昭和町駅 (愛知県)

昭和町駅
中側線で出発を待つ貨物列車(2007年6月)
しょうわまち
Shōwamachi
東港 (1.1 km)
地図
所在地 名古屋市港区昭和町
北緯35度4分40.5秒 東経136度53分39.3秒 / 北緯35.077917度 東経136.894250度 / 35.077917; 136.894250座標: 北緯35度4分40.5秒 東経136度53分39.3秒 / 北緯35.077917度 東経136.894250度 / 35.077917; 136.894250
所属事業者 名古屋臨海鉄道
所属路線 昭和町線
キロ程 1.1 km(東港起点)
駅構造 地上駅
開業年月日 1965年昭和40年)8月20日
備考 貨物専用駅(休止中)
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昭和町駅(しょうわまちえき)は、愛知県名古屋市港区昭和町にある名古屋臨海鉄道昭和町線貨物駅である。昭和町線の終着駅。定期列車はない。

歴史[編集]

駅構造[編集]

東亞合成名古屋工場の南側に沿って走る昭和町線のほぼ全線が当駅の構内となっている。工場は愛知県道55号名古屋半田線によって東西に分断されており、当駅も同様に分断されている。駅構内からは、東亞合成が保有する専用線が分岐している。

当駅の出発線・到着線は駅構内西側(中側線)にあり、貨物列車はすべてここを発着する。出発線・到着線の周囲には貨車留置線が数本敷設されているほか、東亞物流の倉庫へ向かう荷役線が分岐している。東亞物流の荷役線は使用されていないが、1990年代頃までコンテナ車が入線していた。

中側線の終端には苛性ソーダの荷役設備が置かれている。現在は荷役設備付近で線路が途切れているが、かつてはその先に海岸側線が伸び、宇部興産名古屋セメントセンターや石川島播磨重工業名古屋工場まで専用線が伸びていた。

駅構内東側(東側線)には、液化塩素の荷役設備と苛性カリの荷役設備が設けられ、荷役線や留置線が敷設されている。なお液化塩素の荷役設備に隣接して、タンクローリー用の液化塩素の荷役設備が設置されている。

駅構内の入換作業は、駅まで貨車を牽引した本線用のディーゼル機関車によって行われていた。貨物列車は1日2本発着するため入換作業も1日2回行われていたが、2009年平成21年)3月のダイヤ改正で定期列車は廃止された[16]無人駅で駅舎は存在せず、入換作業は機関車に同乗する係員が行う。

昭和町駅 鉄道配線略図(1981年)
昭和町駅 鉄道配線略図(1981年)
東港駅
凡例
出典:[18]
破線は専用線


取扱貨物[編集]

当駅は、専用線発着のコンテナ貨物、専用線発着の車扱貨物の取扱駅である。

取扱品目は荷役設備がある苛性ソーダ・苛性カリの2品目で、いずれも東亞合成名古屋工場で生産される薬品である。苛性ソーダはタンク車で、苛性カリはコンテナ車に積載されたタンクコンテナで発送される。苛性ソーダの発送先は東港駅三洋化成工業名古屋工場)である。苛性カリは川崎貨物駅まで鉄道輸送され、同駅以降はトレーラーに積載され東京液体化成品センター川崎営業所へ輸送される。

2008年(平成20年)12月現在、塩浜駅石原産業四日市工場)への液体塩素の発送は行われていない。

かつて存在した宇部興産専用線はセメントを、石川島播磨重工業専用線は鉄鋼品や鉄材を輸送していた[19]

隣の駅[編集]

名古屋臨海鉄道
昭和町線(休止)
東港駅 - 昭和町駅(休止)

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 7、8号地への臨港鉄道敷設は名古屋港築港第4期計画(1927-1940年)に盛り込まれており[2]、第5期計画(1940-1946年)では9号地をも県営で敷設済みとされていることから[3]、当地への鉄道敷設は第4期工事期間中に実施されたものと思われる。

出典[編集]

参考文献[編集]

  • 奥田助七郎『名古屋築港誌』名古屋港管理組合、1953年。 
  • 名古屋港管理組合(編)『名古屋港年表』名古屋港管理組合、1967年。 
  • 名古屋臨海鉄道(編)『十五年のあゆみ』名古屋臨海鉄道、1981年。 
  • 名古屋臨海鉄道(編)『名古屋臨海鉄道二十五年史』名古屋臨海鉄道、1990年。 
  • 名古屋鉄道広報宣伝部(編)『名古屋鉄道百年史』名古屋鉄道、1994年。 
  • 白井昭「知られざる名古屋港の名鉄貨物線-1 名鉄築港支線(東名港)」『鉄道ファン』第538巻、交友社、2006年2月、156-161頁。 
  • 今尾恵介(監)『日本鉄道旅行地図帳』 7号 東海、新潮社、2008年。ISBN 978-4-10-790025-8 
  • 国土交通省鉄道局(監)『鉄道要覧 平成28年度』鉄道図書刊行会、2016年。ISBN 9784885481277 

関連項目[編集]