都市州

都市州(とししゅう)は、制度をとる国において、一つの都市ないし都市圏によって構成される州。

主な都市州[編集]

シンガポールは独立以前にはマレーシア連邦に属する都市州であった。

スイスの都市州[編集]

スイスにおける都市州とは、次の州(カントン)または準州を指す。

イングランドの都市州[編集]

イングランドの6つの都市州

イングランドにおける都市州またはメトロポリタン・カウンティ (Metropolitan county) は、イングランドの州(カウンティ)のタイプの一つである。都市カウンティや大都市圏[1]とも訳される。

イングランドには6つの都市州があり、それぞれ120万人〜280万人の人口をもつ大都市圏をカバーしている。各都市州は1974年に創設され、それぞれ、いくつかの区(メトロポリタン・バラ、英: Metropolitan borough)に分けられた。人口密度は、およそサウス・ヨークシャーの800人/km2からウェスト・ミッドランズの2,800人/kmである。個々のディスクトリの人口密度では、ドンカスターの500人/km2からリヴァプールの4,000人/km2となった[2]。今日のイギリスと比較すると、都市州の居住者は、イギリスの約18%にあたり、イングランドの人口で見ると約22%を占めた。

1986年に都市州型の州議会(カウンティ・カウンシル、英: County council)は廃止され、その機能のほとんどはそれぞれの自治体に移管した。これらは事実上、単一自治体 (Unitary Authority)へ転換した。部分的な機能は、統合委員会に移管された。

振り分け[編集]

6つの都市州と、それぞれに属する区(メトロポリタン・バラ)は下記の通り。

なお、上記で「市」の記述があるものはCity、ないものは区(メトロポリタン・バラ)である。グレーター・ロンドンも構造は類似しているが、別の法律で1965年に創設されたものである。

その後の状況[編集]

都市州(メトロポリタン・カウンティ)は、現在も旧都市州 (former metropolitan county)[3]と呼ばれるが、この州議会は廃止されたため正確には正しくない。1972年の行政法によって州議会は存在しないこととなったが、カウンティ自体はそのまま存在し、管理区分の識別コード (ISO 3166-2:GB) も現存している。

1997年の地方長官法によって、指定された地方長官がいる典礼カウンティとして残った。また、特定の政府統計学でも使われるが、あくまで存在しないため、地図上にも表記されず、区(メトロポリタン・バラ)と表記されている。

脚注[編集]

  1. ^ プログレッシブ英和中辞典
  2. ^ 2001 census : KS01 Usual resident population, 2009-04-24 (英語)
  3. ^ Number of counties/districts/unitary authorities/wards etc in the UK Office for National Statistics, 2009-04-24 (英語)

関連項目[編集]