多賀城市RV車飲酒運転事故

多賀城市RV車飲酒運転事故
場所 日本の旗 日本宮城県多賀城市八幡1丁目の国道45号線上の横断歩道[注 1]
座標
北緯38度17分3.1秒 東経140度59分41.3秒 / 北緯38.284194度 東経140.994806度 / 38.284194; 140.994806座標: 北緯38度17分3.1秒 東経140度59分41.3秒 / 北緯38.284194度 東経140.994806度 / 38.284194; 140.994806
日付 2005年平成17年)5月22日
午前4時15分頃 (日本標準時UTC+9)
原因 RV車を運転していた運転手による飲酒運転
死亡者 3人[1]
負傷者 20人[2]
(裁判では15人[1]
犯人 同市内に住む当時26歳の解体工の男[3][4]
対処 宮城県が毎年5月22日を「飲酒運転根絶の日」と定めた条例を制定
刑事訴訟 運転手に対して懲役20年の判決[1]
同乗者に対して罰金25万円の判決[5]
民事訴訟 運転手と同乗者に対して約5300万円の損害賠償命令[6]
管轄 宮城県警察塩釜警察署
仙台地方検察庁
仙台地方裁判所
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多賀城市RV車飲酒運転事故(たがじょうしアールブイしゃいんしゅうんてんじこ)は、2005年平成17年)5月22日宮城県多賀城市八幡1丁目[2][3]で発生した飲酒運転による交通事故

概要[編集]

事故の経緯[編集]

当時仙台育英学園高等学校(以下、仙台育英高校)では新入生向けの「さつき祭」の「ウォークラリー」という学校行事が行われており、新入生約570人が参加していた。「ウォークラリー」とは、仙台育英高校多賀城校舎から宮城郡松島町の研修施設に徒歩で向かうというもので、出発は5月22日午前4時であった。[2]

行事途中の午前4時15分頃に、多賀城市の国道45号RV車が赤信号を無視して停車中の乗用車に追突し、横断歩道[注 1]を渡っていた仙台育英高校の生徒の列に突っ込んだ。この事故で3人が死亡し、4人が重傷、16人が軽い怪我をした[2][注 2]。死亡したうちの2人は即死であった[3]。運転手からは基準値を超える呼気1リットル当たり0.3mgのアルコールが検出された[1]

事故後[編集]

この事故から2007年10月に宮城県では飲酒運転根絶に関する条例が制定される。そして毎年5月22日は「飲酒運転根絶の日」と定められ県と市町村が一体となって飲酒運転の根絶に向けた取り組みが行われている[8]

仙台育英高校多賀城校舎の敷地内にはこの事故のメモリアルゾーンが設置されている。毎年5月22日には1年生全員が参加する追悼行事が実施されている[2]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ a b 2021年令和3年)1月26日に清水沢多賀城線が開通したことにより、当該横断歩道は廃止されている[7]
  2. ^ 裁判では15人が負傷し、うち3人が重傷となっている[1]

出典[編集]

  1. ^ a b c d e 仙台地裁判決 、平成17(わ)362
  2. ^ a b c d e 平成28年度 交通事故被害者サポート事業報告書”. 警察庁. 2023年9月10日閲覧。
  3. ^ a b c 仙台育英高生の列に車突っ込む 3人死亡20人けが”. インターネットアーカイブ. 2021年4月19日閲覧。
  4. ^ RV車飲酒運転事故”. web東奥. 2022年12月12日閲覧。
  5. ^ 仙台地裁判決 、平成20(わ)268
  6. ^ 仙台地裁判決 、平成19(ワ)234
  7. ^ 多賀城NOW2021年1月”. 多賀城市. 2022年12月12日閲覧。
  8. ^ 飲酒運転しないさせない許さない!”. 多賀城市. 2021年4月19日閲覧。

関連項目[編集]

自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律(自動車運転死傷行為処罰法)
同様に意識朦朧状態でRV車を運転したことで発生した交通事故
同様の飲酒運転が原因による交通事故