木曽岬町

きそさきちょう ウィキデータを編集
木曽岬町
木曽川大橋
地図
町役場位置
木曽岬町旗 木曽岬町章
木曽岬町旗 木曽岬町章
日本の旗 日本
地方 東海地方近畿地方
都道府県 三重県
桑名郡
市町村コード 24303-5
法人番号 7000020243035 ウィキデータを編集
面積 15.74km2
(境界未定部分あり)
総人口 5,762[編集]
推計人口、2024年2月1日)
人口密度 366人/km2
隣接自治体 桑名市
愛知県弥富市
町の木
町の花 スイセン
町のキャラクター トマッピー
木曽岬町役場
町長 加藤隆
所在地 498-8503
三重県桑名郡木曽岬町大字西対海地251番地
北緯35度04分33秒 東経136度43分52秒 / 北緯35.07578度 東経136.731度 / 35.07578; 136.731座標: 北緯35度04分33秒 東経136度43分52秒 / 北緯35.07578度 東経136.731度 / 35.07578; 136.731
外部リンク 公式ウェブサイト

木曽岬町位置図

― 市 / ― 町・村

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木曽岬町(きそさきちょう)は、三重県の北東端、木曽三川の河口部に位置する。東は愛知県と接し、西は木曽川を挟んで桑名市長島町と接する。また、南は伊勢湾の最北部に面している。トマトが名産。

三重県桑名郡に属する唯一の自治体で、三重県の自治体で木曽川東岸に位置するのは木曽岬町と桑名市長島町の一部のみである。鍋田川が県境となっているため行政区分上は三重県に属するものの、町域の郵便配達は隣接する愛知県弥富市弥富郵便局が行うため郵便番号は愛知県内の「49」で始まるものが割り当てられており、NTT市外局番も弥富市と同じ「0567」(津島MA)が使用される。

地理[編集]

木曽三川分流工事以前の木曽川河口部の状況。黒字は輪中の名称(両国輪中については主要な村名)。
三重県北部を流れる河川の位置関係。濃い破線は県境、薄い破線は市町村境。河川名は木曽川水系以外は水系本川のみ記載。

隣接している自治体[編集]

歴史[編集]

  • 1757年宝暦7年) - 見入川が締め切られ、見入輪中及び加路戸輪中が陸続きになる。
  • 1889年明治22年)4月1日 - 町村制の施行により、加路戸新田、大新田、外平喜新田、近江島新田、西対海地新田、田代新田、築留新田、雁ヶ地新田、白鷺脇付新田、福崎新田、豊崎新田、川先新田、富田子新田、中和泉新田、見入新田、和泉新田、小和泉新田、小林新田、小林島新田、東対海地新田、源緑新田、源緑山新田、藤里新田、白鷺新田及び松永新田の区域をもって、木曽岬村が発足する。
  • 1891年(明治24年) - 白鷺川が締め切られ、源緑輪中及び加路戸輪中が陸続きになる。
  • 1963年昭和38年) - 鍋田川が締め切られ、町の区域が愛知県側と陸続きになる。
  • 1989年平成元年)5月1日 - 木曽岬村が町制施行して、木曽岬町となる。

人口[編集]

三重県の自治体の中では人口が最も少ない。

木曽岬町と全国の年齢別人口分布(2005年) 木曽岬町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 木曽岬町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

木曽岬町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


行政[編集]

木曽岬町役場旧庁舎
木曽岬町体育館

木曽岬町役場は2016年(平成28年)11月に新庁舎が供用開始された[1]津波高潮の対策として1階部分を地盤から1m高くし、天井高を6mとすることで2階以上が想定津波高よりも高くなるようにしており、屋外には助命壇を設置している[2]。旧庁舎は1972年(昭和47年)に公民館として建設された建物を役場に転用したもので、手狭であった[3]

  • 町長:加藤隆(2009年5月5日より)
  • 町議会:議員定数8名

※なお、衆議院議員選挙の選挙区は「三重県第3区[4]、三重県議会議員選挙の選挙区は「桑名市・桑名郡選挙区」(定数:4)[5]となっている。

公共施設[編集]

産業[編集]

トマト[編集]

個包装された「とまリッチ」

トマトの生産量が三重県で最も多く、三重県の総出荷量の約6割を占める[6]。木曽岬のトマト栽培は1956年(昭和31年)に始まり、品種桃太郎が中心である[7]伊勢湾台風1959年)で大きな被害を受け一時は営農意欲が失われようとしていたが、半促成栽培に取り組む農家が現れ、竹ほろを使った簡易的なビニールハウスで栽培を行うようになった[8]1970年代には木曽岬村(当時)だけでなく、長島町多度町桑名市まで栽培地域が広がっており、185戸が55 haに渡ってトマト栽培を行っていた[8]2015年(平成27年)の農林業センサスによると、木曽岬町のトマト農家は53経営体で、栽培面積は25 haである[9]

特に水分や肥料を調整した高糖度トマトは「とまリッチ」の名称で販売している[10]。「とまリッチ」の名付け親は三重県知事鈴木英敬である[11]。またトマトをモチーフにした木曽岬町公式マスコットキャラクター「トマッピー」[12]や、木曽岬町のコミュニティ団体「ボラ倶楽部」のキャラクター「魔法少女トマトちゃん」がいる[13]

本社を置く企業[編集]

工場を置く企業[編集]

交通[編集]

鉄道[編集]

町内に鉄道は通っていない。最寄り駅は愛知県弥富市の近鉄弥富駅またはJR名鉄弥富駅

バス[編集]

道路[編集]

学校[編集]

木曽岬小学校

町内には以下の学校が存在する。町内に高等学校は存在せず、桑名市などにある学校に通学することになるが、子供の出身の地区によっては愛知県内の公立の高等学校に進学できる所もある。

小学校[編集]

中学校[編集]

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]

木曽岬町立文化資料館

観光[編集]

旧跡[編集]

  • 了清寺
  • 源盛院

催事[編集]

  • 輪中駅伝大会(2月)
  • 産業文化祭(3月)
  • 桜まつり(4月)
  • やろまい夏祭り(8月)
  • 町民体育祭(10月)

町の課題[編集]

木曽岬干拓地問題[編集]

自治体合併問題[編集]

現在、人口1万未満のために単独町制維持には厳しいものがある。木曽岬町は三重県内の他の地域とは木曽川で隔てられている一方で愛知県側とは陸続きになっており、生活圏が一体化している弥富市との越境合併を求める声が強い。

昭和の大合併の際には弥富町との合併を巡って村を2分する激しい対立が起きている。この時には国から「現段階で合併を行う事は適当ではない」との裁定が下った事に加え、1959年(昭和34年)の伊勢湾台風で村民の約1割が犠牲となって対立どころではなくなり、混乱は収束した。

平成の大合併では桑名市を中心とする三重県側の自治体との間で合併協議がもたれたが、弥富市との合併を求める声が多い一方、桑名市との合併を望む声は少なく、結果的に合併協議を離脱して単独町制を選択、越県合併の可能性を残す形となった。しかし、越県合併には両県の同意が必要とされる。昭和の大合併の際は、愛知県議会は合併に賛成したが、三重県議会は反対している。

年表[編集]

  • 1956年(昭和31年)9月 弥富町と越県合併を議決
  • 1957年(昭和32年)合併問題のもつれから村議会解散
  • 1959年(昭和34年)8月 単独村として合意し越県合併紛争解決
  • 2002年(平成14年)2月 桑名市・多度町・長島町・木曽岬町・東員町任意合併協議会の発足
  • 2002年(平成14年)10月 同任意合併協議会より離脱
  • 2004年(平成16年)4月 桑名市・多度町・長島町の合併により新「桑名市」が誕生、桑名郡唯一の自治体として単独町制を継続。

現況[編集]

行政サービスは桑名警察署(木曽岬駐在所)をはじめ、桑名市消防署長島木曽岬分署、桑名税務署、津地方法務局桑名支局、四日市年金事務所など三重県内の各機関が管轄しており、木曽岬町の農協はJA桑名と合併(その後、他の農協と合併しJAみえきたに)、ケーブルテレビ四日市市にあるシー・ティー・ワイのサービスエリアである。一方、郵便は愛知県の弥富郵便局の担当(郵便番号498)であり、NTTも市外局番は愛知県の津島MAの0567となっており、市内通話区域は弥富市、津島市愛西市飛島村(いずれも愛知県)などで、桑名市へは市外通話扱いになる。また、三重県域局のNHK津放送局及び三重テレビ放送桑名中継局を町内に設置している。

出身者[編集]

脚注[編集]

  1. ^ 木曽岬町新庁舎 教育文化棟完成 図書館、ホールお披露目(三重県桑名郡)”. 中日住宅ナビ. 中日新聞社 (2017年12月26日). 2018年1月7日閲覧。
  2. ^ 木曽岬町複合型施設 基本計画概要書”. 木曽岬町 (2014年6月). 2018年1月7日閲覧。
  3. ^ 木曽岬町複合型施設基本計画”. 木曽岬町 (2013年3月). 2018年1月7日閲覧。
  4. ^ 衆議院小選挙区図 (PDF) 三重県選挙管理委員会
  5. ^ 県議会議員の選挙区と定数 Archived 2011年4月21日, at the Wayback Machine. 三重県選挙管理委員会
  6. ^ 木曽岬町の様々なグループが、美し国おこし・三重で結集!『ごたーげさん』(ゲンキみえ)”. ゲンキ3ネット (2012年3月11日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  7. ^ 三重県農林水産物編”. 東海農政局. 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  8. ^ a b 農耕と園芸編集部 編 1972, p. 89.
  9. ^ 三重県木曽岬町”. わがマチ・わがムラ. 農林水産省. 2020年2月13日閲覧。
  10. ^ 12月農業普及活動現地情報”. 桑名地域農業改良普及センター (2014年12月). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  11. ^ 三重県産ヒロメ、広めたい 「三重の食材を知る会」伊勢安土桃山文化村で”. 伊勢志摩経済新聞 (2015年12月2日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  12. ^ 「トマッピー」グッズ販売のご案内”. 木曽岬町役場総務政策課政策部門 (2014年4月1日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  13. ^ 魔法少女トマトちゃん”. ご当地キャラカタログ (2014年4月1日). 2015年12月30日時点のオリジナルよりアーカイブ。2015年12月30日閲覧。
  14. ^ 三重県高等学校日本史研究会 編 編『三重県の歴史散歩』山川出版社〈歴史散歩24〉、2007年7月25日、4-5頁。ISBN 978-4-634-24624-9 
  15. ^ 教育委員会NEWS 平成25年度分”. 木曽岬町教育委員会 (2014年6月4日). 2018年11月22日閲覧。

参考文献[編集]

関連項目[編集]

外部リンク[編集]