2002年のNFL

2002年のNFL
レギュラーシーズン
日程 2002年9月5日 - 2002年12月30日
プレイオフ
開幕日 2003年1月4日
AFC優勝 オークランド・レイダース
NFC優勝 タンパベイ・バッカニアーズ
第37回スーパーボウル
開催日 2003年1月26日
開催都市 カリフォルニア州サンディエゴ
スタジアム クアルコム・スタジアム
チャンピオン タンパベイ・バッカニアーズ
プロボウル
開催日 2003年2月2日
開催都市 ハワイ州ホノルル
スタジアム アロハ・スタジアム
サラリーキャップ
7,110万1000ドル(約91億円)[1]
NFLシーズン
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2002年のNFLは、リーグ拡張でAFCヒューストン・テキサンズが誕生し、シアトル・シーホークスがAFCからNFCに移籍、6地区制から8地区制に移行したシーズンである。2002年9月5日NFL83回目のレギュラーシーズンが開幕し、2003年1月26日カリフォルニア州サンディエゴで開催された第37回スーパーボウルを経て、2月2日ハワイ州ホノルルでプロボウルが開催されて終了した。


ドラフト[編集]

2002年4月20日-21日にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンでドラフトが行われ、7巡261名が指名された。全体1位デビッド・カーヒューストン・テキサンズに指名された。

主なルール変更[編集]

  • ディフェンス選手がボールを保有する選手からボールを掻き出す行為をルールブックが禁じていたが、形骸化していたため削除され、正式に認められるようになった。
  • 選手がパイロンに触れても、サイドラインに触れていなければアウトオブバウンズとは見なされないようになった。
  • プレー後に引き続いて発生した反則はプレー終了地点から罰則が適用されるようになった。
  • キッキングプレーにおけるチョップブロックはすべて反則となり、15ヤードの罰退が課されるようになった。
  • ターンオーバー後、守備にまわったQBに対するヘルメットによるヒットも正当なブロックを除き、禁じられるようになった。
  • オーバータイム、前後半残り2分のみ、キックオフではフィールド上の選手がボールに正当に触れた瞬間からゲームクロックが再開されていたが、すべてのキックオフに適用されるようになった。
  • 前後半残り2分でQBサックされた場合、時計が止まっていたが、QBサック後、ボールが次のプレイスポットに置かれるまで時計が止まらないように変更された。
  • ビジターチームが攻撃権を有する時にホームチームが人工的な音楽や騒音を起こしてはいけないという規定が追加された。

初めての開閉式屋根を持つリライアント・スタジアムができたことで、屋根の開閉に関するルールが定められた。

  • 屋根を開けてゲームを行うか閉じて行うかは、キックオフの 90 分前までに決定する。
  • 屋根を閉じてキックオフした場合、ゲーム中に開けることはできない。
  • 屋根を開けてキックオフした場合、天候の悪化でゲームの続行に支障を来さない限り閉じることはできない。

日程[編集]

6地区制から8地区制に移行するのに伴い、日程の決定方法も改訂された。従来の決定方法では前年度の成績に応じて対戦カードを組んでいたため、チームによっては対戦数が極端に偏っていた[2]。この改訂により、地区単位で毎年ローテーションで対戦を変え、カンファレンス内では3年に1度、カンファレンス外では4年に1度、必ず対戦が行われる制度となった。

レギュラーシーズン[編集]

2002年のレギュラーシーズンは9月5日に開幕し、12月30日に全17週の日程を終了した。

各チームの16試合の対戦相手は上記の経緯で規定されたNFLの規則に基づき、前年度の成績や地区ごとのローテーションで自動的に決定された。なお、新日程初年度の前年シーズンの順位は3地区時代の成績に基づき、4地区に組み直したものを使用し、新創設のテキサンズはAFC南地区の最下位に組み込まれた。

  • 同地区(ホーム&アウェイ、6試合)
  • カンファレンス内他の1地区総当り(4試合)
  • カンファレンス内上記除く他地区の前年同順位(2試合)
  • 他カンファレンスの1地区総当り(4試合)

2002年の地区外との対戦ルールは以下のようである。

   カンファレンス内
AFC東地区 vs. AFC西地区
AFC北地区 vs. AFC南地区
NFC東地区 vs. NFC西地区
NFC北地区 vs. NFC南地区

   カンファレンス外
AFC東地区 vs. NFC北地区
AFC北地区 vs. NFC南地区
AFC南地区 vs. NFC東地区
AFC西地区 vs. NFC西地区

(例)前年王者ペイトリオッツの対戦相手
AFC NFC
前年 西地区 南地区 北地区 東地区 西地区 南地区 北地区 東地区
1位 レイダース タイタンズ スティーラーズ ペイトリオッツ ラムズ バッカニアーズ ベアーズ イーグルス
2位 ブロンコス コルツ レイブンズ ドルフィンズ 49ERS セインツ パッカーズ レッドスキンズ
3位 チーフス ジャガーズ ブラウンズ ジェッツ シーホークス ファルコンズ バイキングス ジャイアンツ
4位 チャージャーズ テキサンズ ベンガルズ ビルズ カージナルス パンサーズ ライオンズ カウボーイズ

 :1度対戦、 :2度対戦

レギュラーシーズン順位表[編集]

AFC東地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(4)ニューヨーク・ジェッツ 9 7 0 .563 4-2 6-6 359 336 22.4 21.0 1.4
ニューイングランド・ペイトリオッツ 9 7 0 .563 4-2 6-6 381 346 23.8 21.6 2.2
マイアミ・ドルフィンズ 9 7 0 .563 2-4 7-5 378 301 23.6 18.8 4.8
バッファロー・ビルズ 8 8 0 .500 2-4 5-7 379 397 23.7 24.8 -1.1
AFC北地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(3)ピッツバーグ・スティーラーズ 10 5 1 .656 6-0 8-4 390 345 24.4 21.6 2.8
(6)クリーブランド・ブラウンズ 9 7 0 .563 3-3 7-5 344 320 21.5 20.0 1.5
ボルチモア・レイブンズ 7 9 0 .438 3-3 7-5 316 354 19.8 22.1 -2.4
シンシナティ・ベンガルズ 2 14 0 .125 0-6 1-11 279 456 17.4 28.5 -11.1
AFC南地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(2)テネシー・タイタンズ 11 5 0 .688 6-0 9-3 367 324 22.9 20.3 2.7
(5)インディアナポリス・コルツ 10 6 0 .625 4-2 8-4 349 313 21.8 19.6 2.3
ジャクソンビル・ジャガーズ 6 10 0 .375 1-5 4-8 328 315 20.5 19.7 0.8
ヒューストン・テキサンズ 4 12 0 .250 1-5 2-10 213 356 13.3 22.3 -8.9
AFC西地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(1)オークランド・レイダース 11 5 0 .688 4-2 9-3 450 304 28.1 19.0 9.1
デンバー・ブロンコス 9 7 0 .563 3-3 5-7 392 344 24.5 21.5 3.0
サンディエゴ・チャージャーズ 8 8 0 .500 3-3 6-6 333 367 20.8 22.9 -2.1
カンザスシティ・チーフス 8 8 0 .500 2-4 6-6 467 399 29.2 24.9 4.3
NFC東地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(1)フィラデルフィア・イーグルス 12 4 0 .750 5-1 11-1 415 241 25.9 15.1 10.9
(5)ニューヨーク・ジャイアンツ 10 6 0 .625 5-1 8-4 320 279 20.0 17.4 2.6
ワシントン・レッドスキンズ 7 9 0 .438 1-5 4-8 307 365 19.2 22.8 -3.6
ダラス・カウボーイズ 5 11 0 .313 1-5 3-9 217 329 13.6 20.6 -7.0
NFC北地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(3)グリーンベイ・パッカーズ 12 4 0 .750 5-1 9-3 398 328 24.9 20.5 4.4
ミネソタ・バイキングス 6 10 0 .375 4-2 5-7 390 442 24.4 27.6 -3.3
シカゴ・ベアーズ 4 12 0 .250 2-4 3-9 281 379 17.6 23.7 -6.1
デトロイト・ライオンズ 3 13 0 .188 1-5 3-9 306 451 19.1 28.2 -9.1
NFC南地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(2)タンパベイ・バッカニアーズ 12 4 0 .750 4-2 9-3 346 196 21.6 12.3 9.4
(6)アトランタ・ファルコンズ 9 6 1 .594 4-2 7-5 402 314 25.1 19.6 5.5
ニューオーリンズ・セインツ 9 7 0 .563 3-3 7-5 432 388 27.0 24.3 2.8
カロライナ・パンサーズ 7 9 0 .438 1-5 4-8 258 302 16.1 18.9 -2.8
NFC西地区
チーム 勝率 Div Con 総得点 総失点 平均得点 平均失点 得失差
(4)サンフランシスコ・49ers 10 6 0 .625 5-1 8-4 367 351 22.9 21.9 1.0
セントルイス・ラムズ 7 9 0 .438 4-2 5-7 316 369 19.8 23.1 -3.3
シアトル・シーホークス 7 9 0 .438 2-4 5-7 355 369 22.2 23.1 -0.9
アリゾナ・カージナルス 5 11 0 .313 1-5 5-7 262 417 16.4 26.1 -9.7
AFC

チーム
勝率 DIV CON SOS SOV
地区優勝
1 レイダース 西 11 5 0 .688 4-2 9-3
2 タイタンズ 11 5 0 .688 6-0 9-3
3 スティーラーズ 10 5 1 .656 6-0 8-4
4 ジェッツ 9 7 0 .563 4-2 6-6
ワイルドカード
5 コルツ 10 6 0 .625 4-2 8-4
6 ブラウンズ 9 7 0 .563 3-3 7-5
レギュラーシーズン敗退
7 ブロンコス 西 9 7 0 .563 3-3 5-7
8 ペイトリオッツ 9 7 0 .563 4-2 6-6
9 ドルフィンズ 9 7 0 .563 2-4 7-5
10 ビルズ 8 8 0 .500 2-4 5-7
11 チャージャーズ 西 8 8 0 .500 3-3 6-6
12 チーフス 西 8 8 0 .500 2-4 6-6
13 レイブンズ 7 9 0 .438 3-3 7-5
14 ジャガーズ 6 10 0 .375 1-5 4-8
15 テキサンズ 4 12 0 .250 1-5 2-10
16 ベンガルズ 2 14 0 .125 0-6 1-11
NFC

チーム
勝率 DIV CON SOS SOV
地区優勝
1[a] イーグルス 12 4 0 .750 5-1 11-1
2[a][b] バッカニアーズ 12 4 0 .750 4-2 9-3
3[a][b] パッカーズ 12 4 0 .750 5-1 9-3
4 49ers 西 10 6 0 .625 5-1 8-4
ワイルドカード
5 ジャイアンツ 10 6 0 .625 5-1 8-4
6 ファルコンズ 9 6 1 .594 4-2 7-5
レギュラーシーズン敗退
7 セインツ 9 7 0 .563 3-3 7-5
8 ラムズ 西 7 9 0 .438 4-2 5-7
9 シーホークス 西 7 9 0 .438 2-4 5-7
10 レッドスキンズ 7 9 0 .438 1-5 4-8
11 パンサーズ 7 9 0 .438 1-5 4-8
12 バイキングス 6 10 0 .375 4-2 5-7
13 カージナルス 西 5 11 0 .313 1-5 5-7
14 カウボーイズ 5 11 0 .313 1-5 3-9
15 ベアーズ 4 12 0 .250 2-4 3-9
16 ライオンズ 3 13 0 .188 1-5 3-9
タイブレーク
  1. ^ a b c カンファレンス勝率でイーグルスの1位が確定
  2. ^ a b 直接対決(第12週)でバッカニアーズがパッカーズに勝利

プレイオフ[編集]

トーナメント表[編集]

                                   
1月5日
ハインツ・フィールド
  1月11日
ザ・コロシアム
         
 6  ブラウンズ  33
 3  スティーラーズ  31
 3  スティーラーズ  36     1月19日
ネットワーク・アソシエーション・コロシアム
 2  タイタンズ  34*  
AFC
1月4日
ジャイアンツ・スタジアム
 2  タイタンズ  24
1月12日
ネットワーク・アソシエーション・コロシアム
   1  レイダース  41  
 5  コルツ  0 AFC チャンピオンシップ
 4  ジェッツ  10
 4  ジェッツ  41   1月26日
クアルコム・スタジアム
 1  レイダース  30  
ワイルドカード・プレーオフ  
ディビジョナル・プレーオフ
1月5日
キャンドルスティック・パーク
 A1  レイダース  21
1月12日
レイモンド・ジェームス・スタジアム
   N2  バッカニアーズ  48
 5  ジャイアンツ  38 第37回スーパーボウル
 4  49ers  6
 4  49ers  39     1月19日
ベテランズ・スタジアム
 2  バッカニアーズ  31  
NFC
1月4日
ランボー・フィールド
 2  バッカニアーズ  27
1月11日
ベテランズ・スタジアム
   1  イーグルス  10  
 6  ファルコンズ  27 NFC チャンピオンシップ
 6  ファルコンズ  6
 3  パッカーズ  7  
 1  イーグルス  20  
  • 対戦カード及びスタジアムはシード順で決定され、そのラウンドに登場する最上位チームが最下位チームとホームで対戦、残った2チームが上位チームのホームで対戦する(つまり、ワイルドカードプレーオフの第3シード対第6シードの結果によって、ディヴィジョナルプレーオフの対戦カードが決まる)。
  • スーパーボウル開催地は事前にオーナー会議で決定。
  • チーム名の左の数字は、2002年レギュラーシーズンの結果に基づいて決定されたシード順。
  • * 延長戦決着
  • 日付はアメリカ東部時間

新記録[編集]

キャリア記録[編集]

記録 選手名 チーム 記録 達成日 対戦相手 前記録保持者 現役年 記録
最多獲得ヤード ジェリー・ライス レイダース 21,284ヤード 9月29日 タイタンズ ウォルター・ペイトン 1975–1987 21,264ヤード
最多ラッシング獲得ヤード エミット・スミス カウボーイズ 18,355ヤード
(2004年、引退時)
10月27日 シーホークス ウォルター・ペイトン 1975–1987 16,726ヤード

シーズン記録[編集]

記録名 選手名 記録 前記録保持者 達成年 前記録
最多パスレシーブ マービン・ハリソン(コルツ) 143 ハーマン・ムーア(ライオンズ) 1995 123
記録名 チーム 記録 前記録保持チーム 達成年 前記録
最少ファンブル チーフス 7 ブラウンズ 1959年 8
最少ファンブルロスト チーフス 2 2チームタイ記録 N/A 3
最多パント オイラーズ 116 ベアーズ 1981 114

ゲーム記録[編集]

記録名 選手名 記録 達成日 対戦相手 前記録保持者 達成日 前記録
QBラッシング最長記録 マイケル・ヴィック(ファルコンズ) 173ヤード 12月1日 バイキングス トビン・ロート 1951年11月18日 150ヤード
記録名 チーム 記録 達成日 前記録保持者 記録
両チーム合計ファーストダウン シーホークス(32)VSチーフス(32) 64 11月24日 2試合タイ記録 62

プレイ記録[編集]

記録名 選手名 記録 達成日 対戦相手 前記録保持者 達成日 前記録
フィールドゴールリターン最長記録 クリス・マカリスター(レイブンズ) 107ヤード 9月30日 ブロンコス アーロン・グレン 1998年11月15日 104ヤード

受賞者[編集]

受賞者 ポジション チーム
スーパーボウルMVP デクスター・ジャクソン S タンパベイ・バッカニアーズ
MVP リッチ・ギャノン QB オークランド・レイダース
最優秀攻撃選手 プリースト・ホームズ RB カンザスシティ・チーフス
最優秀守備選手 デリック・ブルックス LB タンパベイ・バッカニアーズ
最優秀コーチ アンディ・リード HC フィラデルフィア・イーグルス
最優秀新人攻撃選手 クリントン・ポーティス RB デンバー・ブロンコス
最優秀新人守備選手 ジュリアス・ペッパーズ DE カロライナ・パンサーズ

プロボウル[編集]

詳細は「2003年のプロボウル英語版」を参照

脚注[編集]

  1. ^ 日本円は当時のレートによる
  2. ^ レギュラーシーズンにおいて、レイダースとスティーラーズが19年間対戦がなく、ブロンコスとドルフィンズは15年間で1度しか対戦が無い時期があった。