第56回スーパーボウル

第56回スーパーボウル
Super Bowl LVI
1 2 3 4

LAR 7 6 3 7

23
CIN 3 7 10 0

20
開催日 2022年2月13日
スタジアム SoFiスタジアム
開催地 カリフォルニア州イングルウッド
MVP クーパー・カップ
国歌斉唱 ミッキー・ゲイトン
コイントス ビリー・ジーン・キング
審判 ロン・トルバート
ハーフタイム ドクター・ドレーケンドリック・ラマーエミネムメアリー・J.ブライジスヌープ・ドッグ
入場者数 70,048
第56回スーパーボウルの位置(アメリカ合衆国内)
ベンガルズ
ベンガルズ
ラムズ (開催地)
ラムズ
(開催地)
アメリカにおけるテレビ放送
ネットワーク NBC
実況と解説 アル・マイケルズ(実況)
クリス・コリンズワース(解説)
 < 第55回 スーパーボウル 第57回 > 

第56回スーパーボウル(Super Bowl LVI)は、2021年シーズンNFLのチャンピオンを決める試合。2022年2月にロサンゼルス大都市圏カリフォルニア州イングルウッドで開催され、スーパーボウルがロサンゼルス周辺で開催されるのは、1993年ローズボウルで開催された第27回スーパーボウル以来となる。

スーパーボウル開催地のチームはスーパーボウルに出場できないとする、いわゆる「スーパーボウルの呪い」がジンクスとして扱われていたが、前年度第55回スーパーボウルタンパベイ・バッカニアーズがスーパーボウル開催地のチームとして史上初めて、スーパーボウルに出場したのに引き続き、ロサンゼルス・ラムズが本拠地開催の第56回スーパーボウルへ進出したことで2年連続で呪いは破られることとなった。なお本大会はAFC王者がホーム扱いになるので、ラムズはアウェイチームとして扱われる。

開催地決定まで[編集]

2020年7月のSoFiスタジアム

2016年5月にオーナー会議が行われ、第55回スーパーボウルの開催地を以下の候補地から決定した。投票の結果、第55回スーパーボウルをイングルウッドで建設中のスタジアムで開催することが一旦、決定された[1][2][3]。しかし、新スタジアムの建設の遅れが解ったことから、この投票で落選したレイモンド・ジェームス・スタジアムを第55回スーパーボウルの開催地とし、第56回スーパーボウルをイングルウッドで開催することになった[4]

ロサンゼルス都市圏でのスーパーボウルが開催されるのは、トロイ・エイクマンエミット・スミスサーマン・トーマスブルース・スミスといった選手が出場し、バッファロー・ビルズダラス・カウボーイズに大敗を喫して、3年連続でスーパーボウルに敗戦することとなった第27回大会ローズ・ボウルで開催)以来、29年ぶり8度目となる。

過去のロサンゼルス都市圏開催のスーパーボウル
AFC代表 スコア NFC代表 MVP
ロサンゼルス・メモリアル・コロシアム(ロサンゼルス)
1 カンザスシティ・チーフス 10-35 グリーンベイ・パッカーズ QB バート・スター
7 マイアミ・ドルフィンズ 14-7 ワシントン・レッドスキンズ S ジェイク・スコット
ローズボウルパサデナ
11 オークランド・レイダース 32-14 ミネソタ・バイキングス WR フレッド・ビレトニコフ
14 ピッツバーグ・スティーラーズ 31-19 ロサンゼルス・ラムズ QB テリー・ブラッドショー
17 マイアミ・ドルフィンズ 17-27 ワシントン・レッドスキンズ RB ジョン・リギンズ
21 デンバー・ブロンコス 20-39 ニューヨーク・ジャイアンツ QB フィル・シムズ
27 バッファロー・ビルズ 17-52 ダラス・カウボーイズ QB トロイ・エイクマン

   は、勝利したチーム

放送[編集]

スーパーボウルの放映は、FOXNBCCBSのローテーションで担当しており、第56回スーパーボウルの放映権は本来、CBSが担当する順番であった。しかし、アメリカでは、スポーツのビッグイベントの放映が競合することにより、テレビ局の利益を毀損し合わないように紳士協定が組まれており、その関係で、2019年3月、第55回スーパーボウルの放映権と第56回スーパーボウルの放映権をNBCとCBSの間で交換することが、NFL・NBC・CBSの三者間で合意に至った。

具体的には、同時期に開催される2022年北京オリンピック(NBCが放映権主)と第56回スーパーボウルの放映権主が異なると、スポンサー・スポーツ報道・プロモーション方法などの複雑な調整が必要となることから、放映権主を同一にする措置が採られたものである[5][6]。また、CBSにとっては、隔年で放送しているNCAAファイナルフォー(ワーナーと共同)とスーパーボウルを同じ年に放送できることによるメリットがあるとされている。

本中継の視聴者数は1億1230万人[7]と前回の視聴者数(9640万人)から16%増加し、5年ぶりの高水準となった[8]

出場チーム[編集]

AFC代表シンシナティ・ベンガルズはAFC第4シードから33年ぶり3度目の出場、NFC代表ロサンゼルス・ラムズはNFC第4シードから3年ぶり5度目の出場。勝利すれば、ベンガルズはスーパーボウル初制覇、ラムズはセントルイスをフランチャイズとし、カート・ワーナーのシンデレラ・ストーリーが話題となった第34回大会以来、22年ぶり2度目のスーパーボウル制覇となる。両チームのスーパーボウルでの対戦は初めてである。両カンファレンス第4シード同士の対戦は史上初。

シンシナティ・ベンガルズ[編集]

QBバロウ
WRチェイス

ベンガルズは、クリーブランド・ブラウンズの創設に共同オーナー兼ヘッドコーチ(HC)で参画し、ブラウンズの名前の由来となったポール・ブラウンが、ブラウンズの新オーナーにより、チームから追放された後、新興リーグ・AFLの新設チームのフランチャイズ権を取得して、創設された。

AFLとNFLが合流し、AFC中地区に所属したベンガルズは、1970年代前半、ポール・ブラウンHC兼オーナーの下、合流後4年間で2度の地区優勝をした。しかし、ブラウンがHCを退任し、オーナーに専念すると、同地区所属のピッツバーグ・スティーラーズが黄金期を迎えたこともあり、ブラウン退任後の6シーズン、プレーオフ進出をすることができなかった。

1980年、名将ビンス・ロンバルディの下でグリーンベイ・パッカーズの選手としてスーパーボウル制覇を経験したフォレスト・グレッグ英語版をHCに迎え、チーム成績が上昇した。

1981年シーズン、この年からヘルメットのデザインを現在のような縞模様に変更したベンガルズは、11年目のベテランQBケン・アンダーソンシーズンMVPに輝く活躍をして、第16回スーパーボウルでスーパーボウル初出場を果たしたが、同じくスーパーボウル初出場のQBジョー・モンタナ率いるサンフランシスコ・49ersに敗れ、スーパーボウル制覇は叶わなかった。

1984年にグレッグHCが古巣のグリーンベイ・パッカーズに復帰し、1986年シーズン終了後にQBケン・アンダーソンが引退した後も、チームはHCサム・ワイチ英語版、QBブーマー・アサイアソンに引き継がれ、好成績を維持した。

1988年シーズンには、第23回スーパーボウルで2度目のスーパーボウル出場をしたが、全盛期を迎えたモンタナが率いる49ersに逆転で再び敗れ、スーパーボウル制覇は叶わなかった(なお、この逆転劇は「ザ・ドライブ」や「ザ・モンタナ・ドライブ」と呼ばれている)。

1991年、ブラウンオーナーが死去し、チームがワイチHCと袂を分かつと長期低迷が始まった。1991年シーズン以降の14シーズンの間、プレーオフ出場はなかった。2003年入団のカーソン・パーマー、2011年入団のA・J・グリーンアンディ・ダルトンといった選手がチームを牽引して、2005年から2015年までの11シーズンで7回、プレーオフ出場をしたものの、いずれもプレーオフを初戦で敗退し、2016年シーズン以降はプレーオフに出場できなかった。

2020年、NFLドラフト全体1位でQBジョー・バロウを指名し、バロウを中心としてチーム再建をスタートさせたチームは、再建1年目をシーズン4勝で終えたが、2021年のこのシーズン、チーム成績が開花した。2021年のNFLドラフト1巡目全体5位でバロウのメインパスターゲットとなるWRジャマール・チェイスを指名したベンガルズは、昨年1試合平均20点を切っていた得点力を7点以上向上させ、10勝7敗で地区優勝をした。

ワイルドカードでラスベガス・レイダースを破り、30シーズンぶりのプレーオフ勝利を果たし、ディビジョナルプレーオフでは第1シードのテネシー・タイタンズ、AFCチャンピオンシップでは、4年連続AFCチャンピオンシップ出場のカンザスシティ・チーフスを延長戦で破り、33年ぶりのスーパーボウル出場を決めた。

ベンガルズ専属チアリーダーのシンシナティ・ベンギャルズには猿田彩山口紗貴子が所属し、スーパーボウルに日本人のチアリーダーが参加するのは、第48回第50回に出場したデンバー・ブロンコスチアの西村樹里に次いで、3回目。同時に2人出場するのは初めてとなった[9][10][11]

ロサンゼルス・ラムズ[編集]

QBスタッフォード
WRカップ

1999年から5年間、ラムズは、QBカート・ワーナー、RBマーシャル・フォークなどを擁する圧倒的なオフェンスで強豪チームとして名を馳せたが、2004年から2016年までチーム成績が低迷した。2016年、22年ぶりにセントルイスからロサンゼルスへ本拠地を移転したシーズンも4勝12敗と低迷したが、2017年にNFL史上最年少の30歳でショーン・マクベイがヘッドコーチに就任するとチーム成績は劇的に改善した。マクベイの下、2年目のQBジャレッド・ゴフは不振だった1年目から成績を改善した。マクベイHC就任2年目の2018年シーズンには、第9週でニューオーリンズ・セインツに負けるまでの開幕8連勝で始まり、13勝3敗で2年連続のNFC西地区優勝に輝き、スーパーボウルに出場した。しかし、ラムズは歴代最少タイの3点しか取れず(第6回スーパーボウルのマイアミ・ドルフィンズとタイ記録)、スーパーボウル制覇を果たすことはできなかった。

その後の2シーズン、マクベイはゴフを先発QBとして起用したが、2020年シーズンのディビジョナルプレーオフに敗退した2週間後に史上初のドラフト全体1位同士のトレードとなる、ゴフとライオンズQBスタッフォードのトレードが成立し、マクベイとゴフの関係は4年で終了した。2シーズン前にスーパーボウルに出場し、このシーズンもディビジョナルプレーオフまで進出したQBを上位指名権3つ(1巡目2つ、3巡目1つ)を付けて、7歳上のQBとトレードしたことは話題となった。

この他にもラムズは、2019年シーズンオフに2年分のドラフト1位指名権と引き換えにCBジャレン・ラムジー2021年シーズン中に、デンバー・ブロンコスから2022年のドラフト上位指名権(2巡目・3巡目)と引き換えに、ベテランLBボン・ミラーを獲得しており、4年分の1位指名権を含む上位指名権7つを放出した大型補強は、チームの将来を犠牲にしてまでも本拠地がスーパーボウル会場となる2021年シーズンにすべてを賭けたと評された[12]

大型補強により、リーグ屈指のタレント軍団となったラムズであったが、所属するNFC西地区は全体で勝ち越し12、勝率6割弱と強豪チームが揃っており、NFCとAFC第1シードの両チームに敗れた他、地区内で3敗を喫して、レギュラーシーズンを12勝5敗で終え、NFC第4シードでプレーオフに進出した。

ワイルドカードは、同地区のアリゾナ・カージナルスとの対戦となったが、前半から危なげなくリードを広げ、第3Q終了時点には20点差をつけて、そのまま逃げ切り圧勝した。

ディビジョナルプレーオフは、NFC第2シード、前年覇者のタンパベイ・バッカニアーズとの対戦となった。試合は第4Q残り4分31秒、14点リードでバッカニアーズが4thダウンを失敗した時点で、ラムズの勝利が確実であるかのように思われた。しかし、ラムズの攻撃が30秒でパントに終わり、バッカニアーズQBトム・ブレイディが36秒でタッチダウンを奪い、さらに、ラムズのファンブルで攻撃権を得たバッカニアーズが試合時間残り42秒で同点タッチダウンを奪って、試合は振り出しに戻った。いわゆる「ブレイディタイム」とも呼ばれるトム・ブレイディの驚異的な追い上げで同点に追いつかれたラムズだったが、試合時間残り42秒から始まったドライブでスタッフォードがカップへのロングパスを2本成功させ、敵陣深くまで攻め込み、最後は試合終了と同時にフィールドゴールを決めて、NFCチャンピオンシップに進出した。

NFCチャンピオンシップは、同地区所属で6連敗中、レギュラーシーズンでも2戦全敗しているサンフランシスコ・49ers戦となった。試合は、第3Q終了時点で2ポゼッション差を付けられる劣勢であったが、第4Q以降、守備陣が49ersの攻撃を止め、攻撃陣もエースWRのクーパー・カップ、ベテランWRオデル・ベッカムらへのパスで反撃をして逆転し、スーパーボウル出場を決めた。

両チームの戦績[編集]

ベンガルズの戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/12 ミネソタ・バイキングス 27-24 1-0
2 9/19 at シカゴ・ベアーズ 17-20 1-1
3 9/26 at ピッツバーグ・スティーラーズ 24-10 2-1
4 9/30 ジャクソンビル・ジャガーズ 24-21 3-1
5 10/10 グリーンベイ・パッカーズ 22-25 3-2
6 10/17 at デトロイト・ライオンズ 34-11 4-2
7 10/24 at ボルチモア・レイブンズ 41-17 5-2
8 10/31 at ニューヨーク・ジェッツ 31-34 5-3
9 11/7 クリーブランド・ブラウンズ 16-41 5-4
10 バイウィーク
11 11/21 at ラスベガス・レイダース 32-13 6-4
12 11/28 ピッツバーグ・スティーラーズ 41-10 7-4
13 12/5 ロサンゼルス・チャージャーズ 22-41 7-5
14 12/12 サンフランシスコ・49ers 23-26 7-6
15 12/19 at デンバー・ブロンコス 15-10 8-6
16 12/26 ボルチモア・レイブンズ 41-21 9-6
17 1/2 カンザスシティ・チーフス 34-31 10-6
18 1/9 at クリーブランド・ブラウンズ 16-21 10-7
プレイオフ(AFC第4シード)
WC 1/15 ラスベガス・レイダース 26-19
DP 1/22 at テネシー・タイタンズ 19-16
CC 1/30 at カンザスシティ・チーフス 27-24
 勝利   敗戦  at:敵地での対戦
過去3年の戦績
結果 地区 勝敗
2018 レギュラーシーズン敗退 4位 6-10
2019 レギュラーシーズン敗退 4位 2-14
2020 レギュラーシーズン敗退 4位 4-11-1
WC:ワイルドカードプレーオフ
DP:ディビジョナルプレーオフ
CC:カンファレンス決勝
ラムズの戦績
日付 相手 結果 勝敗
レギュラーシーズン
1 9/12 シカゴ・ベアーズ 34-14 1-0
2 9/19 at インディアナポリス・コルツ 27-24 2-0
3 9/26 タンパベイ・バッカニアーズ 34-24 3-0
4 10/3 アリゾナ・カージナルス 20-37 3-1
5 10/7 at シアトル・シーホークス 26-17 4-1
6 10/17 at ニューヨーク・ジャイアンツ 38-11 5-1
7 10/24 デトロイト・ライオンズ 28-19 6-1
8 10/31 at ヒューストン・テキサンズ 38-22 7-1
9 11/7 テネシー・タイタンズ 16-28 7-2
10 11/15 at サンフランシスコ・49ers 10-31 7-3
11 バイウィーク
12 11/28 at グリーンベイ・パッカーズ 28-36 7-4
13 12/5 ジャクソンビル・ジャガーズ 37-7 8-4
14 12/13 at アリゾナ・カージナルス 30-23 9-4
15 12/21 シアトル・シーホークス 20-10 10-4
16 12/26 at ミネソタ・バイキングス 30-23 11-4
17 1/2 at ボルチモア・レイブンズ 20-19 12-4
18 1/9 サンフランシスコ・49ers 24-27 12-5
プレイオフ(NFC第4シード)
WC 1/17 アリゾナ・カージナルス 34-11
DP 1/23 at タンパベイ・バッカニアーズ 30-27
CC 1/30 サンフランシスコ・49ers 20-17
 勝利   敗戦  at:敵地での対戦
過去3年の戦績
結果 地区 勝敗
2018 スーパーボウル敗退 1位 13-3
2019 レギュラーシーズン敗退 3位 9-7
2020 ディビジョナルプレーオフ敗退 2位 10-6
WC:ワイルドカードプレーオフ
DP:ディビジョナルプレーオフ
CC:カンファレンス決勝

エンターテイメント[編集]

試合前[編集]

カントリーシンガーのミッキー・ガイトンがアメリカ国歌を斉唱した。また、R&Bミュージシャンジェネイ・アイコアメリカ・ザ・ビューティフルを斉唱した。

試合前にはDJゼッドがパフォーマンスを行い、スタジアムを盛り上げた。

国歌斉唱が終了するタイミングでスタジアム上空を飛行機が通過するフライオーバーは、フライング・ヘリテージ財団のP-51デビスモンサン空軍基地A-10 (航空機)ショー空軍基地F-16ラングレー空軍基地F-22ヒル空軍基地F-35によって行われた。この5機が編隊を組んで飛行するのは世界初であった[13]

ハーフタイムショー[編集]

ハーフタイムショーは、ドクター・ドレーケンドリック・ラマーエミネムメアリー・J.ブライジスヌープ・ドッグが出演した。さらに、サプライズゲストとして50セントアンダーソン・パークも登場した[14]愛知県出身の日本人ダンサーCahogoldこと北折香保里も50セントのバックダンサーとして登場した。

ドクター・ドレとスヌープ・ドッグが登場し、「The Next Episode」、「California Love」を披露。その後、50セントが過去のMVを再現した形で登場し、メアリー・J.ブライジ、ケンドリック・ラマー、エミネムも続けて登場。最後は「Still D.R.E」を一同で披露した。ステージは、ロサンゼルスのコンプトンの街並みの上に、地区を象徴する建物を模した舞台が作られた。

セットリスト[編集]

  1. "The Next Episode" -ドクター・ドレ 、スヌープ・ドッグ
  2. "California Love" -ドクター・ドレ、スヌープ・ドッグ
  3. "In Da Club" -50セント
  4. "Family Affair" -メアリー・J.ブライジ
  5. "No More Drama" -メアリー・J.ブライジ
  6. "M.A.A.D City" -ケンドリック・ラマー
  7. "Alright" -ケンドリック・ラマー
  8. "Forgot About Dre" -ドクター・ドレ、エミネム
  9. "Lose Yourself" -エミネム、アンダーソン・パーク(ドラム)
  10. "I Ain't Mad at Cha" (イントロのみ) -ドクター・ドレ
  11. "Still D.R.E." -ドクター・ドレ、スヌープ・ドッグ、ケンドリック・ラマー、エミネム、メアリー・J.ブライジ、50セント

試合経過[編集]

ロサンゼルス・ラムズ 対 シンシナティ・ベンガルズ
1 2 34Total
ラムズ 7 6 3723
ベンガルズ 3 7 10020

開催地 カリフォルニア州イングルウッド SoFiスタジアム

  • 開催日: 2021年2月13日
  • 試合開始: 米国時間18時30分/日本時間14日8時30分
  • 天気: 晴れ、28℃
  • 観客動員数: 70,048
ドライブごとの試合経過
開始 ボール保持 ドライブ TOP 結果 得点内容 得点
Q 時間 地点 P yd yd 得点者 PAT ラムズ ベンガルズ
1 15:00 自陣25 ラムズ 5 1 3:06 パント
1 11:54 自陣42 ベンガルズ 4 9 1:57 第4ダウン失敗
1 9:57 50 ラムズ 6 50 3:35 タッチダウン(パス) 17 スタッフォードベッカム キック成功 7 0
1 6:22 自陣25 ベンガルズ 3 6 1:34 パント
1 4:48 自陣28 ラムズ 3 7 2:39 パント
1 2:09 自陣30 ベンガルズ 6 59 1:41 フィールドゴール成功 29 マクファーソン英語版 7 3
1 0:28 自陣25 ラムズ 6 75 2:37 タッチダウン(パス) 11 スタッフォード→カップ キック失敗 13 3
2 12:51 自陣25 ベンガルズ 12 75 7:04 タッチダウン(パス) 6 ミクソンヒギンス キック成功 13 10
2 5:47 自陣25 ラムズ 8 32 3:47 インターセプト
2 2:00 自陣10 ベンガルズ 5 7 1:30 パント
2 0:30 自陣41 ラムズ 3 9 0:26 パント
2 0:04 自陣20 ベンガルズ 1 -1 0:04 前半終了
前半終了
3 15:00 自陣25 ベンガルズ 1 75 0:12 タッチダウン(パス) 75 バロウ→ヒギンス キック成功 13 17
3 14:48 自陣17 ラムズ 1 - 0:10 インターセプト
3 14:38 敵陣31 ベンガルズ 8 11 4:23 フィールドゴール成功 38 マクファーソン 13 20
3 10:15 自陣25 ラムズ 10 52 4:17 フィールドゴール成功 41 ゲイ英語版 16 20
3 5:58 自陣25 ベンガルズ 3 -3 1:30 パント
3 4:28 自陣47 ラムズ 3 -3 1:41 パント
3 2:47 自陣16 ベンガルズ 3 5 2:11 パント
3 0:36 自陣48 ラムズ 3 3 1:31 パント
4 14:05 自陣16 ベンガルズ 5 -2 2:36 パント
4 11:29 自陣35 ラムズ 3 6 1:31 パント
4 9:58 自陣16 ベンガルズ 7 24 3:45 パント
4 6:13 自陣21 ラムズ 15 79 4:48 タッチダウン(パス) 1 スタッフォード→カップ キック成功 23 20
4 1:25 自陣25 ベンガルズ 5 26 0:46 第4ダウン失敗
4 0:39 自陣49 ラムズ 1 -1 0:39 試合終了
P=プレー数、TOP=タイム・オブ・ポゼッションPAT=ポイント・アフター・タッチダウン。 アメリカンフットボールの用語集 (enも参照。 23 20

前半[編集]

コイントスはベンガルズが勝利し、後半のレシーブを選択したため、ラムズのレシーブからゲームが始まった。オープニングドライブはDEトレイ・ヘンドリクソンのQBサックもありパントに終わった。対するベンガルズはフィールド中央までボールを進めたが、敵陣49ヤードで迎えた4thダウンギャンブルに失敗し、攻撃権を失った。

自陣49ヤードというフィールドポジションから攻撃を開始したラムズは、QBマシュー・スタッフォードからWRクーパー・カップへの20ヤードパスなどでレッドゾーンへ侵入すると、WRオデル・ベッカムへ17ヤードのタッチダウンパスを通し、7点を先制した。その後両者パントを蹴り合い、迎えたベンガルズの3回目の攻撃シリーズでは、QBジョー・バロウからWRジャマール・チェイスへの46ヤードパスが通るなど敵陣11ヤードまでボールを進め、Kエバン・マクファーソンのフィールドゴールで3点を返した。

直後のラムズのシリーズはクォーターを跨ぎ、ベッカムへの35ヤードパスやRBダレル・ヘンダーソンへの25ヤードパスが通るなどして相手レッドゾーンへ侵入すると、ベッカムへの11ヤードのタッチダウンパスが通り、13-3となった。しかしエクストラ・ポイントのキックはスナップが乱れ失敗となった。その裏、ベンガルズは自陣25ヤードから13プレーを繋ぎ敵陣6ヤードまで攻め込むと、最後はバロウからボールをピッチされたRBジョー・ミクソンがWRティー・ヒギンスへタッチダウンパスを通し、10-13とした。

続くラムズの攻撃シリーズにて、スタッフォードは自陣44ヤードラインからベッカムへパスを投じるも、このボールを捕球しようとしたベッカムが左膝を負傷し、そのまま負傷退場となった[15]。その後敵陣43ヤードまで進んだスタッフォードはエンドゾーンへロングパスを投じ、一気にタッチダウンを狙ったが、ベンガルズのSジェシー・ベイツにインターセプトされ、タッチバックとなった。その後は両者共に得点を挙げることなく前半終了となった。

後半[編集]

後半最初のプレー、ベンガルズのバロウはヒギンスへロングパスを通し、1発でタッチダウンを挙げ、17-13と逆転に成功した。ヒギンスは相手CBジャレン・ラムジーと競り合っていたが、ラムジーが転倒したことによりフリーとなっていた。パスをキャッチする前にヒギンスの手がラムジーのヘルメットにかかり、フェイスマスクの反則があったようにも見えたが、ファウルの判定は無く、そのままタッチダウンが認められた[16]

勢いにのるベンガルズは続くラムズの攻撃シリーズの最初のプレーでCBチドベ・アウジーがインターセプトを奪い、敵陣32ヤードからの攻撃権を得た。このシリーズは相手DEアーロン・ドナルドのQBサックなど粘り強いディフェンスに阻まれタッチダウンこそ奪えなかったが、マクファーソンのフィールドゴールで追加点を挙げ、20-13とする。

点差を7点にまで広げられたラムズは続く攻撃シリーズでKマット・ゲイがフィールドゴールを決め3点を返し16-20としたが、その後試合は膠着状態に入り両チーム合わせて7シリーズ連続でパントとなった。

第4Q残り6分13秒、自陣21ヤードから攻撃を開始したラムズは、いきなり4th&1のピンチを迎えたが、カップのランでファーストダウンを更新すると、カップへの22ヤードパスなどで敵陣深くに侵入。敵陣8ヤードの地点で2ミニッツワーニングを迎えた。水入りの後、スタッフォードはタッチダウン狙いのパスを投じるも2本連続で失敗となり、3本目のパスもLBローガン・ウィルソンに弾かれ失敗かと思われたが、そのウィルソンにホールディングの反則があったという判定により1stダウン更新となった。1プレーがあった後、今度はCBイーライ・アップルにパスインターフェアの反則があり、ゴール前1ヤードから1stダウンとなった。スタッフォードはQBスニークでのタッチダウンにこそ失敗したものの、2ndダウンでタッチダウンパスをカップに通し、23-20とリードを奪い返した。

残り1分25秒で3点を追うベンガルズはチェイスへの17ヤードパスで1stダウンを更新、さらにWRタイラー・ボイドへの9ヤードパスで前進したが、1stダウンを更新できぬまま4th&1に追い込まれた。迎えた4thダウンにてバロウはパスを選択するも、ドナルドがバロウを強襲し、あわやQBサックとなった。膝が地面に着く前に強引にパスを投じたバロウであったが、ターゲットのRBサマジャ・ペリンには届かず、試合時間残り39秒でターンオーバーとなり、ラムズの勝利が確実となった[17]

勝利したラムズは前年のバッカニアーズに引き続き2年連続で本拠地でスーパーボウル優勝を達成したチームとなった[18]

MVPは決勝点となるタッチダウンをレシーブするなど2タッチダウン・92ヤードの成績を残したカップが選ばれた[19]

スターティングラインアップ[編集]

トーナメント表[編集]

                                   
ワイルドカード・プレーオフ ディビジョナル・プレーオフ
2022年1月16日
AT&Tスタジアム
    1月22日
ランボー・フィールド
    1月30日
SoFiスタジアム
    2月13日
SoFiスタジアム
 6  49ers  23
 6  49ers  13
 3  カウボーイズ  17    
 1  パッカーズ  10  
2022年1月17日
SoFiスタジアム
NFC
1月23日
レイモンド・ジェームス・スタジアム
 6  49ers  17
   4  ラムズ  20  
 5  カージナルス  11 NFCチャンピオンシップ
 4  ラムズ  34   1月30日
アローヘッド・スタジアム
2022年1月16日
レイモンド・ジェームス・スタジアム
 4  ラムズ  30
   2  バッカニアーズ  27  
 7  イーグルス  15 1月22日
ニッサン・スタジアム
 2  バッカニアーズ  31  
2022年1月15日
ポール・ブラウン・スタジアム
 N4  ラムズ  23
   A4  ベンガルズ  20
第56回スーパーボウル
 5  レイダース  19
 4  ベンガルズ  19
 4  ベンガルズ  26    
 1  タイタンズ  16  
2022年1月15日
ハイマーク・スタジアム
AFC
1月23日
アローヘッド・スタジアム
 4  ベンガルズ  27*
   2  チーフス  24  
 6  ペイトリオッツ  17 AFCチャンピオンシップ
 3  ビルズ  47  
2022年1月16日
アローヘッド・スタジアム
 3  ビルズ  36
   2  チーフス  42*  
 7  スティーラーズ  21
 2  チーフス  42  
  • 対戦カードはレギュラーシーズン成績に基づくシード順で決定され、上位シードチームのホームで対戦する。そのラウンドに残ったチームの内の最上位シードが最下位シードと対戦するルールであるため、ディビジョナル・プレーオフの対戦カードはワイルドカードの結果により変動する。
  • スーパーボウル開催地は事前にオーナー会議で決定。その他の試合はシード上位のチームのホームで開催する。
  • チーム名の左の数字はシード順。
  • * 延長戦決着
  • 日付はアメリカ東部時間

脚注[編集]

  1. ^ Atlanta, South Florida, L.A. chosen to host Super Bowls”. NFL.com. 2016年5月24日閲覧。
  2. ^ “NFL awards 2021 Super Bowl to Los Angeles”. Los Angeles Times. (2016年5月). http://www.latimes.com/sports/nfl/la-sp-0525-la-super-bowl-20160524-snap-story.html 2016年5月24日閲覧。 
  3. ^ NFL awards future Super Bowls to Atlanta, South Florida and Los Angeles”. CBS Sports. 2016年5月24日閲覧。
  4. ^ 第55回スーパーボウルはタンパベイ、ロサンゼルスは第56回に”. NFL JAPAN. 2017年6月3日閲覧。
  5. ^ CBS, NBC in 'Freaky Friday' Super Bowl swap” (英語). adage.com. 2019年3月13日閲覧。
  6. ^ Steinberg, Brian (2019年3月13日). “CBS, NBC to Swap Super Bowl Broadcasts” (英語). Variety. 2019年3月13日閲覧。
  7. ^ 内訳はNBCテレビが9920万人、テレムンド(NBC傘下のスペイン語テレビネットワーク)が190万人、Peacockなどの動画配信サービスが1120万人。
  8. ^ 米スーパーボウルの視聴者数、5年ぶり高水準-NFL人気復活”. Bloomberg.com (2022年2月16日). 2022年2月16日閲覧。
  9. ^ 【NFL】史上初、日本人チア2人がスーパーボウルへ ベンガルズの42歳山口さんと24歳猿田さん | BBMスポーツ | ベースボール・マガジン社”. www.bbm-japan.com. 2022年2月18日閲覧。
  10. ^ スーパーボウル、初制覇狙うベンガルズ 日本人チア、夢舞台へ 山口さん、静岡出身・猿田さん /静岡”. 毎日新聞. 2022年2月18日閲覧。
  11. ^ (日本語) 【スーパーボウル】7万人のファン集結 入場者数の制限なし アメリカ, https://www.youtube.com/watch?v=A6i_ILE0Ed0 2022年2月18日閲覧。 
  12. ^ Rams reached NFC Championship game by not being afraid to go all-in”. New York Post (2022年1月30日). 2022年1月31日閲覧。
  13. ^ 【NFL】スーパーボウルは航空マニアも必見 P-51からF-35まで、歴史的な5つの名機が世界初の編隊飛行”. BBMSports (2022年1月27日). 2022年2月15日閲覧。
  14. ^ Five Epic Hitmakers Unite for PEPSI Super Bowl LVI Halftime Show”. 2022年1月8日閲覧。
  15. ^ “膝負傷のラムズWRベッカムがスーパーボウルから除外”. NFL JAPAN. (2022年2月14日). https://nfljapan.com/headlines/74041 2023年12月17日閲覧。 
  16. ^ “WRヒギンズはCBラムジーのフェイスマスクをひねっていなかったとスーパーボウル担当審判”. NFL JAPAN. (2022年2月15日). https://nfljapan.com/headlines/74133 2023年12月17日閲覧。 
  17. ^ Rams vs. Bengals – Play-By-Play” (英語). ESPN (2022年2月13日). 2023年12月17日閲覧。
  18. ^ “第56回スーパーボウルが終了”. NFL JAPAN. (2022年2月14日). https://nfljapan.com/headlines/74072 2023年12月17日閲覧。 
  19. ^ “ラムズWRクーパー・カップが第56回スーパーボウルMVPに選出”. NFL JAPAN. (2022年2月14日). https://nfljapan.com/headlines/74098 2023年12月17日閲覧。