吉田口駅

吉田口駅
駅舎(2008年8月)
よしだぐち
Yoshidaguchi
甲立 (3.4 km)
(6.2 km) 向原
地図
所在地 広島県安芸高田市甲田町下小原240
北緯34度39分53.17秒 東経132度44分44.35秒 / 北緯34.6647694度 東経132.7456528度 / 34.6647694; 132.7456528座標: 北緯34度39分53.17秒 東経132度44分44.35秒 / 北緯34.6647694度 東経132.7456528度 / 34.6647694; 132.7456528
所属事業者 西日本旅客鉄道(JR西日本)
所属路線 P 芸備線
キロ程 109.9km(備中神代起点)
三次から19.6 km
電報略号 ヨチ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
乗車人員
-統計年度-
55人/日(降車客含まず)
-2021年-
開業年月日 1915年大正4年)4月28日[1]
備考 簡易委託駅
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吉田口駅(よしだぐちえき)は、広島県安芸高田市甲田町下小原にある西日本旅客鉄道(JR西日本)芸備線である。

概要[編集]

駅名は、旧高田郡の中心地である吉田町(現・安芸高田市吉田町)への入口であることに由来している。

駅は、実際の吉田町への入口に当たる場所よりも1km程南側(広島寄り)に位置している。これは、吉田町への分岐線を建設することを考慮したためである。

駅自体は小さく、また吉田町中心地区からもかなり離れている。

かつては急行列車の一部が停車していたが、急行列車の運転末期には全列車通過するようになり、現在は快速「みよしライナー」も通過となっている。

安芸高田市発足当時は、同市の代表駅であった[注釈 1]

歴史[編集]

芸備鉄道は、技術的事情により高田郡の中心地である吉田町を通らないルートでの建設が計画されたが、吉田町は町の存亡に関わる問題として吉田町を通るルートでの鉄道建設を強く求めた。吉田町は複数の代替ルート案を示すなどしたがいずれも技術的に困難とされ、最終的には吉田町の入り口に当たる駅を設けること、駅は将来的な吉田町への分岐線の建設が容易であるよう南寄りに設置することを条件に吉田町を通らないルートでの鉄道建設を認め、当駅が設置されることとなった。

延伸計画[編集]

当駅は単に吉田町への入口駅として設置されただけでは無く、将来的な吉田方面への路線の分岐駅となることも意図されていた。

1922年4月11日鉄道敷設法が改正されると、広島県吉田口附近ヨリ大朝附近ニ至ル鉄道として当駅から吉田町を経て大朝町に至る鉄道が予定線となった。その後、この区間の鉄道敷設を目指した芸石鉄道1927年昭和2年)2月12日に設立されるなどしたが、着工には至らなかった[2][3]

年表[編集]

駅構造[編集]

島式ホーム1面2線を有し、列車交換が出来る地上駅である。線路西側にある駅舎は集会所との合築であり、「プラットハウス」と名付けられたお好み焼き店が営業している[8]。この駅舎を建てたのは旧・吉田町では無く旧・甲田町であり、地元の小原地域振興会が指定管理者となって管理している[6]。なお、駅舎からホームへは構内踏切で連絡している。

三次鉄道部管理[9]簡易委託駅であるが、休業中のため現在は無人駅状態である(※再開時期は未定)。

のりば[編集]

のりば 路線 方向 行先
1 P 芸備線 上り 甲立三次方面
2 下り 志和口広島方面
  • 本項ではJR西日本公式サイトの全域路線図[10]に従い路線記号・ラインカラーを表記しているが、当駅は広島シティネットワークエリア外のため、2016年3月ダイヤ改正時点の駅掲示時刻表においてはアルファベットのないラインカラーシンボルが使われている。
  • 2016年3月現在、ホームの方面案内板にのりば番号が表記されている。また、上り線は両方向の入線・発車に対応しているが、1線スルーでは無い。

利用状況[編集]

1日平均乗車人員は以下の通り。

年度 1日平均
乗車人員
出典
1989年(平成 元年) 174 [11]
1990年(平成02年)
1991年(平成03年)
1992年(平成04年) 173 [12]
1993年(平成05年)
1994年(平成06年)
1995年(平成07年)
1996年(平成08年)
1997年(平成09年)
1998年(平成10年) 124 [13]
1999年(平成11年)
2000年(平成12年)
2001年(平成13年)
2002年(平成14年) 108 [14]
2003年(平成15年)
2004年(平成16年)
2005年(平成17年) 93 [15]
2006年(平成18年) 92
2007年(平成19年) 85
2008年(平成20年)
2009年(平成21年) 78 [16]
2010年(平成22年) 81
2011年(平成23年) 91
2012年(平成24年) 82
2013年(平成25年) 74
2014年(平成26年) 61
2015年(平成27年) 72
2016年(平成28年) 62
2017年(平成29年) 52 [17]
2018年(平成30年) 37
2019年(令和 元年) 46
2020年(令和02年) 47 [18]
2021年(令和03年) 55 [19]

駅周辺[編集]

駅前(2009年1月)

駅前を横切る道路には「吉田口ふれあい通り」という愛称があり、その道路との交差点から広島県道212号線広島県道37号線へ伸びる。駅付近は盆地となっているが、駅方面から吉田地域の中心地[注釈 2]へ直通する道路は無いため、国道183号(※江の川沿いを通る道路)に出ないと行くことが出来ない。

バス路線[編集]

駅前ロータリー内に「吉田口駅」停留所があり、備北交通の高田南部線(吉田出張所 - 北部医療センター)が経由する。

注記

※日曜・祝日運休。北部医療センター行きの最終便は志屋止り。

隣の駅[編集]

西日本旅客鉄道(JR西日本)
P 芸備線
快速「みよしライナー」
通過
普通
甲立駅 - 吉田口駅 - 向原駅

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 現在は広電バス備北交通お太助バスの「安芸高田市役所前」停留所が中心駅の役割を担っている。
  2. ^ (※安芸高田市役所や吉田郡山城跡等がある)

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 石野哲 編『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 II』(初版)JTB、1998年10月1日、267頁。ISBN 978-4-533-02980-6 
  2. ^ 広島県立文書館企画展 資料で見る広島県の鉄道のあゆみ 1992.5.15 ⇀ 6.13, http://www.pref.hiroshima.lg.jp/uploaded/attachment/41150.pdf 2013年4月30日閲覧。 
  3. ^ 会社通覧 昭和3年12月31日現在, http://toukei.pref.hiroshima.lg.jp/data/tone/s03/s03/tosho-av01.xls 2013年4月30日閲覧。 
  4. ^ 「戸坂など七駅を無人化」『中國新聞』昭和46年10月23日広島版 8面
  5. ^ “「通報」●芸備線甲立駅ほか18駅の駅員無配置について(旅客局)”. 鉄道公報 (日本国有鉄道総裁室文書課): p. 4. (1986年3月29日) 
  6. ^ a b 中国新聞 2017年3月4日26面『無人駅 お好み焼きの輪』
  7. ^ 芸備線不通区間の暫定的な運転再開等について(広島支社):JR西日本”. www.westjr.co.jp. 2019年4月3日閲覧。
  8. ^ プラットハウス(お好み焼き)”. facebook. 2020年7月20日閲覧。
  9. ^ データで見るJR西日本2021 - 西日本旅客鉄道 p.94
  10. ^ JR西日本全域路線図” (PDF). JRおでかけネット. 2016年4月21日閲覧。 (PDF)
  11. ^ 『JR全線全駅』弘済出版社〈トラベルムック〉、1991年11月15日、339頁。全国書誌番号:92010752 
  12. ^ 『JR全線全駅』弘済出版社〈トラベルムック〉、1994年11月15日、339頁。全国書誌番号:95042369 
  13. ^ 『JR全線全駅』弘済出版社〈トラベルMOOK〉、2000年12月7日、391頁。ISBN 978-4-330-61300-0 
  14. ^ 「飲食・小売の出店を科学する出店戦略情報局」のアーカイブデータ
  15. ^ 安芸高田市地域公共交通総合連携計画” (PDF). 安芸高田市 (2009年3月). 2016年10月12日閲覧。
  16. ^ 安芸高田市地域公共交通網形成計画〔素案〕” (PDF). 安芸高田市 (2018年1月). 2020年7月6日閲覧。
  17. ^ 国土数値情報 駅別乗降客数データ
  18. ^ 2020年度 移動等円滑化取組報告書 II鉄道駅の移動等円滑化の達成状況(鉄道駅ごとに記入)” (PDF). 西日本旅客鉄道. 2022年6月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2023年8月9日閲覧。
  19. ^ 2021年度 移動等円滑化取組報告書 II鉄道駅の移動等円滑化の達成状況(鉄道駅ごとに記入), 西日本旅客鉄道, オリジナルの2023-03-26時点におけるアーカイブ。, https://web.archive.org/web/20230326093853/https://www.westjr.co.jp/company/action/service/universal_design/pdf/02_2021houkoku.pdf 
  20. ^ 観光梨園 元祖 谷上農園”. 元祖 谷上農園. 2022年7月20日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]