1990年の中日ドラゴンズ

1990年の中日ドラゴンズ
成績
セントラル・リーグ4位
62勝68敗1分 勝率.477
本拠地
都市 愛知県名古屋市
ナゴヤ球場
球団組織
オーナー 加藤巳一郎
経営母体 中日新聞社
監督 星野仙一
選手会長 小松辰雄
« 1989
1991 »

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1990年の中日ドラゴンズ(1990ねんのちゅうにちドラゴンズ)では、1990年の中日ドラゴンズにおける動向をまとめる。

この年の中日ドラゴンズは、星野仙一監督の4年目のシーズンである。

概要[編集]

投手陣や打撃陣の成績不振、故障などに悩まされて前年を3位で終えたチームはオフのドラフトで与田剛を1位指名。与田は開幕から郭源治を差し置いて守護神となり、この年新人王を獲得して星野監督の期待に応えた。チームはOBの一枝修平をヘッドコーチに迎え、稲葉光雄が一軍投手コーチに就任するなどコーチ陣を一新。外国人もベニー・ディステファーノバンス・ローに一新して開幕を迎えるが、3年連続で開幕ダッシュに失敗。投手陣は西本聖がこの年も11勝と2ケタ勝利をあげたが、それ以外の投手は2年目の今中慎二のローテ入りが目立っただけで後は崩壊。打撃陣はベテラン落合博満宇野勝、切り込み隊長の彦野利勝が打ちまくるものの落合は夏場にスランプに陥り、三冠王どころか本塁打王と打点王の二冠王に終わったがチーム本塁打は162本でリーグ1位を記録[1]。外国人ではバンスローが及第点の成績を残すも、ディステファーノは打撃不振で乱闘劇での活躍以外いいところがなく、シーズン途中で退団。カード別成績では広島・大洋・ヤクルトとは互角だったものの優勝の巨人に8勝18敗と大きく負け越し、巨人2連覇の引き立て役に終わった。チームは7月以降大洋広島との2位争いに明け暮れ、一時は2位に浮上するも、その後は投手陣の不振などもあって負けが込み、1986年以来のBクラスとなる4位でシーズンを終えた。

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 彦野利勝
2 立浪和義
3 ディステファーノ
4 落合博満
5 宇野勝
6 バンスロー
7 大豊泰昭
8 中村武志
9 西本聖
1990年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 -- 巨人 --
2位 大洋 2.5 大洋 2.5 大洋 5.5 中日 12.0 広島 16.5 広島 22.0
3位 阪神 4.5 広島 8.0 広島 8.0 大洋 12.5 大洋 18.0 大洋 24.0
4位 ヤクルト 5.5 阪神 9.5 中日 9.0 広島 13.5 中日 18.5 中日 26.0
5位 中日 7.0 ヤクルト 9.5 ヤクルト 10.5 ヤクルト 16.0 ヤクルト 24.0 ヤクルト 30.0
6位 広島 7.5 中日 阪神 12.0 阪神 18.0 阪神 31.0 阪神 36.0


1990年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 読売ジャイアンツ 88 42 0 .677 優勝
2位 広島東洋カープ 66 64 2 .508 22.0
3位 横浜大洋ホエールズ 64 66 3 .492 24.0
4位 中日ドラゴンズ 62 68 1 .477 26.0
5位 ヤクルトスワローズ 58 72 0 .446 30.0
6位 阪神タイガース 52 78 0 .400 36.0

オールスターゲーム1990[編集]

  • コーチ
星野仙一
  • ファン投票
与田剛
彦野利勝
  • 監督推薦
西本聖
中村武志
落合博満

選手・スタッフ[編集]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
与田剛 新人王
最優秀救援投手 35SP 初受賞
落合博満 本塁打王 34本 4年ぶり4度目
打点王 102打点 2年連続5度目
最高出塁率 .416 2年ぶり6度目
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
落合博満 一塁手 2年ぶり3度目[注 1]
バンスロー 三塁手 初受賞
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
彦野利勝 外野手 3年連続3度目

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 小島弘務 投手 住友金属 入団
2位 矢野輝弘 捕手 東北福祉大学 入団
3位 山本保司 内野手 関東第一高 入団
4位 吉田太 投手 東北福祉大学 入団
5位 森田幸一 投手 住友金属 入団
6位 寺西秀人 投手 NTT北陸 入団

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 二塁手部門で2度、三塁手部門で4度受賞しており、通算9度目。

出典[編集]

  1. ^ 『中日新聞』2022年6月15日朝刊スポーツ面18頁「竜のすみか ドーム四半世紀の足跡 守り勝つ ドームの功罪 ㊤強竜打線に転機」(中日新聞社)