1991年の広島東洋カープ

1991年の広島東洋カープ
成績
日本シリーズ敗退
日本S 3勝4敗(対西武
セントラルリーグ優勝
74勝56敗2分 勝率.569[1]
本拠地
都市 広島県広島市
球場 広島市民球場
球団組織
オーナー 松田耕平
経営母体 松田家(マツダ創業者一族)
監督 山本浩二
選手会長 山崎隆造
キャッチフレーズ
Will To Victory
« 1990
1992 »

テンプレートを表示

1991年の広島東洋カープ(1991ねんのひろしまとうようカープ)では、1991年における広島東洋カープの動向をまとめる。

この年の広島東洋カープは、山本浩二監督の3年目のシーズンであり、5年ぶり6度目のリーグ優勝に輝いたシーズンである。

概要[編集]

序盤は阪神を除いた5球団で首位の入れ替わりが目立つ団子状態、6月末には首位中日に6ゲーム差を付けられていたが、7月になると首位中日とのゲーム差を徐々に詰めていく。9月10日 - 12日のナゴヤ球場での中日戦で3連勝を決めて首位に躍り出し、10月13日、広島市民球場での阪神戦に勝利し5年ぶりのセ・リーグ優勝が決まった[2]。リーグ優勝祝のビールかけは広島市民球場で行われた[3]。期待していたロッド・アレンタイラー・バン・バークレオの両外国人が不振で、後半からは主に代打で勝負強さを発揮していた西田真二を4番に起用し、急場をしのぎ、チーム防御率はリーグトップの3.23、総得点516はリーグ5位、弱い打線を強力投手陣がカバーした[4]。しかし日本シリーズでは西武ライオンズ相手に3勝4敗と惜敗した。シーズン終了後、津田恒実が現役引退した。

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー[5]
1 前田智徳
2 正田耕三
3 野村謙二郎
4 アレン
5 バークレオ
6 山崎隆造
7 江藤智
8 達川光男
9 長冨浩志
1991年セントラル・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 9月終了時 最終成績
1位 大洋 -- 広島 -- 中日 -- 中日 -- 中日 -- 広島 -- 広島 --
2位 広島 1.0 ヤクルト 0.0 ヤクルト 1.5 ヤクルト 1.0 広島 4.5 中日 3.0 中日 3.0
3位 ヤクルト 1.0 中日 2.0 巨人 5.0 広島 3.5 ヤクルト 6.0 ヤクルト 8.5 ヤクルト 7.0
4位 巨人 1.0 巨人 2.0 広島 6.0 巨人 5.0 巨人 6.0 巨人 9.5 巨人 8.0
5位 中日 1.5 大洋 2.5 大洋 12.0 大洋 13.5 大洋 16.5 大洋 13.0 大洋 10.0
6位 阪神 4.5 阪神 8.5 阪神 20.5 阪神 22.0 阪神 24.0 阪神 23.0 阪神 26.0


1991年セントラル・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 広島東洋カープ 74 56 2 .569 優勝
2位 中日ドラゴンズ 71 59 1 .546 3.0
3位 ヤクルトスワローズ 67 63 2 .515 7.0
4位 読売ジャイアンツ 66 64 0 .508 8.0
5位 横浜大洋ホエールズ 64 66 1 .492 10.0
6位 阪神タイガース 48 82 0 .369 26.0

日本シリーズ[編集]

1991年 日本シリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月19日(土) 第1戦 広島東洋カープ 3 - 11 西武ライオンズ 西武ライオンズ球場
10月20日(日) 第2戦 広島東洋カープ 4 - 2 西武ライオンズ
10月21日(月) 移動日
10月22日(火) 第3戦 西武ライオンズ 1 - 0 広島東洋カープ 広島市民球場
10月23日(水) 第4戦 西武ライオンズ 3 - 7 広島東洋カープ
10月24日(木) 第5戦 西武ライオンズ 0 - 3 広島東洋カープ
10月25日(金) 移動日
10月26日(土) 第6戦 広島東洋カープ 1 - 6 西武ライオンズ 西武ライオンズ球場
10月27日(日) 第7戦 雨天中止
10月28日(月) 広島東洋カープ 1 - 7 西武ライオンズ
優勝:西武ライオンズ(2年連続10回目)

オールスターゲーム1991[編集]

  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
コーチ 山本浩二
投手 佐々岡真司 2
大野豊 8
捕手 達川光男 6
内野手 野村謙二郎 2
外野手 山崎隆造 3

この年の広島は監督推薦による選出のみ。

できごと[編集]

選手・スタッフ[編集]

[5]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
佐々岡真司 最優秀選手 初受賞
最優秀防御率 2.44 初受賞
最多勝利 17勝 初受賞
沢村賞 初受賞
野村謙二郎 最多安打 170本 初受賞
盗塁王 31個 2年連続2度目
川口和久 最多奪三振 230個 2年ぶり3度目
北別府学 最高勝率 .733 5年ぶり3度目
大野豊 最優秀救援投手 32SP 初受賞
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
佐々岡真司 投手 初受賞
山崎隆造 三塁手 初受賞[注 1]
野村謙二郎 遊撃手 初受賞
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
正田耕三 二塁手 5年連続5度目
前田智徳 外野手 初受賞

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 町田公二郎 外野手 専修大学 入団
2位 徳本政敬 内野手 木本高 入団
3位 佐藤貞治 投手 鎮西高 入団
4位 金本知憲 外野手 東北福祉大学 入団
5位 杉田勇 捕手 富士学苑高 入団
6位 伊藤真 投手 八千代国際大学 入団
7位 小畑幸司 捕手 所沢商業高 入団
8位 大石昌義 投手 鳴尾高 入団

脚注[編集]

注釈[編集]

  1. ^ 外野手部門で2度受賞しており、通算3度目。

出典[編集]

  1. ^ 年度別成績 1991年 セントラル・リーグ”. 日本野球機構. 2016年5月26日閲覧。
  2. ^ 広島東洋カープとしては広島市民球場時代最後のリーグ優勝となった。
  3. ^ 広島 91年優勝時に史上初「公開ビールかけ」敢行― スポニチ Sponichi Annex 野球
  4. ^ 2022年2月8日(火)更新<監督の横顔2022>広島、91年“投高打低”V再現へ 佐々岡真司に“魔の8回”の課題
  5. ^ a b 『1992 ベースボール・レコード・ブック』ベースボール・マガジン社、1991年。ISBN 4-583-02951-9