大江駅 (愛知県)

大江駅
2004年に改築された大江駅駅舎
おおえ
ŌE
地図
所在地 名古屋市南区加福本通二丁目8-1
北緯35度5分35秒 東経136度54分46秒 / 北緯35.09306度 東経136.91278度 / 35.09306; 136.91278座標: 北緯35度5分35秒 東経136度54分46秒 / 北緯35.09306度 東経136.91278度 / 35.09306; 136.91278
駅番号 TA  03 
所属事業者 名古屋鉄道
駅構造 地上駅
ホーム 3面5線
乗降人員
-統計年度-
5,178人/日
-2022年[1]-
開業年月日 1917年大正6年)5月10日
乗入路線 2 路線
所属路線 常滑線
キロ程 3.8 km(神宮前起点)
TA02 道徳 (1.4 km)
(1.5 km) 大同町 TA04
所属路線 築港線
キロ程 0.0 km(大江起点)
(1.5 km) 東名古屋港 CH01
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大江駅(おおええき)は、愛知県名古屋市南区加福本通にある、名古屋鉄道(名鉄)のである。駅番号TA03

概要

常滑線から築港線が分岐する急行停車駅(平日朝には一部の快速急行も停車)。

堀田駅(こちらは停車列車が全て副本線に入るため急行・準急の待避は不可)と同様に、名古屋方面は当駅を出ると事実上名古屋本線二ツ杁駅または犬山線西春駅まで待避ができない[注釈 1]。そのため日中は急行または準急と普通が緩急接続を行っており、一部の普通は更にミュースカイや特急の通過待ちも同時に行うため、10分ほど停車している。太田川方面は当駅を出ると聚楽園駅で待避が可能であるが、聚楽園駅の下り本線は通過線であるため緩急接続は太田川駅までできない(8両編成は通過待避を含めて太田川駅まで不可。下り急行は原則終点まで待避しない)。

新車が搬入される際は、日中、当駅まで名古屋臨海鉄道ディーゼル機関車に牽かれて搬入後、検査等が行われて深夜に当駅を離れ、豊明検車支区あるいは舞木検査場まで自走もしくは電気機関車に牽引されて移動する(途中金山駅でスイッチバック)。名古屋市営地下鉄鶴舞線桜通線の新車も当駅までは前記のように搬入される。そのあとは、電気機関車に牽引されて金山駅、知立駅を経由して日進工場まで運ばれる(上飯田線の車両も新製時は一度日進工場へ運ばれた)。

かつては、築港線ホームそばから築港線東名古屋港駅まで築港線に並行して高架でHSSTシステムの実験線が存在していた(現在は撤去)。2002年平成14年)頃から、試運転のために愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)の車両(編成番号01)が大江駅のHSST実験線上に留置されていたことがある。

駅西側の常滑線と築港線の間には比較的規模の大きな留置線が存在する。保線基地も併設しているため、レール運搬車等の工事車両も留置されている。また、マルチプルタイタンパーの研修庫も置かれている。

ローマ字表記は「ŌE」であり、名鉄では国府駅 (KŌ) とともに最短の駅名である。他社も含めローマ字2字の駅名は粟生駅(AO)、飯井駅(II)、頴娃駅(EI)、小江駅(OE)がありいずれもローマ字としては最短の駅名である。ただし、大江駅と国府駅はマクロンを考慮しなかった場合、「OOE」「KOU」とローマ字3文字扱いとなるため、粟生、飯井、頴娃、小江の各駅には及ばない。

歴史

駅構造

常滑線用に2面4線、築港線用に1面1線のホームを持つ有人駅。ホーム有効長は常滑線用の1 - 4番線が8両、築港線用の5番線が4両である。常滑線用はカーブの途中に設置されているために奇数ホーム(カーブ外側)が本線、偶数ホーム(カーブ内側)が待避線になっており、須ヶ口駅(待避はできないが、奇数ホームに津島線の電車、偶数ホームに本線の電車が入る当駅と似た形)と同じく、名鉄では珍しい。

のりば
番線 路線 方向 行先 備考
1 TA 常滑線 下り 中部国際空港河和内海方面[11] 本線
2 待避線
3 上り 金山名鉄名古屋方面[11] 本線
4 待避線
5 CH 築港線 - 東名古屋港ゆき[11]  

駅出入口・改札口は東側にあり、各ホームとは跨線橋で結ばれている。また、跨線橋の5番線(築港線)ホームへの通路には中間改札が設けられており、ここで東名古屋港駅の改札処理を行う(同駅には改札が設置されていない)。築港線の列車運行がない時間帯は中間改札が封鎖され、5番線ホームには立ち入りできない。

名古屋方面が不通になった際に、太田川方面からの列車が当駅で折り返しとなることがある。それに備えて駅の前後に片渡り線が設置されており、名古屋方面から3・4番線への入線、および4番線から太田川方面への出発が可能になっている。

駅構内には留置線が併設されており、夜間留置や予備車両の留置、日中時間帯の車両留置が行われる。また、名古屋本線神宮前駅以東や常滑線当駅以南で人身事故などにより不通になった場合には、神宮前止まりとなった列車を当駅留置線へ回送した後、折り返して神宮前発として運転することがある。

バリアフリー工事により、今まで設置されていなかったエレベーターや列車案内[注釈 2]が設置されるようになった。同時に自動放送[注釈 3]も稼動した。それまでは駅員が放送を行っていた。

配線図

大江駅 構内配線の変化 (左:名古屋方面、右:太田川方面、下:東名古屋港方面)
配線改良前(1986年)
配線改良前(1986年)
出典:[12]
配線改良後(2009年)
配線改良後(2009年)
出典:[13][14]
配線改良前の大江駅
配線改良前の大江駅
改良後の大江駅
改良後の大江駅

利用状況

  • 「移動等円滑化取組報告書」によれば、2020年度の1日平均乗降人員は4,682人である[15]
  • 『名鉄120年:近20年のあゆみ』によると2013年度当時の1日平均乗降人員は5,359人であり、この値は名鉄全駅(275駅)中78位、常滑線・空港線・築港線(26駅)中10位であった[16]
  • 『名古屋鉄道百年史』によると1992年度当時の1日平均乗降人員は6,039人であり、この値は岐阜市内線均一運賃区間[注釈 4]内各駅を除く名鉄全駅(342駅)中70位、常滑線・築港線(24駅)中8位であった[17]
  • 『名古屋市統計年鑑』によると、2019年度の1日平均乗車人員は2,837人である。各年度の1日平均乗車人員は以下の通り[18]
年度 1日平均
乗車人員
1997年 2,466
1998年 2,329
1999年 2,201
2000年 2,233
2001年 2,227
2002年 2,197
2003年 2,182
2004年 2,354
2005年 2,461
2006年 2,593
2007年 2,639
2008年 2,718
2009年 2,550
2010年 2,510
2011年 2,570
2012年 2,587
2013年 2,671
2014年 2,634
2015年 2,721
2016年 2,737
2017年 2,838
2018年 2,875
2019年 2,837

利用者数は南隣の準急停車駅である大同町駅の半分にも満たないが、駅の構造上緩急接続が可能なため一部の快速急行と全ての急行・準急が停車する。なお、2005年1月29日のダイヤ改正まで、河和線直通の急行は一部を除いて停車しなかった。

駅周辺

主な施設

バス路線

名古屋市営バス
  • 「大江駅」停 - 駅前すぐ。
  • 「港東通」停 - 駅南側へ徒歩で4分程度。

隣の駅

名古屋鉄道
TA 常滑線
ミュースカイ特急快速急行
通過
快速急行(平日朝の中部国際空港行き3本)
神宮前駅(NH33) - 大江駅(TA03) - 太田川駅(TA09)
急行
神宮前駅(NH33) - 大江駅(TA03) - (一部大同町駅(TA04)・聚楽園駅(TA07)) - 太田川駅(TA09)
準急
神宮前駅(NH33) - 大江駅(TA03) - 大同町駅(TA04)
普通
道徳駅(TA02) - 大江駅(TA03) - 大同町駅(TA04)
CH 築港線(普通のみ運転)
大江駅(TA03) - (名電築港駅) - 東名古屋港駅(CH01)

※ かつては道徳駅 - 当駅間に山崎川駅が存在した(貨物駅。1972年廃止)[19]

脚注

注釈

  1. ^ 名鉄一宮方面の場合、急行の場合は新清洲駅まで待避不可。津島方面の場合、急行の場合は終点の弥富まで不可となる。なお、金山駅でも構造上待避が可能であるが、日中パターンダイヤに於いて常滑線系統の普通列車は金山駅が終点となり、そもそも同駅にて待避を行う必要がないダイヤが組まれている。
  2. ^ 常滑線用はフルカラーLED式2段表示(布袋駅青山駅堀田駅新安城駅に次ぐ。2010年平成22年)11月より)、築港線用は行灯式表示。
  3. ^ 種別→行先の順に読み上げるタイプ(例・「急行・新鵜沼行き」)のもの。
  4. ^ 岐阜市内線田神線美濃町線徹明町駅 - 琴塚駅間。

出典

  1. ^ 令和4年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2023年7月1日閲覧。
  2. ^ 「軽便鉄道停留場設置」『官報』1917年5月30日(国立国会図書館デジタル化資料)
  3. ^ 「軽便鉄道停車場位置変更」『官報』1919年6月7日(国立国会図書館デジタル化資料)
  4. ^ 「地方鉄道運輸開始並営業哩程変更」『官報』1924年2月26日(国立国会図書館デジタル化資料)
  5. ^ a b 名古屋市会事務局 1983, p. 62.
  6. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、340頁。 
  7. ^ a b 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1072頁。 
  8. ^ 『鉄道ピクトリアル No.624 1996年7月号臨時増刊』 鉄道図書刊行会、p.25
  9. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、1076頁。 
  10. ^ ダイヤ改正に関する別紙資料(1)はこちらをご参照ください。” (PDF). 名古屋鉄道. 2015年3月9日閲覧。
  11. ^ a b c 大江(TA03)(おおえ) 路線一覧”. 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  12. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第473号 1986年12月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、付図「名古屋鉄道路線略図」
  13. ^ 電気車研究会、『鉄道ピクトリアル』通巻第816号 2009年3月 臨時増刊号 「特集 - 名古屋鉄道」、巻末折込「名古屋鉄道 配線略図」
  14. ^ 川島令三、『東海道ライン 全線・全駅・全配線 第4巻 豊橋駅 - 名古屋エリア』、pp16-17、 講談社、2009年6月、ISBN 978-4062700146
  15. ^ 令和2年度 移動等円滑化取組報告書(鉄道駅)” (PDF). 名古屋鉄道. 2021年10月3日閲覧。
  16. ^ 名鉄120年史編纂委員会事務局(編)『名鉄120年:近20年のあゆみ』名古屋鉄道、2014年、160-162頁。 
  17. ^ 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年、651-653頁。 
  18. ^ 毎年の統計データ(名古屋市統計年鑑) - 名古屋市
  19. ^ 今尾恵介(監修)『日本鉄道旅行地図帳』 7 東海、新潮社、2008年、47頁。ISBN 978-4-10-790025-8 

参考文献

  • 名古屋市会事務局 編『名古屋市会史 別巻第7 総合名古屋市年表(昭和編5)』名古屋市会事務局、1983年2月28日。全国書誌番号:83029734 

関連項目

外部リンク