鎌倉高校前1号踏切

鎌倉高校前1号踏切
2018年8月撮影
情報
用途 踏切
所在地 神奈川県鎌倉市腰越1丁目地図
座標 北緯35度18分23.8秒 東経139度30分7.5秒 / 北緯35.306611度 東経139.502083度 / 35.306611; 139.502083 (鎌倉高校前1号踏切)座標: 北緯35度18分23.8秒 東経139度30分7.5秒 / 北緯35.306611度 東経139.502083度 / 35.306611; 139.502083 (鎌倉高校前1号踏切)
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鎌倉高校前1号踏切(かまくらこうこうまえいちごうふみきり)は、神奈川県鎌倉市腰越1丁目[1][2]にある踏切

鎌倉高校前駅の近くにあり、国道134号線鎌倉高校前交差点[3]から日坂へ上る道と江ノ島電鉄が交差する地点に設けられている[4]。踏切の先に見える海は相模湾である[5]。アニメ版『SLAM DUNK』のオープニングシーンに登場することから、観光スポットになっている[6]

観光スポットとして[編集]

2019年12月撮影。右側に複数の言語で注意書きの書かれた看板がある。
2016年5月撮影。人の少ない時間の風景

1990年代、『SLAM DUNK』の漫画版が連載され、アニメ版が放映された。このアニメのオープニングで同踏切が登場した。作品のファンからはいわゆる「聖地」との扱いを受けている[7]

主にアジアで人気があり、2013年ごろから中国あるいは台湾などから多く観光客が集まるようになった。2017年に神奈川県は、英語や中国語で県内の観光スポットを紹介するサイトを開設し、このサイトに同踏切も掲載された[7]。2022年からは映画『THE FIRST SLAM DUNK』がアジア諸国で順次公開され、観光客が再び増加し始めた[5][8]。2023年5月の報道では、休日の日中なら常時80人いる、とされた[6]

オーバーツーリズム[編集]

観光客が集中し、オーバーツーリズムに陥っている[9]。観光客が住宅に侵入する[9]、ゴミが放置されている[5]、主人公の桜木花道が踏切待ちをする場面を再現すべく、車道に出て写真を撮影する観光客がおり[8]、青信号でも車が進めない、歩道に滞留しているなど、一部の観光客の行動が問題となっており、付近の住民から苦情が寄せられている[6][7]。2019年11月には周辺の自治町内会や学校、警察、江ノ電などにより「外国人等観光客対策連絡会」という会合が開かれた。その後の会合は新型コロナの流行により休止されている[10]

2017年には江ノ電が同踏切に、英語、中国語、韓国語で注意事項が書かれた看板を設けた[8][5]。写真撮影で車道に出ないよう注意喚起するため、鎌倉市は2017年4月から土休日や連休の日中に警備員を配置している[2][6]。鎌倉市長の松尾崇は2023年5月、警備員を配置した効果が出ているとしたうえで、早朝や平日などにも配置するなどの対応策を検討している、と述べた[6]

江ノ電の担当者は東京新聞の取材に対し、「マナーを守って安全に楽しんでほしい」と答えた。鎌倉市観光課の担当者は東京新聞の取材に対し、観光向けの積極的なPRをする考えはないと答えた[5]。周辺の住民は神奈川新聞の取材に対し、踏切の周辺に特に店舗がないことを理由に、経済効果が望めない旨を答えている[1]

脚注[編集]

出典[編集]

  1. ^ a b スラムダンク〝聖地〟は今 映画公開で鎌倉の踏切再び脚光”. カナロコ. 神奈川新聞社 (2022年12月3日). 2023年6月17日閲覧。
  2. ^ a b 鎌倉高校前駅踏切 警備員増強も アニメ聖地で観光客殺到”. カナロコ. 神奈川新聞社 (2023年5月9日). 2023年6月17日閲覧。
  3. ^ 鎌高駅前交差点 右折レーンが通行可能に 渋滞解消目指す”. タウンニュース. タウンニュース社 (2017年11月24日). 2023年6月17日閲覧。
  4. ^ 鎌倉高校前1号踏切(『スラムダンク』の踏切)”. ニッポン旅マガジン.. 一般社団法人プレスマンユニオン. 2023年6月17日閲覧。
  5. ^ a b c d e 「スラムダンク」の聖地、海が見えるあの踏切が再びにぎわい 迷惑行為も問題に「コロナで静かだったのに」”. 東京新聞 Tokyo Web. 東京新聞社 (2023年2月2日). 2023年6月17日閲覧。
  6. ^ a b c d e 漫画スラムダンクの「聖地」映画公開受け再び盛況 鎌倉高校前駅近くの踏切 市が警備強化検討”. 東京新聞 Tokyo Web. 東京新聞社 (2023年5月10日). 2023年6月17日閲覧。
  7. ^ a b c スラムダンクの「聖地巡礼」 鎌倉高校前駅の踏切(神奈川県鎌倉市)”. 日本経済新聞. 日本経済新聞社 (2018年7月3日). 2023年6月17日閲覧。
  8. ^ a b c 崔源国. “海外ファンの「SLAM DUNK聖地巡礼」、相次ぐマナー違反に頭を抱える鎌倉市”. Chosun Online. 朝鮮日報. 2023年6月17日閲覧。
  9. ^ a b 車道で撮影、私有地侵入…スラムダンク〝聖地〟鎌倉オーバーツーリズム”. 産経新聞社 (2023年7月15日). 2023年8月2日閲覧。
  10. ^ 住民「限界まで来ている」過去に観光客絡む事故”. タウンニュース. タウンニュース社 (2023年6月23日). 2023年6月26日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]