神奈川ダービー

神奈川ダービー（かながわダービー）とは、日本プロサッカーリーグ（Jリーグ）のうちで神奈川県に本拠地を置くクラブチーム同士の対戦のことをさす。

対象となる試合リスト[編集]

以下の対戦カードの組合せを神奈川ダービーと呼ぶ。

• 2013年以降^[1] 川崎・横浜FM・湘南の3クラブの対戦は「神奈川県ダービー・SKYシリーズ」と銘打って行われる。SKYはそれぞれのホームタウン名（湘南・川崎・横浜）にちなむもので、この3クラブが絡む3カードを対象として、それぞれの地域間交流のイベントを行うほか、青空をイメージしたものであることから、環境キャンペーンに取り組み、収益金のうち必要経費を除く全額を環境保全に寄付する^[2]。
• 2023年7月15日の第21節横浜F・マリノスvs川崎フロンターレの試合はBIG神奈川ダービーと銘打って行われた。これは2017年以後、川崎Fが4回（2017・18・20・21）、横浜Mも2回（2019・22）と、この企画が発表される前・2022年度までの6年はこの2クラブのみで優勝を分け合っていることに由来している^[3]。かつて、イングランド・アーセナルFCに所属していた宮市亮（横浜M）は、チェルシーFCとの「ビッグロンドン・ダービー」を引き合いに、「すごくエキサイティングなゲームになると思う。間違いなく位置づけ的には近年で優勝争うビッグクラブの２つだと思うので、プライドを持って戦いたい」と、将来的に「日本版ビッグロンドンダービー」への成長を目指す発言をしている^[4]

歴史[編集]

• 1993年5月15日、Jリーグ開幕試合で、横浜マリノス（現、横浜F・マリノス） VS ヴェルディ川崎（現、東京ヴェルディ1969）の神奈川ダービーで幕を開けた^[5]。
• 1994年、FUJI XEROX SUPER CUPの第一回大会で、ヴェルディ川崎 VS 横浜フリューゲルスの神奈川ダービーとなった。

ホームスタジアム一覧[編集]

チーム名	スタジアム名 （命名権名称）	収容人員	画像	備考
川崎フロンターレ （ヴェルディ川崎）	等々力陸上競技場	27,495人		ヴェルディ川崎は1992年-2000年まで使用し、 その後東京スタジアム（現・味の素スタジアム）へ移転。
横浜F・マリノス （横浜フリューゲルス）	横浜国際総合競技場 （日産スタジアム）	72,730人		1998年より横浜（F・）マリノスの本拠地。 1998年に限り横浜フリューゲルスも本拠地として使用した。 横浜FCも年1-2試合程度主管試合を「地方球場」扱いで開催している。
横浜FC 横浜F・マリノス Y.S.C.C.横浜 （横浜フリューゲルス）	三ツ沢公園球技場 （ニッパツ三ツ沢サッカー場）	15,400人		横浜（F・）マリノスも三ツ沢（球）を本拠登録されているが、 横浜国際（日産S）完成後の1998年以後準本拠地である。 1992年-1998年までは横浜フリューゲルスも使用。
Y.S.C.C.横浜	三ツ沢公園陸上競技場	18,300人		（準本拠地扱い）
SC相模原	相模原麻溝公園競技場 （相模原ギオンスタジアム）	15,300人
湘南ベルマーレ	平塚競技場 （レモンガススタジアム平塚）	18,500人

戦績[編集]

• それぞれPK戦は引き分け扱いとしてカウントする。

川崎フロンターレ 対 横浜F・マリノス（BIG神奈川県ダービー）[編集]

■川崎フロンターレ：25勝9分19敗
■横浜F・マリノス：19勝9分25敗

川崎フロンターレ 対 横浜FC[編集]

■川崎フロンターレ：24勝2分2敗
■横浜FC：2勝2分24敗

川崎フロンターレ 対 Y.S.C.C.横浜[編集]

■川崎フロンターレ：1勝0分0敗
■Y.S.C.C.横浜：0勝0分1敗

川崎フロンターレ 対 湘南ベルマーレ[編集]

■川崎フロンターレ：20勝12分9敗
■湘南ベルマーレ：9勝12分20敗

横浜F・マリノス 対 横浜FC[編集]

横浜F・マリノス 対 Y.S.C.C.横浜[編集]

横浜F・マリノス 対 湘南ベルマーレ[編集]

■横浜F・マリノス：28勝5分10敗
■湘南ベルマーレ：10勝5分28敗

横浜FC 対 湘南ベルマーレ[編集]

■横浜FC：15勝9分21敗
■湘南ベルマーレ：21勝9分15敗

Y.S.C.C.横浜対SC相模原[編集]

■Y.S.C.C.横浜：4勝5分11敗
■SC相模原：11勝5分4敗

消滅した対戦カードの戦績[編集]

ヴェルディ川崎 対 川崎フロンターレ[編集]

ヴェルディ川崎 対 横浜マリノス(F・マリノス)[編集]

■ヴェルディ川崎：11勝2分14敗
■横浜マリノス(F・マリノス)：14勝2分11敗

ヴェルディ川崎 対 横浜フリューゲルス[編集]

■ヴェルディ川崎：14勝3分6敗
■横浜フリューゲルス：6勝3分14敗

ヴェルディ川崎 対 横浜FC[編集]

■ヴェルディ川崎：1勝
■横浜FC：1敗

ヴェルディ川崎 対 ベルマーレ平塚[編集]

■ヴェルディ川崎：11勝2分4敗
■ベルマーレ平塚：4勝2分11敗

川崎フロンターレ 対 横浜フリューゲルス[編集]

■川崎フロンターレ：1敗
■横浜フリューゲルス：1勝

横浜マリノス 対 横浜フリューゲルス[編集]

横浜フリューゲルス 対 ベルマーレ平塚[編集]

■横浜フリューゲルス：8勝2分5敗
■ベルマーレ平塚：5勝2分8敗

未対戦カード[編集]

2020年開幕時現在

• 川崎フロンターレvsSC相模原
• 横浜F・マリノスvsSC相模原
• 横浜FCvsY.S.C.C.横浜
• 横浜FCvsSC相模原
• 湘南ベルマーレvsY.S.C.C.横浜
• 湘南ベルマーレvsSC相模原

JFL[編集]

• 初代JFLであるジャパンフットボールリーグにおいては1992年-1996年には富士通サッカー部と東芝堀川町サッカー部、1992年はこれにNKKサッカー部（いずれも本拠地は川崎市）の対戦が行われたが、この時は「神奈川（川崎）ダービー」と紹介されることはほとんどなかった。
• 日本フットボールリーグ（JFL=2代目）にY.S.C.C.横浜が2012年に、SC相模原が2013年にそれぞれ昇格して2013年からJFL版神奈川ダービーが行われることとなった。この2クラブは2014年からJ3リーグに昇格するため、引き続きJリーグの舞台でもダービーが行われる。

備考[編集]

• ここでは川崎市にホームタウンを置いていた時代（1992-2000）のヴェルディ川崎（現・東京ヴェルディ1969）の試合も含めているが、Jリーグ創設当時からヴェルディは東京指向が強かったことから、余りヴェルディがらみの試合では神奈川ダービーという表現はしなかった^[6]。しかし、2000年に同じ川崎市をホームタウンとするフロンターレが昇格してきたため、「川崎ダービー」という表現がなされたことがあった。
• NHK横浜放送局がFMの県域放送で神奈川ダービーの試合の中継を行っている。

関連項目[編集]

• 日本のダービーマッチ

脚注[編集]

1. ^ 2014年および2017年は湘南がJ2所属のため開催なし。
2. ^ 名産品使ったどんぶり登場、Ｊ１県内３クラブがダービーマッチで多彩な催し／神奈川（神奈川新聞2013年3月2日 同3月3日閲覧）
3. ^ 「BIG神奈川ダービー」定着なるか　過去6年で優勝分け合ってきた横浜と川崎Fが7・15に激突 2023年7月3日 09:10 （スポーツニッポン）
4. ^ 本場の「ビッグロンドンダービー」を目指して－横浜Ｍの宮市が川崎との「ＢＩＧ神奈川ダービー」への思い語る（デイリースポーツ）
5. ^ ただし、開催会場は国立競技場（東京都新宿区）であった（公式記録）。
6. ^ ただし、一部のマスコミではヴェルディ川崎戦を「神奈川ダービー」と見なす記述もある（横浜“快幕”　30周年のJ　あの日と同じ“神奈川ダービー”制す　西村が開始4分先制弾 2023年2月18日 04:30 スポーツニッポン）。この中に「93年のJリーグ開幕節は同じ“神奈川ダービー”で、横浜M（現横浜）がV川崎（現J2東京V）に2―1で勝利」との記述があった。