野村美月

野村 美月
ペンネーム 野村 美月
職業 作家
言語 日本語
最終学歴 東洋大学文学部国文学科
活動期間 2002年 -
ジャンル ライトノベル
代表作 “文学少女”シリーズ
主な受賞歴 第3回ファミ通エンタテインメント大賞小説部門最優秀賞
デビュー作 卓球場シリーズ
ウィキポータル 文学
テンプレートを表示

野村 美月(のむら みづき)は、日本ライトノベル作家。福島県出身[1]東洋大学文学部国文学科卒業[1]。代表作はアニメ化もされた『“文学少女”シリーズ』。

略歴[編集]

大学在学中にデビューすることを望んでいたが、それが叶わず卒業後に就職するも一年で退社、本格的に新人賞への投稿を開始し、2001年、『赤城山卓球場に歌声は響く』で第3回ファミ通エンタテインメント大賞(現・エンターブレインえんため大賞小説部門〈最優秀賞〉を受賞した[2]。翌年同作品でデビュー、続いて『フォーマイダーリン!』『天使のベースボール』と、3か月連続で作品が刊行された。

その後『Bad! Daddy』『うさ恋。』を出版。2006年に刊行された『“文学少女”と死にたがりの道化』から始まる『“文学少女”』シリーズで『このライトノベルがすごい! 2009』作品ランキング1位を受賞[3]、2009年にOVAが作られ、2010年にはアニメ『劇場版“文学少女”』が劇場公開された。

2015年には一般文芸レーベルから『ひまりさん』シリーズが刊行されるなど作品発表の場を広げるも、2016年4月から執筆ができなくなり長らく新作が発表されなかったが、2020年6月末に『むすぶと本。』シリーズが2冊同時出版されるなど活動が再開された[4]

作風[編集]

氷室冴子新井素子の小説、『赤毛のアン』『若草物語』などの児童文学に強い影響を受け、少女小説的な作風の作品を得意とする[5]。ファミ通文庫の賞にデビュー作を応募したのは、「少年向けのレーベルなら逆にかわいい女の子をいくらでも書ける」と思ったからだそうである[5]

作品リスト[編集]

シリーズ[編集]

卓球場シリーズ[編集]

天使のベースボール[編集]

  1. 天使のベースボール(2002年4月 ファミ通文庫)- イラスト:尾崎弘宜
  2. 天使のベースボール 2(2003年7月 ファミ通文庫)

Bad! Daddy[編集]

  1. Bad! Daddy 1 パパに内緒で正義の味方(2003年10月 ファミ通文庫)- イラスト:煉瓦
  2. Bad! Daddy 2 五月祭にパパは踊る(2003年12月 ファミ通文庫)
  3. Bad! Daddy 3 パパのキッスは苺味(2004年3月 ファミ通文庫)
  4. Bad! Daddy 4 やっぱり!とっても!パパが好き!(2004年7月 ファミ通文庫)

うさ恋。[編集]

  1. うさ恋。 1 女なんか、嫌いだ〜っ!(2004年12月 ファミ通文庫)- イラスト:森永こるね
  2. うさ恋。 2 おまえ、輝いてるぜ!(2005年3月 ファミ通文庫)
  3. うさ恋。 3 オトされて、たまるか!(2005年6月 ファミ通文庫)
  4. うさ恋。 4 泣かせて、ゴメン。(2005年9月 ファミ通文庫)
  5. うさ恋。 5 好きだ、好きだ、大好きだ〜っ!!(2005年11月 ファミ通文庫)

“文学少女”シリーズ[編集]

ヒカルが地球にいたころ……[編集]

ドレスな僕がやんごとなき方々の家庭教師様な件[編集]

救世主の命題[編集]

  1. 救世主の命題 1(2013年6月 MF文庫J)- 今井楓人名義[6][7]。イラスト:奈月ここ
  2. 救世主の命題 2(2013年10月 MF文庫J)
  3. 救世主の命題 3(2014年11月 MF文庫J)

吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる[編集]

  1. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる(2014年5月 ファミ通文庫)- イラスト:竹岡美穂
  2. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 2(2014年8月 ファミ通文庫)
  3. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 3(2014年12月 ファミ通文庫)
  4. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 4(2015年4月 ファミ通文庫)
  5. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる 5(2015年8月 ファミ通文庫)
  6. 吸血鬼になったキミは永遠の愛をはじめる Long Long Engage(2016年2月 KADOKAWA

SとSの不埒な同盟[編集]

  1. SとSの不埒な同盟(2015年7月 ダッシュエックス文庫)- イラスト:ふゆの春秋
  2. SとSの不埒な同盟 2(2015年10月 ダッシュエックス文庫)

晴追町には、ひまりさんがいる。[編集]

  1. 晴追町には、ひまりさんがいる。 はじまりの春は犬を連れた人妻と(2015年10月 講談社タイガ)- イラスト:志村貴子
  2. 晴追町には、ひまりさんがいる。 恋と花火と図書館王子(2016年4月 講談社タイガ)

楽園への清く正しき道程[編集]

  1. 楽園への清く正しき道程 0番目は北国産のツンドラ王妃?(2015年11月 ファミ通文庫)- イラスト:竹岡美穂
  2. 楽園への清く正しき道程 1番目はお嫁さんにしたい系薄幸メイド(2016年1月 ファミ通文庫)
  3. 楽園への清く正しき道程 庶民出身の国王様がまたご愛妾を迎えられるそうです(2016年5月 ファミ通文庫)
  4. 楽園への清く正しき道程 国王様と楽園の花嫁たち(2016年9月 ファミ通文庫)

むすぶと本。[編集]

  1. むすぶと本。 『外科室』の一途(2020年6月 ファミ通文庫)- イラスト:竹岡美穂[8]
  2. むすぶと本。 『さいごの本やさん』の長い長いおわり(2020年6月 KADOKAWA)
  3. むすぶと本。 『嵐が丘』を継ぐ者(2020年11月 ファミ通文庫)
  4. むすぶと本。 七冊の『神曲』が断罪する七人のダンテ(2021年2月 KADOKAWA)
  5. むすぶと本。 『夜長姫と耳男』のあどけない遊戯(2021年7月 ファミ通文庫)

世々と海くんの図書館デート[編集]

  1. 恋するきつねは、さくらのバレエシューズをはいて、絵本をめくるのです。(2020年10月 講談社青い鳥文庫) - イラスト:U35
  2. 夏のきつねのねがいごとは、だいすき。だいすき。だいすきです。(2020年10月 講談社青い鳥文庫)
  3. ハロウィンのきつねは、いたずらな魔王様といっしょにいたいのです。(2021年4月 講談社青い鳥文庫)
  4. クリスマスのきつねは、だんろのまえでどんなゆめをみる?(2021年7月 講談社青い鳥文庫)
  5. 春めくきつねは、つりばしにゆられて、あのこに会いにゆきます。(2021年10月 講談社青い鳥文庫)

三途の川のおらんだ書房[編集]

  1. 三途の川のおらんだ書房 迷える亡者と極楽への本棚(2020年12月 文春文庫) - イラスト:月岡月穂
  2. 三途の川のおらんだ書房 転生する死者とあやかしの恋(2021年10月 文春文庫)

鮮烈青春シリーズ[編集]

  1. 元カノが転校してきて気まずい小暮理知の、罠と恋。(2021年3月 ガガガ文庫) - イラスト:へちま
  2. 幼なじみが妹だった景山北斗の、哀と愛。(2021年10月 ガガガ文庫)

その他[編集]

  • フォーマイダーリン! 月夜は無邪気に竜退治(2002年3月 ファミ通文庫)- イラスト:戸部淑
  • 陸と千星 世界を配る少年と別荘の少女(2014年6月 ファミ通文庫)- イラスト:竹岡美穂
  • アルジャン・カレール 革命の英雄、或いは女王の菓子職人(2014年10月 ファミ通文庫 上下巻)- イラスト:マニャ子
  • 親友の彼女を好きになった向井弘凪の、罪と罰。(2014年11月 ダッシュエックス文庫)- イラスト:河下水希
  • 下読み男子と投稿女子 優しい空が見た、内気な海の話。(2015年6月 ファミ通文庫)- イラスト:えいひ
  • 記憶書店うたかた堂の淡々(2020年7月 講談社タイガ) - イラスト:本山はな奈[9]
  • ストーリーテラーのいる洋菓子店 月と私と甘い寓話(2020年12月 ポプラ社) - イラスト:Ajimita
    • ものがたり洋菓子店 月と私 ひとさじの魔法(2023年10月、ポプラ文庫、ISBN 978-4-591-17932-1

短編作品[編集]

  • こっちにおいで、子猫ちゃん。(『ショートストーリーズ 3分間のボーイ・ミーツ・ガール』2012年7月 ファミ通文庫)
  • 鑑賞部の不埒な倫理(『部活アンソロジー 2 「春」』2013年8月 ファミ通文庫)
  • 桃園のいばら姫(『7days wonder 紅桃寮の七日間』2009年7月 ポプラ社/『寮の七日間 青春ミステリアンソロジー』2012年1月 ポプラ文庫ピュアフル

単行本未収録作品[編集]

村中志帆名義[編集]

村中志帆の名前でアダルトゲームのシナリオなどを担当していた[10]

メディアミックス[編集]

脚注[編集]

  1. ^ a b 宇佐見尚也「物語が生まれ出ずる場所 野村美月インタビュー」『このライトノベルがすごい! SIDE-B』宝島社、2008年、p.44
  2. ^ ガガガ文庫編集部・編「ライトノベルを書く!」小学館、2006年9月1日発行、p.128
  3. ^ このライトノベルがすごい! 2009 - 宝島社(2020年12月16日閲覧)
  4. ^ 『私が筆を折っていた3年間と、サンタさんへの手紙。』(2020年12月16日閲覧)
  5. ^ a b ガガガ文庫編集部・編「ライトノベルを書く!」小学館、2006年9月1日発行、pp.127-128
  6. ^ 今井楓人 (2018年8月17日). “Twitter /@Haruno_Soraha”. 2019年1月11日閲覧。
  7. ^ 野村美月(@Haruno_Soraha)さん | Twitter”. twitter.com. 2020年4月23日閲覧。
  8. ^ 野村美月広報部 (2020年4月21日). “【新作情報】6月30日に『むすぶと本。』シリーズ、2冊同時刊行いたします!”. @pr_nomura. 2020年4月23日閲覧。
  9. ^ 野村美月広報部 (2020年4月21日). “【新作情報】7月19日発売『記憶書店うたかた堂の淡々』(講談社タイガ)”. @pr_nomura. 2020年4月23日閲覧。
  10. ^ 野村美月 (2018年8月17日). “Twitter /@Haruno_Soraha”. 2019年1月11日閲覧。

外部リンク[編集]