電気音響工学

講堂内の音響設備

電気音響工学(でんきおんきょうこうがく、electroacoustics)とは、音響学の学問分野の一部で、電気との変換理論やその機器を主に扱う工学である。電気音響学ともいう。

概要[編集]

電気との変換理論や、マイクロフォンスピーカーなどのトランスデューサー電気音響変換器)を始めとした機器を主に扱う工学であり、アレクサンダー・グラハム・ベルによる電話の発明と共に萌芽した。記録・再生・測定といった利便性から、現在まで音響と電気の関係は密接であり、理論音響学を始め、音響学全体も電気音響工学と共に発展してきた。

現在の音響学で扱われている機器、つまり、電話ラジオテレビレコードプレイヤーテープレコーダー、拡声装置、録音再生機器翻訳装置などの音響装置、補聴器、電気聴診器電気楽器電子楽器、騒音計などの測定装置、音響測深器、魚群探知機、超音波加工機、洗濯機など、さらに聴覚音響心理学、音場論、機械振動論などの研究過程における計測、また医療機器に至っても超音波検査など電気を利用した研究・実用が重ねられ、現在の音響学にとって欠かせない分野であり、電気音響工学の範囲として取り扱われる。

参考文献[編集]

  • 二村忠元ほか 編『電気音響工学』 第1、オーム社〈現代電気工学講座 第48〉、1963年。 NCID BN04351421OCLC 673109829全国書誌番号:53007686 
  • 二村忠元ほか 編『電気音響工学』 第2、オーム社〈現代電気工学講座 第49〉、1963年。 NCID BN04351421OCLC 673110329全国書誌番号:53007687 
  • 伊藤毅『音響工学原論』(PDF)コロナ社http://www.acoust.ias.sci.waseda.ac.jp/publications/genron2019年11月18日閲覧 
  • 日本大百科全書(ニッポニカ)『音響学』 - コトバンク
  • 日本大百科全書(ニッポニカ)『電気音響』 - コトバンク
  • ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典『電気音響学』 - コトバンク

関連項目[編集]