1995年のオリックス・ブルーウェーブ

1995年のオリックス・ブルーウェーブ
成績
日本シリーズ敗退
日本S 1勝4敗(対ヤクルト[1]
パシフィック・リーグ優勝
82勝47敗1分 勝率.636[2]
本拠地
都市 兵庫県神戸市須磨区
球場 グリーンスタジアム神戸
球団組織
オーナー 宮内義彦
経営母体 オリックス
球団社長 猿渡敏男(6月29日まで)
岩井靖(6月29日から)
監督 仰木彬
キャッチフレーズ
AMAZING BASEBALL 〜がんばろう神戸〜
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1995年のオリックス・ブルーウェーブでは、1995年のオリックス・ブルーウェーブの動向をまとめる。

この年のオリックス・ブルーウェーブは仰木彬監督の2年目のシーズンである。キャッチフレーズは「AMAZING BASEBALL 〜がんばろう神戸〜」。

概要[編集]

この年の1月17日に地元神戸が阪神・淡路大震災で被災したオリックスは「がんばろうKOBE」を合言葉にこのシーズンを戦った。シーズン序盤は5割前後の勝率で首位を西武に譲っていたが、6月に西武から首位の座を奪うと一気に2位以下を突き放しオリックスになってからは初、阪急時代から通算して11年ぶり11度目の優勝を飾った。日本シリーズでは初優勝で選手が燃え尽きたのか、野村克也監督率いるヤクルトに1勝4敗で敗れ日本一は逃した[3]。野手陣では、前年にシーズン200本安打を達成して大ブレークしたイチローがこのシーズンも活躍しシーズンMVPに選出され、全体的に投高打低の中で.259とやや低めながらもリーグ1位、本塁打も西武に次ぐ115本塁打で2位とまずまずで、投手陣では平井正史がリリーフのみの登板で15勝27セーブを挙げ、新人王を獲得した。平井の27セーブも含めて34セーブはリーグ1位で、山田久志投手コーチの指導の下、防御率が前年の3.93から2.88と、1点も改善された。

チーム成績[編集]

レギュラーシーズン[編集]

開幕オーダー
1 田口壮
2 イチロー
3 D・J
4 ニール
5 福良淳一
6 藤井康雄
7 小川博文
8 中嶋聡
9 勝呂壽統
佐藤義則
1995年パシフィック・リーグ順位変動
順位 4月終了時 5月終了時 6月終了時 7月終了時 8月終了時 最終成績
1位 西武 -- 西武 -- オリックス -- オリックス -- オリックス -- オリックス --
2位 ダイエー 1.0 オリックス 2.0 西武 4.5 西武 8.5 ロッテ 14.0 ロッテ 12.0
3位 オリックス 3.5 ダイエー 4.0 ロッテ 12.5 ロッテ 10.5 西武 14.5 西武 12.5
4位 日本ハム 4.0 ロッテ 6.5 ダイエー 13.5 日本ハム 15.5 日本ハム 17.5 日本ハム 22.0
5位 近鉄 6.0 近鉄 7.0 近鉄 14.5 ダイエー 17.5 ダイエー 22.0 ダイエー 26.5
6位 ロッテ 6.5 日本ハム 7.5 日本ハム 16.0 近鉄 20.0 近鉄 31.0 近鉄 32.0

[4]

1995年パシフィック・リーグ最終成績
順位 球団 勝率
1位 オリックス・ブルーウェーブ 82 47 1 .636 優勝
2位 千葉ロッテマリーンズ 69 58 3 .543 12.0
3位 西武ライオンズ 67 57 6 .540 12.5
4位 日本ハムファイターズ 59 68 3 .465 22.0
5位 福岡ダイエーホークス 54 72 4 .429 26.5
6位 近鉄バファローズ 49 78 3 .386 32.0

日本シリーズ[編集]

1995年 日本シリーズ
日付 試合 ビジター球団(先攻) スコア ホーム球団(後攻) 開催球場
10月21日(土) 第1戦 ヤクルトスワローズ 5 - 2 オリックス・ブルーウェーブ グリーンスタジアム神戸
10月22日(日) 第2戦 ヤクルトスワローズ 3 - 2 オリックス・ブルーウェーブ
10月23日(月) 移動日
10月24日(火) 第3戦 オリックス・ブルーウェーブ 4 - 7 ヤクルトスワローズ 明治神宮野球場
10月25日(水) 第4戦 オリックス・ブルーウェーブ 2 - 1 ヤクルトスワローズ
10月26日(木) 第5戦 オリックス・ブルーウェーブ 1 - 3 ヤクルトスワローズ
優勝:ヤクルトスワローズ(2年ぶり3回目)

個人成績[編集]

主な投手成績[編集]

  • 色付きは規定投球回数(130イニング)以上の選手
  • 各年度の太字はリーグ最高
選手















































W
H
I
P
 
のた/野田浩司 26 25 6 1 0 10 7 0 -- .588 763 184.1 145 21 69 2 4 208 13 0 67 63 3.08 1.16
ほしの/星野伸之 24 24 3 0 0 11 8 0 -- .579 647 156.2 133 15 51 1 1 112 4 0 65 59 3.39 1.17
はせかわ/長谷川滋利 24 23 9 4 2 12 7 0 -- .632 700 171.0 167 16 51 0 2 91 3 0 62 55 2.89 1.27
たかはし/高橋功一 18 15 4 1 0 7 6 0 -- .538 449 104.2 100 7 41 1 3 68 2 0 39 31 2.67 1.35
さとう/佐藤義則 16 15 2 1 0 4 2 0 -- .667 365 86.1 82 7 29 0 4 57 2 0 39 37 3.86 1.29
いとう/伊藤隆偉 18 13 1 1 0 6 2 0 -- .750 365 85.0 88 4 31 0 1 65 2 0 34 28 2.96 1.40
こはやし/小林宏 15 13 3 1 0 8 3 0 -- .727 352 87.1 71 4 27 0 5 56 2 0 29 26 2.68 1.12
わたへ/渡部高史 24 1 0 0 0 1 0 0 -- 1.000 127 31.1 26 1 16 0 0 16 2 0 8 6 1.72 1.34
ひらい/平井正史 53 0 0 0 0 15 5 27 -- .750 343 85.1 77 1 14 1 2 82 3 0 25 22 2.32 1.07
すすき/鈴木平 50 0 0 0 0 2 4 3 -- .333 239 59.0 42 1 22 3 2 53 1 0 15 12 1.83 1.08
きよはら/清原雄一 43 0 0 0 0 1 0 1 -- 1.000 142 36.0 26 2 9 2 0 22 1 0 12 10 2.50 0.97
のむら/野村貴仁 37 0 0 0 0 3 1 2 -- .750 138 36.2 21 0 11 2 0 43 1 0 5 4 0.98 0.87
わたなへ/渡辺伸彦 32 0 0 0 0 1 2 1 -- .333 158 36.1 30 5 20 2 1 41 1 1 14 12 2.97 1.38

主な打撃成績[編集]

  • 色付きは規定打席(403打席)以上の選手
  • 太字はリーグ最高
選手











































O
P
S
 
いちろ/イチロー 130 613 524 104 179 23 4 25 285 80 49 9 0 3 68 17 18 52 7 .342 .432 .544 .976
たくち/田口壮 130 574 495 76 122 24 2 9 177 61 14 7 25 7 43 0 4 80 7 .246 .308 .358 .665
にる/ニール 122 504 418 55 102 20 1 27 205 70 1 4 0 2 74 5 10 130 11 .244 .369 .490 .859
おかわ/小川博文 120 422 379 44 103 20 3 6 147 38 0 3 11 2 30 0 0 66 12 .272 .324 .388 .711
はは/馬場敏史 115 404 344 25 90 14 3 1 113 33 4 2 29 1 28 0 2 51 4 .262 .320 .328 .648
ふしい/藤井康雄 116 403 334 50 79 14 1 14 137 49 0 1 0 3 65 7 1 82 8 .237 .360 .410 .770
ていしえい/D・J 107 372 335 44 89 22 1 16 161 60 2 1 0 6 27 2 4 104 7 .266 .323 .481 .803
なかしま/中嶋聡 101 345 303 33 81 13 1 3 105 33 0 1 7 2 33 1 0 61 8 .267 .337 .347 .684
すくろ/勝呂壽統 117 313 267 28 60 13 0 1 76 21 2 0 27 1 18 2 0 66 4 .225 .273 .285 .558
もとにし/本西厚博 113 245 214 24 50 6 3 1 65 24 2 0 11 1 17 0 2 39 4 .234 .295 .304 .599
ふくら/福良淳一 53 201 162 24 45 3 0 4 60 19 0 1 11 1 23 0 4 14 4 .278 .379 .370 .749
たかはし/高橋智 50 147 126 17 33 7 1 5 57 14 1 0 0 0 20 1 1 31 1 .262 .367 .452 .820
みわ/三輪隆 49 134 114 15 28 8 1 1 41 17 0 1 4 3 12 0 1 19 2 .246 .315 .360 .675
たかた/高田誠 49 91 82 6 16 1 1 0 19 4 0 1 5 0 4 0 0 21 2 .195 .235 .232 .467
かさおか/風岡尚幸 64 51 39 3 4 0 0 0 4 2 3 1 5 0 4 0 3 8 1 .103 .239 .103 .342
おかた/岡田彰布 32 46 39 3 7 0 0 0 7 2 0 0 0 0 7 0 0 9 1 .179 .304 .179 .484
まつやま/松山秀明 46 42 38 16 9 1 0 1 13 4 4 2 1 0 2 0 1 5 1 .237 .293 .342 .635
たかしま/髙嶋徹 25 41 36 0 7 1 0 0 8 3 0 0 1 0 3 0 1 5 1 .194 .275 .222 .497
しははら/柴原実 24 41 35 2 10 1 0 1 14 4 0 0 2 0 4 0 0 9 0 .286 .359 .400 .759

1995 サンヨーオールスターゲーム[編集]

  • 選出選手及びスタッフ
ポジション 名前 選出回数
コーチ 仰木彬
投手 長谷川滋利
星野伸之 5
平井正史
捕手 中嶋聡 4
外野手 イチロー 2
田口壮
  • 太字はファン投票で選ばれた選手。そのほかは監督推薦。

できごと[編集]

8月[編集]

  • 8月26日 - オリックス・ブルーウェーブの佐藤義則が対近鉄戦(藤井寺球場)で日本プロ野球最年長記録を更新する40歳11カ月でのノーヒットノーランを達成。

9月[編集]

  • 9月19日 - オリックスが対西武戦(西武球場)に勝利し、11年ぶり11度目のパ・リーグ優勝達成。オリックスになってからは初。

入団・退団[編集]

シーズン開幕前[編集]

本節では、前シーズン終了から本シーズン開幕までの入退団について記述する。なお、退団の去就はスポーツ関係又は芸能関係の職業に転身した場合のみを記載し、空欄は前述以外の一般職業に転身もしくは去就不明を示す。

入団 退団
N0. 選手名 前所属 備考 選手名 去就
投手
12 水尾嘉孝 横浜ベイスターズ トレード1 山沖之彦 阪神タイガース(FA移籍)
14 丸尾英司 佛教大学 ドラフト2位 山内嘉弘 ヤクルトスワローズ(トレード2)
29 渡部高史 横浜ベイスターズ トレード1 伊藤敦規 横浜ベイスターズ(トレード1)
35 豊田次郎 川崎製鉄神戸 ドラフト4位 西岡剛
43 鈴木平 ヤクルトスワローズ トレード2 小浜裕一 打撃投手
45 五島裕二 山梨学院大学附属高 ドラフト3位
内野手
16 ニール オークランド・アスレチックス 新外国人 キャブレラ
36 堀江賢治 横浜ベイスターズ トレード1 山越吉洋
外野手
9 嘉㔟敏弘 北陽高 ドラフト1位 飯塚富司 横浜ベイスターズ(トレード1)
24 D・J シカゴ・カブス傘下 新外国人 タイゲイニー メキシカンリーグ
熊野輝光 二軍育成コーチ
山森雅文 日本ハム・一軍外野守備走塁コーチ
中谷忠己 阪神タイガース
パンチ タレント

選手・スタッフ[編集]

[5]

表彰選手[編集]

リーグ・リーダー
選手名 タイトル 成績 回数
イチロー 最優秀選手 2年連続2度目
首位打者 .342 2年連続2度目
打点王 80打点 初受賞
盗塁王 49個 初受賞
最高出塁率 .432 2年連続2度目
最多安打 179本 2年連続2度目
平井正史 新人王
最高勝率 .750 初受賞
最優秀救援投手 42SP 初受賞
ベストナイン
選手名 ポジション 回数
中嶋聡 捕手 初受賞
イチロー 外野手 2年連続2度目
ニール 指名打者 初受賞
ゴールデングラブ賞
選手名 ポジション 回数
馬場敏史 三塁手 初受賞
イチロー 外野手 2年連続2度目
田口壮 初受賞

ドラフト[編集]

順位 選手名 ポジション 所属 結果
1位 今村文昭 外野手 九州学院高 入団
2位 川崎泰央 投手 敦賀高 入団
3位 日高剛 捕手 九州国際大学付属高 入団
4位 太田敦士 投手 仙台高 入団
5位 田中雅興 外野手 熊本工業高 入団

出典[編集]