M88 (天体)

M88
Messier 88
M88
M88
仮符号・別名 NGC 4501[1]
星座 かみのけ座
見かけの等級 (mv) 9.6[2]
視直径 7' × 4'[2]
分類 SA(rs)b (渦巻銀河)[1],
セイファート銀河[1]
発見
発見日 1781年3月18日[3]
発見者 シャルル・メシエ[2]
発見方法 望遠鏡による観測
位置
元期:J2000.0[1]
赤経 (RA, α)  12h 31m 59.216s[1]
赤緯 (Dec, δ) +14° 25′ 13.48″[1]
赤方偏移 0.007602[1]
視線速度 (Rv) 2270 km/s[1]
距離 6000万光年[2](約18Mpc)
M88はM91のすぐ西(右)に位置する。
M88はM91のすぐ西(右)に位置する。
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座標: 星図 12h 31m 59.216s, +14° 25′ 13.48″ M88(NGC 4501)はかみのけ座にある渦巻銀河である。おとめ座銀河団に属している。

概要[編集]

おとめ座銀河団の中でも特に大きな視線速度を持ち、毎秒2,000kmを超える速度で天の川銀河から遠ざかっている[2]

口径6cmの望遠鏡ではっきりと確認できる。口径10cmの望遠鏡で、丸い形状と表面がなめらかであることが確認できる。おとめ座銀河団の中では小口径でも意外に良く確認できる天体である。口径30cmでは表面がざらざらした感じに見えてくる。

観測史[編集]

1781年3月18日にシャルル・メシエによって発見された[2]。メシエはこの夜、球状星団M92と8つの銀河を発見している[2]

メシエは「小さな2個の星の間にある星雲。この一つは6等星。もっとも暗い星雲でM58に似ている」と記した[3]。スミスは「長く楕円形の星雲。青白く北東から南西方向に傾く。視野で星が行列を作る。北の部分は南より明るい。渦状であると推測される」とした[3]ハインリヒ・ダレストは「核。すばらしい星雲の領域」と記している。フェーレンベルクはアンドロメダ大星雲のミニチュアであるとした。

出典[編集]

  1. ^ a b c d e f g h SIMBAD Astronomical Database”. Results for NAME M88. 2016年1月10日閲覧。
  2. ^ a b c d e f g Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2007年9月2日). “Messier Object 88”. SEDS. 2016年1月10日閲覧。
  3. ^ a b c Hartmut Frommert, Christine Kronberg (2005年2月20日). “Messier 88 Observations and Descriptions”. SEDS. 2016年1月10日閲覧。

参考文献[編集]

  • 中野繁『星雲星団の観測』恒星社厚生閣、1978年。ISBN 978-4769900559 
  • 浅田英夫『星雲星団ウォッチング』地人書館、1996年2月。ISBN 978-4805205013 
  • 渡部潤一『メシエ天体のすべて - 夜空に光るM1からM110まで』ニュートンプレスNewton別冊〉、2007年1月。ISBN 978-4315517910