宇田道隆

宇田 道隆
生誕 1905年1月13日
日本の旗 日本高知県
死没 (1982-05-10) 1982年5月10日(77歳没)
国籍 日本の旗 日本
研究分野 海洋学
出身校 東京帝国大学
プロジェクト:人物伝
テンプレートを表示

宇田 道隆(うだ みちたか、1905年1月13日 - 1982年5月10日[1])は、昭和期の日本海洋物理水産海洋学者

経歴[編集]

高知県生まれ。東京帝国大学物理学科卒業。1927年農林省水産講習所(後の東京水産大学、現在は東京海洋大学)に入り水産試験場に移り、田内森三郎の指導を受ける。当時としては画期的な総合海洋観測である北太平洋日本近海一斉海洋調査の企画、推進、観測にあたり大きな成果を収めた。以後、神戸長崎海洋気象台長、東海区水産研究所長、東京水産大学・東海大学教授を歴任、日本海洋学会、水産海洋研究会会長にも選出された。日本近海、北西太平洋の海況の物理的解明に努力し、潮目冷水塊、海洋・気象相関、亜熱帯反流の発見などで業績を上げる。また、日本の漁場学、水産海洋学の基礎確立に尽力し、後進の指導にも熱心であった。1939年東京大学理学博士「Researches on "siome" or current rip in the seas and oceans(海洋の潮目の研究)」。

寺田寅彦の門下で歌人としても知られ、1977年正月の宮中歌会始召人を務めた。

水産海洋学会の創立者の一人であり、彼の功績を記念して、同会の水産海洋学研究において顕著な業績を上げた正会員に贈呈される「宇田賞」が設立された[2]

著書[編集]

共著編[編集]

翻訳[編集]

クストー海の百科 13 海のファンタジー 監修 平凡社, 1975
クストー海の百科 15 海をしらべる 監修・訳 平凡社, 1975
クストー海の百科 16 白い大陸 監修 平凡社, 1975
クストー海の百科 18 挑戦する海 監修・訳 平凡社, 1975

記念論文集[編集]

  • 『水産海洋研究の現状と展望 宇田道隆教授退官記念論文集』水産海洋研究会・宇田道隆教授退官記念事業会, 1969

脚注[編集]

  1. ^ 宇田道隆』 - コトバンク
  2. ^ 学会賞受賞記録 宇田賞”. 水産会洋学会. 2024年1月29日閲覧。 “宇田賞は,水産海洋学会の創立者の一人であり,水産海洋学の確立に大きな足跡を残した故宇田道隆名誉会員の功績を記念して1995年に設立された水産海洋学会の賞である.受賞者の選考は,主として水産海洋学研究において顕著な業績を上げた正会員の中から,宇田賞受賞候補推薦委員会(当時)により推薦された候補者を幹事投票によって承認することにより行われており,開始当時には研究奨励の意味から対象を45歳以下に限定していた.”