堺徹

2020年7月20日撮影

堺 徹(さかい とおる、1958年7月17日 - )は、日本検察官最高裁判所判事

人物、経歴[編集]

和歌山県田辺市芳養町出身[1]。1974年 田辺市立明洋中学校卒業、1977年 和歌山県立田辺高等学校卒業、1982年東京大学法学部卒業。

1984年検事任官。1996年の住友商事銅不正取引事件では、皆が尻込みをする中で、大量の英文を読んで立件にこぎつけ、「全容を理解できたのは堺だけ」と呼ばれた[2]。1998年の山一證券粉飾決算事件でも海外への損失飛ばしの解明に経験が生きた[2]

1998年旭川地方検察庁次席検事、2004年東京地方検察庁総務部副部長、2005年大阪地方検察庁刑事部副部長、2006年東京高等検察庁検事。2007年の東京地方検察庁特別捜査部副部長時代には、山田洋行事件で当時の守屋武昌防衛事務次官逮捕の捜査指揮を行う。2008年交通部長、2010年1月公安部長、7月特別捜査部長[3][4]として、大王製紙事件オリンパス事件を手がけた。

2012年福島地方検察庁検事正、2013年東京地方検察庁次席検事、2014年東京高等検察庁次席検事、2016年東京地方検察庁検事正[5]。2017年仙台高等検察庁検事長[6]。2018年次長検事[7]

2020年東京高等検察庁検事長[8]。2021年退職[9]池上政幸の後任として最高裁判所判事に就任。同年10月31日の最高裁判所裁判官国民審査において、罷免を可とする票3,539,058票、罷免を可とする率6.19%で信任[10]

2021年12月2日、NHK総合テレビジョンNHK教育テレビジョンを視聴できないよう加工したテレビを自宅に設置した女性が、受信契約を締結する義務がないことの確認を求めた訴訟について、女性側の上告を退ける決定をした[11]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ 巻頭言 (PDF) 和歌山社会経済研究所
  2. ^ a b “(ひと)堺徹さん 東京地検特捜部長に就任”. 朝日新聞. (2010年7月6日) 
  3. ^ 堺・新特捜部長が就任会見。大型経済事件で「特捜部らしい事件」を手がけることへの意欲をのぞかせる《東京地検定例会見》 | オリジナル”. 東洋経済オンライン (2010年7月6日). 2020年4月23日閲覧。
  4. ^ 日本テレビ. “東京地検特捜部長に堺徹公安部長が就任へ|日テレNEWS24”. 日テレNEWS24. 2020年4月23日閲覧。
  5. ^ INC, SANKEI DIGITAL. “東京地検検事正に就任 堺徹氏「公正、誠実に真相解明」”. 産経ニュース. 2020年4月23日閲覧。
  6. ^ 東京高検検事長に稲田氏”. 日本経済新聞 (2017年8月1日). 2020年4月23日閲覧。
  7. ^ 人事:法務省”. 毎日新聞. 2020年4月23日閲覧。
  8. ^ 検事総長に林氏、閣議決定”. 日本経済新聞 (2020年7月14日). 2020年7月14日閲覧。
  9. ^ 東京高検検事長に甲斐氏”. 日本経済新聞 (2021年6月25日). 2021年6月25日閲覧。
  10. ^ 令和3年10月31日執行衆議院議員総選挙・最高裁判所裁判官国民審査結果調
  11. ^ NHKの逆転勝訴確定 映らぬテレビに契約義務―最高裁時事通信

外部リンク[編集]

先代
佐久間達哉
東京地方検察庁特別捜査部長
2010年 - 2012年
次代
中原亮一
先代
八木宏幸
東京地方検察庁検事正
2016年 -2017年
次代
甲斐行夫
先代
稲田伸夫
仙台高等検察庁検事長
2017年 -2018年
次代
大谷晃大
先代
八木宏幸
次長検事
2018年 -2020年
次代
落合義和
先代
林眞琴
東京高等検察庁検事長
2020年 - 2021年
次代
甲斐行夫