの一部に残るに留まり、行政区画では用いられていなかった[注釈 1]が、1972年に福岡市が政令市に昇格するにあたって「博多区」としてその名称を復活させた。現在においては単に「博多」といった場合、狭義の博多である「博多部」というよりも、博多駅周辺や博多区を指すことが多い。また特に市外の人にとっては博多駅が市の玄関口であることや博多の全国的知名度が高いことから、福岡市の別称のような形で福岡市そのものを指すこともあり、その言葉が指し示す範囲には曖昧性・多義性がある。

地理[編集]

地理上は福岡市の東部にあたり、北西から南東に向かって長く伸びた区域である。北西部では那珂川を挟んで中央区と接し、中西部では那珂川および鹿児島本線を挟んで南区と接する。北部で東区と、東部で志免町と、南東部で大野城市と、南西部で春日市と接する。

歴史[編集]

初代博多区役所(2006年1月17日)

1972年4月1日、福岡市が政令指定都市になると同時に発足した。発足当時は福岡市の区の中で唯一、地域固有の地名に由来する区名であった。

区制施行以前の歴史は、博多および福岡市を参照。

2021年12月に隣接する藤田公園と敷地を入れ替える形で2代目庁舎が竣工した[2][3]

人口の変遷[編集]

  • 1975年 163,523
  • 1980年 162,367
  • 1985年 162,787
  • 1990年 165,631
  • 1995年 169,319
  • 2000年 180,722
  • 2005年 195,711
  • 2010年 212,527
  • 2015年 228,441
  • 2020年 252,034

行政区分[編集]

県庁所在区のため、衆議院総選挙区は福岡県第1区となっている。なお、福岡市の中心区である中央区は福岡県第2区である。

地域[編集]

北西端部は博多湾に面した港湾地区で、博多港を中心に倉庫や流通の拠点となる場所である。ここ博多港にあるベイサイドプレイスからは、壱岐対馬五島及び玄界島へのフェリージェットフォイルが就航しており、博多ポートタワーがある。

北西部は古くから港町・商業都市として栄えてきた「博多」と呼ばれる地域で、天神と並ぶ福岡市の中心市街地の呉服町祇園がある。中でも那珂川と博多川に挟まれた地区は「中洲」と呼ばれ、日本有数の歓楽街となっている。そこから南下すると、キャナルシティ博多がある。

市街地の南東端には博多駅がある。初代の博多駅は、古来からの博多市街に近い場所に駅を作ってほしいという地元の要望を受け入れたため現在の出来町公園付近にあり、線路は大きく西にカーブしていた。旅客や貨物の増加による混雑が深刻となったため、当時は田畑が広がっていた街外れに線路を移設し、周囲を区画整理して新たな博多駅を作ることになり、1963年に現在の場所に博多駅が移転した。2011年に博多駅の建て替えに伴い、JR博多シティが誕生した。博多駅周辺地区はビルやホテルが林立するビジネス街としての性格が強かったが、博多駅建て替えにより、都市部の大型ショッピングモールができ、近年は商業地としての顔も芽生え始めてきた。

区の中央部から南東部にかけて、福岡空港の敷地が伸びている。空港の西側は住宅地。空港東側の東平尾公園と呼ばれる緑地には博多の森球技場、ベスト電器スタジアム(アビスパ福岡の本拠地)などの諸施設があるが、その南側には住宅地が広がる。

区北部には東公園と呼ばれる緑地があり、園内に福岡県庁福岡県警察本部がある。

教育[編集]

高等学校[編集]

県立
私立

中学校[編集]

市立
私立

小学校[編集]

市立

特別支援学校[編集]

  • 福岡市立南福岡特別支援学校
  • 福岡市立特別支援学校博多高等学園
  • 上記のほかに社団法人福岡県私学教育振興会と福岡県私学協会が設置した福岡学習支援センターがある。

警察[編集]

福岡県内全域を管轄し博多区に本部を置く警察組織
博多区内の所轄警察署

消防[編集]

  • 博多消防署
    • 空港出張所
    • 堅粕出張所
    • 冷泉出張所
    • 上牟田出張所
    • 板付出張所
    • 那珂南出張所

郵便局[編集]

集配局:2局

無集配局:33局

  • 博多大井郵便局
  • 福岡空港内郵便局
  • 福岡上牟田郵便局
  • 博多比恵郵便局
  • 博多駅前一郵便局
  • 博多駅前四郵便局
  • 博多駅東郵便局
  • 福岡合同庁舎内郵便局
  • 福岡小林郵便局
  • 福岡南小路郵便局
  • 福岡美野島郵便局
  • 博多住吉郵便局
  • 博多奈良屋郵便局
  • 博多土居町郵便局
  • 博多リバレイン内郵便局
  • 博多港郵便局
  • 博多呉服郵便局
  • 博多祇園郵便局
  • 博多祇園西郵便局
  • 博多堅粕郵便局
  • 福岡東吉塚郵便局
  • 吉塚郵便局
  • 博多千代郵便局
  • 福岡県庁内郵便局
  • 博多月隈郵便局
  • 福岡雑餉隈郵便局
  • 福岡麦野郵便局
  • 板付郵便局
  • 博多那珂郵便局
  • 福岡諸岡郵便局
  • 竹下郵便局
  • 博多半道橋郵便局

ゆうちょ銀行店舗外出張所:9ヶ所

文化施設[編集]

博多区に本社を置く主要企業[編集]

支社・営業所・工場を設置している企業[編集]

パナソニック コネクト 福岡拠点

マスメディア[編集]

交通[編集]

空港・港湾[編集]

鉄道[編集]

※笹原駅は南区との境界付近にあり、東口は諸岡五丁目に所在する。
※なお、博多駅は九州鉄道(初代)開業時より現存する九州最古の駅の一つでもある[注釈 2]
※博多区は福岡市内の区の中で唯一、全ての地下鉄路線が通っている。

バス[編集]

バスターミナル[編集]

道路[編集]

有料道路[編集]

一般国道[編集]

県道[編集]

愛称が制定されている道路[編集]

福岡市によるもの[編集]
博多区によるもの[編集]

多数存在するため、市のホームページ を参照のこと。全て博多区内で完結しているが、竹下通りと筑紫口通りなど、一部は上述の福岡市が制定したものと区間が重複する例もみられる。

名所・旧跡・観光スポット[編集]

櫛田神社
コマーシャルモール博多
東長寺
中洲

商業[編集]

文化・スポーツ[編集]

史跡[編集]


出身有名人[編集]

博多区を舞台にした作品[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 「博多駅前」などの「博多駅」を冠する町名は、博多区発足前の1969年から1971年にかけて発足している。
  2. ^ 他の九州最古の駅は、筑紫野市の二日市駅原田駅、及び佐賀県鳥栖市の田代駅鳥栖駅である。

出典[編集]

外部リンク[編集]