1993年の政治

1993年の政治(1993ねんのせいじ) 1993年平成5年)の政治分野に関する出来事について記述する。国名が記載されていない出来事は日本政治に関する事項である。

出来事[編集]

1月[編集]

(アメリカ)第42代大統領ビル・クリントン

2月[編集]

3月[編集]

4月[編集]

5月[編集]

6月[編集]

  • 6月1日
    • 自民党の梶山静六幹事長、党所属議員を対象に「選挙制度アンケート調査」を実施。
    • 自民党政治改革推進本部長代理の塩川正十郎が、与野党の妥協案として小選挙区比例代表並立制を提唱する。
  • 6月6日 - スペイン上下両院の総選挙。ゴンサーレス首相与党の社会労働党は比較第一党を維持。
  • 6月7日
    • 自民党政治改革推進本部と選挙制度調査会、合同総会。議事進行をめぐり紛糾。
    • 社会党、中央執行委員会による作成委員会で「九三年宣言」を決定。
  • 6月9日 - 皇太子徳仁親王小和田雅子と結婚。
  • 6月14日 - 梶山静六幹事長、新自由主義経済研究会で「2年後の参議院選挙で勝利を収めて、選挙制度を含めた改革を断行したい」と発言。政治改革の先送りを示唆。
  • 6月15日
    • 自民党の改革推進派議員、総務会の開会を阻止するため浜田幸一などの総務と揉み合う。
    • 自民党総務会、単純小選挙区制導入の党議決定の枠内で、党内調整、対野党折衝を党四役に一任することを決定する。
    • 自民党内、改革推進派議員159名、党執行部に対抗して「政治改革を推進する議員連盟」(政治改革推進議員連盟)を結成(谷川和穂代表)。
  • 6月16日
    • 宮沢喜一首相(自民党総裁)、党総務会に出席。単純小選挙区制導入を柱とした政治改革4法案を衆議院政治改革調査特別委員会で採決するよう指示。
    • 塩川正十郎、自民党政治改革推進本部長代理の辞表を宮沢喜一党総裁に提出。
    • 社会、公明、民社、社民連、民改連、日本新の6野党・会派首脳会談。宮沢内閣に対する内閣不信任決議案を衆議院に提出することなどで合意。
  • 6月17日
    • 社会、公明、民社各党が宮沢内閣不信任案を衆議院に提出。
    • 社会、公明、民社、民改連、二院ク、日本新が宮沢喜一首相への問責決議案を参議院に提出。
    • 改革フォーラム21(自民党羽田派)、派閥の総会で内閣不信任案への対応について、代表の羽田孜に一任することを決定。羽田は内閣不信任案への賛成を表明。
  • 6月18日
    • 宮沢喜一と羽田孜が会談。内閣不信任決議案に反対するように説得するが羽田は承諾せず、不調に終わる。
    • 宮沢喜一首相、衆議院議長桜内義雄と会談。桜内議長、与野党調停に乗り出すも、野党側が会談を拒否。
    • 衆議院本会議で内閣不信任案を採決。賛成255、反対220で可決する。自民党からは39名の衆議院議員が賛成し、18名の議員が欠席した。
    • 羽田派所属の船田元経済企画庁長官、中島衛科学技術庁長官が宮沢喜一首相に辞表を提出する。
    • 宮沢喜一首相、憲法第7条(天皇の国事行為)に基づき衆議院解散嘘つき解散、政治改革解散)。第69条(内閣不信任決議可決)による解散ではなかったため、本会議場では怒号が飛び交う。
    • 自民党衆議院議員の武村正義田中秀征ら11名が離党を表明する。
  • 6月21日
    • 武村正義ら10名が新党さきがけを結成。
    • 自民党、衆議院総選挙第1次公認候補を発表。竹下登が漏れる。
  • 6月22日 - 羽田孜小沢一郎渡部恒三奥田敬和ら羽田派所属国会議員44名が自民党離党。
  • 6月23日 - 羽田孜らが新生党を結成。党首に羽田が就任。
  • 6月24日
    • 新生党党首の羽田孜が社会、公明、民社、社民連の党委員長・代表と個別に会談し、連立政権樹立を目標とすることで合意する。
    • 日経連会長の永野健経済同友会代表幹事の速水優、自民党中心の政治献金について見直しを示す。
  • 6月27日
    • 社会、新生、公明、民社、社民連5党党首会談開催。「非自民非共産」勢力結集で合意。
    • 東京都議会選挙。日本新党が20議席を獲得し都議会第3党に躍進する。
  • 6月28日 - 電機連合、社会、民社両党の候補のほかに新生党候補などの支持を主要単産として初決定。
  • 6月29日 - 東京地検、ゼネコン汚職で仙台市長の石井亨ら3人を収賄容疑で、ゼネコン4社の首脳6名を贈賄容疑でそれぞれ逮捕。
  • 6月30日
    • 日本新党代表の細川護煕、総選挙後に新党さきがけとの合流、新・新党の結成を目指すことを表明。
    • 日経連正副会長会議で新生党、新党さきがけ、日本新党も支援すべきとの意見で一致。
    • 自民党全国幹事長会議。執行部批判が噴出する。
    • 自民党「党結束・前進の会」初会合。挙党体制を確認。

7月[編集]

  • 7月1日
    • 経団連、日経連、日本商工会議所、経済同友会の経済4団体首脳、政治献金の在り方、献金方式の見直しを表明。
    • 新生党、基本政策発表。
  • 7月2日
  • 7月3日 - 細川護熙日本新党代表と武村正義新党さきがけ代表が選挙協力で合意。
  • 7月4日 - 第40回衆議院議員総選挙が公示。
  • 7月7日 - 第19回主要国首脳会議(サミット)が東京都で開幕、7月9日まで。
  • 7月10日 - 日本新党と新党さきがけ、総選挙後に統一会派を結成することで合意。
  • 7月18日 - 第40回衆議院議員総選挙投票。
  • 7月19日
    • ゼネコン汚職で、東京地検、茨城県三和町長らを受託収賄容疑で逮捕。
    • 細川日本新党代表、武村さきがけ代表が会談。院内統一会派結成を確認。会派名は「さきがけ日本新党」。
  • 7月20日
    • 小泉純一郎郵政相、閣議で宮沢内閣の早期退陣を主張、辞任。
    • 宮沢首相、自民党「結束・前進の会」で退陣を示唆。
    • 社会党三役会議、中執委、非自民連立政権成立の方針を決定。
    • 新党さきがけ議員総会。武村代表、衆議院の選挙制度について小選挙区比例代表並立制(定数500、小選挙区、比例代表それぞれ250)の導入を提案。
  • 7月21日
    • 渡辺美智雄前外相、自民党総裁選挙への立候補に意欲。
    • 日本新党、衆参両院議員懇談会開会。大勢は非自民連立政権樹立。
    • 自民党、竹下登元首相ら保守系無所属を追加公認。
  • 7月22日
    • 宮沢首相、自民党両院議員総会で正式に退陣を表明する。梶山幹事長の「結束・前進の会」による次期総裁選出に関する提案は、反対が噴出し撤回を余儀なくされる。
    • 細川日本新党代表「非自民政権が望ましい」と表明。武村さきがけ代表も非自民へ傾斜。
    • 金丸信前自民党副総裁の初公判。金丸前副総裁は金について将来の政界再編に備えるための資金とし無罪を主張。
  • 7月23日
    • 日本新党、新党さきがけ合同幹事会。
    • 細川、武村両代表が記者会見で、政治改革政権の樹立と年内中の小選挙区比例代表制を基本とする政治改革の実現などの基本政策を発表。各党に伝える。
    • 自民党、竹下元首相の追加公認を取り消し。
  • 7月24日 - 社会、新生、公明、民社、社民連実務者協議。五党は日本新党、新党さきがけの提案を基本的に了承することを表明。
  • 7月25日
    • 三塚博自民党政調会長、日本新党、新党さきがけの提案した小選挙区比例代表並立制について柔軟に受け入れることを表明。
    • 後藤田正晴副首相・法相退院。後藤田擁立論については立候補を否定。
  • 7月26日
    • 社会、新生、公明、民社各党、日本新党、さきがけの提唱した基本政策受諾を決定。社民連も受け入れ方針確認。
    • 自民党、政治改革推進本部拡大幹事会、政治改革提案受け入れの方針を確認。
    • さきがけ議員総会。自民党の回答を待つという慎重論が大勢を占める。
    • 新生自民党を作る会の太田誠一代表世話人、自民党総裁選立候補を表明。
    • 自民党政治改革推進議員連盟、総選挙後初の総会。総裁選挙に議員連盟会長である海部俊樹前首相の擁立を求める意見が出る。海部前首相は慎重姿勢。
    • 山花社会党委員長、社会党代議士懇談会、臨時中執委などで非自民連立政権への対応について一任を取り付ける。
  • 7月27日
    • 細川日本新党代表と武村さきがけ代表の党首会談。社会、新生、公明、民社、社民連5党の幹事長・書記長級会談に参加決定。細川代表はインタビューで非自民の立場を表明する。
    • 自民党総務会で日本新党、さきがけ提唱の政治改革案について「実現を期す」との見解を党議決定。
    • 社会、新生、公明、民社、社民連、日本新党、さきがけ各党の幹事長、書記長級による初会合。日本新党、さきがけは他の5党の政治改革に関する回答を評価。
    • 社会党全国書記長会議。連立政権への対応については執行部に一任。総選挙敗北に関して責任を問う発言も相次ぐ。
    • さきがけ議員団総会で自民党回答への対応について協議。武村代表、記者団に非自民側に付くことを表明。
    • 社会、新生、公明、民社、社民連、日本新党、さきがけ各党の政策責任者協議。財政、外交などの基本政策について大枠で合意。
    • 小沢一郎新生党代表幹事、記者会見で非自民連立政権の首相候補について羽田孜党首に固執しないことを表明。
    • 三塚博自民党政調会長、記者会見で後藤田擁立に全力を挙げることを表明。
  • 7月28日
    • 細川日本新党代表と武村さきがけ代表が三塚自民党政調会長と会談。非自民・非共産各党で「政治改革政権」を目指した政権協議を進めることを通告。三塚政調会長は、自民党も含む8党による「救国大連合」構想を提示するが合意に達せず。
    • 自民党総裁選立候補受付。渡辺美智雄前副首相・外相と河野洋平内閣官房長官が立候補する。橋本龍太郎元蔵相は立候補を断念する。
    • 加藤六月元自民党政調会長ら3人が自民党を離党。
    • 不破哲三日本共産党委員長、共産党創立71周年記念講演で非自民・非共産連立政権について批判。
  • 7月29日
    • 社会、新生、公明、日本新党、民社、さきがけ、社民連、民主改革連合の非自民8党派の党首会談。細川日本新党代表を統一首相候補とする。衆議院議長候補は社会党から出すことを決定する。各党党首は連立政権樹立に関する合意事項に署名確認。
    • 自民党総裁選挙演説会実施。
  • 7月30日
    • 自民党総裁選挙。河野洋平が第16代総裁に選出される。
    • 細川日本新党代表と武村さきがけ代表が会談。「新・新党」結成方針で合意。
    • ゼネコン汚職の責任を取り、石川六郎鹿島会長が日本商工会議所会頭を辞任する。

8月[編集]

  • 8月1日 - 社会、新生、公明、民社4党の書記長、代表幹事が組閣人事で非公式協議。
  • 8月2日 - 自民党幹事長に森喜朗、総務会長に木部佳昭、政調会長に橋本龍太郎
  • 8月3日 - 非自民8党派の書記長、代表幹事らによる代表者会議。政治改革関連法案の要綱作りについて日程調整など協議。
  • 8月4日
  • 8月5日 - 第127特別国会召集。宮沢内閣臨時閣議で総辞職を決定。議長選出、会期の日程をめぐり、自民党と非自民8党派で調整不調、議事日程は延期。
  • 8月6日
    • 衆議院議長選挙。衆議院議長に土井たか子。史上初の女性議長。
    • 首班指名選挙。細川護熙日本新党代表が第79代内閣総理大臣に指名される。
  • 8月9日 - 細川内閣が発足。55年体制崩壊。
  • 8月10日 - 細川首相、記者会見で政治改革関連法案の年内成立を公約とし、実現できない場合は政治責任を取る考えを表明する。同じ記者会見で、先の戦争は侵略戦争と明言。波紋を呼ぶ。
  • 8月23日 - 細川首相、所信表明演説。「責任ある変革」「質実国家」を主張する。
  • 8月25日 - 細川首相、衆議院代表質問に対する答弁で政界再編後「穏健な多党制に収斂していく」との見解を述べる。

9月[編集]

モスクワ騒乱事件で砲撃されたロシア最高会議ビル

10月[編集]

11月[編集]

12月[編集]

田中角栄元首相死去。