若菜集

若菜集』(わかなしゅう)は、島崎藤村の処女詩集。1897年春陽堂から刊行。明治時代に作られた。

七五調を基調とし、冒頭に置かれた「六人の処女」(「おえふ」「おきぬ」など)のほか51編を収録。「秋風の歌」や「初恋」が特に名高い。日本におけるロマン主義文学の代表的な詩集である。

初恋 島崎藤村  まだあげ初めし前髪の 林檎のもとに見えしとき 前にさしたる花ぐしの 花ある君と思ひけり  やさしく白き手をのべて 林檎をわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり  わがこゝろなきためいきの その髪の毛にかゝるとき たのしき恋の盃を 君が情に酌みしかな  林檎畑の樹の下に おのづからなる細道は 誰が踏みそめしかたみぞと 問ひたまふこそこひしけれ 

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脚注[編集]

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