池田町 (北海道)

いけだちょう ウィキデータを編集
池田町
池田町旗 池田町章
1968年6月3日制定[1]
日本の旗 日本
地方 北海道地方
都道府県 北海道十勝総合振興局
中川郡
市町村コード 01644-6
法人番号 1000020016446 ウィキデータを編集
面積 371.79km2
総人口 5,998[編集]
住民基本台帳人口、2024年2月29日)
人口密度 16.1人/km2
隣接自治体 中川郡幕別町豊頃町本別町
十勝郡浦幌町河東郡士幌町音更町
町の木 サクラ
カシワ
町の花 ツツジ
開町記念日 10月1日
池田町役場
町長 安井美裕
所在地 083-8650
北海道中川郡池田町字西1条7丁目11番地
北緯42度55分44秒 東経143度26分54秒 / 北緯42.929度 東経143.44847度 / 42.929; 143.44847 (池田町)座標: 北緯42度55分44秒 東経143度26分54秒 / 北緯42.929度 東経143.44847度 / 42.929; 143.44847 (池田町)
外部リンク 公式ウェブサイト

池田町 (北海道)位置図

― 政令指定都市 / ― 市 / ― 町・村

ウィキプロジェクト
テンプレートを表示

池田町(いけだちょう)は、北海道十勝総合振興局管内の中川郡にある町。町営でブドウ栽培・ワイン醸造を行っており、「ワインの町」として知られている。

地理[編集]

十勝総合振興局管内東部に位置。十勝平野の東縁にあたり、平坦な土地が多く目立った山はない。南西の幕別町との境界を十勝川が流れ、その支流である利別川が町域中央を南北に貫流する。十勝川の河道が切り替えられるまでは池田町の中心市街付近で利別川と合流しており、明治時代には河港として栄えていた。

気候[編集]

ケッペンの気候区分によると、池田町は湿潤大陸性気候に属する。寒暖の差が大きく気温の年較差、日較差が大きい顕著な大陸性気候である。降雪量が多く、豪雪地帯に指定されている。冬季は-25℃前後の気温が観測されることが珍しくなく、寒さが厳しい。

池田(1991年 - 2020年)の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
最高気温記録 °C°F 6.6
(43.9)
13.1
(55.6)
17.7
(63.9)
31.2
(88.2)
38.8
(101.8)
35.7
(96.3)
37.4
(99.3)
37.1
(98.8)
34.2
(93.6)
28.8
(83.8)
21.6
(70.9)
14.4
(57.9)
38.8
(101.8)
平均最高気温 °C°F −2.0
(28.4)
−0.7
(30.7)
4.2
(39.6)
11.5
(52.7)
17.2
(63)
20.3
(68.5)
23.5
(74.3)
24.8
(76.6)
21.9
(71.4)
15.8
(60.4)
8.3
(46.9)
0.6
(33.1)
12.1
(53.8)
日平均気温 °C°F −8.2
(17.2)
−6.9
(19.6)
−1.3
(29.7)
4.9
(40.8)
10.4
(50.7)
14.2
(57.6)
18.0
(64.4)
19.4
(66.9)
16.0
(60.8)
9.3
(48.7)
2.5
(36.5)
−5.0
(23)
6.1
(43)
平均最低気温 °C°F −15.4
(4.3)
−14.4
(6.1)
−7.4
(18.7)
−1.2
(29.8)
4.3
(39.7)
9.4
(48.9)
13.9
(57)
15.4
(59.7)
11.2
(52.2)
3.4
(38.1)
−2.9
(26.8)
−11.3
(11.7)
0.4
(32.7)
最低気温記録 °C°F −28.4
(−19.1)
−27.6
(−17.7)
−23.1
(−9.6)
−11.0
(12.2)
−5.3
(22.5)
−0.7
(30.7)
5.0
(41)
4.7
(40.5)
−0.8
(30.6)
−6.5
(20.3)
−15.1
(4.8)
−23.8
(−10.8)
−28.4
(−19.1)
降水量 mm (inch) 37.7
(1.484)
26.5
(1.043)
40.0
(1.575)
61.0
(2.402)
87.8
(3.457)
80.5
(3.169)
105.4
(4.15)
135.0
(5.315)
129.2
(5.087)
89.4
(3.52)
49.7
(1.957)
48.8
(1.921)
897.0
(35.315)
平均降水日数 (≥1.0 mm) 4.8 4.2 5.4 8.2 9.2 9.0 10.2 11.3 10.1 8.3 6.8 5.7 93.2
平均月間日照時間 181.2 188.1 221.3 193.2 190.7 160.6 131.2 133.8 147.3 172.8 167.5 165.4 2,053.1
出典1:Japan Meteorological Agency
出典2:気象庁[2]

隣接している自治体[編集]

人口[編集]

池田町と全国の年齢別人口分布(2005年) 池田町の年齢・男女別人口分布(2005年)
紫色 ― 池田町
緑色 ― 日本全国
青色 ― 男性
赤色 ― 女性

池田町(に相当する地域)の人口の推移
総務省統計局 国勢調査より


町名の由来[編集]

もともと現在の池田市街にあたる十勝川と利別川の旧合流点一帯はアイヌ語で「貝殻・の処・の傍」を意味する「セイオㇿサㇺ(sei-or-sam)」と呼ばれており[3]、和人はこれに漢字をあて「凋寒(しぼさむ[注釈 1])」と呼んだ[3][4][5]

しかし、1904年(明治37年)に現在の根室本線にあたる鉄道が開通した際、池田仲博(徳川慶喜の五男)による「池田農場」の敷地内に駅が設置され、池田駅と命名された[4][5][6]

その後、村名についても、1913年大正2年)4月1日に川合村[注釈 2]への改称を経て、1926年(大正15年)7月1日の町制施行時に「池田」を町名とした[6]

歴史[編集]

1879年明治12年)に山梨県出身の武田菊平が入植、その後1896年(明治29年)に開墾が始まり、前述の「池田農場」や高島嘉右衛門による「高島農場」が設置された。

  • 1899年(明治32年) 凋寒外13カ村戸長役場が設置される。
  • 1906年(明治39年)4月1日 凋寒村(しぼさむ)、蝶多村(ちょうた)、十弗村(とおふつ)、様舞村(さままい)、誓牛村(ちかうし)、信取村(のぶとり)、蓋派村(けなしは)、居辺村(おりべ)が合併。凋寒村となる。
  • 1913年大正2年)4月1日 川合村(かわあい[3])に改称。同年、村内の大字を以下のように改称。
    凋寒村 → 川合村、蝶多村 → 千代田村、十弗村 → 東台村(とうだい)、誓牛村 → 近牛村、蓋派村 → 大森村
  • 1925年(大正14年)4月1日 士幌村(現士幌町)に一部を分割。
  • 1926年(大正15年)7月1日 町制施行、池田町に改称。
  • 1933年昭和8年)6月1日 大字居辺村の一部(下居辺地区)を士幌村へ編入。
  • 1939年(昭和14年) 町内の大字を行政字とした上で、以下のように再編。
    • 川合村 → 西1条・西2条、東1条・東2条、大通1 - 14丁目、大通南1丁目、川合、旭川、利別、清見、豊田、青山
    • 千代田村 → 千代田
    • 東台村 → 東台、富岡、昭栄
    • 様舞村 → 様舞
    • 近牛村 → 近牛
    • 信取村 → 信取、美加登
    • 大森村 → 大森、高島
    • 居辺村 → 常盤
  • 1947年(昭和22年)12月31日 一部を幕別町へ編入。
  • 1964年(昭和39年)池田町ブドウ・ブドウ酒研究所設立。
  • 2005年平成17年)DCTgarden IKEDA設立。

経済[編集]

いけだワイン城の十勝ワイン試飲

産業[編集]

農業
畑作はインゲンマメ小豆などの豆類、テンサイばれいしょが中心。タマネギ、ネバリスター等の野菜の作付けも増えている。畜産は肉用牛が主だが、酪農も行われる。またブドウの耐寒性品種の栽培も行われており、町営工場でワインも製造され十勝ワインの名で知られる。小規模ながら水田もある。

立地企業[編集]

組合[編集]

  • 十勝池田町農業協同組合(JA十勝池田町)
  • 北海道農業共済組合(NOSAI北海道)池田家畜診療所
  • 十勝広域森林組合池田事業所

郵便局[編集]

十勝池田郵便局

宅配便[編集]

官公署[編集]

国の機関

財務省
厚生労働省
国土交通省
  • 北海道開発局帯広開発建設部
    • 池田河川事務所
    • 十勝川下流防災施設(十勝川資料館)

道の機関

  • 十勝総合振興局森林室池田分室

公共機関[編集]

池田警察署

警察[編集]

消防[編集]

姉妹都市・提携都市[編集]

海外[編集]

国内[編集]

教育[編集]

交通[編集]

池田駅

空港[編集]

鉄道[編集]

北海道旅客鉄道(JR北海道)

廃止された鉄道・軌道[編集]

北海道ちほく高原鉄道
殖民軌道居辺線
戦前、池田町高島から士幌町下居辺まで殖民軌道が存在した。十勝管内で実際に殖民軌道建設に至ったのは居辺線のみであり、大変貴重な存在である。居辺線は馬力線であり、建設当初45両の台車を使用し、最盛期には年間2000トン程度の輸送実績があった。高島駅前から西へ曲がり、高島橋で併用軌道となり利別川を越えていた。その後、北へ曲がり、ペンケ川に近い進路を通って河東郡士幌町の下居辺地区(現在のしほろ温泉)へ通じていた。1941年(昭和16年)頃から輸送量が激減し、戦後はほとんど使用されなくなった。
2008年(平成20年)時点では途中停車場や線路の遺構はほとんど失われている。停車場はバス停のような簡易的な作りであり、現代の鉄道で考えられるとは全く異なるものであったと考えられる。

バス[編集]

道路[編集]

タクシー[編集]

  • ワインタクシー

名所・旧跡・観光スポット・祭事・催事[編集]

町の文化財[編集]

  • 十日川5遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館
  • 林務署遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館
  • 池田3遺跡出土遺物 - 近牛郷土資料館

レジャー[編集]

観光[編集]

バナナ饅頭

祭り[編集]

  • 秋のワイン祭り(10月)
  • いけだでナイト

池田町が舞台(ロケ地)となった作品[編集]

ドラマ

その他[編集]

著名な出身者[編集]

ゆかりのある著名人[編集]

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 山田秀三はこの読みについて「初めはシオレサムぐらいに呼んでいたらしい[3]」としている。また音読みし「チョウカン」とすることもあった[3]
  2. ^ 十勝川と利別川の合流点であったことによる命名[3]

出典[編集]

  1. ^ 図典 日本の市町村章 p9
  2. ^ 池田 過去の気象データ検索”. 気象庁. 2024年3月28日閲覧。
  3. ^ a b c d e f 山田秀三 (2018-11-30). 北海道の地名. アイヌ語地名の研究 山田秀三著作集 別巻 (2 ed.). 浦安市: 草風館. pp. 294-295. ISBN 978-4-88323-114-0 
  4. ^ a b 凋寒(しぼさむ):難読地名”. 北海道ファンマガジン. 北海道リレーション株式会社 (2008年8月2日). 2019年2月17日閲覧。
  5. ^ a b 『北海道 駅名の起源』(第1版)日本国有鉄道北海道総局、札幌市、1973年3月25日、125頁。ASIN B000J9RBUY 
  6. ^ a b 本多 貢 (1995-01-25). 児玉 芳明. ed (日本語). 北海道地名漢字解. 札幌市: 北海道新聞社. p. 138. ISBN 4893637606. OCLC 40491505. https://www.worldcat.org/oclc/40491505 2018年10月16日閲覧。 
  7. ^ 各営業所、案内所”. 十勝バス. 2018年6月3日閲覧。
  8. ^ 都市間バス”. 網走観光交通. 2018年8月17日閲覧。
  9. ^ 池田町コミュニティバス(あいバス) - 池田町
  10. ^ “ドリカム、北海道地震に「言葉が見つからない」…吉田美和が池田町出身”. スポーツ報知. (2018年9月6日). https://hochi.news/articles/20180906-OHT1T50196.html 2018年9月7日閲覧。 

外部リンク[編集]