染田秀藤

染田 秀藤(そめだ ひでふじ、1944年12月 - )は、日本の歴史学者で、ラテンアメリカ史専攻。

経歴[編集]

1970年神戸市外国語大学イスパニア語専攻修士課程修了、1968年英知大学助手、1970年専任講師、1975年助教授、1977年大阪外国語大学助教授、1988年教授、(大学統合で)2007年より大阪大学大学院人間科学研究科教授、2010年3月に定年退職し名誉教授、2015年3月まで関西外国語大学外国語学部教授。

ラス・カサス研究に始まり、西洋人によるラテンアメリカ(特にイベロアメリカ)侵略の歴史を追い続けている。

2005年ペルー・カトリック大学名誉博士号授与、2008年『インカの反乱』などの翻訳で会田由賞受賞。

著書[編集]

  • 『ラス・カサス伝 新世界征服の審問者』(岩波書店) 1990
  • 『大航海時代における異文化理解と他者認識 スペイン語文書を読む』(溪水社) 1995
  • 『ラス=カサス 人と思想』(清水書院) 1997、改装版 2016
  • インカ帝国の虚像と実像』(講談社選書メチエ) 1998

共著・編著[編集]

  • 『ラテンアメリカ史 植民地時代の実像』(世界思想社) 1989
  • 『アンデスの記録者ワマン・ポマ インディオが描いた<真実>』(友枝啓泰共著、平凡社) 1992
  • 『ラテンアメリカ 自立への道』(世界思想社) 1993
  • 『アンデス文化を学ぶ人のために』(友枝啓泰共編、世界思想社) 1998
  • 『他者の帝国 インカはいかにして「帝国」となったか』(関雄二共編、世界思想社) 2008
  • 『アンデス世界 - 交渉と創造の力学』(関雄二・網野徹哉共編、世界思想社) 2012

翻訳[編集]

  • カール5世』(アンリ・ラペール、白水社文庫クセジュ) 1975
  • インディアスの破壊についての簡潔な報告』(ラス・カサス、岩波文庫) 1976、改版 2013
  • 『スペインの新大陸征服』(ルイス・ハンケ、平凡社) 1979
  • イスパノアメリカ 植民地時代』(チャールズ・ギブソン、平凡社) 1981
  • 『イスパノアメリカの征服』(マリアンヌ・マン=ロ、白水社、文庫クセジュ) 1984
  • 『アンデスの反乱 独立の先駆者トゥパク・アマル』(ダニエル・バルカルセル、平凡社) 1985
  • 『インカの反乱 被征服者の声』(ティトゥ・クシ・ユパンギ、岩波文庫) 1987
  • 『神か黄金か 甦るラス・カサス』(グスタボ・グティエレス、岩波書店) 1991
  • 『征服戦争は是か非か』(フワン・ヒネース・デ・セプールベダ、アンソロジー新世界の挑戦:岩波書店) 1992
  • 『神々とのたたかい Ⅰ』(ベルナルディーノ・デ=サアグン、篠原愛人共訳、アンソロジー新世界の挑戦:岩波書店) 1992。続巻は青木康征
  • 『激動期アンデスを旅して』(シエサ・デ・レオン、アンソロジー新世界の挑戦:岩波書店) 1993
  • 『カリブ海植民者の眼差し』(オビエード、篠原愛人共訳、アンソロジー新世界の挑戦:岩波書店) 1994
  • 『インディオは人間か』(ラス・カサス、アンソロジー新世界の挑戦:岩波書店) 1995
  • 『メキシコ史』(フランソワ・ウェイミュレール、白水社、文庫クセジュ) 1999
  • 『月と太陽と魔女 ジェンダーによるアンデス世界の統合と支配』(アイリーン・シルバーブラット、岩波書店) 2001
  • 『インディヘニスモ ラテンアメリカにおける先住民擁護運動の歴史』(アンリ・ファーヴル、白水社、文庫クセジュ) 2002
  • 『征服者ピサロの娘 ドーニャ・フランシスカ・ピサロの生涯 1534-1598』(マリア・ロストウォロフスキ、世界思想社) 2008
  • 『インディアスの破壊をめぐる賠償義務論』(ラス・カサス、岩波文庫) 2024